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第50話:土に還れ、そして知れ
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王城の地下牢。
かつては政敵を閉じ込めていた冷たい石の部屋に、今は二人の男女がうずくまっていた。
「だ、出してくれ……! 私は王太子だぞ! こんなカビ臭い場所、いられるか!」
「いやぁっ! ドレスが汚れるわ! 誰か、新しい服を持ってきて!」
ジェラルド殿下とリリーナ様だ。
彼らはまだ、自分たちの立場を理解していないらしい。
鉄格子の向こうから、私とセバスチャン、そして新王コンラッド陛下がその無様な姿を見下ろした。
「……嘆かわしい」
コンラッド陛下が低く呟く。
「ジェラルドよ。お前は偽の金で経済を壊し、偽の土で畑を殺し、毒の石で城を汚染した。……その罪、万死に値するぞ」
「お、叔父上! 違うのです! 全部グレイが、あの詐欺師がやったことです! 私は騙された被害者だ!」
「私もですぅ! 私はただ、可愛いお皿や化粧品が欲しかっただけで……、悪気はなかったんですぅ!」
二人は鉄格子に縋り付き、醜い責任の押し付け合いを始めた。
その姿を見て、私は静かに口を開いた。
「……往生際が悪いですわね。まるで不純物の多い鉱石のようですわ」
「マ、マリアンヌ! お前なら分かるだろう!? 私たちはただ、より良い国を作りたかっただけだ!」
殿下が私に救いを求めてくる。
私は冷ややかに微笑んだ。
「ええ、分かりますとも。貴方たちは消費しかしなかった。……他人が作ったものを奪い、飾り立て、浪費することこそが王族の特権だと信じていた」
私は懐から、一枚の羊皮紙を取り出した。
そこには、新しい判決文が記されている。
「通常なら、国家反逆罪で死刑です。……ですが、私は陛下に減刑を嘆願しました」
「ほ、本当か!? さすがマリアンヌ! やはり私のことを愛して……」
殿下の顔が希望に輝く。
私は言葉を続けた。
「死刑は資源の無駄遣いだからです」
「……は?」
「貴方たちは今まで、民の労働力を食いつぶすだけの負債でした。死んで終わらせるなんて、コスパが悪すぎます。……生きて、働いて、その負債を労働で返済していただきます」
鉄格子が開かれた。
入ってきたのは、屈強な兵士たちだ。
彼らが手にしているのは、剣ではなくツルハシと鍬だった。
「判決を言い渡す」
コンラッド陛下が厳かに宣言した。
「ジェラルド、およびリリーナ。両名をアースガルド辺境伯領における無期限強制労働刑に処す」
「きょ、強制労働だとぉ!?」
「場所は、私が指定します」
私は殿下の前に、泥だらけのツルハシを投げ落とした。
カラン、と重い音が響く。
「ジェラルド殿下。貴方は金がお好きでしょう? ……ですから、アースガルド領の鉱山で働いていただきます」
「こ、鉱山……?」
「ええ。暗く、狭い地下道で、毎日岩盤を掘り続けるのです。……そこで、本物の金鉱石と、ただの石ころの違いを、その体で学びなさい。貴方が騙された愚者の金と、本物の輝きの重さの違いをね」
殿下の顔から血の気が引いていく。
「そ、そんな……、私は王族だぞ! ツルハシなど持てるか!」
「持てなければ、食事はありません。……働かざる者食うべからず。貴方が民に強いたルールですわ」
次に、私はリリーナ様に向き直った。
彼女の前に、土のついた鍬を置く。
「リリーナ様。貴女は花がお好きでしょう? ……ですから、アースガルド領の農場で働いていただきます」
「の、農場……? お花畑の世話なら、やってもよくてよ?」
「いいえ。貴女が育てるのは花ではありません。……根菜です」
私はニッコリと笑った。
「貴女が泥臭いと馬鹿にしていた、ジャガイモや大根の世話係です。……毎日泥にまみれて、雑草を抜き、土を耕しなさい。化粧品ではなく、泥のパックを顔に浴びながらね」
「い、いやぁぁぁ! 私の手が荒れちゃう! 爪が汚れちゃう!」
「安心なさい。その手で育てた野菜を初めて食べた時、きっと貴女は本物の美しさを知るでしょうから」
二人は泣き叫び、抵抗したが、兵士たちによって無慈悲に連行されていった。
「いやだぁ! 鉱山なんて行きたくない!」
「王都に置いて! 泥は嫌ぁぁぁ!」
その叫び声が遠ざかると、地下牢には静寂が戻った。
「……厳しいな、マリアンヌ」
後ろで見ていたクラウス大公が、苦笑しながら言った。
「鉱山と農場か。彼らにとっては、死ぬより辛い地獄だろう」
「地獄ではありませんわ。……学校です」
私はツルハシの跡が残る床を見つめた。
「彼らは土を知らなかった。だから国を傾けた。……土に触れ、汗を流し、大地の恵みのありがたさを知れば、あるいは……、いつかまともな人間になれるかもしれません」
「再生プログラム、というわけか。……君らしい合理主義だ」
「ええ。それに、アースガルド領は人手不足ですから。……タダで使える労働力は、一人でも多い方が助かりますもの」
私が悪戯っぽく舌を出すと、セバスチャンとクラウスが同時に吹き出した。
数日後。
アースガルド領へ向かう囚人護送馬車を見送った後、私は王城のバルコニーに立っていた。
眼下には、復興へと動き出した王都の街並みが広がっている。
市場には私のジャガイモと、蘇生した野菜が並び、人々はアースガルド産の綿の服を着て、笑顔で働いている。
空を見上げると、長い間王都を覆っていた火山灰の雲が切れ、久しぶりに澄んだ青空が顔を覗かせていた。
「……終わりましたな、お嬢様」
セバスチャンが温かい紅茶を差し出す。
今度は貴腐ワインではなく、普通の、しかし最高に香り高いダージリンだ。
「いいえ、セバス。これからよ」
私は紅茶の香りを楽しみながら、北の空――愛するアースガルドの方角を見据えた。
「王都の膿は出した。でも、世界はまだ広い。……私の知識で掘り起こすべき場所は、まだまだたくさんあるわ」
「やれやれ。……次はどこの国を改革するおつもりで?」
「そうね。クラウス様の国の鉱山も気になるし、南の帝国の巨大植物も研究したいわね」
隣に立ったクラウス大公が、私の腰を抱き寄せた。
「私の国へ来るなら、歓迎するぞ。……大公妃としてな」
「ふふ。……まずは成分分析(デート)から、と言ったでしょう?」
三人の笑い声が、青空に溶けていく。
地質学と農学で国を救った泥だらけの公爵令嬢の物語は、ここで一つの区切りを迎える。
だが、私の好奇心の鉱脈は、まだ尽きることなく続いている。
石の声が聞こえる限り、私の冒険は終わらないのだから。
かつては政敵を閉じ込めていた冷たい石の部屋に、今は二人の男女がうずくまっていた。
「だ、出してくれ……! 私は王太子だぞ! こんなカビ臭い場所、いられるか!」
「いやぁっ! ドレスが汚れるわ! 誰か、新しい服を持ってきて!」
ジェラルド殿下とリリーナ様だ。
彼らはまだ、自分たちの立場を理解していないらしい。
鉄格子の向こうから、私とセバスチャン、そして新王コンラッド陛下がその無様な姿を見下ろした。
「……嘆かわしい」
コンラッド陛下が低く呟く。
「ジェラルドよ。お前は偽の金で経済を壊し、偽の土で畑を殺し、毒の石で城を汚染した。……その罪、万死に値するぞ」
「お、叔父上! 違うのです! 全部グレイが、あの詐欺師がやったことです! 私は騙された被害者だ!」
「私もですぅ! 私はただ、可愛いお皿や化粧品が欲しかっただけで……、悪気はなかったんですぅ!」
二人は鉄格子に縋り付き、醜い責任の押し付け合いを始めた。
その姿を見て、私は静かに口を開いた。
「……往生際が悪いですわね。まるで不純物の多い鉱石のようですわ」
「マ、マリアンヌ! お前なら分かるだろう!? 私たちはただ、より良い国を作りたかっただけだ!」
殿下が私に救いを求めてくる。
私は冷ややかに微笑んだ。
「ええ、分かりますとも。貴方たちは消費しかしなかった。……他人が作ったものを奪い、飾り立て、浪費することこそが王族の特権だと信じていた」
私は懐から、一枚の羊皮紙を取り出した。
そこには、新しい判決文が記されている。
「通常なら、国家反逆罪で死刑です。……ですが、私は陛下に減刑を嘆願しました」
「ほ、本当か!? さすがマリアンヌ! やはり私のことを愛して……」
殿下の顔が希望に輝く。
私は言葉を続けた。
「死刑は資源の無駄遣いだからです」
「……は?」
「貴方たちは今まで、民の労働力を食いつぶすだけの負債でした。死んで終わらせるなんて、コスパが悪すぎます。……生きて、働いて、その負債を労働で返済していただきます」
鉄格子が開かれた。
入ってきたのは、屈強な兵士たちだ。
彼らが手にしているのは、剣ではなくツルハシと鍬だった。
「判決を言い渡す」
コンラッド陛下が厳かに宣言した。
「ジェラルド、およびリリーナ。両名をアースガルド辺境伯領における無期限強制労働刑に処す」
「きょ、強制労働だとぉ!?」
「場所は、私が指定します」
私は殿下の前に、泥だらけのツルハシを投げ落とした。
カラン、と重い音が響く。
「ジェラルド殿下。貴方は金がお好きでしょう? ……ですから、アースガルド領の鉱山で働いていただきます」
「こ、鉱山……?」
「ええ。暗く、狭い地下道で、毎日岩盤を掘り続けるのです。……そこで、本物の金鉱石と、ただの石ころの違いを、その体で学びなさい。貴方が騙された愚者の金と、本物の輝きの重さの違いをね」
殿下の顔から血の気が引いていく。
「そ、そんな……、私は王族だぞ! ツルハシなど持てるか!」
「持てなければ、食事はありません。……働かざる者食うべからず。貴方が民に強いたルールですわ」
次に、私はリリーナ様に向き直った。
彼女の前に、土のついた鍬を置く。
「リリーナ様。貴女は花がお好きでしょう? ……ですから、アースガルド領の農場で働いていただきます」
「の、農場……? お花畑の世話なら、やってもよくてよ?」
「いいえ。貴女が育てるのは花ではありません。……根菜です」
私はニッコリと笑った。
「貴女が泥臭いと馬鹿にしていた、ジャガイモや大根の世話係です。……毎日泥にまみれて、雑草を抜き、土を耕しなさい。化粧品ではなく、泥のパックを顔に浴びながらね」
「い、いやぁぁぁ! 私の手が荒れちゃう! 爪が汚れちゃう!」
「安心なさい。その手で育てた野菜を初めて食べた時、きっと貴女は本物の美しさを知るでしょうから」
二人は泣き叫び、抵抗したが、兵士たちによって無慈悲に連行されていった。
「いやだぁ! 鉱山なんて行きたくない!」
「王都に置いて! 泥は嫌ぁぁぁ!」
その叫び声が遠ざかると、地下牢には静寂が戻った。
「……厳しいな、マリアンヌ」
後ろで見ていたクラウス大公が、苦笑しながら言った。
「鉱山と農場か。彼らにとっては、死ぬより辛い地獄だろう」
「地獄ではありませんわ。……学校です」
私はツルハシの跡が残る床を見つめた。
「彼らは土を知らなかった。だから国を傾けた。……土に触れ、汗を流し、大地の恵みのありがたさを知れば、あるいは……、いつかまともな人間になれるかもしれません」
「再生プログラム、というわけか。……君らしい合理主義だ」
「ええ。それに、アースガルド領は人手不足ですから。……タダで使える労働力は、一人でも多い方が助かりますもの」
私が悪戯っぽく舌を出すと、セバスチャンとクラウスが同時に吹き出した。
数日後。
アースガルド領へ向かう囚人護送馬車を見送った後、私は王城のバルコニーに立っていた。
眼下には、復興へと動き出した王都の街並みが広がっている。
市場には私のジャガイモと、蘇生した野菜が並び、人々はアースガルド産の綿の服を着て、笑顔で働いている。
空を見上げると、長い間王都を覆っていた火山灰の雲が切れ、久しぶりに澄んだ青空が顔を覗かせていた。
「……終わりましたな、お嬢様」
セバスチャンが温かい紅茶を差し出す。
今度は貴腐ワインではなく、普通の、しかし最高に香り高いダージリンだ。
「いいえ、セバス。これからよ」
私は紅茶の香りを楽しみながら、北の空――愛するアースガルドの方角を見据えた。
「王都の膿は出した。でも、世界はまだ広い。……私の知識で掘り起こすべき場所は、まだまだたくさんあるわ」
「やれやれ。……次はどこの国を改革するおつもりで?」
「そうね。クラウス様の国の鉱山も気になるし、南の帝国の巨大植物も研究したいわね」
隣に立ったクラウス大公が、私の腰を抱き寄せた。
「私の国へ来るなら、歓迎するぞ。……大公妃としてな」
「ふふ。……まずは成分分析(デート)から、と言ったでしょう?」
三人の笑い声が、青空に溶けていく。
地質学と農学で国を救った泥だらけの公爵令嬢の物語は、ここで一つの区切りを迎える。
だが、私の好奇心の鉱脈は、まだ尽きることなく続いている。
石の声が聞こえる限り、私の冒険は終わらないのだから。
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