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2章 孤児院と旅立ち
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「はぁー、いいお湯だった」
「うん、すごく気持ちよかったね」
存分にゆっくりさせてもらって、湯から出る。あのおばあさんには感謝しないと。おかげで気分もさっぱりした。服も用意してくれたいたようで、久しぶりの上質な服に嬉しくなる。ただ少し絡まれているのを助けて、簡単に傷の手当てをしただけだったんだけど。
フェリラの方も上がったかな?
「っ、キャー――!」
「ご、ごめん!」
って、一体何が!? 今の叫び声フェリラだよね? それにリキートが謝った?
「な、なにがあったんだ?」
慌てて先に外にでたリキートの後を追う。えーと、本当に何があったんだ。リキートは顔を赤くして固まっているし、フェリラはフェリラで顔を赤くしてうずくまっている。
「そ、そいつが!
そいつが、見たのよ!」
「そ、それはフェリラが悪いんじゃないか!
なんでそんな無防備なんだ!」
ふっ、話についていけない。もうほおっておいていいかな?
「うう、あたしがお風呂上りで暑くて、それで扇いでいたのよ」
「それも上のボタンをはずして!
本当に……」
あ、はい、わかりました。これはフェリラが悪いな。リキートは被害者、って言ったら怒られそう。
「とにかく仲直りしてくれよ。
ほら、使用人の人たちがどうしたらいいか困っている」
「あう、う……。
こ、今回だけは許してやってもいいわ」
「いや、フェリラが悪いだろ!?
なんで僕が許してもらう、見たいになっているのさ」
「いいから!
とにかく仲直りしておけ」
二人のことをにらむと途端におとなしくなる。そしてちゃんと仲直りしてくれたみたいです。
「皆様、服のサイズはぴったりなようで安心いたしました。
こちらをどうぞ」
「あ、ありがとうございます。
えーっと、アリーさん、でしたよね」
飲み物が入ったコップを置いてくれたアリーさんにお礼を言っただけなのに、なんだかすごく驚かれてしまった。え、俺何か変なこと言った?
「私のようなものの名前まで覚えていただき、ありがとうございます。
間もなく大奥様がいらっしゃいます」
一礼してアリーさんが去っていくのを見送ってから、水に口を付ける。あれ、これフルーツの味もする。あ、フェリラが口を付けて目を輝かせた。何か言うかと思ったが、開きかけた口を、リキートをみて閉じた。まあ、表面上でも許して入ればいいけどさ。リキートもなんだかフェリラの反応気にしているみたいだが。
それにしても、本当におもてなししてくれている……。あの女性と使用人の態度はあれだけど、少なくとも大奥様とアリーさんは俺たちを歓迎してくれていると思っていいのかな?
談笑していると、アリーさんが大奥様を連れて戻ってきた。一緒にいる男性は、もしかして息子さん、とか? 大奥様とどことなく顔が似ている。
「お待たせしてしまいましたね。
まあ、皆さんとても……」
え、いやいやいや、そこで止められるととても気になる。こんな格好久しぶりにしたし、やっぱり似合わないか?
「これは服飾店とてしての腕がなるわね。
そういえば、リアンカがあなた方に無礼を働いたときいたわ。
本当にごめんなさい。
その、こちらに嫁いできてまだあまり日がたっていないものだから、あまりどういう方かがつかめていないの」
お嫁さんでしたか。まあ、実害はなかったし特に気にすることでもない。
「妻の無礼、変わって僕からもお詫びします。
母を助けてくださった方だというのに」
「あ、いえ、気にしないでください。
俺たちは大丈夫なので。
それよりもいろいろとありがとうございます。
とても立派な屋敷で驚いてしまいました」
「我が家は代々、服飾店を経営していてね。
王都やほかの町にも店を出しているから、まあそれなりに。
そうだ、母から君たちが服を求めていると聞いたよ。
母を助けてくれた礼に、可能な限り対応しよう」
服飾店! え、どんな偶然だ。たまたま助けたおばあさんが大手の服飾店の大奥様って……。フェリラ、意外とすごいかもしれない。ここはありがたく甘えておこう。正直俺たちは普通に買い物しても、下に見られる予感しかない。
「わぁ、ありがとうございます!」
「あ、ありがとうございます。
とても助かります」
さて今俺たちの前にはずらりと、多くの服が。どれもこれも質がいいものばかりだ。いや、絶対にお金がもたない。でも楽しそうに選んでいるリキートとフェリラを止めるのも気が引ける。
「リキート殿は剣をお持ちなのですね。
剣を扱われるのでしたら、こういった形の服がお勧めです」
「あ、動きやすそうですね。
これいいな」
「フェリラ殿はとても華奢ですからね、こういった服がお似合いですよ。
ですか、もしやフェリラ殿も戦われるので?」
「あ、そうね。
動きやすい服がいいかも」
「これいくらくらいなんですか?」
「こちらは銀貨35枚となっております」
「へぇ……。
あ、ねえフェリラ。
こっちとかいいんじゃないかな?」
「あ、いい!」
うん、すごい楽しそう。あ、リキートの来ている服よさそう。今はもう堂々とシャリラントを持っていられるし、剣を使いやすい服がいいよな。
「おや、ハール殿はあまり服に興味がないのですか?」
「いえ、その。
お金が持つ気がしないな、と」
「はは、母の恩人からお金など取りませんよ」
「でも、俺たちがしたのはここまで感謝されることではありませんし……」
「そういう見返りを求めない優しさが、母はとても嬉しかったのですよ。
そうですね、ここにある服は試しに作ってみたものばかりです。
なので気を使わなくて大丈夫ですよ」
つまりサンプルだから、好きに持って行っていいってこと? すごく気を使わせてしまった。
「あ、あの元からこれをそのまま渡す予定ではなかったですよ!?
その、ここにあるものから選んでもらって、そのあとに店舗から同じものを持ってこようと」
「あははは、疑ってないです。
気を使っていただきありがとうございます」
ああ、本当に優しい人だ。こんな人がなんで先ほどの女性みたいな人と結婚したんだろう。正直釣り合わない。でも、他人の夫婦事情に首を突っ込むものではないだろう。
「そうだ、ハール殿も剣をお持ちなのですね。
そのような美しい剣、初めて見ました」
「あ、ありがとうございます。
俺には身に合わない剣とは思うんですが、とても大切なものなのです」
やっと、この剣を正しく使うことができる。それは本当に俺にとって大切なことだ。う、なんか暖かい目でこっち見ている。ごほん、とわざと大きく咳ばらいをする。さて、では遠慮なく選ばせてもらおう。俺が絶対にほしいのは魔法を使っても大丈夫なように、浮かぶ国章を隠せるくらいの厚手のベストのようなもの。後はフードか。
「それにしても、とてもきれいな髪ね。
私は年老いてこんな髪色だけれど、全然違うわ」
「きれい、ですか?」
「ええ、とても」
「あり、がとうございます。
俺はそんなに好きではないんですが、そういってもらえると、少し好きになれる気がします。
でも、なかなか邪魔になってきたのでそろそろ切りたいですね」
「あら、じゃあここで切っていけばいいわ!」
「え、そんなにお世話になるわけには!」
いいからいいから、とぐいぐい背中を押されてしまう。えーっと、これはもう流れに身を任せた方がいいのか。
「母が申し訳ないね。
久しぶりに若い子が遊びに来てくれて、ずいぶんと楽しそうだ。
付き合ってもらえると嬉しいな」
「わかりました」
まあ俺としてはかなりありがたい申し出だからいいんだけどさ。
結局髪を切ってもらった上に、服もいつくか分けてもらってしまった。二人も気に入った服を見つけられたようで、とても楽しそうだし。こうして見ると二人ともそれなりの家の子に見えるから、服って不思議だ。さて、早速もらったフードをかぶって、と。
「二人ともフードかぶるの?
なんだか怪しいからやめてほしいんだけど……」
「でも俺たちの髪色って目立つから」
「いや、フードの方が目立つから」
うぐ、なら仕方ない……。フードは外すか? いや、でも……。そんな言い争いをしている間に、王都に入るための大門はもうまじかに迫っていた。
「うん、すごく気持ちよかったね」
存分にゆっくりさせてもらって、湯から出る。あのおばあさんには感謝しないと。おかげで気分もさっぱりした。服も用意してくれたいたようで、久しぶりの上質な服に嬉しくなる。ただ少し絡まれているのを助けて、簡単に傷の手当てをしただけだったんだけど。
フェリラの方も上がったかな?
「っ、キャー――!」
「ご、ごめん!」
って、一体何が!? 今の叫び声フェリラだよね? それにリキートが謝った?
「な、なにがあったんだ?」
慌てて先に外にでたリキートの後を追う。えーと、本当に何があったんだ。リキートは顔を赤くして固まっているし、フェリラはフェリラで顔を赤くしてうずくまっている。
「そ、そいつが!
そいつが、見たのよ!」
「そ、それはフェリラが悪いんじゃないか!
なんでそんな無防備なんだ!」
ふっ、話についていけない。もうほおっておいていいかな?
「うう、あたしがお風呂上りで暑くて、それで扇いでいたのよ」
「それも上のボタンをはずして!
本当に……」
あ、はい、わかりました。これはフェリラが悪いな。リキートは被害者、って言ったら怒られそう。
「とにかく仲直りしてくれよ。
ほら、使用人の人たちがどうしたらいいか困っている」
「あう、う……。
こ、今回だけは許してやってもいいわ」
「いや、フェリラが悪いだろ!?
なんで僕が許してもらう、見たいになっているのさ」
「いいから!
とにかく仲直りしておけ」
二人のことをにらむと途端におとなしくなる。そしてちゃんと仲直りしてくれたみたいです。
「皆様、服のサイズはぴったりなようで安心いたしました。
こちらをどうぞ」
「あ、ありがとうございます。
えーっと、アリーさん、でしたよね」
飲み物が入ったコップを置いてくれたアリーさんにお礼を言っただけなのに、なんだかすごく驚かれてしまった。え、俺何か変なこと言った?
「私のようなものの名前まで覚えていただき、ありがとうございます。
間もなく大奥様がいらっしゃいます」
一礼してアリーさんが去っていくのを見送ってから、水に口を付ける。あれ、これフルーツの味もする。あ、フェリラが口を付けて目を輝かせた。何か言うかと思ったが、開きかけた口を、リキートをみて閉じた。まあ、表面上でも許して入ればいいけどさ。リキートもなんだかフェリラの反応気にしているみたいだが。
それにしても、本当におもてなししてくれている……。あの女性と使用人の態度はあれだけど、少なくとも大奥様とアリーさんは俺たちを歓迎してくれていると思っていいのかな?
談笑していると、アリーさんが大奥様を連れて戻ってきた。一緒にいる男性は、もしかして息子さん、とか? 大奥様とどことなく顔が似ている。
「お待たせしてしまいましたね。
まあ、皆さんとても……」
え、いやいやいや、そこで止められるととても気になる。こんな格好久しぶりにしたし、やっぱり似合わないか?
「これは服飾店とてしての腕がなるわね。
そういえば、リアンカがあなた方に無礼を働いたときいたわ。
本当にごめんなさい。
その、こちらに嫁いできてまだあまり日がたっていないものだから、あまりどういう方かがつかめていないの」
お嫁さんでしたか。まあ、実害はなかったし特に気にすることでもない。
「妻の無礼、変わって僕からもお詫びします。
母を助けてくださった方だというのに」
「あ、いえ、気にしないでください。
俺たちは大丈夫なので。
それよりもいろいろとありがとうございます。
とても立派な屋敷で驚いてしまいました」
「我が家は代々、服飾店を経営していてね。
王都やほかの町にも店を出しているから、まあそれなりに。
そうだ、母から君たちが服を求めていると聞いたよ。
母を助けてくれた礼に、可能な限り対応しよう」
服飾店! え、どんな偶然だ。たまたま助けたおばあさんが大手の服飾店の大奥様って……。フェリラ、意外とすごいかもしれない。ここはありがたく甘えておこう。正直俺たちは普通に買い物しても、下に見られる予感しかない。
「わぁ、ありがとうございます!」
「あ、ありがとうございます。
とても助かります」
さて今俺たちの前にはずらりと、多くの服が。どれもこれも質がいいものばかりだ。いや、絶対にお金がもたない。でも楽しそうに選んでいるリキートとフェリラを止めるのも気が引ける。
「リキート殿は剣をお持ちなのですね。
剣を扱われるのでしたら、こういった形の服がお勧めです」
「あ、動きやすそうですね。
これいいな」
「フェリラ殿はとても華奢ですからね、こういった服がお似合いですよ。
ですか、もしやフェリラ殿も戦われるので?」
「あ、そうね。
動きやすい服がいいかも」
「これいくらくらいなんですか?」
「こちらは銀貨35枚となっております」
「へぇ……。
あ、ねえフェリラ。
こっちとかいいんじゃないかな?」
「あ、いい!」
うん、すごい楽しそう。あ、リキートの来ている服よさそう。今はもう堂々とシャリラントを持っていられるし、剣を使いやすい服がいいよな。
「おや、ハール殿はあまり服に興味がないのですか?」
「いえ、その。
お金が持つ気がしないな、と」
「はは、母の恩人からお金など取りませんよ」
「でも、俺たちがしたのはここまで感謝されることではありませんし……」
「そういう見返りを求めない優しさが、母はとても嬉しかったのですよ。
そうですね、ここにある服は試しに作ってみたものばかりです。
なので気を使わなくて大丈夫ですよ」
つまりサンプルだから、好きに持って行っていいってこと? すごく気を使わせてしまった。
「あ、あの元からこれをそのまま渡す予定ではなかったですよ!?
その、ここにあるものから選んでもらって、そのあとに店舗から同じものを持ってこようと」
「あははは、疑ってないです。
気を使っていただきありがとうございます」
ああ、本当に優しい人だ。こんな人がなんで先ほどの女性みたいな人と結婚したんだろう。正直釣り合わない。でも、他人の夫婦事情に首を突っ込むものではないだろう。
「そうだ、ハール殿も剣をお持ちなのですね。
そのような美しい剣、初めて見ました」
「あ、ありがとうございます。
俺には身に合わない剣とは思うんですが、とても大切なものなのです」
やっと、この剣を正しく使うことができる。それは本当に俺にとって大切なことだ。う、なんか暖かい目でこっち見ている。ごほん、とわざと大きく咳ばらいをする。さて、では遠慮なく選ばせてもらおう。俺が絶対にほしいのは魔法を使っても大丈夫なように、浮かぶ国章を隠せるくらいの厚手のベストのようなもの。後はフードか。
「それにしても、とてもきれいな髪ね。
私は年老いてこんな髪色だけれど、全然違うわ」
「きれい、ですか?」
「ええ、とても」
「あり、がとうございます。
俺はそんなに好きではないんですが、そういってもらえると、少し好きになれる気がします。
でも、なかなか邪魔になってきたのでそろそろ切りたいですね」
「あら、じゃあここで切っていけばいいわ!」
「え、そんなにお世話になるわけには!」
いいからいいから、とぐいぐい背中を押されてしまう。えーっと、これはもう流れに身を任せた方がいいのか。
「母が申し訳ないね。
久しぶりに若い子が遊びに来てくれて、ずいぶんと楽しそうだ。
付き合ってもらえると嬉しいな」
「わかりました」
まあ俺としてはかなりありがたい申し出だからいいんだけどさ。
結局髪を切ってもらった上に、服もいつくか分けてもらってしまった。二人も気に入った服を見つけられたようで、とても楽しそうだし。こうして見ると二人ともそれなりの家の子に見えるから、服って不思議だ。さて、早速もらったフードをかぶって、と。
「二人ともフードかぶるの?
なんだか怪しいからやめてほしいんだけど……」
「でも俺たちの髪色って目立つから」
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