運命の見つけ方

花町 シュガー

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紫薔薇の場合

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静かな空間の中、いつもより入念にマッサージしていく。
やはり風呂上がりというのもあって身体が温かくやりやすい。

「痛くはない?」

「はい、気持ちいです」

「良かった」

いつも通りの彼に笑いかけながら、心臓はバクバクだ。
どうしよう、ベッドの上だよ。大山くんがいつも寝てるベッド。こんなことあっても良いのか? しかも「気持ちい」とか言われた、脳内で変に変換してしまいそう。今夜はこれで抜いても怒られないかな。

(ってやめろって!)

今は心を無にして、目の前のことに集中してーー


「先生」


「っ、なに?」


「俺、先生のこと尊敬してるんです」


「え……?」


入学してから、いつも遅くまで明かりの灯ってる保健室を見ていた。
この学園の保健医はまだ30手前の若い人。それなのに、勉強熱心で色々と専門的な事も学んでいる。
生徒思いの努力家な人。

「テーピングとかスポーツ障害にも詳しいって先輩から教えてもらってたんです」

だから、自分が怪我したときは病院よりも真っ先に先生を頼ろうと思った。
学校内にそんな心強い人がいるという事もあるけど、でも1番は……

「六花先生が努力してるのを見てたから、この人のことは信じられるなと。俺将来プロ目指してるんで、ちゃんとした人に診てもらいたいんです。
あと、先生って実は結構ストイックですよね。ジムで体とか絞ってます?  立ち姿とか凄く綺麗だと思ってて。
そんな人だから、俺は先生にリハビリをお願いしたんです」

「ーーっ、」

「いきなり頼まれて、迷惑とかじゃなかったですか…?」

「ぜ、全然っ、迷惑だなんて思った事ない!
寧ろ頼ってくれて嬉しかったし、ちゃんと力になれて良かったなって…勉強してて良かったなって思って…その……っ」


ーーど、しよう。


(駄目だ)


言葉にならない感情がせめぎ合って、ヒクリと喉が鳴る。

見てくれている人が、いた。
自分の努力に、保健医としての誇りに

ちゃんと気づいてくれる、人がーー


(~~~~っ、)


嬉しい、そんなことを言われて。しかもそれが運命の人だなんて。
悲しい、そんなことを言われて。どうして私はあの時自分を守れなかったんだろう。

真逆の感情が渦巻いて、嬉し涙なのか悲し涙なのかよくわからないもので視界が滲む。
それをギュッと目を閉じ瞼の奥にしまって、再び目を開けてーー


「………ぁ、れ?」


「っ!」


思わず声を上げた先、顔を赤くした大山くんが大きな手で股間部分を隠した。

「すいません!その、最近抜いてなくて……せ、先生の手気持ち良くて、つい……っ」

可愛い。
いつも大人びてる彼の、年相応の反応。

「……ふふ、大丈夫だよ。こういうこともあるよね」

「やましい気持ちはないんで、その、本当に…」

「良かったら抜いてあげようか?」


「…………は?」


驚く大山くんの足の間に素早く入り込み、覆われている手を外す。

「あ、の、先生?」

「もうマッサージはほぼほぼ終わったから、ね?
溜めすぎるのも体に良くないでしょう?」

「それはそう、ですけど、自分で……ーーっ、」

ズボンを押し上げているモノを下から上にツウ…と撫でると、それだけでビクリと大きな体が揺れた。

「大丈夫だから、任せて」

揉むように刺激しながら、力が抜けたところを見計って下着に手をかける。
ブルンッと勢いよく出てきたのは、想像よりも遥かに立派な大山くんのモノで……

「っ、先、生……」

「いいよ、そのまま感じてて」

包むように直接触り、優しくシュッシュッと扱いてあげる。

「くっ……ぅ、」

「大山、くん……っ」

我慢しようとするも、漏れ出てしまってる声。
恥ずかしそうに顔を赤らめながら、必死に私の手元を凝視する顔。
可愛い。全てが可愛いくてもっと気持ち良くなって欲しいと手を動かす。
私よりもずっと大きい大山くんのモノ。もしも結ばれたら、私はこれを挿れられるのだろうか。

(………っ、)

抱くという選択肢は、無い。
あの子に犯されたのもあるかもしれないが、同性とならば抱くより抱かれるほうが自分に合ってると思う。

段々と先の方が濡れてきて、青臭い匂いが漂ってきた。
それに頭がクラクラして、私も体が熱くなってきて……


「せん、せいっ、も、出そ……

はっ? ぁ、く!」


もう間も無くという瞬間、震えるモノを思いっきり咥え込んだ。
驚かれるも、止まらなかったのかそのまま口内へ吐精される。
ツンとした濃い味。
量が多いのを全部受け止め、起き上がると同時にゴクリと飲み込んだ。

「先…生……なんで……」

「……へ?」

呆けたような、声。
あれ? 私そんなに変なことしたかな。頭が追いついてない。

ただ、自分の運命が出したモノが手から溢れるのが、勿体無くてーー


「…………っ!」


「ぇ、わ……ぁあっ」


バッと肩を押されて仰向けに倒れると、股の間へ手を入れられた。

「先生も勃ってる」

「ぁ、ちが、これは……ひゃ」

素早くベルトへ手をかけられ、あっという間に下を脱がされる。

「触ります、先生」

「そ、そんな…私のはいいから……っ、うぅ!」

大きな手で包みよう握られ、それだけでガクンッと体が震えた。
いつも見てた大山くんの手。ゴツゴツしてて、マメが出来てて男らしい。そんな、大山くんの手に……っ。

「ぁ、あ、ゃ…待っ、ぁん!」

痛いくらい扱かれて、正直涙が滲む。
荒々しい、こういうことに慣れていない手つき。
でもそれが可愛くて仕方なくて、一生懸命になってる彼に愛しさが溢れ出て。

もっと、もっとして欲しい。
いっぱい触って。全部君にあげたい。
私の、全部をーー


「わぁっ!ぁ……」


急に腕を引っ張られ、膝の上に乗せられる。
痛めているのにいけないと退こうとするも、グリッと固いモノを押し付けられて固まった。

嘘。大山くんの、勃ってる。
さっき抜いたのになんで…まさか、私で……?

「はぁっ、先生」

片手を腰に回されて、もう片方の手で大山くんのモノと一緒に握られ上下に擦られ始める。
私の首元に顔を埋められ、直接かかる息にも感じてしまって。
思わず目の前の体に抱きつき、彼の部屋着を噛んで大きくなってきだした自分の声を殺した。

「すげ、肌吸い付く、良い匂いもするっ、は」

「ふ、ぅ、うぅっ」

スキンケア、しといて良かった。
ボディスクラブ、バニラや花の匂いに変えてて良かった。
シャツの中にも手を入れられ、背中を撫でられる感触にビクビク震えるのが止まらない。

気持ちい、気持ちい、気持ちい。
どうしよう、もうイく、出ちゃう。


「六花先生、一緒、一緒に……!」


「っ、ん!いっしょが、いっ、ひぁ、~~~~っ!!」


「く、ぅ……!」


ドクリと弾けて、飛び散った2人分の白濁が互いの服を汚した。


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