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しおりを挟む「入った……な。玲人くん。わかるか……?」
玲人は「あ……ああ」と小さく頷いた。
「すげえ……俺の中に……ああ……」と涼太は感嘆の息を吐く。玲人の体温を涼太は感じ取っていた。
「俺の中で……玲人くんが生きてるって感じ……」
肛門を押し広げる玲人のペニスの脈を「ああ……」と涼太は感じていた。
「んん……」と玲人も呻く。
ペニスの根本を締め付ける涼太の肛門の存在を痛いくらいに感じていた。
涼太の尻中にペニスの全てが包まれていた。なんと言えば良いのだろうこの感じ。そうだ……昔、性教育の授業で配られたコンドームをふざけて装着してみたときと同じような感じがしている。多分。もう何年も前の事だから玲人の記憶違いかもしれないが。ただ自分の手で握るのとは確実に違う感じだった。
「富田君……」
涼太の名前が玲人の口から自然と漏れ出た。
「……おお」と苦しげながらも涼太が微笑む。
「動くぞ……」
その宣言の通りに涼太は腰を持ち上げる。玲人の下腹部から涼太の尻がゆっくりと離れる。むむむむむ……と涼太の尻穴から玲人のペニスが、まるで産まれ出るように放り出された。玲人のペニスに引き摺られて涼太の肛門がわずかに裏返る。
もう少しでも涼太が腰を高く上げたら、玲人のペニスは尻穴から抜け落ちてしまうだろう。そのギリギリから涼太は「んん……ッ」ともう一度、腰を沈めた。玲人の下腹部――その分厚い贅肉の座布団に尻を押し付ける。
「ああ……」と玲人は目を閉じた。
「……どうだ? ちゃんとキモチ良いか……?」
涼太の声が聞こえた。その声は何故かいつものような自信には満ちていなかった。
「……ああ」と玲人は頷いてやる。
きゅッと玲人のペニスを涼太の肛門が締め付けた。
「富田君」と玲人が目を開く。玲人は改めて富田涼太の姿を見詰めた。
自分の腰の上に富田涼太が跨っていた。上半身には制服を着込んだままなのに下半身は裸だった。自分のペニスが涼太の尻穴にずっぽりと収まっていた。まるでその延長線上で涼太のペニスが屹立していた。……でっかいチンポだ。太いチンポだ。俺のちんちんは涼太の尻穴に収まったが涼太のチンポはきっと俺の尻には入り切らない。
「もっと……動いても大丈夫か?」
涼太が言った。玲人が頷くと涼太はすぐに腰を上げて、腰を下げる。また上げて、また下げる。単純な上下運動だったが、
「あッ、おッ、んッ。すご、いッ、な。おッ」
ついさっきまで童貞だった玲人には特に、だろうか。思いの外、刺激が強かった。
「あはは、はは。俺も。俺もキモチ良い。ぞ。んッ。ああッ」
ぶよんぶよんに柔らかい玲人の下腹部をまるで上手にバランスボールに跨っているみたいに涼太は乗りこなしていた。その上下運動に段々と勢いが付いてくる。
涼太の腰の動きにわずかに遅れて涼太の大きなペニスが揺れる。ぶるんぶるんだ。涼太の尻が玲人の下腹部を押し潰した直後には涼太のペニスが玲人の腹を打つ。ぶるん、ぺちん。ぶるん、ぺちん。ぶるん、ぺちん。
小さな子供に小さなお手々で大きな腹を叩かれ続けているみたいな妙な心地良さを玲人は感じてしまっていた。
子供のイタズラにちょっとしたお返しを――ではないが。玲人はふと、涼太が尻を押し付けてきたタイミングで軽く腰を浮かせてみた。涼太の尻を迎え撃ってみた。
「あぉう――ッ!?」
涼太が叫んだ。大きな声だった。ちょっと間抜けな声にも聞こえてしまった。
「あははははッ」と玲人は笑ってしまった。
涼太の腰の動きが止まる。玲人の下腹部に尻を押し付けたまま、
「玲人くーん?」
涼太は唇を尖らせた。
「おかッ、えしッ、だッ、んんッ」と涼太が強く速くリズミカルに腰を上下させる。
ぺちんぺちんと玲人の腹を打っていた涼太のペニスが、今度はバチンバチンとその威力を強めた。
「おぅッ、おぅッ、おぅッ。どぉッ? 玲人くんッ? キモチッ、良くねえッ?」
甘えるように涼太が尋ねる。その態度が「かわいい」と思えてしまった玲人は、
「いいよ。いい。すごく。キモチ良い」
素直に答えた。涼太は、
「ヘッ、ヘヘッ。俺もッ、あぅッ、俺もッ。俺もッ!」
褒められた子供みたいに大きく顔を綻ばせる。楽しそうに嬉しそうに、声と腰とを大きく弾ませていた。大きなペニスを上下に振り続けていた。
「あぅッ、あぅッ、あぅッ、あはッ、あはッ。玲人くぅんッ、あッ。あぁッ」
ちゃんとした遊園地というよりはデパートの屋上にあるような、昔ながらの遊具に跨って大はしゃぎする素朴な少年みたいだった。……俺なんかで喜んでくれているといった自虐も多少は含まれていたかもしれない。
「……富田君は。かわいいなあ」
言うでもなしに呟いた玲人の言葉を耳にして、涼太は「……えッ?」と腰の動きを止めた。意識せず、その肛門でぎゅーッと玲人のペニスを絞り上げた。
不意の刺激に、
「んッ……――あぁッ!!!」
玲人は堪え切れず、射精してしまった。
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