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第二話 北大西洋の悲劇
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時は第一次世界大戦の前まで遡ります。
■1907年4月 北大西洋
カナダ ニューファンドランド島南方
星明りしかない新月の海は暗かった。波はほとんどなく鏡のように凪いでいる。海水温が低いのか海面は深い霧に覆われている。
その霧の海を一隻の大型船が滑るように進んでいた。黒い船体は闇に溶け込み、そこだけ灯りで照された船尾に、これから永遠に歴史に刻まれる事となる彼女の名前が記されていた。
『Adriatic』(アドリアティック号)
ホワイトスターライン社の最新の大型客船であるアドリアティック号は、リバプールからニューヨークに向けた処女航海の途上にあった。
全長223メートル、総トン数2万4千トンという世界最大級の巨体を誇り、多数の最新設備も備えた彼女は、ホワイトスターライン社の将来を担う期待の星であった。
このため船長には経験豊富なエドワード・スミスが選ばれている。
その彼はブリッジから霧で覆われた昏い海を眺めていた。日付が間もなく変わろうという時刻である。ブリッジ内はしわぶき一つない静けさだった。
スミス船長は経験こそ豊富なものの厳格で傲慢ともいえる性格をしている。そんな船長の叱責を恐れて航海士らも雑談の一つもせず黙って海をみていた。
そんな静けさを破って通信士がブリッジに入ってきた。そして恐る恐るといった風でスミス船長に声をかける。
「あの……船長、失礼します。アラビック号から報告が入りました」
グリエルモ・マルコーニが1896年に無線通信の実験に成功して以来、1900年よりマルコーニ社、次いでテレフンケン社によりモールス信号を用いた商用無線サービスが開始されている。
今ではホワイトスターライン社の客船をはじめ、大西洋を航行する大型船の多くにマルコーニ社またはテレフンケン社の無線局が設置され、情報交換が行われるようになっていた。
だがスミス船長は無線というものが好きではなかった。確かに便利な機械だとは認めるが、時を選ばない無粋さは頂けない。それに船体の優雅さを損なう空中線も気に入らない。
それが態度に出たのかスミス船長は返事もせず通信士の方に振り返りもしない。仕方なく通信士はそのまま報告を続けた。
「アラビック号から再び氷山の警告がありました」
アラビック号はアドリアティック号と同じくホワイトスターライン社の所有する客船である。同船はこれまでも他の船からの航路情報を度々アドリアティック号に中継してくれていた。
ブリッジの航海士らが心配げにスミス船長をうかがう。
「わかった」
だが前回の警告同様、今回もスミス船長の答えは素っ気なかった。
「船長、本当に大丈夫でしょうか……安全のため船速を落として南寄りに航路を変えた方が良いのでは?」
他船からの警告を無視するスミス船長の態度に、不安を覚えた一等航海士が意を決して進言した。
「心配いらん。どうせただの流氷だ。経験の少ない君達は知らんかもしれんが、この季節の北大西洋はこんなものだ」
「しかし……」
「君がそんなに心配だと言うなら、逆にさっさとこの海域を抜ける事にしよう。船足を上げろ」
スミス船長の命令でテレグラフが回された。ボイラーに新たな石炭が次々と投入される。しばらくして大きな二本の煙突から吐き出される煙が勢いを増す。アドリアティック号は霧の中を徐々に速度を上げていった。
本当にこのまま何も起こりませんように……そう祈りながら航海士らは霧の奥を見つめていた。
不幸なことに彼らの不安は的中する事となる。アドリアティック号が加速をはじめてから数分後、霧の中に何か大きな影が動くのが見えた。
「た、大変だ!」
それに真っ先に気づいた航海士が叫んだ。
「馬鹿者!報告は正確にしろと常に言っているだろう!」
スミス船長がその航海士を怒鳴りつける。だがもう報告の必要はなかった。
前方の影がその身にまとった霧を徐々にほどいてゆく。その中から姿を露わしたのは巨大な氷山だった。距離は100メートルも無い。ブリッジにいる誰もがその姿をはっきりと見ることが出来た。
「氷山だ!」
「ぶつかるぞ!」
「落ち着け!取舵一杯!後進全速!」
慌てふためく航海士らを怒鳴りつけスミス船長が指示をだす。しかし全てが遅すぎた。
「後進急げ!」
「やってます!」
「取舵だ!」
「取舵一杯です!」
この時アドリアティック号は先ほどのスミス船長の指示に従い18ノットの最大船速で突き進んでいた。
排水量換算で3万トンを優に越える物体がもつ運動エネルギーは途轍もないものがある。小さな舵ではごくわずかの影響しか与えられない。
アドリアティック号はその針路をいささかも変える事なく無常にも氷山に向けてまっすぐ突き進んでいく。
「頼む……進路を変えてくれ……」
アドリアティック号は警笛を鳴らし続けた。しかし何の役にも立たない。何の手も打てないまま、あっという間に船と氷山の距離は近づいていった。
「駄目だ!ぶつかる!」
「防水扉を閉鎖しろ!急げ!」
そしてとうとうアドリアティック号は氷山を掠めるように激突した。衝撃でブリッジが大きく揺れる。氷山は耳障りな不協和音とともに船体右舷を擦りながら通り過ぎていく。
デッキに砕けた氷が降り注ぐ。警笛に驚いて出てきていた乗客たちが悲鳴をあげた。船内に耳障りなベルが鳴り響き防水扉に閉じ込められた乗客がパニック状態となる。
この衝突によりアドリアティック号の右舷喫水線下は100メートル近くにも渡って外版が歪みリベットが弾け飛んでしまった。ずれた外版の隙間から一気に大量の海水がなだれ込む。
こうまで損傷範囲が広いと隔壁も防水扉も何の役にも立たない。アドリアティック号は船首からみるみる沈み始めた。
「無線で救助を要請しろ!」
急速に傾斜を強めるブリッジでスミス船長が叫ぶ。予想以上に浸水が激しい。この様子ではアドリアティック号の電源はすぐに喪失するだろう。スミス船長は電源が生きているうちになんとか救助を呼ぼうと考えた。
皮肉にも今頼れるものは彼の大嫌いな無線通信だけだった。
「CQDですか?」
CQDとは1904年にマルコーニ社が制定した無線における遭難信号である。CQは全局呼出(All station)、Dは遭難(Distress)を意味する。ちなみにSOSはテレフンケン社の定める遭難信号であるがこの当時はまだ一般化していない。
「そうだCQD、遭難信号だ。続けて本船は船首より沈没中、至急救援を請う、現在地だ。急げ!」
おそらくこれがスミス船長が下した唯一の正しい命令だった。そして残された短い時間では、それ以外何ら有効な手を打つことが出来なかった。
沈没までの時間が短く、まともな避難指示も出されていない。深夜と停電で船内は真っ暗で防水扉も閉ざされている。こういった悪条件が重なった事から、2800名を超える乗員乗客のほとんどは脱出することすら叶わなかった。辛うじて海に飛び込めた人も低い海水温のためわずかの時間で次々と命を失っていった。
翌朝、遭難信号を受信した船が駆け付けた時、生きていたのは幸運にも救命ボートに乗る事ができた十名だけだった。その生存者リストの中に船長エドワード・スミスの名は無かった。
【後書き】
タイタニック号の悲劇より5年早く海難事故が起きてしまいました。これを契機にレーダーやソナーの開発が活発化します。史実でもタイタニック号の事件から開発が加速されています。本作ではそれを5年早めまてみました。
これでレーダーやソナーが第一次大戦前に登場することになります。
■1907年4月 北大西洋
カナダ ニューファンドランド島南方
星明りしかない新月の海は暗かった。波はほとんどなく鏡のように凪いでいる。海水温が低いのか海面は深い霧に覆われている。
その霧の海を一隻の大型船が滑るように進んでいた。黒い船体は闇に溶け込み、そこだけ灯りで照された船尾に、これから永遠に歴史に刻まれる事となる彼女の名前が記されていた。
『Adriatic』(アドリアティック号)
ホワイトスターライン社の最新の大型客船であるアドリアティック号は、リバプールからニューヨークに向けた処女航海の途上にあった。
全長223メートル、総トン数2万4千トンという世界最大級の巨体を誇り、多数の最新設備も備えた彼女は、ホワイトスターライン社の将来を担う期待の星であった。
このため船長には経験豊富なエドワード・スミスが選ばれている。
その彼はブリッジから霧で覆われた昏い海を眺めていた。日付が間もなく変わろうという時刻である。ブリッジ内はしわぶき一つない静けさだった。
スミス船長は経験こそ豊富なものの厳格で傲慢ともいえる性格をしている。そんな船長の叱責を恐れて航海士らも雑談の一つもせず黙って海をみていた。
そんな静けさを破って通信士がブリッジに入ってきた。そして恐る恐るといった風でスミス船長に声をかける。
「あの……船長、失礼します。アラビック号から報告が入りました」
グリエルモ・マルコーニが1896年に無線通信の実験に成功して以来、1900年よりマルコーニ社、次いでテレフンケン社によりモールス信号を用いた商用無線サービスが開始されている。
今ではホワイトスターライン社の客船をはじめ、大西洋を航行する大型船の多くにマルコーニ社またはテレフンケン社の無線局が設置され、情報交換が行われるようになっていた。
だがスミス船長は無線というものが好きではなかった。確かに便利な機械だとは認めるが、時を選ばない無粋さは頂けない。それに船体の優雅さを損なう空中線も気に入らない。
それが態度に出たのかスミス船長は返事もせず通信士の方に振り返りもしない。仕方なく通信士はそのまま報告を続けた。
「アラビック号から再び氷山の警告がありました」
アラビック号はアドリアティック号と同じくホワイトスターライン社の所有する客船である。同船はこれまでも他の船からの航路情報を度々アドリアティック号に中継してくれていた。
ブリッジの航海士らが心配げにスミス船長をうかがう。
「わかった」
だが前回の警告同様、今回もスミス船長の答えは素っ気なかった。
「船長、本当に大丈夫でしょうか……安全のため船速を落として南寄りに航路を変えた方が良いのでは?」
他船からの警告を無視するスミス船長の態度に、不安を覚えた一等航海士が意を決して進言した。
「心配いらん。どうせただの流氷だ。経験の少ない君達は知らんかもしれんが、この季節の北大西洋はこんなものだ」
「しかし……」
「君がそんなに心配だと言うなら、逆にさっさとこの海域を抜ける事にしよう。船足を上げろ」
スミス船長の命令でテレグラフが回された。ボイラーに新たな石炭が次々と投入される。しばらくして大きな二本の煙突から吐き出される煙が勢いを増す。アドリアティック号は霧の中を徐々に速度を上げていった。
本当にこのまま何も起こりませんように……そう祈りながら航海士らは霧の奥を見つめていた。
不幸なことに彼らの不安は的中する事となる。アドリアティック号が加速をはじめてから数分後、霧の中に何か大きな影が動くのが見えた。
「た、大変だ!」
それに真っ先に気づいた航海士が叫んだ。
「馬鹿者!報告は正確にしろと常に言っているだろう!」
スミス船長がその航海士を怒鳴りつける。だがもう報告の必要はなかった。
前方の影がその身にまとった霧を徐々にほどいてゆく。その中から姿を露わしたのは巨大な氷山だった。距離は100メートルも無い。ブリッジにいる誰もがその姿をはっきりと見ることが出来た。
「氷山だ!」
「ぶつかるぞ!」
「落ち着け!取舵一杯!後進全速!」
慌てふためく航海士らを怒鳴りつけスミス船長が指示をだす。しかし全てが遅すぎた。
「後進急げ!」
「やってます!」
「取舵だ!」
「取舵一杯です!」
この時アドリアティック号は先ほどのスミス船長の指示に従い18ノットの最大船速で突き進んでいた。
排水量換算で3万トンを優に越える物体がもつ運動エネルギーは途轍もないものがある。小さな舵ではごくわずかの影響しか与えられない。
アドリアティック号はその針路をいささかも変える事なく無常にも氷山に向けてまっすぐ突き進んでいく。
「頼む……進路を変えてくれ……」
アドリアティック号は警笛を鳴らし続けた。しかし何の役にも立たない。何の手も打てないまま、あっという間に船と氷山の距離は近づいていった。
「駄目だ!ぶつかる!」
「防水扉を閉鎖しろ!急げ!」
そしてとうとうアドリアティック号は氷山を掠めるように激突した。衝撃でブリッジが大きく揺れる。氷山は耳障りな不協和音とともに船体右舷を擦りながら通り過ぎていく。
デッキに砕けた氷が降り注ぐ。警笛に驚いて出てきていた乗客たちが悲鳴をあげた。船内に耳障りなベルが鳴り響き防水扉に閉じ込められた乗客がパニック状態となる。
この衝突によりアドリアティック号の右舷喫水線下は100メートル近くにも渡って外版が歪みリベットが弾け飛んでしまった。ずれた外版の隙間から一気に大量の海水がなだれ込む。
こうまで損傷範囲が広いと隔壁も防水扉も何の役にも立たない。アドリアティック号は船首からみるみる沈み始めた。
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CQDとは1904年にマルコーニ社が制定した無線における遭難信号である。CQは全局呼出(All station)、Dは遭難(Distress)を意味する。ちなみにSOSはテレフンケン社の定める遭難信号であるがこの当時はまだ一般化していない。
「そうだCQD、遭難信号だ。続けて本船は船首より沈没中、至急救援を請う、現在地だ。急げ!」
おそらくこれがスミス船長が下した唯一の正しい命令だった。そして残された短い時間では、それ以外何ら有効な手を打つことが出来なかった。
沈没までの時間が短く、まともな避難指示も出されていない。深夜と停電で船内は真っ暗で防水扉も閉ざされている。こういった悪条件が重なった事から、2800名を超える乗員乗客のほとんどは脱出することすら叶わなかった。辛うじて海に飛び込めた人も低い海水温のためわずかの時間で次々と命を失っていった。
翌朝、遭難信号を受信した船が駆け付けた時、生きていたのは幸運にも救命ボートに乗る事ができた十名だけだった。その生存者リストの中に船長エドワード・スミスの名は無かった。
【後書き】
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