「Ｒ-18」異世界で花の乙女になった少女 ～侯爵夫人への階段を昇る～

物語の始まり

優しさに包まれて

　私とサイラスは、神殿が用意したクラーク公爵家の客室で朝食を頂いています。

私達が使っていた客室は立ち入り禁止になっていますからね。
「未来の公爵婦人は元気がいい」
サイラスは意地悪な顔で水色の髪の幼女に、話し掛けています。
「女性の悲鳴を聴いたら、助けようとするのは当たり前だ！！」
幼女さん、男前な発言です。

青銀の髪のクラーク公爵は苦笑いをしながら、水色の髪の幼女の口にパンを咥え込ませました。
「おっ……ま…………」お口がモグモグして喋れないみたいです。

『扉を破壊したのは、水色の髪の幼女さんです』

扉が破壊され白い埃の中に現れたのは、水色の髪の幼女でした。

幼女はサイラスの、弁慶の泣き所に蹴りを入れて「このエロ、ロリ軍人、幼女に何したんだ！！」
と、絶叫しました。

まるでお伽噺の国の水色の髪をした王子と小麦色の肌の魔王との対決で、ドキドキしてしまった自分が恥ずかしい！

クラーク公爵の仲裁で、現在に及んでいます。

神殿の朝食は、野菜のたっぷり入った優しい味付けのスープと柔らかいパンですが、有る心配事が浮かびます。
撫子は、どうして要るのか？彼女は野菜が嫌いだから朝食が心配になってしまう。

「ねぇ、ねぇ、朝食が終わったらゲームしようよ。ブレインとコートニーが昨晩、届けてくれたんだ」

愛らしい、幼女の声が聞こえてきます。

サイラスを見詰めると「少しだけだな」と、承諾を貰いました。

私達は、朝食を食べ終えると部屋の隅に移動してゲームをしながら意見の交換を、密かに始めました。


　サイラスとクラーク公爵は、お茶を飲みながら世間話でもして要るようです。

「余り時間が無いから率直に話そう」水色の髪の幼女さんが話しを切り出してきた。私は、声を出さないで頷く。
「まず最初に、その……　女の子が嫌がる事はされてないんだな」水色の髪の幼女さん、顔が、赤いよ。
何だか、私も恥ずかしくなってしまったけど、無言で頷いた。
「俺は、常識意外の記憶が無い幼女と生きて行こうと思っている。お前もそうするか？」
勿論、私もですよ。又しても、無言で頷く。
「俺達は、仲間だ。友達になろう」
私は無言で頷き、「私の名………」私は幼女さんに、口を手で塞がれた「もうすぐ、新しい名前が貰える、自己紹介はそれからだ。俺達は過去を捨てるんだろう？」私は、幼女さんに抱きついた。これが、私の答えだよ。