「Ｒ-18」異世界で花の乙女になった少女 ～侯爵夫人への階段を昇る～

物語の始まり

神様に貰う名前、家族になる誓い2

　食事が終わり、アルフレッドと本を読んでいるんだけと、読めるんだよね！きっと花嫁特典！私とアルフレッドは、つかの間の休息を堪能しています。
メイドさんが出してくれたフルーツジュースも幼児の舌に優しく、侯爵婦人に感謝しています。


　クリフォードとサイラスは、お茶を飲みながら難しい話をしているようです。

「お姫様、私の事はアルって読んでよ」
胸がドキドキしています。相手は10才児ですよ。
私の今の見た目は幼女ですが、元の世界では16才の女子高生です。

アルのルビーの様な瞳で見詰められて、赤くなるのが解ります。
「アル様？」
「違う、アルだよ」
「アル……うっうっ」
「有り難う、お姫様」
アルが蕩けるような瞳で見詰めて来ます。
優しい、唇の感触を額に感じてしまいます。
私の目線は、アルの胸に有り…　そのまま優しく抱き締めてくれます。
「ねえ、お姫様、私が今どのぐらいドキドキしているか解る？」
「………………」
甘い雰囲気です。

トントン

「もう、こんな時間何だね」
アルが再び、私の額にキスしようとする瞬間、私の身体が空中に浮かびました。

「迎えが来た、行こう」私は、クリフォードに抱き上げられていました。

「兄上！！」

「…………。」

「うっ………」


　アルフレッドも、学習能力が低いと思うが兄貴も子供相手に冷徹な視線で刺すのは止めてほしい。

しかし、アルフレッドも、中々だ。

アルフレッドの側に行き「所で、お前、男になったのか？」アルフレッドの顔色が赤くなっている。
「実は、昨夜なったんだ。彼女の事を考えていたら身体が暑くなって、下半身が…………」　
「相手は、幼女だぞ！」
「仕方ないよ！！父上は、おめでとうって言ってくれたよ」
「ハイハイ！おめでとう」俺は、アルフレッドの肩を叩くしかなかった。



　案内役の巫女さんを先頭に、神殿の礼拝の間に向かっています。
クリフォードの腕にお尻を乗せている、縦抱っこです。
少し先に、同じように抱っこされている幼女さん、発見。

水色の髪の幼女さんが、公爵の腕の中から降りて、こちらに走って来ます。
何だか、楽しい気分になって来ました。
クリフォードを見上げると、私の意図を理解して床に降ろしてくれましたので、私からも、水色の髪の幼女さんに、走りよりました。

私達は、手を取り合い２、3回その場でドレスを見せ会うように周りました。
「凄く、可愛ぞ！」水色の髪の幼女さんが誉めてくれます。
「そっちも！凄く素敵」

　そして、私達は２人で駆け出します。後ろからクリフォードの静止の声が聞こえてきますが、止まりません。
クラーク公爵の脇も素早く通り抜けます。
水色髪の幼女さんの、ドレスのオーガンジーが風でフヮァフヮァして風の妖精のようです。

　私達の逃走物語は、一瞬で終わりました。
「未来の、クラーク公爵婦人とキャスル侯爵婦人は何て、お転婆なんだ」
私達の身体は、抱き上げられていました。