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異世界での一歩
閑話 聖花の香りに狂う
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酒場で勢い良く酒を飲みながら今日の出来事を思い出す。
勢い良くグラスを空にすると「ねぇ、1人なの?」男娼が媚びた様子で隣の席に座り絡んでくる。
淡い金髪、黄緑色の瞳、白い肌、中々の美少年だ。
輝く銀髪、新緑の瞳、透ける柔肌、有名な侯爵家の花嫁の姿が甦る。
男は軽い目眩を覚える。
相手はどう見ても幼児だ。勿論、男にその様な趣味はない。
男は男娼の手を掴み2階の階段を上がり、貸部屋に男娼を押し込む。
「ねぇ、何焦っているの?」少年は、乱暴に扱われるのが慣れているのか焦らし、見せ付けるように衣服を脱ぐ。
男は少年をベッドで、羽交い締めにするとアナルにぺニスの挿入を繰り返した。
「あっあっ・・・・もっと・・・・」男娼が媚びた声で男を煽る。
男は面影を忘れる為に、行為に溺れる。
絡み付く気高く甘い香りを振り払う為に、男は少年を乱暴に扱う
男が正気を取り戻し、組伏していた少年を視覚に入れる。
少年のアナルからは、男の情念のような白濁が溢れているが、外傷は無く気を失ってる事を確認して男は胸を撫で下ろした。
根本的に気の優しい男は、少年の身体を拭い相場より高い金子を渡す事にした。
小さな巾着を、少年の首に掛けて金子をいれる。
男は、散らばっている少年の衣服を几帳面に畳む。
男の気の良さが伺える一幕だ。
男は身なりを整えると部屋を出て階下に進む。
すると、身なりの良い男性が手を振ってくるのだ。
仕方が無いとばかりに近づくと、男性のボディーガードと思われる男達が、男娼の少年が眠っている部屋に向かっていく。
「まあ、座りなさい」
ミゲルは、情事後の倦怠感を隠せない男に話しかける。
「花嫁様の残香にやられたね」
「残香?」
「キャスル侯爵家の花嫁様は、白百合の君なんだよ。聖なる母、純血、無垢、威厳。花嫁様の資質」
ミゲルは、男を見詰めて考える。
白百合は資質こそ高貴だが、その香りは他の花を圧倒し血気盛んな若者、特に戦いを生業にしてる者に対しては高圧的な作用をもたらす。
ボディーガードの男が、戻って来て、ミゲルに報告をする。
「対象者に、外傷は無し。部屋も綺麗に整頓されてました」
「くっっ………」
ミゲルは男を見ながら笑ってしまう。
この男は、そんな男だと思い出しながら。
腕の良いA級の冒険者。今はケガのリハビリがてら、簡単な幼獣の生け捕りを任せている。
急な侯爵家からの、外商の依頼を受けた時は正直、この男を連れて行くか迷った。
だが、この男に足りない物は貴族への対応だと解っていたから連れて行ったのだ。
ミゲルは大商人として、この男の戦闘力を買っている。
「ケント、今回の花嫁召喚の結果、一般の市民にも花嫁を娶るチャンスがある」
男の、ケントの顔が変わる。
「白百合の姫様は諦めろ。あの方はキャスル侯爵家の託宣の花嫁だ」
ミゲルは、ケントの性癖が心配になる。
「王家の双子の離宮で秋から一年間、適齢期の貴族の令嬢と、フリーの花の乙女を集め、学園を開くらしい。
令嬢、乙女達はそこで出逢いを求める。
女性を中心にし、一族に捕らわれ無いプライドを作る事も認めてられている。
勿論、一族で花嫁を狙う貴族家も参加する」
「参加する条件は?」
「国内の、有力な冒険者パーティ、《月の刃》なら問題ない」
ミゲルは、彼なりに《月の刃》に、思い入れが有る。
「そろそろ、結婚を考えろ。明日にも、メンバーで相談しろ。力になる」
ミゲルは、ボディーガード達を引き連れ、酒場を後にする。
酒場から出たミゲルは、ボディーガード達に命令をだす。
『ケントを密かに見張れ』
数人の男達が、暗闇に消える。
商人のミゲルは、ため息を吐く。
ケントが、侯爵家の花嫁に魔梟を渡そうとした時、刹那を感じた。
感じたのは、自分だけでは無い。
侯爵家の若君達も、感じていた。
『ミゲルよ今回は許す。この後の対応間違えぬように』
花嫁の退室を止めたのは、確かにマナー違反だ。
しかし、彼らが怒りを顕にしたのは、花嫁の資質に飲まれてしまう者を、連れて来た自分への怒り。
ケントが、可笑しな事をするなら……… 。
ミゲルは、家路に向かう。
何も、起こる事が無いように祈りながら。
勢い良くグラスを空にすると「ねぇ、1人なの?」男娼が媚びた様子で隣の席に座り絡んでくる。
淡い金髪、黄緑色の瞳、白い肌、中々の美少年だ。
輝く銀髪、新緑の瞳、透ける柔肌、有名な侯爵家の花嫁の姿が甦る。
男は軽い目眩を覚える。
相手はどう見ても幼児だ。勿論、男にその様な趣味はない。
男は男娼の手を掴み2階の階段を上がり、貸部屋に男娼を押し込む。
「ねぇ、何焦っているの?」少年は、乱暴に扱われるのが慣れているのか焦らし、見せ付けるように衣服を脱ぐ。
男は少年をベッドで、羽交い締めにするとアナルにぺニスの挿入を繰り返した。
「あっあっ・・・・もっと・・・・」男娼が媚びた声で男を煽る。
男は面影を忘れる為に、行為に溺れる。
絡み付く気高く甘い香りを振り払う為に、男は少年を乱暴に扱う
男が正気を取り戻し、組伏していた少年を視覚に入れる。
少年のアナルからは、男の情念のような白濁が溢れているが、外傷は無く気を失ってる事を確認して男は胸を撫で下ろした。
根本的に気の優しい男は、少年の身体を拭い相場より高い金子を渡す事にした。
小さな巾着を、少年の首に掛けて金子をいれる。
男は、散らばっている少年の衣服を几帳面に畳む。
男の気の良さが伺える一幕だ。
男は身なりを整えると部屋を出て階下に進む。
すると、身なりの良い男性が手を振ってくるのだ。
仕方が無いとばかりに近づくと、男性のボディーガードと思われる男達が、男娼の少年が眠っている部屋に向かっていく。
「まあ、座りなさい」
ミゲルは、情事後の倦怠感を隠せない男に話しかける。
「花嫁様の残香にやられたね」
「残香?」
「キャスル侯爵家の花嫁様は、白百合の君なんだよ。聖なる母、純血、無垢、威厳。花嫁様の資質」
ミゲルは、男を見詰めて考える。
白百合は資質こそ高貴だが、その香りは他の花を圧倒し血気盛んな若者、特に戦いを生業にしてる者に対しては高圧的な作用をもたらす。
ボディーガードの男が、戻って来て、ミゲルに報告をする。
「対象者に、外傷は無し。部屋も綺麗に整頓されてました」
「くっっ………」
ミゲルは男を見ながら笑ってしまう。
この男は、そんな男だと思い出しながら。
腕の良いA級の冒険者。今はケガのリハビリがてら、簡単な幼獣の生け捕りを任せている。
急な侯爵家からの、外商の依頼を受けた時は正直、この男を連れて行くか迷った。
だが、この男に足りない物は貴族への対応だと解っていたから連れて行ったのだ。
ミゲルは大商人として、この男の戦闘力を買っている。
「ケント、今回の花嫁召喚の結果、一般の市民にも花嫁を娶るチャンスがある」
男の、ケントの顔が変わる。
「白百合の姫様は諦めろ。あの方はキャスル侯爵家の託宣の花嫁だ」
ミゲルは、ケントの性癖が心配になる。
「王家の双子の離宮で秋から一年間、適齢期の貴族の令嬢と、フリーの花の乙女を集め、学園を開くらしい。
令嬢、乙女達はそこで出逢いを求める。
女性を中心にし、一族に捕らわれ無いプライドを作る事も認めてられている。
勿論、一族で花嫁を狙う貴族家も参加する」
「参加する条件は?」
「国内の、有力な冒険者パーティ、《月の刃》なら問題ない」
ミゲルは、彼なりに《月の刃》に、思い入れが有る。
「そろそろ、結婚を考えろ。明日にも、メンバーで相談しろ。力になる」
ミゲルは、ボディーガード達を引き連れ、酒場を後にする。
酒場から出たミゲルは、ボディーガード達に命令をだす。
『ケントを密かに見張れ』
数人の男達が、暗闇に消える。
商人のミゲルは、ため息を吐く。
ケントが、侯爵家の花嫁に魔梟を渡そうとした時、刹那を感じた。
感じたのは、自分だけでは無い。
侯爵家の若君達も、感じていた。
『ミゲルよ今回は許す。この後の対応間違えぬように』
花嫁の退室を止めたのは、確かにマナー違反だ。
しかし、彼らが怒りを顕にしたのは、花嫁の資質に飲まれてしまう者を、連れて来た自分への怒り。
ケントが、可笑しな事をするなら……… 。
ミゲルは、家路に向かう。
何も、起こる事が無いように祈りながら。
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