「R-18」異世界で花の乙女になった少女 ~侯爵夫人への階段を昇る~

Mona

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異世界での一歩

謁見2

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 謁見の扉を開くと、大理石の床の上に玉座迄、深紅の絨毯が敷かれているの。

王座は、床より5段上に有ります。
お決まりの様に金色です。




 誘導する係の人に従い、私達は列に並びます。「リリィー、久しぶりだな!」
「ヴィオレット!」水色の幼女さんです。
「後で話そう」残念ですが仕方ない有りません。
「うん、後でね」


王座迄、敷かれている深紅の絨毯を踏まない様に私達は、左右に別れ並びます。

生家の爵位による、並び順です。

ルーチェとアーサーとは此処で、少し離れてしまいます。

高位の家柄程、王座に近い場所になります。

整列が終わると、女子はカーテシー、男子は、立ち礼で胸に手を当て待機。

いよいよ、陛下の入場ですね。



「面を上げよ。皆の顔を見せてくれ」

私達は静かに礼をとき、面を上げます。
誰1人、騒ぐ子はいません。

皆、今日の為に幼いながらもレッスンに励み、此の場は発表の舞台ですもの。

私も、頑張りましたよ。

「この日を迎えた事に、祝いを伝える・・・・今日からが、新たな門出だ。勉学に励み・・・・」

陛下から、祝いの言葉を、頂きます。

次は、一人一人呼ばれ、陛下に拝謁をします。

今回は、王族の方がいないので公爵家からですね。


ヴィオレットの声が聞こえて来ます。
堂々として、良く通る声です。

私の順番が近づいてきます。

広間の両脇の、貴族、その関係者の不躾な視線。
本当は、侯爵家の人達を見つけ安心したい。
でも、キョロキョロするのは、恥ずかしい事です。
私の行動は、そのまま侯爵家の評価に、繋がるのですから。

「キャスル侯爵家、リィ・ブロン、前に」



 ゆっくりと、ゆっくりと深紅の絨毯の上を歩くの。

列の中に居た時は、気付かなかった。

1人で歩いて要ると、いろんな感情が混じる視線を感じる。

嫉妬、侮蔑、焦燥。

そんなもに怯んでなんかやらない。

此の瞬間、この空間は、私の舞台なんだから。


「初の御挨拶を申し上げます。リィ・ブロウでございます。良しなに、お引き回しのほどよろしくお願い申し上げます」

正式な、カーテシーを披露したの。

片膝を立て、腰は完全に落とし。もう片方の足は後ろに伸ばし、ドレスは腰の高さで、肩幅プラス15センチ位開く様に。

王様に、この国の住民になりましたのでよろしくね。
心の中で、そんなふうに思いながら。

「面を上げよ」

王様の、お声が掛かった。
同時に、カーテシーを崩していいですよ。
そんな意味合いもある。

控えている、侍従の方の手を貸してもらいなが立ち上がり、顔を上げる。

それでも、王様と目を会わせないように。
此は、マナーです。


「此方の世界には、慣れたかな?」
「はい、皆様に良くしてもらってます」
「うむ、今後も侯爵家の家訓に従い精進いたせ」
「仰せのままに」

短い、やり取り。

でも、緊張した。

「下がって良い」

あっーやっと終わるんだね。

通常のカーテシーをして、退場したよ。

皆、ちゃんと見てくれていたかな?

頑張ったからね。


最後の令嬢の謁見が終わると、陛下と王族の方達の退場です。

子ども達も、大人達も女性は、通常のカーテシー。
男性は立ち礼で、お見送り。

子ども、大人も、安堵の雰囲気。
皆、頑張りました。
この子達が、家族にちゃんと誉めて貰えると良いな、なんて思った。


 謁見の後でね、子供達にオヤツタイムがあって、ヴィオレットに、アーサーと、ルーチェを紹介したり、楽しい時間を過ごす事が出来ました。

子供同士のケンカや、牽制、ルーチェの鬘事件もあったけど、また、皆で会えるといいな。

私達は、この国の同期なんだから。

気のせいか、ヴィオレットとルーチェには、見えない絆を感じました。

それと新しく、開校される学園の発表も有りましたよ。
理事長は、第4王子。

王子の初心の演説?が、あったけど彼は合法ショタ王子様でした。
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