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アリス IN 異世界地球
魔女陥落
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【準決勝第2試合】
が始まっていた。1回戦で優輝たちに圧勝した辺境の村長&消去の魔女の教え子 VS 優勝候補の一角である臥龍族を大番狂わせした【最悪の魔女】と植物魔族
オテイゥスは先手必勝とばかりに村長キウに飛び込んで、黒い剣を振り抜いた
「ガキィッ!!」
オテイゥスと同じくキウもダークホースと呼ばれる強者。開始直後に強い1撃を喰らわせて、試合を有利に進める目論見だった。のだが…キウは大剣を使い、涼しい顔でその攻撃を受け止めていた
「なんだ!?その程度なのか?…あまり楽しめそうには…ないか?」
「コイツ…俺の本気の剣を…」
その様子を眺めていたアンナローザ
(オテイゥスの善戦をアテにするのは難しいみたいだねぇ…ならば私がコイツを!)
「さぁて…コッチはコッチで楽しもうじゃないか!気に入らないんだろう?私の事がさあ!」
「当然ですよ!私のお師匠様は誇り高く素晴らしい魔女なんです。なのに!貴女みたいな外道が居るから、魔女が悪く見られているんです!」
「私はね、最強の魔女と呼ばれる為に魔道を極めていたんだ。20年前の大戦が終わったら、フュールをぶち殺して最強の称号を得るハズだった…なのに!徳川有栖がいきなり現れてソレを奪って行った」
「なるほどです。この大会に魔女が参加すると聞いた貴女は、お師匠様が出られると勘違いして参加してきた訳ですね」
アンナローザを睨みつけるミアナからは、今までの柔らかい表情は無く鋭い目付きで彼女を睨みながら話している
「その通りさ!私は【最強の魔女】と呼ばれる栄誉を欲しているのさ…けどねぇ、徳川有栖の強さは異常だ!フュールも強かったが、あくまで手の届く範囲だ…なのに!【消去の魔女】の強さはオカシイ!
この20年、20年の月日をアイツを倒す為に時間を費やしてきたのさ!なのにだ!この大会に参加していないだって!?……許されないよねぇ!ムカッ腹が立っちゃうよねぇ!!とりあえず、教え子のアンタで恨みを晴らさせてもらうよっ!死に晒せぇ!!」
「…何処までも愚かな人ですね…粛清いたします」
アンナローザは魔界の植物を大量に召喚し、ミアナ目掛けて襲いかかった
「【永久凍土(カチンコチン)】」
ミアナは詠唱は一切せずに、呪文の名前だけを口にした
「ぬあっ!!こ、これは!?」
ミアナ目掛けて襲いかかった魔界の植物は、ミアナに近付いた途端に一瞬で凍り付いた!
「ビキビキビキっ!」
そのまま氷結状態は伸びて行き、やがてアンナローザ本体に到着し、彼女の動きを止めた
「簡略発動式魔法だってぇ!?しかも、この威力極大級じゃないか!…アンタ氷系の専門か!?」
氷結状態が自分本体をも襲い、徐々に氷漬けにされていくアンナローザ
「氷系が専門!?ふふふ、何を勘違い……あぁ!つくづく貴女は勘違いするのが好きな様ですね
【消去の魔女】様から直々に、1年間指導してもらったのですよ私は。そんなしょっぱいハズが無いでしょう?【煌炎輪舞(メーラメラ)】」
「んっ!?うぎゃぁぁぁぁああああ!!燃える!?燃えているだってぇ!?凍らされた私の身体が燃えているぅ!?」
理解不能な事象が起きていた!凍らされたままのアンナローザの身体が、凍った状態のままで発火し始めた
「全ての属性をほぼ均等に磨きあげる事くらい出来なかったら、彼女の教え子だなんて恥ずかしくて言えませんよ?」
「この小娘がぁ!全身凍り付いているのにぃ…熱いぃ!?私の身体が燃え尽きちまう!…お、オテイゥス!助けるんだよっ!」
自分のチカラだけでは、どうにもならないと悟ったアンナローザは、パートナーのオテイゥスに助けを求めた。だが…
「あ、アンナ様……」
キウは右手1本で大剣を握り、両手持ちで切り込んできたオテイゥスの黒い剣を止めた後、空いている左手で彼のボディにパンチを打ち込んでいた
「ふっ…この俺を相手にしていて、お前を助けに行く余裕なんて作れるハズが無いんだぞ?」
どれほどのパワーだったのか?キウの左手は手首より上の部分まで、オテイゥスの体内にめり込んでいた
「まさか!オテイゥスのコアを?」
「バキィン!!」オテイゥスの体内から、硝子のような物が砕け散る音が聞こえた。と同時に彼は意識を失いその場に倒れ込んだ
「馬鹿な、バカな、ばかなあっ!?徳川有栖に勝てる準備は万全だったハズだ…なのに、なのにぃ、どうなっているぅ!?」
「能書きは結構ですよ。それよりも…水分が完全に失せますから、もっと熱くなりますよ?」
「へっ!?あ!うぎゃぁぁぁぁああああぁぁぁー!!!保水植物までもが…あっという間に焼けていくなんてぇ!」
大量の植物を召喚していたアンナローザは、植物もろとも全身を焼かれてしまう
「た、助けて…お願いよぉ…」
「嫌ですよ。どうせ貴女は道楽で泣き叫ぶ人達の生命を、笑って摘み取っていたのでしょう?自分がその立場になって初めて理解しましたか?」
1回戦で笑ってミンクをいたぶっていた、彼女の姿を思い出すミアナ。アンナローザに対して慈悲の心など持ち合わせていない
「あぁ…死んでしまう…ご…ごめんなさい…ごめんなさい…お願いよぉ…」
「キウ様?」
ミアナは死に行く寸前のアンナローザを見て、少し躊躇いが出たのか?キウに問い掛けるように声を掛けた
「俺も責任を取ってやる。好きにして良いぞ」
「はい…消えなさい!」
ミアナがアンナローザの方に向けて手をかざすと、全身を覆っていた炎が消えていった
ミアナの炎で全身から水分が消し飛び、ミイラの様になった全身火傷のアンナローザが現れると、その場に倒れ込んだ
「フヒュ…ヒュ…ありがと…」
全身火傷で生死の境を彷徨う彼女だが、紙一重で生きてはいる様だ
「しょ、勝者。キウ選手とミアナ選手っ!」
会場はミアナ達が勝利し、邪悪な魔女が打ち倒され歓喜の声を上げていた
続く
が始まっていた。1回戦で優輝たちに圧勝した辺境の村長&消去の魔女の教え子 VS 優勝候補の一角である臥龍族を大番狂わせした【最悪の魔女】と植物魔族
オテイゥスは先手必勝とばかりに村長キウに飛び込んで、黒い剣を振り抜いた
「ガキィッ!!」
オテイゥスと同じくキウもダークホースと呼ばれる強者。開始直後に強い1撃を喰らわせて、試合を有利に進める目論見だった。のだが…キウは大剣を使い、涼しい顔でその攻撃を受け止めていた
「なんだ!?その程度なのか?…あまり楽しめそうには…ないか?」
「コイツ…俺の本気の剣を…」
その様子を眺めていたアンナローザ
(オテイゥスの善戦をアテにするのは難しいみたいだねぇ…ならば私がコイツを!)
「さぁて…コッチはコッチで楽しもうじゃないか!気に入らないんだろう?私の事がさあ!」
「当然ですよ!私のお師匠様は誇り高く素晴らしい魔女なんです。なのに!貴女みたいな外道が居るから、魔女が悪く見られているんです!」
「私はね、最強の魔女と呼ばれる為に魔道を極めていたんだ。20年前の大戦が終わったら、フュールをぶち殺して最強の称号を得るハズだった…なのに!徳川有栖がいきなり現れてソレを奪って行った」
「なるほどです。この大会に魔女が参加すると聞いた貴女は、お師匠様が出られると勘違いして参加してきた訳ですね」
アンナローザを睨みつけるミアナからは、今までの柔らかい表情は無く鋭い目付きで彼女を睨みながら話している
「その通りさ!私は【最強の魔女】と呼ばれる栄誉を欲しているのさ…けどねぇ、徳川有栖の強さは異常だ!フュールも強かったが、あくまで手の届く範囲だ…なのに!【消去の魔女】の強さはオカシイ!
この20年、20年の月日をアイツを倒す為に時間を費やしてきたのさ!なのにだ!この大会に参加していないだって!?……許されないよねぇ!ムカッ腹が立っちゃうよねぇ!!とりあえず、教え子のアンタで恨みを晴らさせてもらうよっ!死に晒せぇ!!」
「…何処までも愚かな人ですね…粛清いたします」
アンナローザは魔界の植物を大量に召喚し、ミアナ目掛けて襲いかかった
「【永久凍土(カチンコチン)】」
ミアナは詠唱は一切せずに、呪文の名前だけを口にした
「ぬあっ!!こ、これは!?」
ミアナ目掛けて襲いかかった魔界の植物は、ミアナに近付いた途端に一瞬で凍り付いた!
「ビキビキビキっ!」
そのまま氷結状態は伸びて行き、やがてアンナローザ本体に到着し、彼女の動きを止めた
「簡略発動式魔法だってぇ!?しかも、この威力極大級じゃないか!…アンタ氷系の専門か!?」
氷結状態が自分本体をも襲い、徐々に氷漬けにされていくアンナローザ
「氷系が専門!?ふふふ、何を勘違い……あぁ!つくづく貴女は勘違いするのが好きな様ですね
【消去の魔女】様から直々に、1年間指導してもらったのですよ私は。そんなしょっぱいハズが無いでしょう?【煌炎輪舞(メーラメラ)】」
「んっ!?うぎゃぁぁぁぁああああ!!燃える!?燃えているだってぇ!?凍らされた私の身体が燃えているぅ!?」
理解不能な事象が起きていた!凍らされたままのアンナローザの身体が、凍った状態のままで発火し始めた
「全ての属性をほぼ均等に磨きあげる事くらい出来なかったら、彼女の教え子だなんて恥ずかしくて言えませんよ?」
「この小娘がぁ!全身凍り付いているのにぃ…熱いぃ!?私の身体が燃え尽きちまう!…お、オテイゥス!助けるんだよっ!」
自分のチカラだけでは、どうにもならないと悟ったアンナローザは、パートナーのオテイゥスに助けを求めた。だが…
「あ、アンナ様……」
キウは右手1本で大剣を握り、両手持ちで切り込んできたオテイゥスの黒い剣を止めた後、空いている左手で彼のボディにパンチを打ち込んでいた
「ふっ…この俺を相手にしていて、お前を助けに行く余裕なんて作れるハズが無いんだぞ?」
どれほどのパワーだったのか?キウの左手は手首より上の部分まで、オテイゥスの体内にめり込んでいた
「まさか!オテイゥスのコアを?」
「バキィン!!」オテイゥスの体内から、硝子のような物が砕け散る音が聞こえた。と同時に彼は意識を失いその場に倒れ込んだ
「馬鹿な、バカな、ばかなあっ!?徳川有栖に勝てる準備は万全だったハズだ…なのに、なのにぃ、どうなっているぅ!?」
「能書きは結構ですよ。それよりも…水分が完全に失せますから、もっと熱くなりますよ?」
「へっ!?あ!うぎゃぁぁぁぁああああぁぁぁー!!!保水植物までもが…あっという間に焼けていくなんてぇ!」
大量の植物を召喚していたアンナローザは、植物もろとも全身を焼かれてしまう
「た、助けて…お願いよぉ…」
「嫌ですよ。どうせ貴女は道楽で泣き叫ぶ人達の生命を、笑って摘み取っていたのでしょう?自分がその立場になって初めて理解しましたか?」
1回戦で笑ってミンクをいたぶっていた、彼女の姿を思い出すミアナ。アンナローザに対して慈悲の心など持ち合わせていない
「あぁ…死んでしまう…ご…ごめんなさい…ごめんなさい…お願いよぉ…」
「キウ様?」
ミアナは死に行く寸前のアンナローザを見て、少し躊躇いが出たのか?キウに問い掛けるように声を掛けた
「俺も責任を取ってやる。好きにして良いぞ」
「はい…消えなさい!」
ミアナがアンナローザの方に向けて手をかざすと、全身を覆っていた炎が消えていった
ミアナの炎で全身から水分が消し飛び、ミイラの様になった全身火傷のアンナローザが現れると、その場に倒れ込んだ
「フヒュ…ヒュ…ありがと…」
全身火傷で生死の境を彷徨う彼女だが、紙一重で生きてはいる様だ
「しょ、勝者。キウ選手とミアナ選手っ!」
会場はミアナ達が勝利し、邪悪な魔女が打ち倒され歓喜の声を上げていた
続く
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