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化け物たちとの遭遇編
水の中から凝視する者
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【古代遺跡地下1階層】
右翼部隊はメリーズが魔力枯渇で倒れ、アドルが背後から腹を貫かれて重体。残ったミャンジャムは1人で無傷の新型魔装兵器(ガーディアン)2体と向かい合っている
「来るならコイッ!!聖騎士の強さを魅せてあげますっ!」
ハッキリ言って、かなりヤバい状況なのだが…ミャンジャムは気合いを入れ直し身構えた
【本陣】
「どうしよぉ…アドルさん達ぃ、全滅しそうだよぉ…」
「アリスっ!目の前の敵に集中しやがれ!ブラックドラゴンは俺が対峙した中でも、飛び抜けて最強の敵なんだぞっ!!」
優しいアリスはアドル達はもちろん、双頭龍(ヒュドラ)と対峙している後方部隊も気になっているのだが、ヨシュアは自分達も人の心配などしている場合ではないと、必死にアリスに伝えていた
「ふむ…その小娘以外は我と対峙している事の重大さを理解しているようだな。……ならば先に問おう
貴様らは何故、生命を危険に晒してまでこの遺跡に入ってきたのだ?そうまでして得たい何かが有ると言うのか?」
「こんなに~ヤバい所だと~分かっていたら~考えましたよ~」
口調こそノンビリに聞こえるエルデスの話し方だが、彼女もブラックドラゴンの強さを感じているみたいで、全身から脂汗が吹き出していた
「この遺跡に設置されてるハズの装置らしきモンが、外の魔物を強化してやがるらしいんだ。ソレを止めてくれと頼まれちまってな!」
ヨシュアも顔面、汗まみれになりながら問いに答えた
「なるほどな…理解した。地下2階層に降りてすぐの所にある小さな泉に、移籍内部で生息する者の為に発光している装置がある。貴様が言うのはタブンそれだろう。その装置が壊れても、遺跡の生物が死滅する訳ではないが…」
「なんだよ…止めに行かせてくれるって言うのかよ?」
ブラックドラゴンからの思いがけない言葉に一瞬期待するヨシュアだが…
「ふん。外の者に遠慮して、わざわざ苦しい生活を送る気は無い!だが、どうしてもと言うのならば、我の背後に2階層に降りる階段がある。行きたければ我を倒して行くが良いっ!」
ブラックドラゴンは恐らく、この階層の主だろう。装置が破壊されたら生きづらくなるらしい。外の者の為にワザワザ壊させてくれるハズもないのは当然と言える
「立場が違うんだ。やるしかねーって事だな!」
お互いの状況を理解したヨシュアは、全力で戦う覚悟を決めた!
【左翼】
4部隊に別れた調査隊だが、強敵相手の中で唯一押しているのがこの左翼だ
調査隊の中で最強を誇るのが【舞闘女神】アテナだ。彼女はココを早く蹴散らし他の部隊の手助けに行かなくては!と腹を括った
「カルーアちゃんや。時間が無いようじゃ。すまんが全力でヤツらを駆逐したい。精気を吸わせてくれんかのう?」
「そ、そうするべきだろうね。あまりにも敵が強過ぎるからね…良いよ、わたしの精気を吸うと良いさ」
カルーアはクラウン城での武闘会で、若返ったアテナの圧倒的強さをその目で見ていた事もあって彼女の提案を二言返事で了承し、ソッと目を閉じて顔を上げた
「ぐむぅ!?」
恐らく時間が惜しいからだろう。アテナはカルーアの唇を奪った!ミルミルうちに若返って行くアテナ
「ふおおおっ!!」
武闘会の時と同じくツヤツヤ肌にまで若返ったアテナ
「感謝するぞい!取り敢えずお前らは瞬殺じゃあっ!!」
目視すら出来ない超速度で動き出したアテナは、手を発光させ信じられない速さで次々とシータイガーに対し、一撃必殺を決めてものの10数秒で群れをほぼ全滅させた
「エリエス!!ソッチは任せるぞい!ワシはミャンジャムちゃんを助けに行くからのぅ!」
「分かりましたわ!お任せくださいまし!!」
祖母の声に気合いを入れ直し、「大丈夫だ!」と返事をするエリエス
残っているシータイガーは2体。シェリー達は呼吸を整え対峙し直した
「はぁ…はぁ…かなり吸われてクラクラするけど…アテナさんのあの強さなら…大丈夫だよね…」
とんでもない速さで魔装兵器(ガーディアン)の方に辿り着くアテナ。到着と同時に飛び蹴りを入れていた
(コッチも間もなく片付く筈…わたしは少し休ませてもらおう…)
2体のシータイガーなら、双子姉妹とガルダンが連携すれば十分勝てる。と踏んだカルーアは、少し休ませてもらおうとする
だが!しかし彼女は忘れていた。最初に自分が感じた気配は、川向うではなく、川の中から感じていた事を…
「にゅわっ!?」
アテナが若返った事で、流れがコッチに傾いた!と油断していたカルーアの足首を、川の中から伸びてきたゼリー状の物が絡めとった!
「うわあああっ!?」
ソレにそのまま川の中に引っ張り込まれたカルーア
「カルーアちゃん!?」
「エルフっ娘、どうしたの?」
双子姉妹はカルーアの姿を見失った
「来ますぞ!」
ガルダンの声で双子姉妹は、目の前のシータイガーに集中せざるを得なかった
「ドポンっ!」カルーアは水の中に入った。川だから浅いだろうと思っていたが意外と深い。足が底につかないし、自分を引っ張り込んだ者の姿も見えない
(コレは一体…何なんだい?)
何にナニをされているのか?それさえも分からないカルーア
「んぼっ!?」
次の瞬間。透明なゼリーがカルーアの全身ごと彼女を包み込んだ
(スライムなのかい?コイツ、わたしをどうするつもりなのさ?んむううぅっ!?)
スライム?は予想以上に面積が大きく、カルーアをすっぽり包み込んだまま、1部がカルーアの体内に侵入してきた
(んはっ!?何なのさコイツ?…ふぐうっ!?まるで体内まで犯されているみたい…喉の奥や腸内まで入られて…肉壁まで直接触られて…こんなの…凄いよ!駄目だっ!刺激が強過ぎて…意識が飛んじゃうよおっ!!)
アテナに精気を大量に吸われた直後を狙われたカルーアは、スライム状の謎の生物に捕獲されたまま、水中深く引きずり込まれて行った
続く
右翼部隊はメリーズが魔力枯渇で倒れ、アドルが背後から腹を貫かれて重体。残ったミャンジャムは1人で無傷の新型魔装兵器(ガーディアン)2体と向かい合っている
「来るならコイッ!!聖騎士の強さを魅せてあげますっ!」
ハッキリ言って、かなりヤバい状況なのだが…ミャンジャムは気合いを入れ直し身構えた
【本陣】
「どうしよぉ…アドルさん達ぃ、全滅しそうだよぉ…」
「アリスっ!目の前の敵に集中しやがれ!ブラックドラゴンは俺が対峙した中でも、飛び抜けて最強の敵なんだぞっ!!」
優しいアリスはアドル達はもちろん、双頭龍(ヒュドラ)と対峙している後方部隊も気になっているのだが、ヨシュアは自分達も人の心配などしている場合ではないと、必死にアリスに伝えていた
「ふむ…その小娘以外は我と対峙している事の重大さを理解しているようだな。……ならば先に問おう
貴様らは何故、生命を危険に晒してまでこの遺跡に入ってきたのだ?そうまでして得たい何かが有ると言うのか?」
「こんなに~ヤバい所だと~分かっていたら~考えましたよ~」
口調こそノンビリに聞こえるエルデスの話し方だが、彼女もブラックドラゴンの強さを感じているみたいで、全身から脂汗が吹き出していた
「この遺跡に設置されてるハズの装置らしきモンが、外の魔物を強化してやがるらしいんだ。ソレを止めてくれと頼まれちまってな!」
ヨシュアも顔面、汗まみれになりながら問いに答えた
「なるほどな…理解した。地下2階層に降りてすぐの所にある小さな泉に、移籍内部で生息する者の為に発光している装置がある。貴様が言うのはタブンそれだろう。その装置が壊れても、遺跡の生物が死滅する訳ではないが…」
「なんだよ…止めに行かせてくれるって言うのかよ?」
ブラックドラゴンからの思いがけない言葉に一瞬期待するヨシュアだが…
「ふん。外の者に遠慮して、わざわざ苦しい生活を送る気は無い!だが、どうしてもと言うのならば、我の背後に2階層に降りる階段がある。行きたければ我を倒して行くが良いっ!」
ブラックドラゴンは恐らく、この階層の主だろう。装置が破壊されたら生きづらくなるらしい。外の者の為にワザワザ壊させてくれるハズもないのは当然と言える
「立場が違うんだ。やるしかねーって事だな!」
お互いの状況を理解したヨシュアは、全力で戦う覚悟を決めた!
【左翼】
4部隊に別れた調査隊だが、強敵相手の中で唯一押しているのがこの左翼だ
調査隊の中で最強を誇るのが【舞闘女神】アテナだ。彼女はココを早く蹴散らし他の部隊の手助けに行かなくては!と腹を括った
「カルーアちゃんや。時間が無いようじゃ。すまんが全力でヤツらを駆逐したい。精気を吸わせてくれんかのう?」
「そ、そうするべきだろうね。あまりにも敵が強過ぎるからね…良いよ、わたしの精気を吸うと良いさ」
カルーアはクラウン城での武闘会で、若返ったアテナの圧倒的強さをその目で見ていた事もあって彼女の提案を二言返事で了承し、ソッと目を閉じて顔を上げた
「ぐむぅ!?」
恐らく時間が惜しいからだろう。アテナはカルーアの唇を奪った!ミルミルうちに若返って行くアテナ
「ふおおおっ!!」
武闘会の時と同じくツヤツヤ肌にまで若返ったアテナ
「感謝するぞい!取り敢えずお前らは瞬殺じゃあっ!!」
目視すら出来ない超速度で動き出したアテナは、手を発光させ信じられない速さで次々とシータイガーに対し、一撃必殺を決めてものの10数秒で群れをほぼ全滅させた
「エリエス!!ソッチは任せるぞい!ワシはミャンジャムちゃんを助けに行くからのぅ!」
「分かりましたわ!お任せくださいまし!!」
祖母の声に気合いを入れ直し、「大丈夫だ!」と返事をするエリエス
残っているシータイガーは2体。シェリー達は呼吸を整え対峙し直した
「はぁ…はぁ…かなり吸われてクラクラするけど…アテナさんのあの強さなら…大丈夫だよね…」
とんでもない速さで魔装兵器(ガーディアン)の方に辿り着くアテナ。到着と同時に飛び蹴りを入れていた
(コッチも間もなく片付く筈…わたしは少し休ませてもらおう…)
2体のシータイガーなら、双子姉妹とガルダンが連携すれば十分勝てる。と踏んだカルーアは、少し休ませてもらおうとする
だが!しかし彼女は忘れていた。最初に自分が感じた気配は、川向うではなく、川の中から感じていた事を…
「にゅわっ!?」
アテナが若返った事で、流れがコッチに傾いた!と油断していたカルーアの足首を、川の中から伸びてきたゼリー状の物が絡めとった!
「うわあああっ!?」
ソレにそのまま川の中に引っ張り込まれたカルーア
「カルーアちゃん!?」
「エルフっ娘、どうしたの?」
双子姉妹はカルーアの姿を見失った
「来ますぞ!」
ガルダンの声で双子姉妹は、目の前のシータイガーに集中せざるを得なかった
「ドポンっ!」カルーアは水の中に入った。川だから浅いだろうと思っていたが意外と深い。足が底につかないし、自分を引っ張り込んだ者の姿も見えない
(コレは一体…何なんだい?)
何にナニをされているのか?それさえも分からないカルーア
「んぼっ!?」
次の瞬間。透明なゼリーがカルーアの全身ごと彼女を包み込んだ
(スライムなのかい?コイツ、わたしをどうするつもりなのさ?んむううぅっ!?)
スライム?は予想以上に面積が大きく、カルーアをすっぽり包み込んだまま、1部がカルーアの体内に侵入してきた
(んはっ!?何なのさコイツ?…ふぐうっ!?まるで体内まで犯されているみたい…喉の奥や腸内まで入られて…肉壁まで直接触られて…こんなの…凄いよ!駄目だっ!刺激が強過ぎて…意識が飛んじゃうよおっ!!)
アテナに精気を大量に吸われた直後を狙われたカルーアは、スライム状の謎の生物に捕獲されたまま、水中深く引きずり込まれて行った
続く
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