100 / 170
化け物たちとの遭遇編
人工吸血姫はママを得る
しおりを挟む
【古代遺跡地下1階層】
徳川有栖がコチラの事態を察知しはしたが、此処に来ることは選ばずにベイ・ガウザーの城へと転移して行った頃…
【右翼部隊】
アテナが加勢に来たと同時に、無傷の新型魔装機兵(ガーディアン)2体のうち1体に飛び蹴りを入れ、その胴体に深い凹みを刻んだ
「はぁ…はぁ…助成、有難うございますアテナ様」
同じクラウン城の認定騎士の大先輩であるアテナに、ミャンジャムは礼を言う
「それは後で良いぞえ!残りの1体も撃破して、本陣の助成に向かわねば不味いことに…ぬっ!?奴らは何をしておるのじゃ!?」
アテナは自分が蹴りを入れた奴と、ミャンジャムがランスで貫いた魔装機兵(ガーディアン)を見た
奴らは人で言う脇腹辺りから小さなアームが伸びてきて、砕かれ破壊された箇所を修理していた
「まさか!?奴らは自己治療をしているとのいうのかっ?」
ミャンジャムの予想は当たっていた。物理的に破壊された2体は、自力で破損箇所の修理をしている。
メリーズの氷結魔法による、絶対零度の氷の檻に閉じ込められた2体は自己治療をしていないが、打撃系で倒れた2体はジキに復活しそうだ
「コイツは不味いのぅ…打撃系では完全討伐は難しいうえに、かなりの自己回復能力を持っておるようじゃな…とりあえずワシが何とかしておるから、その間にアドルの治療をしておれ」
魔法系で焼き切るか?氷漬けにするか?それとも再生装置が作動しない様に全身をくまなく破壊するしか、新型魔装機兵(ガーディアン)を倒す方法は無いようで、アテナも少し焦りを感じていた
【左翼部隊】
「ふぅ~何とか全部倒せたようね。シャルル、ガルダン、大丈夫?」
「だいぶ魔力使ったけど問題ないわ。ガルダンさん、大丈夫?それにカルーアも…」
「自分は少し傷を負いましたが…戦闘に支障が出る程では……なんだ!?アイツら動き始めましたぞ!」
ガルダンは倒した筈のシータイガー達が、僅かに動き始めたのを目撃した
「姉さん!アイツら回復魔法が自動的に発動しているみたいだわ!」
「なんですって!?…じゃあ、回復不可能まで破壊しなければ、また戦う事になってしまうわ!」
右翼部隊も左翼部隊も、敵の撃破に成功したと思われたが…奴らは自力で修復ないし回復している
【本陣部隊】
「ヨシュア、みんなが危険d…」
「目の前の敵に集中しろと言ってるだろうがっ!来るぞっ!」
「ゴアアッ!」
ブラックドラゴンは息を吸い込むとブレスを吐いた!ドス黒い瘴気を含んだ炎を吐き飛ばしてきた
「絶対に避けろっ!」
ヨシュアは必死に叫びながら、ブラックドラゴンから大きく距離を取った。アリスも後方へ飛んだ。のだが…
「駄目ですの!それでは足りないですの!神の保護を!」
炎の攻撃範囲を避けただけでは足りない事を悟ったサーシャ。しかし、アリスはブレスの範囲を避ける程度にしか飛ばなかった。獣人族であるアリスは、避けたらその攻撃の隙を突いて反撃する!その動きが身に染み付き過ぎていたのが仇になった
「キイィィン!」サーシャによりアリスに張られた神の結界で、ブレスに含まれる瘴気の影響も防げたアリス。だが、それがブラックドラゴンの目に止まってしまう
「ほう!?貴様らの中では、その魔族の王子がリーダー格かと思ったが…どうやらそこの女、貴様が1番厄介なようだな」
戦闘による必勝法とは、相手のパーティの回復役を真っ先に潰す!のが定石だ。ブラックドラゴンはサーシャに狙いを定めた。その右手を軽く振り上げると…
「なんて魔力だよっ!?」
ヨシュアが知る最強の魔法使いはミアナだった。消去の魔女から唯一、直接の指導を受けた彼女が見せてくれた魔法攻撃とも比較にならない魔力量が、ブラックドラゴンの右手のひらに一瞬でかき集められた!
「サーシャは絶対にヤラセないからっ!wryyyyyyyyyy!」
本能的に次に来る攻撃魔法のとてつもないヤバさを感じたコハラコは、肉体年齢を一時的に5歳児から10歳くらいに急成長させた
「サーシャっ!!」
コハラコはサーシャの身体を掴み、高い肉体能力を最大限に爆発させ、一瞬で今居た場所から100メートルほど飛び、ブラックドラゴンの黒い雷の群れを紙一重で避けた。サーシャとコハラコが先程まで居た一帯が、焼き尽くされ黒煙を発生していた。あそこに居たままなら2人とも骨も残っていなかっただろう
「いっ!?あぎゅー…」
コハラコは肉体年齢を一気に成長させた直後に、間髪入れずに大きく飛んだ為着地を失敗し、右足首がありえない方角に曲がっている
「コハラコっ!?」
サーシャはスグに彼女の足首の異常に気が付いた。ブラックドラゴンはサーシャ達に注視していた
「この隙にぃ!」
「喰らいやがれっ!」
「バギィ!」アリスとヨシュアは左右から、ブラックドラゴンの胴体をソードで一撃した!…のだが、ソードが当たった部分はかすり傷が付いただけだった
「そんなぁ…」
「マジかよ!?」
「ブフンッ!」ブラックドラゴンは、ブレスの溜めが間に合わないのか?強靭な肺活量を活かしての鼻息だけで、身体の小さいアリスとヨシュアをまとめて数メートル吹き飛ばした
「きゃうっ!?」
「グハッ!?」
地面に落ちたアリスとヨシュア
「迂闊にこの遺跡に足を踏み入れた事を悔いるが良い!」
ブラックドラゴンは今度こそ、コハラコごとサーシャを焼き尽くす為のブレスを吐いた
「サーシャ!逃げてっ!」
足首が折れ曲がっているコハラコは、自分が助けることは諦め、サーシャに逃げる様に叫んだ
「神よ!か弱いサーシャ達を守ってですの!!」
サーシャは足首を強く痛めているコハラコを庇うように、ブラックドラゴンとの間に入り彼女を押し倒して彼女を庇った
サーシャの背中には、密度の高い超魔力による防御結界が張られた
「あがうぁぁぁぁ!…あっ…あぁ…」
とんでもなく高いレベルの結界が張られたが、それでもブラックドラゴンの本気のブレスを完全に食い止めるには至らず、サーシャの背中と髪を黒く焼いた
「ああぁ!?サー……ママっ!?」
コハラコは母親の愛情を受けずに育ったので、体感的にソレを知らない。だが、オデュッセウスが擬似的に植え付けたモノにより、母親の幻影とも言える記憶はあった
サーシャの献身的な助けに、コハラコは本能的に彼女から母親の愛情のようなものを感じていた
敵が復活しつつある右翼と左翼。押されている後方部隊。川の中へ引きずり込まれたカルーア。アリス、ヨシュア、サーシャ達をたった1体で圧倒しているブラックドラゴン
万全な超強力編成で挑んだ筈の調査隊は、今まさに最悪の絶望を味合わされていた
続く
徳川有栖がコチラの事態を察知しはしたが、此処に来ることは選ばずにベイ・ガウザーの城へと転移して行った頃…
【右翼部隊】
アテナが加勢に来たと同時に、無傷の新型魔装機兵(ガーディアン)2体のうち1体に飛び蹴りを入れ、その胴体に深い凹みを刻んだ
「はぁ…はぁ…助成、有難うございますアテナ様」
同じクラウン城の認定騎士の大先輩であるアテナに、ミャンジャムは礼を言う
「それは後で良いぞえ!残りの1体も撃破して、本陣の助成に向かわねば不味いことに…ぬっ!?奴らは何をしておるのじゃ!?」
アテナは自分が蹴りを入れた奴と、ミャンジャムがランスで貫いた魔装機兵(ガーディアン)を見た
奴らは人で言う脇腹辺りから小さなアームが伸びてきて、砕かれ破壊された箇所を修理していた
「まさか!?奴らは自己治療をしているとのいうのかっ?」
ミャンジャムの予想は当たっていた。物理的に破壊された2体は、自力で破損箇所の修理をしている。
メリーズの氷結魔法による、絶対零度の氷の檻に閉じ込められた2体は自己治療をしていないが、打撃系で倒れた2体はジキに復活しそうだ
「コイツは不味いのぅ…打撃系では完全討伐は難しいうえに、かなりの自己回復能力を持っておるようじゃな…とりあえずワシが何とかしておるから、その間にアドルの治療をしておれ」
魔法系で焼き切るか?氷漬けにするか?それとも再生装置が作動しない様に全身をくまなく破壊するしか、新型魔装機兵(ガーディアン)を倒す方法は無いようで、アテナも少し焦りを感じていた
【左翼部隊】
「ふぅ~何とか全部倒せたようね。シャルル、ガルダン、大丈夫?」
「だいぶ魔力使ったけど問題ないわ。ガルダンさん、大丈夫?それにカルーアも…」
「自分は少し傷を負いましたが…戦闘に支障が出る程では……なんだ!?アイツら動き始めましたぞ!」
ガルダンは倒した筈のシータイガー達が、僅かに動き始めたのを目撃した
「姉さん!アイツら回復魔法が自動的に発動しているみたいだわ!」
「なんですって!?…じゃあ、回復不可能まで破壊しなければ、また戦う事になってしまうわ!」
右翼部隊も左翼部隊も、敵の撃破に成功したと思われたが…奴らは自力で修復ないし回復している
【本陣部隊】
「ヨシュア、みんなが危険d…」
「目の前の敵に集中しろと言ってるだろうがっ!来るぞっ!」
「ゴアアッ!」
ブラックドラゴンは息を吸い込むとブレスを吐いた!ドス黒い瘴気を含んだ炎を吐き飛ばしてきた
「絶対に避けろっ!」
ヨシュアは必死に叫びながら、ブラックドラゴンから大きく距離を取った。アリスも後方へ飛んだ。のだが…
「駄目ですの!それでは足りないですの!神の保護を!」
炎の攻撃範囲を避けただけでは足りない事を悟ったサーシャ。しかし、アリスはブレスの範囲を避ける程度にしか飛ばなかった。獣人族であるアリスは、避けたらその攻撃の隙を突いて反撃する!その動きが身に染み付き過ぎていたのが仇になった
「キイィィン!」サーシャによりアリスに張られた神の結界で、ブレスに含まれる瘴気の影響も防げたアリス。だが、それがブラックドラゴンの目に止まってしまう
「ほう!?貴様らの中では、その魔族の王子がリーダー格かと思ったが…どうやらそこの女、貴様が1番厄介なようだな」
戦闘による必勝法とは、相手のパーティの回復役を真っ先に潰す!のが定石だ。ブラックドラゴンはサーシャに狙いを定めた。その右手を軽く振り上げると…
「なんて魔力だよっ!?」
ヨシュアが知る最強の魔法使いはミアナだった。消去の魔女から唯一、直接の指導を受けた彼女が見せてくれた魔法攻撃とも比較にならない魔力量が、ブラックドラゴンの右手のひらに一瞬でかき集められた!
「サーシャは絶対にヤラセないからっ!wryyyyyyyyyy!」
本能的に次に来る攻撃魔法のとてつもないヤバさを感じたコハラコは、肉体年齢を一時的に5歳児から10歳くらいに急成長させた
「サーシャっ!!」
コハラコはサーシャの身体を掴み、高い肉体能力を最大限に爆発させ、一瞬で今居た場所から100メートルほど飛び、ブラックドラゴンの黒い雷の群れを紙一重で避けた。サーシャとコハラコが先程まで居た一帯が、焼き尽くされ黒煙を発生していた。あそこに居たままなら2人とも骨も残っていなかっただろう
「いっ!?あぎゅー…」
コハラコは肉体年齢を一気に成長させた直後に、間髪入れずに大きく飛んだ為着地を失敗し、右足首がありえない方角に曲がっている
「コハラコっ!?」
サーシャはスグに彼女の足首の異常に気が付いた。ブラックドラゴンはサーシャ達に注視していた
「この隙にぃ!」
「喰らいやがれっ!」
「バギィ!」アリスとヨシュアは左右から、ブラックドラゴンの胴体をソードで一撃した!…のだが、ソードが当たった部分はかすり傷が付いただけだった
「そんなぁ…」
「マジかよ!?」
「ブフンッ!」ブラックドラゴンは、ブレスの溜めが間に合わないのか?強靭な肺活量を活かしての鼻息だけで、身体の小さいアリスとヨシュアをまとめて数メートル吹き飛ばした
「きゃうっ!?」
「グハッ!?」
地面に落ちたアリスとヨシュア
「迂闊にこの遺跡に足を踏み入れた事を悔いるが良い!」
ブラックドラゴンは今度こそ、コハラコごとサーシャを焼き尽くす為のブレスを吐いた
「サーシャ!逃げてっ!」
足首が折れ曲がっているコハラコは、自分が助けることは諦め、サーシャに逃げる様に叫んだ
「神よ!か弱いサーシャ達を守ってですの!!」
サーシャは足首を強く痛めているコハラコを庇うように、ブラックドラゴンとの間に入り彼女を押し倒して彼女を庇った
サーシャの背中には、密度の高い超魔力による防御結界が張られた
「あがうぁぁぁぁ!…あっ…あぁ…」
とんでもなく高いレベルの結界が張られたが、それでもブラックドラゴンの本気のブレスを完全に食い止めるには至らず、サーシャの背中と髪を黒く焼いた
「ああぁ!?サー……ママっ!?」
コハラコは母親の愛情を受けずに育ったので、体感的にソレを知らない。だが、オデュッセウスが擬似的に植え付けたモノにより、母親の幻影とも言える記憶はあった
サーシャの献身的な助けに、コハラコは本能的に彼女から母親の愛情のようなものを感じていた
敵が復活しつつある右翼と左翼。押されている後方部隊。川の中へ引きずり込まれたカルーア。アリス、ヨシュア、サーシャ達をたった1体で圧倒しているブラックドラゴン
万全な超強力編成で挑んだ筈の調査隊は、今まさに最悪の絶望を味合わされていた
続く
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

