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化け物たちとの遭遇編
カルーアとリキュール
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【治療院】
とはヘルメスの街中にある教会に併設されている施設で、魔法による治療や毒や呪いの解除をする為に宿泊設備を兼ね備えていた
「んぅ~おはようございます~」
宿泊型治療室には2つのベッドがある。そのひとつで目を覚ましたエルデス。彼女の挨拶に返事はなかった…
「.......」
サーシャは昨日、ここに来てすぐにエルデスに痛覚遮断と睡眠魔法を掛けられていた。それから深夜遅くまで精霊に語り掛け、そのチカラで彼女の治療をしていた
付いてきたコハラコは5歳児の姿に戻っていて、サーシャが眠るベッドにもたれる様に眠っている
「サーシャさんの~回復速度は~凄まじく速いので~そろそろ目を覚ましそうですね~!?コハラコちゃんも~、何も食べずに寄り添ってましたし~目が覚めたら~お腹すきますよね~キッチンを借りて~栄養食でも作っておきましょうかね~」
そう言うとエルデスは部屋を出て、教会の神官に許可を取りシスターと一緒に病み上がりの人でも食べやすい料理を作った
【帰り道】
「エルデスちゃん。有難うですの!おかげでスッカリ元気なのです!」
「エムデス、ありがとうの!」
「いえいえ~ヨシュア様の彼女さんの~家族とあらば~このくらいは当然です~。それに~居候させてもらってますし~」
エルデスは恩着せがましい言い方ができるような女ではない。控えめに表現しただけだったが…徹夜で回復魔法を掛け続けてくれたエルデスの疲労は、パッと見でも誰でも簡単に理解できる程だった
「朝方まで魔法を掛け続けてくれたんですよね?助かったですの!いつか恩返ししますの♪」
「思ったよりかは~手間は掛かりませんでした~やはり~天使族は~回復速度も速いです~」
サーシャは長時間にわたり回復魔法を掛け続けてくれたエルデスに、感謝の言葉を述べる
「そうですの!帰ったらサーシャの得意料理をご馳走しますの。是非食べて欲しいですの!…ん!?コハラコどうしたんですの?」
「wryyyyyyy!」
コハラコは突然、5歳児から10歳児くらいまで身体を成長させた
「コハラコこれからはずっと、この身体でいるの!」
「どうして?成長した身体は疲労するって言ってたハズですのに?」
サーシャの質問に10歳児に変化したコハラコは、覚悟をした顔で質問に答える
「ブラックドラゴンとの時にコハラコの身体が大きかったら、もっと役に立てたノ!だから、これからは寝る時以外はこの身体でサーシャを守るノ!」
うっすら目に涙を溜めて決意表明をするコハラコ。それを見たサーシャは喜び、エルデスは萌えていた
「くぅ~可愛いですね~!」
【アルバート工房】
「ただいま戻りましたですの!」
「戻ったの!」
「ただいまです~」
「サーシャ!元気になったんだねぇ、良かったぁ!」
サーシャ達の帰りをみんなが喜ぼうとしたが、アリスがイの一番でサーシャに抱きついた
「こらこら姉さん!サーシャの怪我がどれだけ治ったか、まだ確認もしてないうちから抱きつくんじゃないよ。痛くさせたらどうするのさ…」
カルーアの言うことはもっともだ。近くで見ていたヨシュアも、カルーアの意見に同意しているようだ
「やっぱりよ。アリスは感情的に行動し過ぎだな。もっとメンタルを鍛えないと、いつか取り返しのつかない事態を呼び込んじまうぜ」
「うぅ、ごめんなさいぃ…」
ヨシュアは敢えて少しキツい言い方をした。それほどアリスのメンタル面の成長に、大きく必要性を感じているからだ。サーシャ達が帰ってからの、一通りの会話が区切りのついたところで…
「まぁまぁ、その話はそこまでにしようよ。ところでサーシャ、どうしても話しておかないとイケナイ話があるんだ」
「どうしたんですの?カルーアお姉様ったら改まって?」
「驚かないでよ…良いよヒイロ。リキュールを連れて入って来てよ!」
「ガチャ」ヒイロは自分の部屋からリキュールを連れて、みんなが居るキッチンに来た
「ええっ!?どういう事ですの?」
「カルーアが2人!」
「分裂したのですか~?」
「どうやらね、わたしは人の身体をコピーして上位種を目指す【進化型超人類】の末裔らしいんだよ。そしてドアの前に立ってる、わたしのソックリさんはリキュール…そう、彼女はわたしのデータとやらをコピーしたらしいんだ」
「どうも…」
ドアの前に居る、見た目がカルーアとそっくりのリキュールを見て、目玉が飛び出るほど驚く3人。もう一度カルーアは、リキュールと自分の生まれの秘密を詳しく説明した
……………………………………………
「超人類という存在がエリエスさんだけでなく、カルーアお姉様もだったなんて驚きですの!」
「まあね、わたし自身もビックリしてるよ」
しばらく姉妹たちを中心に話が続いた後、エルデスが話し始めた
「補足したい話があるのですが~カルーアさんのハイエルフという種族なのですが~実は昔からの文献には~エルフには~普通のエルフと~ダークエルフしか居なかったのですよ~
それで~私の推測なのですが~ハイエルフと言うのは~古代人によって品種改良されたエルフを指す~総称なのだと思うのですよ~」
エルデスは独特なのんびり口調だが、やはり彼女の勘はかなり鋭いモノがあるようだ
彼女の言う通り古代人が来るまでこの世界には、ハイエルフと言う種族は存在して居なかった。古代人たちの技術で遺伝子操作して生み出された種族だった
続く
とはヘルメスの街中にある教会に併設されている施設で、魔法による治療や毒や呪いの解除をする為に宿泊設備を兼ね備えていた
「んぅ~おはようございます~」
宿泊型治療室には2つのベッドがある。そのひとつで目を覚ましたエルデス。彼女の挨拶に返事はなかった…
「.......」
サーシャは昨日、ここに来てすぐにエルデスに痛覚遮断と睡眠魔法を掛けられていた。それから深夜遅くまで精霊に語り掛け、そのチカラで彼女の治療をしていた
付いてきたコハラコは5歳児の姿に戻っていて、サーシャが眠るベッドにもたれる様に眠っている
「サーシャさんの~回復速度は~凄まじく速いので~そろそろ目を覚ましそうですね~!?コハラコちゃんも~、何も食べずに寄り添ってましたし~目が覚めたら~お腹すきますよね~キッチンを借りて~栄養食でも作っておきましょうかね~」
そう言うとエルデスは部屋を出て、教会の神官に許可を取りシスターと一緒に病み上がりの人でも食べやすい料理を作った
【帰り道】
「エルデスちゃん。有難うですの!おかげでスッカリ元気なのです!」
「エムデス、ありがとうの!」
「いえいえ~ヨシュア様の彼女さんの~家族とあらば~このくらいは当然です~。それに~居候させてもらってますし~」
エルデスは恩着せがましい言い方ができるような女ではない。控えめに表現しただけだったが…徹夜で回復魔法を掛け続けてくれたエルデスの疲労は、パッと見でも誰でも簡単に理解できる程だった
「朝方まで魔法を掛け続けてくれたんですよね?助かったですの!いつか恩返ししますの♪」
「思ったよりかは~手間は掛かりませんでした~やはり~天使族は~回復速度も速いです~」
サーシャは長時間にわたり回復魔法を掛け続けてくれたエルデスに、感謝の言葉を述べる
「そうですの!帰ったらサーシャの得意料理をご馳走しますの。是非食べて欲しいですの!…ん!?コハラコどうしたんですの?」
「wryyyyyyy!」
コハラコは突然、5歳児から10歳児くらいまで身体を成長させた
「コハラコこれからはずっと、この身体でいるの!」
「どうして?成長した身体は疲労するって言ってたハズですのに?」
サーシャの質問に10歳児に変化したコハラコは、覚悟をした顔で質問に答える
「ブラックドラゴンとの時にコハラコの身体が大きかったら、もっと役に立てたノ!だから、これからは寝る時以外はこの身体でサーシャを守るノ!」
うっすら目に涙を溜めて決意表明をするコハラコ。それを見たサーシャは喜び、エルデスは萌えていた
「くぅ~可愛いですね~!」
【アルバート工房】
「ただいま戻りましたですの!」
「戻ったの!」
「ただいまです~」
「サーシャ!元気になったんだねぇ、良かったぁ!」
サーシャ達の帰りをみんなが喜ぼうとしたが、アリスがイの一番でサーシャに抱きついた
「こらこら姉さん!サーシャの怪我がどれだけ治ったか、まだ確認もしてないうちから抱きつくんじゃないよ。痛くさせたらどうするのさ…」
カルーアの言うことはもっともだ。近くで見ていたヨシュアも、カルーアの意見に同意しているようだ
「やっぱりよ。アリスは感情的に行動し過ぎだな。もっとメンタルを鍛えないと、いつか取り返しのつかない事態を呼び込んじまうぜ」
「うぅ、ごめんなさいぃ…」
ヨシュアは敢えて少しキツい言い方をした。それほどアリスのメンタル面の成長に、大きく必要性を感じているからだ。サーシャ達が帰ってからの、一通りの会話が区切りのついたところで…
「まぁまぁ、その話はそこまでにしようよ。ところでサーシャ、どうしても話しておかないとイケナイ話があるんだ」
「どうしたんですの?カルーアお姉様ったら改まって?」
「驚かないでよ…良いよヒイロ。リキュールを連れて入って来てよ!」
「ガチャ」ヒイロは自分の部屋からリキュールを連れて、みんなが居るキッチンに来た
「ええっ!?どういう事ですの?」
「カルーアが2人!」
「分裂したのですか~?」
「どうやらね、わたしは人の身体をコピーして上位種を目指す【進化型超人類】の末裔らしいんだよ。そしてドアの前に立ってる、わたしのソックリさんはリキュール…そう、彼女はわたしのデータとやらをコピーしたらしいんだ」
「どうも…」
ドアの前に居る、見た目がカルーアとそっくりのリキュールを見て、目玉が飛び出るほど驚く3人。もう一度カルーアは、リキュールと自分の生まれの秘密を詳しく説明した
……………………………………………
「超人類という存在がエリエスさんだけでなく、カルーアお姉様もだったなんて驚きですの!」
「まあね、わたし自身もビックリしてるよ」
しばらく姉妹たちを中心に話が続いた後、エルデスが話し始めた
「補足したい話があるのですが~カルーアさんのハイエルフという種族なのですが~実は昔からの文献には~エルフには~普通のエルフと~ダークエルフしか居なかったのですよ~
それで~私の推測なのですが~ハイエルフと言うのは~古代人によって品種改良されたエルフを指す~総称なのだと思うのですよ~」
エルデスは独特なのんびり口調だが、やはり彼女の勘はかなり鋭いモノがあるようだ
彼女の言う通り古代人が来るまでこの世界には、ハイエルフと言う種族は存在して居なかった。古代人たちの技術で遺伝子操作して生み出された種族だった
続く
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