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4-4 運命の戦い! それぞれの世界線!

覚醒したマミちゃん

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『我はお主の願望を形にした姿。未熟なお主では勝ち目なし』
「それは、戦ってからほざきなさいよね!」

 魔王【フェラ】の挑発を受けて、マミちゃんは拳を鳴らす。

「力を合わせないとこの魔王は倒せないわ。動きはマミに合わせる」
「どうってことないわ、チサ! 覚醒できるのは、あんただけじゃないんだから! ケイス、融合よ!」

 マミちゃんに呼ばれて、ケイスさんが「はっ」と応答した。

 腕を組み、マミちゃんが気合を込める。

「見てなさい! あたしの本気を!」

 マミちゃんと、ケイスさんの身体が光り出す。ケイスさんがマミちゃんの中へ吸収されて、ドレスへと変身した。

 フェラと同じ猫耳ドレス姿なのに、マミちゃんはまったく体つきが成長していない。フェラは自分の姿を「マミちゃんの理想形」と言っていたようだけど、自分の願望なんだね。

「お見事です。マミ様」

 ケイスさんはというと、大きなクッションのような形になっていた。マミちゃんの周りを、フワフワ浮いている。

「当然よ! このあたしがあんなコンパチキャラに遅れを取るわけないわ!」
「マミ、いくら強くなったからと言って」
「勝てないっていうんでしょ? 見くびらないでちょうだい!」

 チサちゃんの説得にも、マミちゃんは耳を貸さない。

「あんたには、あんたの倒すべき敵がいる。これは、あたしが乗り越えなくちゃいけない壁なの。悔しいけど、今のあんたの方が、あのコンパチより強いわ」
「マミ……」
「だから、見ていないさい。あたしは、マミ・ニム! あんたを倒してあたしは正真正銘の魔王になるわ!」

 マミちゃんが先行する。

 火球や氷の柱で応戦するフェラに対して、マミちゃんは肉弾戦に特化していた。

 本来の魔王としては、フェラの戦い方が正しいのだろう。マミちゃんの戦闘法は、非効率だ。

 しかし、マミちゃんならそんな常識なんてひっくり返してしまう。

 魔王の攻撃を、マミちゃんはインパクトのタイミングで殴って防いでいるのだ。ケイスさんクッションを、グローブ状態にして。

『ジャストガードだと!? なぜだ。なぜ攻撃がすべて受け流される!?』
「ケイスが教えてくれるのよ!」

 魔王の攻撃を、ケイスさんクッションがすべて誘導して防いでいる。

 しかし、かなりのダメージが蓄積されているはずだ。

「ケイスさん、痛くないんですか!?」
「痛いのが欲しいんです! いやあもう、敵の攻撃とはいえ、マミ様の攻撃は最高ですな! ダブルで責めてくださるとは!」

……ああ、そういえば、ケイスさんってそういう癖がありましたね。

「だがやはり、責めてもらうにはホンモノに限りますな」

 珍しく、ケイスさんがマジなトーンで語った。
 言葉は最悪だけど。
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