25 / 42
第三章 魔王、本格始動
第25話 テストと、失敗の繰り返し
しおりを挟む
新武装で、さっそく飛んでみた。鞘に足を引っ掛け、長い刀の上に乗ってバランスを取る。サーフボードのように、剣の上に乗りながら飛行した。
剣とスノボを融合した、試作品だ。剣に大型ジェネレーターを装備し、飛べるようにしたのである。
マジックミサイルはホーミング機能に優れいているが、火力に乏しい。
剣自体に飛行や魔力増幅機能ができれば、移動と戦闘が同時に行える。剣に、大型魔力砲の機能を搭載するのだ。
これなら、マジックボックスを利用しなくても大型の武装を携帯できるはず。すぐに取り回せるのは、戦場で大切な要素である。
「うわ!?」
最初こそ順調だったが、オレは地面へと墜落した。
「どうだ?」
「失敗だ! 剣が折れた!」
せっかく作ってもらった剣が、ボキリと折れている。
ジェネレータなどの内部構造は、思考に思考を重ねてほぼ完璧に仕上がっていた。だが、武器の耐久力が持たない。熱で溶けるし、高い位置まで飛ぶと凍るのだ。
飛行ユニットが無傷なだけに、どうしても金属疲労を気にしてしまう。
これでは、思い切り飛べない。
「そもそも、刀身に推進機能をつけるという時点でアウトだったのかも」
「じゃあ鞘の方だけに、飛行機能を添えつけよう」
ニョンゴと相談し、飛ぶこと自体はこれで解決した。
だが、別の問題が発生する。鞘の内部が凍って、剣を抜けなった。武器として、機能しないのだ。これでは、大きな鉄の塊を担いでいるのと同じだ。意味がない。
「発想としては、間違っていないはずなんだけどね」
ニョンゴも、お手上げの状態だ。
「ああ。コンセプト自体は悪くない」
鞘は、背負う感じにした。使用するときに肩から展開し、地面と水平に引っこ抜く感じである。鞘を反重力で浮かせることにより、こちらが重量を感じることもない。
「シールドなら、問題なかったよね?」
ジェット機能を取り付けたシールドを
剣で飛ぶ前に、全身を防御できる盾に推進機能をつけて飛ぶテストを行った。スクトゥムという盾だ。これは、うまく行っている。コントロールもしやすい。
「もっと軽くしたい」と考えて、刀を推進用として扱えないかの無茶なテストをしたのだ。結果は、この有様である。
「いけると思ったんだけどねえ」
「ロマンはある。だが、現実的じゃない」
盾に乗って戦うほうが、防御面などを考えると効率がいい。銃火器などがほしければ、シールドに追加すればいいのだ。
とはいえ、シールドも完璧とはいえない。ただの鉄では、Gに耐えきれずにヒビが入ってしまう。ドワーフが鍛えたとしても、例外ではなかった。
スーツは有機物質を取り込むことで、熱問題を解決できる。しかしほぼ金属な剣や盾は、どうしようもない。
「オイラたちが採掘に利用しているメテス山のミスリルなら、なんとかなるかもな」
「ほう、ミスリルだと?」
ファンタジーでよく聞く単語だ。
「そこで取れるレアな鉱石なら、お前の理想に近い装備が作れるかもな」
「助かる。これ、売り物だったんだろ? 申し訳ない」
使ってもいいというので、これまで在庫品に推進ユニットを施して五〇個ほど飛ばしている。全部、ダメにした。
「いやあ、こういうのは失敗がつきものだ。買い取ってもらっているし、構わねえよ。オイラたちは元々、消耗品を作っている感覚だからな」
ドワーフからすると、「失敗の原因を突き止め、再発防止に務める」ことが重要らしい。ぶっつけ本番でうまくいきませんでした、が一番やばいと。いきあたりばったりなニョンゴとは、エライ違いだ。
「ん? なにか失礼な考えをしなかったかい?」
「別に。天才科学者の気まぐれな発想に振り回されているなんて、思ってねえよ」
「やっぱり、無礼なことを考えてるじゃないか!」
ニョンゴが怒り出したトコロで、チビドワーフが店に駆け込んできた。伝令のような用紙を手に持っている。
「大変だ、ラショーッ!」
「どうしたい?」
「国王からの伝令だ! 採掘場でモンスターが暴れてる!」
剣とスノボを融合した、試作品だ。剣に大型ジェネレーターを装備し、飛べるようにしたのである。
マジックミサイルはホーミング機能に優れいているが、火力に乏しい。
剣自体に飛行や魔力増幅機能ができれば、移動と戦闘が同時に行える。剣に、大型魔力砲の機能を搭載するのだ。
これなら、マジックボックスを利用しなくても大型の武装を携帯できるはず。すぐに取り回せるのは、戦場で大切な要素である。
「うわ!?」
最初こそ順調だったが、オレは地面へと墜落した。
「どうだ?」
「失敗だ! 剣が折れた!」
せっかく作ってもらった剣が、ボキリと折れている。
ジェネレータなどの内部構造は、思考に思考を重ねてほぼ完璧に仕上がっていた。だが、武器の耐久力が持たない。熱で溶けるし、高い位置まで飛ぶと凍るのだ。
飛行ユニットが無傷なだけに、どうしても金属疲労を気にしてしまう。
これでは、思い切り飛べない。
「そもそも、刀身に推進機能をつけるという時点でアウトだったのかも」
「じゃあ鞘の方だけに、飛行機能を添えつけよう」
ニョンゴと相談し、飛ぶこと自体はこれで解決した。
だが、別の問題が発生する。鞘の内部が凍って、剣を抜けなった。武器として、機能しないのだ。これでは、大きな鉄の塊を担いでいるのと同じだ。意味がない。
「発想としては、間違っていないはずなんだけどね」
ニョンゴも、お手上げの状態だ。
「ああ。コンセプト自体は悪くない」
鞘は、背負う感じにした。使用するときに肩から展開し、地面と水平に引っこ抜く感じである。鞘を反重力で浮かせることにより、こちらが重量を感じることもない。
「シールドなら、問題なかったよね?」
ジェット機能を取り付けたシールドを
剣で飛ぶ前に、全身を防御できる盾に推進機能をつけて飛ぶテストを行った。スクトゥムという盾だ。これは、うまく行っている。コントロールもしやすい。
「もっと軽くしたい」と考えて、刀を推進用として扱えないかの無茶なテストをしたのだ。結果は、この有様である。
「いけると思ったんだけどねえ」
「ロマンはある。だが、現実的じゃない」
盾に乗って戦うほうが、防御面などを考えると効率がいい。銃火器などがほしければ、シールドに追加すればいいのだ。
とはいえ、シールドも完璧とはいえない。ただの鉄では、Gに耐えきれずにヒビが入ってしまう。ドワーフが鍛えたとしても、例外ではなかった。
スーツは有機物質を取り込むことで、熱問題を解決できる。しかしほぼ金属な剣や盾は、どうしようもない。
「オイラたちが採掘に利用しているメテス山のミスリルなら、なんとかなるかもな」
「ほう、ミスリルだと?」
ファンタジーでよく聞く単語だ。
「そこで取れるレアな鉱石なら、お前の理想に近い装備が作れるかもな」
「助かる。これ、売り物だったんだろ? 申し訳ない」
使ってもいいというので、これまで在庫品に推進ユニットを施して五〇個ほど飛ばしている。全部、ダメにした。
「いやあ、こういうのは失敗がつきものだ。買い取ってもらっているし、構わねえよ。オイラたちは元々、消耗品を作っている感覚だからな」
ドワーフからすると、「失敗の原因を突き止め、再発防止に務める」ことが重要らしい。ぶっつけ本番でうまくいきませんでした、が一番やばいと。いきあたりばったりなニョンゴとは、エライ違いだ。
「ん? なにか失礼な考えをしなかったかい?」
「別に。天才科学者の気まぐれな発想に振り回されているなんて、思ってねえよ」
「やっぱり、無礼なことを考えてるじゃないか!」
ニョンゴが怒り出したトコロで、チビドワーフが店に駆け込んできた。伝令のような用紙を手に持っている。
「大変だ、ラショーッ!」
「どうしたい?」
「国王からの伝令だ! 採掘場でモンスターが暴れてる!」
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる