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第二章 盗賊団のしまつ
第6話 街じゅうの掃除をした
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ジルダの街に到着して、早速僕が始めたのは、各お家のトイレ掃除だった。
「ちょっとアユム、マジなの? 人の家のお手洗いなんて」
「知ってる? トイレをキレイにしている家は、お金持ちになるんだってさ」
某会社の社長も、自身が率先して社内のトイレをキレイにするそうだ。
「この世界のトイレが水洗でよかったよ。くみ取り式だったら地獄だったから」
「のんきねえ。盗賊団の討伐に来たっていうのに」
ここジルダのギルドには、盗賊団関連の張り紙でびっしりだった。
一応、消化できているようだったけれど、元の盗賊団自体を討伐しない限り、いたちごっこが続くだろう。
「それにしても、どうしてトイレ掃除なんて」
「おトイレだけじゃないよ。窓や壁の修繕、ドアノブの強化、天井の雨漏りチェックなど、色々やっているじゃないか」
特にドアに関しては、空き巣対策に役立つはずだ。
「エリちゃんの作る洗剤、やっぱり最強だね。すごくよく落ちるよ」
僕はエリちゃんの薬草調合スキルを上げるために、ポーションの他に洗剤も作ってもらった。台所洗剤、トイレ用洗剤、靴磨きなどだ。利用できそうなら、お店に並べてもいいかも。
「まさか、冒険者になって洗剤なんて作ることになるとは思わなかったけれど」
台所を片付けながら、エリちゃんが呆れている。
「普通、冒険者って戦闘スキルが上がるものよ?」
「才能があるんだよ。エリちゃんには。なんというか、癒し系?」
「なによそれ。バカバカッ」
僕が褒めると、エリちゃんが照れた。
「でも、これで生計も立っちゃうわね」
「うん。活動資金は、なにも冒険だけで賄う必要はないからね」
お店におろした商品を買ってもらったら、店の取り分を引いた収益をもらえる。銀行的なシステムがあるおかげだ。
三日ほどかけて、僕は街中の掃除を終えた。
「ふむ。街の掃除だけで、結構なお金になったわね」
ほぼバイトだが、こういう仕事が案外稼げるのである。
「じゃあエリちゃん、お手洗いの掃除を断ったお家は、何件あった?」
エリちゃんに聞く。
「……え」
「チェックしてくれたはずだよね?」
「ええ。そうね」
エリちゃんが、メモを確認する。
「一七件よ」
「じゃあ、僕が使ったタオルを調べてみて」
僕はアイテムボックスから、汚れたタオルを渡す。中には、ドロドロに黄ばんだものもあった。
「私が?」
あんまり触りたくないみたいだから、僕が持っておいてあげることに。
「薬草のスキルがあるキミなら、僕のやりたいことがわかるはずだよ」
ここまで話しても、エリちゃんはよくわかっていないみたいだ。
「まあいいから」
「ええ……!?」
薬草スキルを駆使して、エリちゃんが僕のタオルを調べている。結果がわかり、エリちゃんが驚きの顔を見せた。
「これ、麻薬じゃない! あんた、これを調べるために」
たいてい、危ない薬ってトイレで打つと睨んだのだ。堂々と部屋で吸っている人もいるかもしれない。
「一七件中、一五件に麻薬反応があったわ」
「じゃあ、ギルドに調べてもらおう」
数日後、ジルダのギルドから麻薬密売の証拠をつかんだと報酬をもらった。僕一人でやってもよかったが、やっぱりギルドの人数でやってもらうのがいいよね。
「でも、売人によると、麻薬の数がかなり減ったらしいの。何かあったのかしら?」
「エリちゃんのおかげだよ」
「私の?」
「アルラウネをやっつけたでしょ?」
おそらくあの森こそ、麻薬栽培場だったのだ。あのアルラウネは、人を寄せ付けないために配置されたのだろう。
「となると、一つの可能性がある」
「魔王が絡んでいると?」
「うん。そういうこと」
魔王は資金を集めるために、盗賊団を使って麻薬を広めていた可能性が高い。それも、エリクサーの元に使うような薬草を使った、強力なヤツを。
「アジトの位置が、特定できたみたい。行ってみる?」
「よし。行こう!」
次は、本格的な「街のお掃除」だ。
「ちょっとアユム、マジなの? 人の家のお手洗いなんて」
「知ってる? トイレをキレイにしている家は、お金持ちになるんだってさ」
某会社の社長も、自身が率先して社内のトイレをキレイにするそうだ。
「この世界のトイレが水洗でよかったよ。くみ取り式だったら地獄だったから」
「のんきねえ。盗賊団の討伐に来たっていうのに」
ここジルダのギルドには、盗賊団関連の張り紙でびっしりだった。
一応、消化できているようだったけれど、元の盗賊団自体を討伐しない限り、いたちごっこが続くだろう。
「それにしても、どうしてトイレ掃除なんて」
「おトイレだけじゃないよ。窓や壁の修繕、ドアノブの強化、天井の雨漏りチェックなど、色々やっているじゃないか」
特にドアに関しては、空き巣対策に役立つはずだ。
「エリちゃんの作る洗剤、やっぱり最強だね。すごくよく落ちるよ」
僕はエリちゃんの薬草調合スキルを上げるために、ポーションの他に洗剤も作ってもらった。台所洗剤、トイレ用洗剤、靴磨きなどだ。利用できそうなら、お店に並べてもいいかも。
「まさか、冒険者になって洗剤なんて作ることになるとは思わなかったけれど」
台所を片付けながら、エリちゃんが呆れている。
「普通、冒険者って戦闘スキルが上がるものよ?」
「才能があるんだよ。エリちゃんには。なんというか、癒し系?」
「なによそれ。バカバカッ」
僕が褒めると、エリちゃんが照れた。
「でも、これで生計も立っちゃうわね」
「うん。活動資金は、なにも冒険だけで賄う必要はないからね」
お店におろした商品を買ってもらったら、店の取り分を引いた収益をもらえる。銀行的なシステムがあるおかげだ。
三日ほどかけて、僕は街中の掃除を終えた。
「ふむ。街の掃除だけで、結構なお金になったわね」
ほぼバイトだが、こういう仕事が案外稼げるのである。
「じゃあエリちゃん、お手洗いの掃除を断ったお家は、何件あった?」
エリちゃんに聞く。
「……え」
「チェックしてくれたはずだよね?」
「ええ。そうね」
エリちゃんが、メモを確認する。
「一七件よ」
「じゃあ、僕が使ったタオルを調べてみて」
僕はアイテムボックスから、汚れたタオルを渡す。中には、ドロドロに黄ばんだものもあった。
「私が?」
あんまり触りたくないみたいだから、僕が持っておいてあげることに。
「薬草のスキルがあるキミなら、僕のやりたいことがわかるはずだよ」
ここまで話しても、エリちゃんはよくわかっていないみたいだ。
「まあいいから」
「ええ……!?」
薬草スキルを駆使して、エリちゃんが僕のタオルを調べている。結果がわかり、エリちゃんが驚きの顔を見せた。
「これ、麻薬じゃない! あんた、これを調べるために」
たいてい、危ない薬ってトイレで打つと睨んだのだ。堂々と部屋で吸っている人もいるかもしれない。
「一七件中、一五件に麻薬反応があったわ」
「じゃあ、ギルドに調べてもらおう」
数日後、ジルダのギルドから麻薬密売の証拠をつかんだと報酬をもらった。僕一人でやってもよかったが、やっぱりギルドの人数でやってもらうのがいいよね。
「でも、売人によると、麻薬の数がかなり減ったらしいの。何かあったのかしら?」
「エリちゃんのおかげだよ」
「私の?」
「アルラウネをやっつけたでしょ?」
おそらくあの森こそ、麻薬栽培場だったのだ。あのアルラウネは、人を寄せ付けないために配置されたのだろう。
「となると、一つの可能性がある」
「魔王が絡んでいると?」
「うん。そういうこと」
魔王は資金を集めるために、盗賊団を使って麻薬を広めていた可能性が高い。それも、エリクサーの元に使うような薬草を使った、強力なヤツを。
「アジトの位置が、特定できたみたい。行ってみる?」
「よし。行こう!」
次は、本格的な「街のお掃除」だ。
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