勇者が最速魔王討伐に夢中で世界が崩壊寸前。代わりに友人の僕が領地経営やモフモフ娘の救出など人助けしまくっていたら最強に

椎名 富比路

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第四章 王都の闇のあとしまつ

第32話 隕石でできた武器を届けてもらった

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 僕たちはイーサクさんのお店で、「襲撃されやすそうな場所」を予習していた。その場所を王様に教えて、対処するように頼んでいたのである。

 警備は、冒険者にでも頼んでおけばいい。必要最小限の戦力で、魔族の動きを止められるだろう。多少の戦闘行為が行われるだろうが、街もお城も守れる。

 僕はそう睨んだのだ。

「バカな。街の騒動が、沈静化していく。貴様、どんな魔法を!?」

 消えていく街の炎を眺めながら、アストレアが悔しがっている。

「僕は、なにもしていませんよ。事前に用事を済ませただけです」
「クソ! 城に最大級戦力を集めたのがアダになったか! しかし、貴様らを倒せばすべてノーカウント! なんの問題もないよ!」

 アストレアが、サーベルを二つ構えた。

「いくら知恵があっても、戦闘力がなくてはさぁ!」

 本気になったアストレアが、猛然と襲いかかってくる。

 主に僕へと攻撃を向けてきた。

 僕は、防戦一方になる。

 マルちゃんもエリちゃんも加勢してくれた。

 が、まるで歯が立たない。やられたりはしないが、決定打に欠ける。

閃空斬せんくうざん!」
「同じ手は食わない!」

 衝撃波も、通じない。すべて、サーベルで打ち消された。

 投げたシールドに反射させて死角から攻撃するも、動きが読まれてしまう。

 さすがに、敵の大将というだけある。

「うわ!?」

 とうとう、剣が折れてしまった。

 どうすれば。

「おーい。アユムー」

 呑気な声が、街の方角から聞こえてきた。この声は、たしか。

「やっと装備品ができあがったよ。街が大騒ぎでさ、胸騒ぎがしたからキミらを追跡してきたよ」

 ドワーフの鍛冶屋、イーサクさんだ。ダチョウみたいなモンスターに乗って、高速でこちらに向かってくる。その手には、宇宙人の素材でできたであろう剣とヨロイが。

「アユム、装備を受け取って!」

 エリちゃんたちが盾になって、アストレアの足を止めてくれた。

「よくここだとわかりましたね?」
「あんだけ派手に暴れていたらね。それより、ほれ。頼まれていた装備品だよ」

 イーサクさんが、装備を投げてよこす。

 僕は受け取ろうとしたら、装備のほうが勝手に僕の身体を包んだ。変身ヒーローみたいに。

「こっちは他の子の分、ねっ!」

 他にも、杖と短刀を受け取る。


 装備は、フルプレートメイルだ。それでいて、レザーアーマーくらいには軽い。
 それに剣は、ロングソードになっている。片手でも両手でも扱えるような長さだ。

「異界の怪物から甲殻を剥ぎ取って作ったヨロイと、隕石を素材に使った剣だよ。魔力浸透力は段違いだろう」
「ありがとうございます。あなたは逃げてください!」
「たしかにやばいね。そうさせてもらう!」

 イーサクさんが去っていく。

 倒されたエリちゃんに、アストレアのサーベルが迫った。

 僕は、隕石剣でアストレアの武器を止めようとする。

「うっわ!」

 隕石の剣が、サーベルを切り裂く。
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