新大陸を開拓するため、幼女型モンスターに魂を転送した魔女は、後に邪神と崇められる(自力で幼女になりたかっただけやのに!

椎名 富比路

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第八章 敵は魔物生態系最強 ドラゴン

第73話 幼女、天の声の正体を知る

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 テネブライの背中から、竜の影が浮かび上がった。

『超古代文明に挑んだことを、後悔するがいい』

「じゃかあしいわ。いっぺん負けて、設備やらなんやら奪われたくせに」

 なにもないところから、赤い閃光がほとばしる。キレたのか?

「あっぶな!」
 
 とはいえ、狙いが的確すぎた。すかさず、身をかわす。

 もう一発が来た。
 
「邪神ショット!」

 腰撃ちの邪神ショットで、軽く軌道をそらす。

「かわすほうが、楽なんやけど」

 こういう攻撃は、受けてみないと対処が難しい。

 手数が多くて弱すぎる攻撃なら、受け流して相手に肉薄する手もある。

 強烈な一撃なら、ギリギリで避けてカウンターでもいい。

 しかしウチの攻撃は、黒い影に阻まれる。
 
 さっき身体から、閃光を撃ってこなかったか?

 なにもない空間から攻撃をしてくるということは、この黒い影自体が、攻撃と防御を兼ねた質量のようだ。

「ナノマシン……」

 おそらく、その応用だろう。
 
 まさに、近未来設定だ。

 どうして、ここまで近未来だと判断できるのか。

 それは、【天の声】の存在にある。

 ウチがテネブライを攻略していき、ボスを倒していく度に、天の声はウチに語りかけてきた。

 てっきり、女神かなにかだと思っていたのだが。

 ウチを転生させてくれたのは、女神様である。それは、間違いない。実際に会ったのだから。

 しかし、ウチに語りかけている存在は、女神とは無関係だった。多分だが。

「あんたは、女神様と面識はないやろ?」

 戦いながら、ウチは天の声にダメ元で語りかける。

 こんなことは初めてだが、なぜか今なら、天の声は応じてくれる気がした。
  
[ダゴン族:アトキン・ネドログの質問にお答えします]

 天の声さんが、ウチの呼びかけに回答をする。

[私は、地上に降り立ったダゴン族の戦艦、【テネブライ】に搭載されていた、管理システムボイスです。クルーのバイタルチェック、戦艦とのコンタクト、戦艦の各ブロックの制御を補助します]

 なるほど。つまりレベルアップなどのシステムは、すべてこの戦艦によるものだったと。

 さっき、しれっと「ダゴンの戦艦」と言っていたが?

「ダゴン族って、宇宙人やったんか?」

[お答えします。アトキン・ネドログの質問を、肯定します]

 だとしたら、海洋エリアにおったダゴン族が、本体だったと?

「海洋エリアに、ダゴンがおったやん? あれも生き残りやった?」

 さっきテネブライは、「ウチが倒したのが、最後のダゴン族だった」と語っていたけど。

[否定します。あれは、人魚族です]

 人魚族が、ダゴン族の力を取り込んで、知識を得たらしい。

[他のエリアを支配していたモンスターも、戦艦テネブライのテクノロジーを奪って成長した個体です]

 彼らはそれぞれ、自分たちが強くなるために、世界征服そっちのけで強くなっていったらしい。

「そらあ、あんだけ強なったら、業突く張りにもなるか。世界なんていつでも支配できるよってに」

 ウチがもう、万能感バリバリだったもんね。

 さて、あとはどうやって、コイツを倒すかだが……。
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