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第一章 魔法習得編
第二話 どうして魔法は無くなったの?
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「今日から夏休みだー!」
この世界で覚醒してから約十ヶ月、俺は初等学園と呼ばれる小学校的な学園に通っていた。
小学校的とはいえ、この世界に義務教育などあるはずもなく、初等学園に通えるのは貴族や一部の商人などの富裕層の子どもだけである。
俺も確かに貴族の子ではあるが、国王に任命された貴族ではなく、貴族に任命された貴族、この世界では在地貴族と呼ばれる底辺貴族だ。しかも、俺は第五子で三男だ。普通なら初等学園に通わせてもらえない。
だがしかし、メルケル騎士爵である父、その兄で俺からすると伯父のメルケル男爵の嫡孫ハイナーが今年から初等学園に通うにあたり、同じ年の俺が護衛として一緒に通うことになったのだ。
ちなみに、初等学園のあるキーファシュタットはキーファー辺境伯領の領都で、実家のあるメルケル領を含むシュタルクシルト王国南西部最大の街だ。俺は親元を離れ、その地で寮生活を送っている。
「取り敢えず、この辺りには人気はなさそうだから大丈夫だろう。さてと――」
俺は今、人里離れた森の中に一人でいる。こんな辺鄙な場所に一人で来て何をやるのかと言うと”魔法”の訓練だ。
そう、俺がブリッツェンとして第二の人生いを歩むことになったこの世界、なんとなんと誰もが”魔術”が使える世界であった。
しかし、実際には本当に誰もが魔術が使えるわけでは無い。魔術を使うには契約陣と呼ばれる魔法陣を使って、術を一つ一つ契約しないといけないのだが、魔術契約は俺も通っている初等学園を始めとした教育機関などでしか行えず、結局は貴族や豪商などの富裕層でなければ魔術契約ができないのだ。
「俺は貴族と言っても三男だし、魔力素は多いのに適性検査で落ちたから初等学園に通うのは無理だと思ってたのに、ハイナーの護衛として一応は初等学園に通えたけど……」
この世界の人は必ず魔力素と呼ばれる魔力の素を持っており、所持魔力素が多いほど魔術師として有利だといわれている。なぜなら、魔術とは同じ術なら誰が使っても効果は同じなので、魔力素が多ければそれだけ多くの回数を行使できるからだ。
しかし、実際には適正属性なども関係するが、今回は割愛する。
俺は検査の結果、その魔力素をかなり多く持っていると判明したのだが、誰でも使える『着火』と呼ばれる火種を作る魔術が契約できなかった。他にも、誰でも契約できる初歩の初歩である魔術が契約できず、検査官に『魔力素が勿体無い』と嘆かれた。
一応、成人を迎えると、誰でも『生活魔術』と呼ばれる『着火』などを含めた、生活でちょっと役立つ魔術が神殿で無料契約できるのだが、『着火』が契約できなかった者は稀にはいるらしい。だが、それは本当に有り得ないくらいの低い確率で、俺のような魔力素を多く持っている人で契約できないのは珍事だったようだ。
それ故に、俺は『初等学園始まって以来の劣等生』と言われてしまっている。
「あの検査は俺がこの身体で目覚める前だったから、もしかして今なら魔術契約ができるかもとか思ったけど、今のところはできてないんだよな。――まぁ、俺には魔法があるし」
俺は”魔術”に縁が無かったようだが”魔法”は使える。
魔術が使えなくても魔法が使えるなら問題が無いように思えるが、実はそうではない。
まだ初等学園に通う前、実家で母と姉二人に俺の四人で食卓を囲んでいた夕食時の事――
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
『どうして魔法は無くなったの?』
『便利だけど使い勝手の悪い魔法は遥か昔に廃れて、それ以来ずっと魔術が主流になっているようね。詳しくは母さんも知らないわ。ただ、魔法は禁忌とかではないけれど、”魔法を使うのは魔術が使えぬ劣った人間”とみなされるから、魔法を使うのは憚られるの。特に、貴族では魔法を使わないのが暗黙の了解となっているのよ』
『ん? 母さんの言い分だと魔法はあるけど使わない方がいいってことになるよね? それなら、魔法は無くなってないってこと?』
『魔法に関する文献はあるようだけれども、魔法を使う人を実際に見たことがないわ。でもね、これはシュタルクシルト王国での話で、他国には魔法使いが未だにいるという噂はあるの。その噂は昔聞いた記憶があるわ。それでも、あくまで噂だから真偽は不明よ』
この遣り取りで、魔法があるのかどうかは別にして、禁忌ではないが魔法は使わない方が良い風潮なのだと理解した。
しかし、その遣り取りを聞いて何かを察知してくれた、神殿で神官見習いをしている長女アンゲラが俺にこっそりと耳打ちして、『神殿にブリッツェンが興味を示しそうな本があるわよ』と教えてくれた。
ある日、長女アンゲラと、アンゲラと同じように神官を目指している次女エルフィと一緒に神殿に訪れた際、『魔術の起り ~魔素と魔力素と魔力~』という書物をアンゲラに手渡された。
この本は魔法についての説明本では無いが、魔法や魔術に必要な”魔素と魔力素と魔力”の三つのエネルギーと魔法から魔術に移行した理由、魔法と魔術の異差が書いてあった。
この本に出会ったとき、既に自分には魔術師の適正が無いとわかっていた俺は、もしかして魔法だったら使えるかも、と何となく魔法に期待をしたものだ。そもそも、俺が覚醒する前のブリッツェンが読んだ本で、この世界に魔法が存在していたことは知っており、俺が確認したい最優先事項であった。
その後、熱心に『魔術の起り ~魔素と魔力素と魔力~』を読んでいた俺に、好々爺といった感じの司祭が『魔法入門』という名前の最初の数項だけしかない本の一部を読ませてくれた。
魔力素を意識的に操るには感覚的なものであり、それを伝えるのが難しいとのことで、ニュアンスの違う似たようなアドバイスが数個あったので俺は試してみた。すると、何となくだが魔力素を弄れた気がした。
次に魔力の錬成も数個のアドバイスを見ながら行ってみると、何となくではなくハッキリと魔力が体内にあると実感できた。
魔法入門は、残念ながら次項の『無属性魔法で魔法制御力強化』までしかなかった。それでも、早速その練習方法を試してみたかったが神殿でやるわけにはいかず、その練習方法を書き写し、司祭に礼を言って姉達のことなど忘れて急いで帰宅した。
練習方法は至って簡単で、『錬成した魔力を体外に放出する』だった。ただし、慣れてきたら目標を設置し、その目標に向かって放出するのだが、目標との距離など自分なりに調整して思った通りの結果に限りなく近付けるのだ。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
いくら魔法が使えても、魔法を使うことが憚られる世界では堂々と魔法は使えない。その事実を知って落胆もしたが、それでも俺は魔法を覚えたかった。なぜなら、俺は魔術が使えないのだから。
「あれから約十ヶ月か。つい、あの頃を思い出して懐かしんだりしちゃったけど、周辺を探知する魔法はちゃんと継続できてるな。なかなか順調だ。うんうん」
魔法には集中力が必要なので、どうしても魔法を使うとそれだけに集中しがちである。今は魔法を発動しながら意識を他に向け、それでも発動中の魔法を途切れないようにするための訓練中だ。
「これなら、探知魔法をしっかり発動しながら剣を振っても大丈夫だろう」
寮生活中もなにかしながら魔法を使う練習はしているのだが、獣が出てくるかもしれない森の中では緊張感が違う。といっても、まだ自信がないので大型の獣が出ないといわれている場所にいるのだが、それでも絶対に出ないとは限らない。
一応、集中時の探知魔法はそれなりに自信はある。
まだ初等学園に入学する前、薪拾いの名目で二歳上の姉エルフィと実家に近い浅い森へ入っていた頃、探知魔法で小さめな動物を探しては狩っていた。あくまで薪拾いのために森へ入っており、狩りをするのは認められていなかったのだが、ウサギなどの小さめの動物であればかろうじて許されていたのだ。
俺は探知魔法を維持すると攻撃が疎かになり、攻撃に意識が行き過ぎると探知魔法が途切れていた。
「姉ちゃんと二人で行動していた頃は良かったけど、やっぱ一人で狩りができるようになりたいからな。魔法を使いながら動けるように、二つのことに意識を割っても集中できるようにしないと」
実家にいた頃は森に入るのは薪拾いのときだけだったのだが、それでも俺が魔法を使える事実はエルフィに秘密だったので、探知魔法で見つけた獲物をわざとらしく『姉ちゃん、あそこにキジがいるよ』などと、あたかも今見付けたかのよう、目視できる場所まで誘導していたのだ。
「やっと一人で森に入れるようになったことだし、小さな獲物でもいいから一人で狩ってみたいよな」
そんなことを思いながら、俺は探知魔法で周囲を警戒しつつ、習った剣の型をしっかり意識して振っていた。
程なくして、今日の訓練を終え寮に戻った俺は寝台の上でぐったりしていた。
「予定ではもうちょい残るはずだったけど、思いのほか魔力素の残量がギリギリだな。森に入った緊張感なのか、意識を並列にしたのが原因かわからないけど、魔力の燃費が悪かったのは事実だよな」
初めて一人で森に入ったので、魔力素が切れる事態を考慮して早目に訓練を切り上げたのだが、それでも想定したより魔力素が減っていた。
魔力素が限界まで減ると眩暈がし、魔力素を使い切ってしまうと意識を失ってしまう。
魔力素切れは魔法を覚えたばかりの頃によくあり、身を以て体験しているので、魔力素切れが森の中で起こらないように考慮して行動していたのにも拘らず、結果はこれだった。
「まだまだ制御が甘いな。明日からは魔力素の減り方にもう少し気を配ろう」
初ソロ探索の反省をした俺は、日課を済ませるとなけなしの魔力素を使い切って強制的に意識を失いながら眠りに就いた。
この世界で覚醒してから約十ヶ月、俺は初等学園と呼ばれる小学校的な学園に通っていた。
小学校的とはいえ、この世界に義務教育などあるはずもなく、初等学園に通えるのは貴族や一部の商人などの富裕層の子どもだけである。
俺も確かに貴族の子ではあるが、国王に任命された貴族ではなく、貴族に任命された貴族、この世界では在地貴族と呼ばれる底辺貴族だ。しかも、俺は第五子で三男だ。普通なら初等学園に通わせてもらえない。
だがしかし、メルケル騎士爵である父、その兄で俺からすると伯父のメルケル男爵の嫡孫ハイナーが今年から初等学園に通うにあたり、同じ年の俺が護衛として一緒に通うことになったのだ。
ちなみに、初等学園のあるキーファシュタットはキーファー辺境伯領の領都で、実家のあるメルケル領を含むシュタルクシルト王国南西部最大の街だ。俺は親元を離れ、その地で寮生活を送っている。
「取り敢えず、この辺りには人気はなさそうだから大丈夫だろう。さてと――」
俺は今、人里離れた森の中に一人でいる。こんな辺鄙な場所に一人で来て何をやるのかと言うと”魔法”の訓練だ。
そう、俺がブリッツェンとして第二の人生いを歩むことになったこの世界、なんとなんと誰もが”魔術”が使える世界であった。
しかし、実際には本当に誰もが魔術が使えるわけでは無い。魔術を使うには契約陣と呼ばれる魔法陣を使って、術を一つ一つ契約しないといけないのだが、魔術契約は俺も通っている初等学園を始めとした教育機関などでしか行えず、結局は貴族や豪商などの富裕層でなければ魔術契約ができないのだ。
「俺は貴族と言っても三男だし、魔力素は多いのに適性検査で落ちたから初等学園に通うのは無理だと思ってたのに、ハイナーの護衛として一応は初等学園に通えたけど……」
この世界の人は必ず魔力素と呼ばれる魔力の素を持っており、所持魔力素が多いほど魔術師として有利だといわれている。なぜなら、魔術とは同じ術なら誰が使っても効果は同じなので、魔力素が多ければそれだけ多くの回数を行使できるからだ。
しかし、実際には適正属性なども関係するが、今回は割愛する。
俺は検査の結果、その魔力素をかなり多く持っていると判明したのだが、誰でも使える『着火』と呼ばれる火種を作る魔術が契約できなかった。他にも、誰でも契約できる初歩の初歩である魔術が契約できず、検査官に『魔力素が勿体無い』と嘆かれた。
一応、成人を迎えると、誰でも『生活魔術』と呼ばれる『着火』などを含めた、生活でちょっと役立つ魔術が神殿で無料契約できるのだが、『着火』が契約できなかった者は稀にはいるらしい。だが、それは本当に有り得ないくらいの低い確率で、俺のような魔力素を多く持っている人で契約できないのは珍事だったようだ。
それ故に、俺は『初等学園始まって以来の劣等生』と言われてしまっている。
「あの検査は俺がこの身体で目覚める前だったから、もしかして今なら魔術契約ができるかもとか思ったけど、今のところはできてないんだよな。――まぁ、俺には魔法があるし」
俺は”魔術”に縁が無かったようだが”魔法”は使える。
魔術が使えなくても魔法が使えるなら問題が無いように思えるが、実はそうではない。
まだ初等学園に通う前、実家で母と姉二人に俺の四人で食卓を囲んでいた夕食時の事――
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
『どうして魔法は無くなったの?』
『便利だけど使い勝手の悪い魔法は遥か昔に廃れて、それ以来ずっと魔術が主流になっているようね。詳しくは母さんも知らないわ。ただ、魔法は禁忌とかではないけれど、”魔法を使うのは魔術が使えぬ劣った人間”とみなされるから、魔法を使うのは憚られるの。特に、貴族では魔法を使わないのが暗黙の了解となっているのよ』
『ん? 母さんの言い分だと魔法はあるけど使わない方がいいってことになるよね? それなら、魔法は無くなってないってこと?』
『魔法に関する文献はあるようだけれども、魔法を使う人を実際に見たことがないわ。でもね、これはシュタルクシルト王国での話で、他国には魔法使いが未だにいるという噂はあるの。その噂は昔聞いた記憶があるわ。それでも、あくまで噂だから真偽は不明よ』
この遣り取りで、魔法があるのかどうかは別にして、禁忌ではないが魔法は使わない方が良い風潮なのだと理解した。
しかし、その遣り取りを聞いて何かを察知してくれた、神殿で神官見習いをしている長女アンゲラが俺にこっそりと耳打ちして、『神殿にブリッツェンが興味を示しそうな本があるわよ』と教えてくれた。
ある日、長女アンゲラと、アンゲラと同じように神官を目指している次女エルフィと一緒に神殿に訪れた際、『魔術の起り ~魔素と魔力素と魔力~』という書物をアンゲラに手渡された。
この本は魔法についての説明本では無いが、魔法や魔術に必要な”魔素と魔力素と魔力”の三つのエネルギーと魔法から魔術に移行した理由、魔法と魔術の異差が書いてあった。
この本に出会ったとき、既に自分には魔術師の適正が無いとわかっていた俺は、もしかして魔法だったら使えるかも、と何となく魔法に期待をしたものだ。そもそも、俺が覚醒する前のブリッツェンが読んだ本で、この世界に魔法が存在していたことは知っており、俺が確認したい最優先事項であった。
その後、熱心に『魔術の起り ~魔素と魔力素と魔力~』を読んでいた俺に、好々爺といった感じの司祭が『魔法入門』という名前の最初の数項だけしかない本の一部を読ませてくれた。
魔力素を意識的に操るには感覚的なものであり、それを伝えるのが難しいとのことで、ニュアンスの違う似たようなアドバイスが数個あったので俺は試してみた。すると、何となくだが魔力素を弄れた気がした。
次に魔力の錬成も数個のアドバイスを見ながら行ってみると、何となくではなくハッキリと魔力が体内にあると実感できた。
魔法入門は、残念ながら次項の『無属性魔法で魔法制御力強化』までしかなかった。それでも、早速その練習方法を試してみたかったが神殿でやるわけにはいかず、その練習方法を書き写し、司祭に礼を言って姉達のことなど忘れて急いで帰宅した。
練習方法は至って簡単で、『錬成した魔力を体外に放出する』だった。ただし、慣れてきたら目標を設置し、その目標に向かって放出するのだが、目標との距離など自分なりに調整して思った通りの結果に限りなく近付けるのだ。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
いくら魔法が使えても、魔法を使うことが憚られる世界では堂々と魔法は使えない。その事実を知って落胆もしたが、それでも俺は魔法を覚えたかった。なぜなら、俺は魔術が使えないのだから。
「あれから約十ヶ月か。つい、あの頃を思い出して懐かしんだりしちゃったけど、周辺を探知する魔法はちゃんと継続できてるな。なかなか順調だ。うんうん」
魔法には集中力が必要なので、どうしても魔法を使うとそれだけに集中しがちである。今は魔法を発動しながら意識を他に向け、それでも発動中の魔法を途切れないようにするための訓練中だ。
「これなら、探知魔法をしっかり発動しながら剣を振っても大丈夫だろう」
寮生活中もなにかしながら魔法を使う練習はしているのだが、獣が出てくるかもしれない森の中では緊張感が違う。といっても、まだ自信がないので大型の獣が出ないといわれている場所にいるのだが、それでも絶対に出ないとは限らない。
一応、集中時の探知魔法はそれなりに自信はある。
まだ初等学園に入学する前、薪拾いの名目で二歳上の姉エルフィと実家に近い浅い森へ入っていた頃、探知魔法で小さめな動物を探しては狩っていた。あくまで薪拾いのために森へ入っており、狩りをするのは認められていなかったのだが、ウサギなどの小さめの動物であればかろうじて許されていたのだ。
俺は探知魔法を維持すると攻撃が疎かになり、攻撃に意識が行き過ぎると探知魔法が途切れていた。
「姉ちゃんと二人で行動していた頃は良かったけど、やっぱ一人で狩りができるようになりたいからな。魔法を使いながら動けるように、二つのことに意識を割っても集中できるようにしないと」
実家にいた頃は森に入るのは薪拾いのときだけだったのだが、それでも俺が魔法を使える事実はエルフィに秘密だったので、探知魔法で見つけた獲物をわざとらしく『姉ちゃん、あそこにキジがいるよ』などと、あたかも今見付けたかのよう、目視できる場所まで誘導していたのだ。
「やっと一人で森に入れるようになったことだし、小さな獲物でもいいから一人で狩ってみたいよな」
そんなことを思いながら、俺は探知魔法で周囲を警戒しつつ、習った剣の型をしっかり意識して振っていた。
程なくして、今日の訓練を終え寮に戻った俺は寝台の上でぐったりしていた。
「予定ではもうちょい残るはずだったけど、思いのほか魔力素の残量がギリギリだな。森に入った緊張感なのか、意識を並列にしたのが原因かわからないけど、魔力の燃費が悪かったのは事実だよな」
初めて一人で森に入ったので、魔力素が切れる事態を考慮して早目に訓練を切り上げたのだが、それでも想定したより魔力素が減っていた。
魔力素が限界まで減ると眩暈がし、魔力素を使い切ってしまうと意識を失ってしまう。
魔力素切れは魔法を覚えたばかりの頃によくあり、身を以て体験しているので、魔力素切れが森の中で起こらないように考慮して行動していたのにも拘らず、結果はこれだった。
「まだまだ制御が甘いな。明日からは魔力素の減り方にもう少し気を配ろう」
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