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第二章 王都金策編
第十一話 人生を賭けた長い目標
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王都に来てから約一ヶ月、最後の素材換金が終わった。
換金後の利益総額は四百万フェンに届かなかったが、それでも三百八十万フェン強となった。
アンゲラには百万フェンを現金で渡し、クラーマーにはアンゲラに何かあった際に使って欲しいとやはり百万フェンを預けた。
ちなみに、俺がクラーマーを介して冒険者ギルドで換金を行ったことは、違法ではないが場合によっては処罰を受けてもおかしくない行為だった。
違法なのは、冒険者ギルドを介さずに素材が消費される、例えば、肉を食堂に売ってその肉が客の胃袋に消えてしまうなどで、ギルドに儲けが出ない場合が問題となる。 冒険者ギルドに儲けが出るのは、税収が増えるのに直結しているからだ。
場合によっては処罰を受けてもおかしくない行為と言うのは、冒険者以外が小型動物以外を狩っていた事実が知られた場合のときだ。
実は、森での狩りに関して土地土地で規則が違う。
メルケル領では冒険者以外が何を狩っても問題はない。あくまで換金ができないだけだ。しかし、王都では冒険者以外が無闇に森に入らないように小型動物までしか狩ってはいけない、と規則を設けている。
俺はその規則を知らず、メルケルの規則が常識だと思っていたので問題視していなかったが、王都での規則をクラーマーに聞いて焦ったものだ。
しかし、クラーマーが出処は絶対に明かさないから大丈夫と言ってくれたのと、規則はあくまで無駄な死傷者が出ないように作られた物であり、冒険者ギルドを通していればわざわざ調べようともしない、と言う言葉で安心した。
閑話休題。
アンゲラの住居は、王立上流学院に通うために地方から王都にやって来ている貴族の子女が多く入っている、少し高級なアパートの一室となった。
管理人がしっかりいる女性のみ居住可能なアパートなので、警備員が常駐しているのもポイントが高い。
また、管理人が派遣ギルドと契約しており、事前に申し込んでおけばメイドがやってくるので、固定ではなく必要に応じてメイドも雇える。
食事は家賃とは別契約ではあるが用意してくれるらしいので、それも契約しようとしたが、アンゲラに自炊するので要らないと言われてしまった。
アルフレードとエドワルダは上流学院に、カールは初等学園に通い出したので、早朝訓練を俺と行ってから登校しており、休日になるとカール以外は一緒に森へ入っている。
フェリクス商会では、九九の暗記を覚えた者に日本の義務教育で習う四則演算を教えている。
勿論、数学と呼ばれるレベルの知識は俺がチンプンカンプンなので、教えているのは算数レベルである。それでも、九九を暗記した上で計算の仕方を教えると、皆がこの世界では有数の算数博士であった。
ついでに、俺は使い方をよく知らないが、算盤を試作して何となく知っている程度の使い方を教えてみたら、早めにコツを掴んだ従業員が「これは凄い」と絶賛していたので、何れ販売したいと言うクラーマーに販売許可を与えた。
俺はというと、図書館と森に行くのを交互で行っていたので、それなりに勉強もでき、肉体と魔法の鍛錬も行えているのでなかなか充実していた。夕方はクラーマーを含めたフェリクス商会の従業員の算数講師をしていたが、お世話になっているので苦と思うこともなかった。
「最後の換金も終わったので、俺はメルケルに戻る予定でしたが、算数の授業をもう少し行っておこうかと。どうにも中途半端なので、あと一週間滞在しても良いですか?」
「それはありがたいのですが、よろしいのでしょうか?」
「今から帰っても三月の講義には間に合いませんので、四月から冒険者学校に通います。なので、一週間後に王都を発っても余裕はあるので、俺の方は大丈夫です」
冒険者学校は一月を除いた毎月一日から講義が開始し、最短で三ヶ月、最長十ヶ月で卒業できる。
そして、冒険者学校は十歳から通学可能なのだが、卒業時に仮成人である十二歳になっていれば正式な冒険者として認められ、魔物の住まう伏魔殿に入れる。だが、十二歳に満たない者は仮冒険者となり、捕獲した動物の換金はできるのだが、伏魔殿には入れず、当然魔物の換金も不可だ。
俺は十一歳なので、最短の三ヶ月で冒険者学校を卒業しても仮冒険者だ。十二歳となる来年までたっぷり時間があるのであまり焦っていない。
「もしかして、ブリッツェン様は仮冒険者ではなく伏魔殿に入れる十二歳までに取れば良いと思い、気持ちに余裕がある感じですか?」
「まぁ、そうですね。仮に四月から通って最短の三ヶ月で卒業したら七月からは仮冒険者で、半年経てばすぐに正式な冒険者として伏魔殿に入れますから」
俺からしてみれば半年間の仮冒険者期間は、森に入って修行していた初等学院時代の夏休み二回分なので、それほど苦ではないのだ。
「失礼ですが、ブリッツェン様は何月のお生まれですか?」
「八月です」
「それですと、来年の七月まで正式な冒険者になれませんよ」
「え?」
意味がわからないんですけど。
「ご存知ありませんか? 仮成人と成人は、生まれた季節に承認されると」
初耳なのですが。
「一月から三月が冬、四月から六月が春、七月から九月が夏、十月から十二月が秋です。そして、各季節の最初の日が季節誕生日となり、年齢が加算されます」
「そうなると、俺が十二歳になるのは来年の七月になると……」
「そうでございます」
てっきり、年齢は何歳であろうと一月一日で加算されるものだと思ってたよ。何で仮成人と成人の年だけそんな面倒な形式になってるんだ。
いや、そんな儀式があるのは知ってたよ。でも、あれって単なる儀式で、お祭りを行う口実だと思ってた。
「あれ? 姉のアンゲラは七月生まれですけど、成人扱いで神殿本部で神官をやっていますよ」
「仮成人と成人は、お祝いなので季節毎に行っておりますが、その名残りで年齢の加算もそれを踏襲しております。しかし、それを尊守した年齢で資格を与えているのは、……実は冒険者ギルドだけなのです」
「なん……だと……」
なに、その俺を狙い撃った嫌がらせ制度。
「ですから、ブリッツェン様は最短で冒険者学校を卒業しても、丸々一年は仮冒険者でございます」
なんてこったい。……まぁ、一年ならみっちり修行するのにいい期間かもな。
俺はどうにもならない現実に愚痴っても仕方ないと思い、むしろ前向きに考えようと開き直った。
「そうなると、急いでメルケルに帰る必要はなくなりましたが、ここの居心地が良過ぎて居着いてしまいそうなので、予定通り一週間後には旅立ちます」
「私としては、このまま居着いて頂いても構いませんが」
「それは私がだらけた人間になってしまいそうなので、お気持ちだけ頂いておきます」
「残念でございます」
もう一週間の王都滞在が決まった俺は、図書館での勉強と森での狩りを楽しみつつ、フェリクス商会の従業員に算数をみっちり教えた。
王都を発つ前日、俺は最後にもう一度図書館に来ていたのだが、手にした本から非常に気になる文字が目に飛び込んできた。
「”蔑まれし魔法使いの村”だと!」
静寂が支配する図書館で、俺は思わず声をあげて立ち上がってしまった。
思いのほか入館者の少ない図書館だが、警備の衛兵がしっかり巡回しており、近くにいた衛兵にジロリと睨まれた。
俺は「すみません」とペコペコ頭を下げ、大人しく着席した。
歴史書を読み進めていたら目に飛び込んで来た、”蔑まれし魔法使いの村”の文字。これは読まずにはいられない。
さて、その内容だが――
魔術の使えぬ魔法使いは、各々の無力さを慰めるべく寄り添い、人の住まわぬ森の僻地へと姿を隠した。しかし、劣った者達がいくら集まったところで住処となる土地を切り開くのは簡単ではなく、一人また一人と姿を消していった。どうにか村とも呼べぬ小さな集落が完成した頃には、その集落の人数は僅か百名程へと減っていた。当初は千名を超えていたというのに。
この無様さからも、魔法使いの劣等っぷりが伺える。
この様な劣った者達の集まりだからだろうか、皆が皆を信じて助け合い、一つの家族のように協力しあっていた。これが弱者なのだろう。生きる術を持たぬ者達は寄り添わなければ生きてはゆけぬ。
我ら魔術師とて人と人とが協力しあって生きているのだが、魔法使いのそれは魔術師の比ではない。
と、こんな感じで語られ始めた内容は、終始魔法使いを見下す様な言葉で埋め尽くされていた。何とも遣る瀬無い気持ちになってしまった。
ただ、実際に魔法使いの村を見てきたと思わしき魔術師のレビューだったように思えるので、魔法使いの村は存在していたのかもしれない。いや、現存している可能性も十分にある。
魔法使いである俺からすると、非常に不快感を覚える内容ではあったが、唯一役に立ちそうな文言があった。それは、『王都の西南西にあるこの村は』と書かれていた一文だ。
これは、何れ足を運んで確認しなければならないだろう。
王都の図書館通いも最終日となった今日、存在の有無は別としても、明確な意志を持って”行ってみたい場所”が見つかったのだ。
手掛かりは王都の西南西であることだけで、それ以外の情報が皆無だとしても、何も手掛かりが無いより遥かにマシだ。――とはいえ、先ずは冒険者学校に通い、十二歳になる来年の七月までは旅には出られない。いや、冒険者になってすぐは卒業した冒険者学校付近から長期間離れることが許されていないのだ。そうなると、魔法使いの村を探しに出るには、少なくとも二年以上先になるだろう。
まぁ、冒険者になって旅をするって目標しかないんだから、なんなら人生を賭けて魔法使い村を探すってのもありかもしれない。たまには息抜きで全く違う地方に行って、また魔法使い村の探索に戻る。うん、悪くないかも。
人生を賭けた長い目標が見付かった俺は、足取りも軽くウキウキ気分でフェリクス商会へ戻った。
換金後の利益総額は四百万フェンに届かなかったが、それでも三百八十万フェン強となった。
アンゲラには百万フェンを現金で渡し、クラーマーにはアンゲラに何かあった際に使って欲しいとやはり百万フェンを預けた。
ちなみに、俺がクラーマーを介して冒険者ギルドで換金を行ったことは、違法ではないが場合によっては処罰を受けてもおかしくない行為だった。
違法なのは、冒険者ギルドを介さずに素材が消費される、例えば、肉を食堂に売ってその肉が客の胃袋に消えてしまうなどで、ギルドに儲けが出ない場合が問題となる。 冒険者ギルドに儲けが出るのは、税収が増えるのに直結しているからだ。
場合によっては処罰を受けてもおかしくない行為と言うのは、冒険者以外が小型動物以外を狩っていた事実が知られた場合のときだ。
実は、森での狩りに関して土地土地で規則が違う。
メルケル領では冒険者以外が何を狩っても問題はない。あくまで換金ができないだけだ。しかし、王都では冒険者以外が無闇に森に入らないように小型動物までしか狩ってはいけない、と規則を設けている。
俺はその規則を知らず、メルケルの規則が常識だと思っていたので問題視していなかったが、王都での規則をクラーマーに聞いて焦ったものだ。
しかし、クラーマーが出処は絶対に明かさないから大丈夫と言ってくれたのと、規則はあくまで無駄な死傷者が出ないように作られた物であり、冒険者ギルドを通していればわざわざ調べようともしない、と言う言葉で安心した。
閑話休題。
アンゲラの住居は、王立上流学院に通うために地方から王都にやって来ている貴族の子女が多く入っている、少し高級なアパートの一室となった。
管理人がしっかりいる女性のみ居住可能なアパートなので、警備員が常駐しているのもポイントが高い。
また、管理人が派遣ギルドと契約しており、事前に申し込んでおけばメイドがやってくるので、固定ではなく必要に応じてメイドも雇える。
食事は家賃とは別契約ではあるが用意してくれるらしいので、それも契約しようとしたが、アンゲラに自炊するので要らないと言われてしまった。
アルフレードとエドワルダは上流学院に、カールは初等学園に通い出したので、早朝訓練を俺と行ってから登校しており、休日になるとカール以外は一緒に森へ入っている。
フェリクス商会では、九九の暗記を覚えた者に日本の義務教育で習う四則演算を教えている。
勿論、数学と呼ばれるレベルの知識は俺がチンプンカンプンなので、教えているのは算数レベルである。それでも、九九を暗記した上で計算の仕方を教えると、皆がこの世界では有数の算数博士であった。
ついでに、俺は使い方をよく知らないが、算盤を試作して何となく知っている程度の使い方を教えてみたら、早めにコツを掴んだ従業員が「これは凄い」と絶賛していたので、何れ販売したいと言うクラーマーに販売許可を与えた。
俺はというと、図書館と森に行くのを交互で行っていたので、それなりに勉強もでき、肉体と魔法の鍛錬も行えているのでなかなか充実していた。夕方はクラーマーを含めたフェリクス商会の従業員の算数講師をしていたが、お世話になっているので苦と思うこともなかった。
「最後の換金も終わったので、俺はメルケルに戻る予定でしたが、算数の授業をもう少し行っておこうかと。どうにも中途半端なので、あと一週間滞在しても良いですか?」
「それはありがたいのですが、よろしいのでしょうか?」
「今から帰っても三月の講義には間に合いませんので、四月から冒険者学校に通います。なので、一週間後に王都を発っても余裕はあるので、俺の方は大丈夫です」
冒険者学校は一月を除いた毎月一日から講義が開始し、最短で三ヶ月、最長十ヶ月で卒業できる。
そして、冒険者学校は十歳から通学可能なのだが、卒業時に仮成人である十二歳になっていれば正式な冒険者として認められ、魔物の住まう伏魔殿に入れる。だが、十二歳に満たない者は仮冒険者となり、捕獲した動物の換金はできるのだが、伏魔殿には入れず、当然魔物の換金も不可だ。
俺は十一歳なので、最短の三ヶ月で冒険者学校を卒業しても仮冒険者だ。十二歳となる来年までたっぷり時間があるのであまり焦っていない。
「もしかして、ブリッツェン様は仮冒険者ではなく伏魔殿に入れる十二歳までに取れば良いと思い、気持ちに余裕がある感じですか?」
「まぁ、そうですね。仮に四月から通って最短の三ヶ月で卒業したら七月からは仮冒険者で、半年経てばすぐに正式な冒険者として伏魔殿に入れますから」
俺からしてみれば半年間の仮冒険者期間は、森に入って修行していた初等学院時代の夏休み二回分なので、それほど苦ではないのだ。
「失礼ですが、ブリッツェン様は何月のお生まれですか?」
「八月です」
「それですと、来年の七月まで正式な冒険者になれませんよ」
「え?」
意味がわからないんですけど。
「ご存知ありませんか? 仮成人と成人は、生まれた季節に承認されると」
初耳なのですが。
「一月から三月が冬、四月から六月が春、七月から九月が夏、十月から十二月が秋です。そして、各季節の最初の日が季節誕生日となり、年齢が加算されます」
「そうなると、俺が十二歳になるのは来年の七月になると……」
「そうでございます」
てっきり、年齢は何歳であろうと一月一日で加算されるものだと思ってたよ。何で仮成人と成人の年だけそんな面倒な形式になってるんだ。
いや、そんな儀式があるのは知ってたよ。でも、あれって単なる儀式で、お祭りを行う口実だと思ってた。
「あれ? 姉のアンゲラは七月生まれですけど、成人扱いで神殿本部で神官をやっていますよ」
「仮成人と成人は、お祝いなので季節毎に行っておりますが、その名残りで年齢の加算もそれを踏襲しております。しかし、それを尊守した年齢で資格を与えているのは、……実は冒険者ギルドだけなのです」
「なん……だと……」
なに、その俺を狙い撃った嫌がらせ制度。
「ですから、ブリッツェン様は最短で冒険者学校を卒業しても、丸々一年は仮冒険者でございます」
なんてこったい。……まぁ、一年ならみっちり修行するのにいい期間かもな。
俺はどうにもならない現実に愚痴っても仕方ないと思い、むしろ前向きに考えようと開き直った。
「そうなると、急いでメルケルに帰る必要はなくなりましたが、ここの居心地が良過ぎて居着いてしまいそうなので、予定通り一週間後には旅立ちます」
「私としては、このまま居着いて頂いても構いませんが」
「それは私がだらけた人間になってしまいそうなので、お気持ちだけ頂いておきます」
「残念でございます」
もう一週間の王都滞在が決まった俺は、図書館での勉強と森での狩りを楽しみつつ、フェリクス商会の従業員に算数をみっちり教えた。
王都を発つ前日、俺は最後にもう一度図書館に来ていたのだが、手にした本から非常に気になる文字が目に飛び込んできた。
「”蔑まれし魔法使いの村”だと!」
静寂が支配する図書館で、俺は思わず声をあげて立ち上がってしまった。
思いのほか入館者の少ない図書館だが、警備の衛兵がしっかり巡回しており、近くにいた衛兵にジロリと睨まれた。
俺は「すみません」とペコペコ頭を下げ、大人しく着席した。
歴史書を読み進めていたら目に飛び込んで来た、”蔑まれし魔法使いの村”の文字。これは読まずにはいられない。
さて、その内容だが――
魔術の使えぬ魔法使いは、各々の無力さを慰めるべく寄り添い、人の住まわぬ森の僻地へと姿を隠した。しかし、劣った者達がいくら集まったところで住処となる土地を切り開くのは簡単ではなく、一人また一人と姿を消していった。どうにか村とも呼べぬ小さな集落が完成した頃には、その集落の人数は僅か百名程へと減っていた。当初は千名を超えていたというのに。
この無様さからも、魔法使いの劣等っぷりが伺える。
この様な劣った者達の集まりだからだろうか、皆が皆を信じて助け合い、一つの家族のように協力しあっていた。これが弱者なのだろう。生きる術を持たぬ者達は寄り添わなければ生きてはゆけぬ。
我ら魔術師とて人と人とが協力しあって生きているのだが、魔法使いのそれは魔術師の比ではない。
と、こんな感じで語られ始めた内容は、終始魔法使いを見下す様な言葉で埋め尽くされていた。何とも遣る瀬無い気持ちになってしまった。
ただ、実際に魔法使いの村を見てきたと思わしき魔術師のレビューだったように思えるので、魔法使いの村は存在していたのかもしれない。いや、現存している可能性も十分にある。
魔法使いである俺からすると、非常に不快感を覚える内容ではあったが、唯一役に立ちそうな文言があった。それは、『王都の西南西にあるこの村は』と書かれていた一文だ。
これは、何れ足を運んで確認しなければならないだろう。
王都の図書館通いも最終日となった今日、存在の有無は別としても、明確な意志を持って”行ってみたい場所”が見つかったのだ。
手掛かりは王都の西南西であることだけで、それ以外の情報が皆無だとしても、何も手掛かりが無いより遥かにマシだ。――とはいえ、先ずは冒険者学校に通い、十二歳になる来年の七月までは旅には出られない。いや、冒険者になってすぐは卒業した冒険者学校付近から長期間離れることが許されていないのだ。そうなると、魔法使いの村を探しに出るには、少なくとも二年以上先になるだろう。
まぁ、冒険者になって旅をするって目標しかないんだから、なんなら人生を賭けて魔法使い村を探すってのもありかもしれない。たまには息抜きで全く違う地方に行って、また魔法使い村の探索に戻る。うん、悪くないかも。
人生を賭けた長い目標が見付かった俺は、足取りも軽くウキウキ気分でフェリクス商会へ戻った。
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