転生者とバグでない異世界人の物語

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78.王都の社交

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 12月になって、また王都へ行く季節になった。憂鬱な季節である。昨年は貴族の令嬢に側室になりたいと迫られたという話をしたら、
「レンも行く」
と言い出したが、クララとリヒトを置いていくと、暗殺者に狙われた時に不安である。レンがいれば暗殺者は問題ない。結局レンは残ることになった。表向きは出産後の健康不良ということにした。
 また、アンナさんとリタも妊娠しており、出産予定は1月、結局、俺1人で12月に王都に行って、少し社交をして、王宮のパーティーに出て、1月に子供が生まれたら帰ってくることにした。

 いつもなら12月の下旬に王宮のパーティーに合わせて王都に行くのだけれど、今年は少し早く12月の初めに王都に行った。
 そして、テー公爵家に挨拶に行った。公爵の王都邸に行くと、今年はジグムントお義父様、アベリアお義母様、妹のレアとリズ、義弟のアール様9歳と義弟のヴォイチェフ様5歳と勢揃いしていた。
「時々、多分帝国だと思われる刺客が来るので、安全のためレンは領地に残っている。1月にはアンナとリタも出産予定なので、子供が生まれたら領地に帰る」
と言うと
「帝国の刺客はテー公爵家にも来ている」
とのこと。レアが
「アンナさんとリタさんに子供が生まれたら見に行きたい」
というので、
「1月に俺が領地に帰るとき、一緒に来るか」
と言うと
「行きたい」
とのこと。結局レアもリズも来ることになった。

 トゥール公爵家に挨拶に行くと、公爵様より、今年の2月に疫病対策で領地に行ったことを感謝された。
「公爵領よりも辺境伯領のほうが疫病はひどかったと思うのだが、同じ頃に疫病が収束した。
 辺境伯の話ではハルト伯爵から栄養剤の提供を受け、これが功を奏したと言っていた。栄養剤とはどんなものか」
「栄養剤は、薬ではありません。疲れた時に飲むと元気になるもので、私は二日酔いの時に飲んでいます。ヤマユリ商会で売っているのですが、これまではあまり売れなくて在庫がたくさんありました。
 しかし、辺境伯のところで手持ちはすべて置いてきたので、今は在庫を切らしています。原料は薬草と魔獣の肉なので、一度にあまりたくさん作れません。
 それでそれに代わるものとして、元気の出る飲み物なるものを作りました。これは畑で作った薬草と大豆、それに魚と海藻を原料にしているので大量に作れます。1本銅貨7枚とお安くできているので大量に購入できます」
ということで1万本(金貨70枚)の注文を受けた。

「疫病対策としてはどのような方法をとるべきか」
と聞かれたので、
「今回の疫病対策は清潔にして栄養を十分に取って体を丈夫にする、これが一番だと思う。そういう意味ではクリーンの魔法と領民が飢えないようにする必要がある」
と答えた。

 ユリアーネお義姉様からは
「私の子は男の子だけだし、ハルトも今度は男の子だったのよね。クララちゃんは、シャタイン侯爵家の嫡男と婚約しているのよね」
「レンの出産枠はあと3人ありますので、そのうち女の子が生まれると思います」
「出産枠、それ何」
「子供がレンに似ると嫁の貰い手が無くなるので、最初は2人だったのですが、シャタイン侯爵家がレンに似ていても必ず嫁にもらうと言ったので1人増えました。
 あと私が、奴隷を買ったので1人増えました。
 そして、レンが叙爵したので1人増えました」
そう言うと笑われた。
「トゥール公爵家も立候補しようかしら」
「生まれた子供の顔を見て、決められた方がいいかと思います」
と言うとさらに笑われた。

 辺境伯家からは挨拶に来られた。夫人も一緒で私は命の恩人だと感謝された。疫病対策はトゥール公爵家で話した内容と同様の話をした。
 ここでも元気の出る飲み物1万本(金貨70枚)の注文を受けた。

 12月の終わりに王宮のパーティーが開かれた。国王の挨拶では
「帝国は今年は昨年ほどではなかったが、相変わらずの農作物の出来は悪かった。引き続き難民流入と疫病に対する備えをするように」
とのこと。

 それから、シャタイン侯爵家のハディー様とユルノギ王国の第2王子との婚約が成立したとのこと。
「魔道馬車については秘密を漏らさない」
という魔法契約を結ぶそうだ。式は来年とのこと。

 1月の半ば過ぎにアンナとリタに子供が生まれたという知らせを受けて、領地に戻って来た。レアとリズも一緒である。
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