虚ろの告白

石田空

文字の大きさ
4 / 10

とある匿名メッセージルーム

しおりを挟む
【波風ことは、復帰したね】
【しかし私小説出版って、いきなりブレまくり作風に戻ったね?】
【正直ここだと評判全然よくないけど、自分はあのイヤミス作風好きだったんだけどな。もう書かんのかね】
【いや、あれはイヤミス作家に失礼な出来だろ。出来の悪い素人のネット小説みたいじゃん】
【ネット小説悪く言うなし】
【いやすまん。正確に言えば、ひと昔前の嫁姑修羅場マンガみたいな作風ばっかり量産されてた】
【素人臭いって言えばさ、波風ことはってキャラ作りが異様に上手い人だったのに、あの修羅場小説ばっかり連発してた頃、異様に素人臭いキャラつくってなかった?】
【素人臭いって?】
【なんというか、「自分可哀想!」ばっかり連呼する、キャラに共感も同調もできないテンプレートじみた言動しかしないペラいキャラ。その前の作風なんて、美大生とかニートとかネットクリエイターとか、全然その辺にいないタイプのキャラばっかりでも没入感あるような共感できるようなキャラをつくってたのに、修羅場小説のキャラって、お約束に則った言動しかしなくって退屈だった】
【そうか? ドラマ見てたけど、そこまでテンプレート通りのキャラとも思わなかったけど】
【役者や脚本家が上手かっただけだろ。原作読んだがなにがそこまで受けたかわからんかったわ】
【わかる。波風ことはって言われなかったら、ネットからの拾い上げ小説と区別できんとは思った。なんかキャラの厚みがなくってペラッペラだった】
【あの人無理矢理書いてたのかね、修羅場小説。この間発表された私小説なんかは、記憶喪失の自分語りみたいなあり得ない設定なのに、普通に面白かった】
【プロが投げやりで素人でもわかるほど底の浅いキャラって書くのか?】
【仕事だったらやるんとちゃう?】
【でも仕事でも糞のようなものばっかり量産する作家っているじゃん】
【作風日替わりの作家がそもそも同じジャンルばかり書いてたのがまず異常だろ】
【でも校正かけたらプロと素人の文章の区別ってそこまでつくん?】
【校正でそこまで全部量産文章にならねえよ。プロは直さんでもそこそこ読める文章書けるが、ド素人はてにをは無茶苦茶だから校正書けないと全く読めない】

【その頃書いてた本って全部で何冊だっけ?】
【三冊くらいかな。あの頃あの人あんまり本出さんかったね。あの人筆速いのに】
【やっぱり無理矢理書かされてたんじゃねえの】
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

蝋燭

悠十
恋愛
教会の鐘が鳴る。 それは、祝福の鐘だ。 今日、世界を救った勇者と、この国の姫が結婚したのだ。 カレンは幸せそうな二人を見て、悲し気に目を伏せた。 彼女は勇者の恋人だった。 あの日、勇者が記憶を失うまでは……

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

忘れるにも程がある

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたしが目覚めると何も覚えていなかった。 本格的な記憶喪失で、言葉が喋れる以外はすべてわからない。 ちょっとだけ菓子パンやスマホのことがよぎるくらい。 そんなわたしの以前の姿は、完璧な公爵令嬢で第二王子の婚約者だという。 えっ? 噓でしょ? とても信じられない……。 でもどうやら第二王子はとっても嫌なやつなのです。 小説家になろう様、カクヨム様にも重複投稿しています。 筆者は体調不良のため、返事をするのが難しくコメント欄などを閉じさせていただいております。 どうぞよろしくお願いいたします。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

処理中です...