悪役令嬢ですが、精霊の愛し子でした

ゆう

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てっきり殿下からも嫌われていると思っていたけれど、エイルみたいに敵意剥き出しという訳ではないみたい。

どちらかというと、変な女だと思われてそう。
からかわれている気がするし。

「とりあえず、部屋に戻ろう」

ベットにゴロンと寝転がる。

ディランって女ったらしの他になにかあったかなー。
ゲームの記憶を思い出す。

主人公と恋に落ちるまでは、悪役令嬢に対しても優しかった。

基本女に優しかったはず。

ただ、恋に落ちてからのディランが凄いのよね。
一途すぎて主人公以外の女が目に入らないし、必要以上に話さなないし。

女ったらしが一途になる姿っていいよね。

私はもう嫉妬とかしないから、主人公と仲良くやってくれ~って感じだけど。

「ディランは放っておくとして、エイルと仲良くならないと」

エイルは今の時間は部屋で勉強をしている。
メイドのアンに聞いたから確かだ。

「一緒に住んでいるのだから、仲良くなりたいわ。よし!作戦を立てよう」

一緒に散歩したりが無難かしら。

誘っても受け入れてくれる可能性が低いから、偶然を装って庭に出よう。

偶然を装う演技をするのよ、私!
私なら出来る...と思う。

ブツブツ独り言を部屋で呟く。
エイルに全部筒抜けだとも知らずに...。

次の日。

窓の外にエイルが見えたので、私も外に出る。

「エ、エイル~。偶然ですね」

「朝早くなら来ないと思ったのに...」

ぼそっと呟いたエイルは私の存在を無いもののように、早足で歩き始める。

「ちょっ!エイル」

凄く速い。

ふっふっふ。
私だってそんな足は遅くないのよ。

全力疾走するが、思ったより足が動かない。

「あっ」

転んだ。
そうだった。
この世界では私は体力のない公爵令嬢だった。

「何してるんだよっ」

走ってエイルが駆けつけてくれる。
手を差し伸べてくれたので、その手を取る。

「びっくりした。ありがとうございます、エイル!」

「びっくりしたは僕のセリフ。公爵令嬢が走って追いかけてくるなんて、本当にどうかしてる」

「だって、あなたがに逃げるから...」

「わかったよ。少しだけね」

「?」

「...少しだけレイラに付き合うって言ってるんだよ」

そういうことか!

エイルはいい人だ。
私を嫌っていても手を差し伸べて、仲良くなる機会を与えてくれたのだから。

「嬉しいわ!じゃあ、一緒に散歩しながら話しましょう」
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