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9 メイド
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「兄さん!」
早速出会ったゴブリンに鈍化の魔法をかけた。
「分かっとるわ」
兄が剣を一振り。
「ぐぎゃ」
デバフをかけていない魔物ですら兄は圧倒していく。
強いなー
「おい、そこに落ちてる石、回収しておけ」
兄が戦いながら支持してくる。
これは魔石とか言うやつだろう。
討伐の証明にもなるし、買取りもしてくれる。ゴブリン討伐のクエストなんてないら魔石の買収だけだ。ゴブリンの魔石の買収は大した額にはならないが、僕たちに取っては貴重な収入になりうる。
「『麻痺』!」
僕に目もくれず兄を取り囲むなんて。愚か者め、へへ、ひっごめんなさい。こっち来ないで。
「お前は馬鹿なのか?」
兄がこっちに向かってくるゴブリンを瞬殺する。
「中途半端にかけるからだ」
なんて心強い兄なんだ。
「ラース兄さんありがとうございます!!!」
僕の尻拭いをしてもらったのだ。感謝しかない。
「お、おうよ」
兄は頭を掻きながら回れ右して国境の方へ向かっていってしまった。
慌てて兄を追いかける。
御者と約束した湖に辿り着いた。
いい時間になってしまった。
出会ったモンスターは兄と連携しながら倒した。が、歩き疲れて兄に背負われたのは秘密だ。
「おーい」
湖の畔から僕らを呼ぶ声が聞こえる。
馬車の御者だろう。
他にも馬車がズラッと並んでいる。
休憩ポイントなのだろう。
「お待ちしておりました」
馬車のおじさんが出迎えてくれた。
「ありがとうございます。お待たせしました」
「いえいえ、どうぞお乗りください。もう間も無く出発いたします」
馬が湖で水を飲んだりしている。
綺麗な湖を横目に馬車に乗り込む。
「失礼しまー、、、、あ」
思考回路が停止する。
「こんにちは坊ちゃん」
逃げる際に財布を持してくれたおばさまメイドがいた。
捕まえられる。と思ったがそんな様子はない。屋敷は逆戻りする馬車か?
「しっかりと西カルボンまで行く馬車ですよ。私はあなたたちを探すように派遣されただけです。毛頭従うつもりはないですが」
財布を持してくれたり、思い返せばなぜか味方についてくれているメイドだ。
兄は剣に手をかけていたが今は離している。
兄と目で無言の会話をして馬車に乗り込む。
「あの時、今もですが見逃してもらってありがとうございます」
馬車が’西カルボン'に向けて発車してからしばらく無言が続き、僕が口を開いた。
「あの時のお金は、、、足りたようだね」
メイドが優しげな笑顔を作ってくれた。
「あなたたちの境遇は知っていたからね、、、西カルボンにはいなかったと君たちの両親には伝えておくよ」
早速出会ったゴブリンに鈍化の魔法をかけた。
「分かっとるわ」
兄が剣を一振り。
「ぐぎゃ」
デバフをかけていない魔物ですら兄は圧倒していく。
強いなー
「おい、そこに落ちてる石、回収しておけ」
兄が戦いながら支持してくる。
これは魔石とか言うやつだろう。
討伐の証明にもなるし、買取りもしてくれる。ゴブリン討伐のクエストなんてないら魔石の買収だけだ。ゴブリンの魔石の買収は大した額にはならないが、僕たちに取っては貴重な収入になりうる。
「『麻痺』!」
僕に目もくれず兄を取り囲むなんて。愚か者め、へへ、ひっごめんなさい。こっち来ないで。
「お前は馬鹿なのか?」
兄がこっちに向かってくるゴブリンを瞬殺する。
「中途半端にかけるからだ」
なんて心強い兄なんだ。
「ラース兄さんありがとうございます!!!」
僕の尻拭いをしてもらったのだ。感謝しかない。
「お、おうよ」
兄は頭を掻きながら回れ右して国境の方へ向かっていってしまった。
慌てて兄を追いかける。
御者と約束した湖に辿り着いた。
いい時間になってしまった。
出会ったモンスターは兄と連携しながら倒した。が、歩き疲れて兄に背負われたのは秘密だ。
「おーい」
湖の畔から僕らを呼ぶ声が聞こえる。
馬車の御者だろう。
他にも馬車がズラッと並んでいる。
休憩ポイントなのだろう。
「お待ちしておりました」
馬車のおじさんが出迎えてくれた。
「ありがとうございます。お待たせしました」
「いえいえ、どうぞお乗りください。もう間も無く出発いたします」
馬が湖で水を飲んだりしている。
綺麗な湖を横目に馬車に乗り込む。
「失礼しまー、、、、あ」
思考回路が停止する。
「こんにちは坊ちゃん」
逃げる際に財布を持してくれたおばさまメイドがいた。
捕まえられる。と思ったがそんな様子はない。屋敷は逆戻りする馬車か?
「しっかりと西カルボンまで行く馬車ですよ。私はあなたたちを探すように派遣されただけです。毛頭従うつもりはないですが」
財布を持してくれたり、思い返せばなぜか味方についてくれているメイドだ。
兄は剣に手をかけていたが今は離している。
兄と目で無言の会話をして馬車に乗り込む。
「あの時、今もですが見逃してもらってありがとうございます」
馬車が’西カルボン'に向けて発車してからしばらく無言が続き、僕が口を開いた。
「あの時のお金は、、、足りたようだね」
メイドが優しげな笑顔を作ってくれた。
「あなたたちの境遇は知っていたからね、、、西カルボンにはいなかったと君たちの両親には伝えておくよ」
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