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ダンジョンの入り口から帰宅する幽鬼
アンカーポイント
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次のアンカーポイントに到達した。
ブスブスと煙を上げるショコラの丸焦げ死体を適当に放り投げ、焚き火に向かって手をかざす。
焚き火というか、大規模なキャンプファイアーとも言うべきこれは、正式名称を〈万謝の燭〉という。
怨嗟の燭の間違いじゃなかろうか。
部屋を支配する闇黒を押しのけて爛々と火影を周囲に散らし、朱に染まった丸い領域をぽっかりと作り出す。その光のサークルの中で無数の光点がさ迷っているのが、なんとも不思議だった。
燃えているのは骨だ。
このダンジョンで死を迎えた冒険者どもの亡骸。
もちろん薪も焚いているのだが、骨の方が圧倒的インパクトを振り撒いていて、骨しか目に入ってこない。
護摩焚きでそうするように、薪が井桁型に組まれ、その内部に頭蓋骨が山積みにされている。ちょっとした芸術作品に見えなくもない。狂気の芸術だが。
炎の勢いはゴーゴーと結構なもので、カパッと開いた髑髏の口から火が艶かしく吹き上がる。そんな火炎が頭蓋骨の凹凸を舐め取るように昇り、鼻腔や眼窩の窪みに潜り込むと同時に、そこからまた別の火の手が上がっていた。端的に言って恨めしそうだ。
十分熱せられた骨は赤々と変色して放射熱を発し、一方でまだ燃えていない骨は真っ黒に沈み、そのコントラストがまたおどろおどろしく、今にも怨嗟の呻きが聞こえてきそうな臨場感がある。
この不吉極まるサバトめいた焚き火こそ、万謝の燭。
ダンマスが嬉々として命名した自信作だ。
死に戻る時のチェックポイントとして機能し、近くにモンスターを寄せ付けず、そして、こうしてパーティーメンバーを復活させる力もある。
「……くる……炎が追いかけて……火は生きている……はっ⁉」
シュワシュワと音がして、ショコラがガバッと上半身を跳ね起こした。
そこに、バサッと服を放り付ける。先に宝箱から回収しておいた装備一式だ。
「わっぷ……ディーゼルさん? これは?」
「お前はファイアドレイクの直火で炙られて皮からパリッとこんがり丸焼きになった。ここは次のアンカーポイント。その装備は先ほど俺が宝箱から回収してきたものだ。使え」
じっと手の中の服を見つめていたショコラが、俺を見返してくる。
「……可愛くない」
「文句を言うなよ……」
その服は狩人向けの皮服で、テンガロンハットが特徴的。馬に乗って牛を追い回しているおっさんが着ているような服であって、決して可愛いものではない。
「各種耐性が高く、耐久力もある。この時点ではそれなりに上等な装備だぞ」
「もぉ~~、仕方ないですねぇ……」
ぶーぶー文句を言いつつも立ち上がり、手にした服を着ようとして、ふと、ショコラが俺を見る。
「……エッチ。あっち向いててください」
「今まさに下着姿なのに、着替えは気にするのか……?」
憮然と頭を振って身体を回す。
実は、俺は頭を回さなくても三六〇度ぐるっと一周見れるので、どっちを向いていても意味がないのだが、面倒臭いことになるから黙っておく。
ショコラの体つきは若々しく、乳房も大きく健康的だ。ただし、臀の肉は引き締まっており、腹にも腹筋が覗いているなどなど、冒険者として最低限のレベルはクリアしているようだった。
身軽さだけ見れば、軽くB級冒険者に匹敵しそうなものだが……。
「もうこっち向いてもいいですよ」
振り返り、改めてショコラを見る。ちゃっかりテンガロンハットまで被って、案外気に入ってそうだ。
「五回」
「へ?」
俺が手を開いて言い放ったひと言に、首をかしげたショコラ。
「これでまた五回は全滅できるな。ゾンビアタックが捗る」
装備品を掛け金にして、何度もがむしゃらに突貫することをゾンビアタックと呼ぶ。後ほんの少し、どうしても進みたいときに使う最終手段だが、俺たちは初めからずっとゾンビアタック。
「……もっと他に言うことあるんじゃないですかぁ……?」
ジト目を突き刺してきたショコラを無視し、部屋の隅を指差す。
「ところで、あそこに夜営の跡がある。例の、ほら、お前の復讐相手じゃないのか?」
「――あっ、ほんとだ!」
ショコラは道具袋からチョコの欠片を取り出して口に放り込むと、トトトトッとゴミの跡に駆け寄っていった。
俺がショコラに声をかけた時、彼女はパーティーを組む条件としてひとつの取引を持ち出した。
すなわち、俺がショコラの復讐を手伝うということだ。
一刻も早くダンジョンの最奥に戻りたかった俺は、ふたつ返事で了承したのだが、今となってはお荷物でしかないこの女を介護する労力に加え、何故ゆえにそんな面倒なことまでやらなければいけないのか……。
まぁ、しかし。契約は契約。
俺はダンマスの元に帰参する傍らに、ショコラの復讐相手を惨殺しなければならない。
「――絶対そうですよ。この感じだと、一週間くらい前にここを通ったんです。急ぎましょう、ディーゼルさん! あんちきしょうどもめ……ぶっ殺してやる‼」
急に物騒な物言いだが、なんにせよ、やる気を出してくれるのはありがたい。
「では行くとしよう」
ショコラを連れてアンカーポイントの外に出て、行く先を油断なく見上げる。
次は市街地の階層だ。
絆の深淵は幽世に属するダンジョンで、内部は亜空間となっており、山岳地帯があったり、市街地があったり、海や沼、砂漠に、果ては空中都市まである。
呆れるほど広大。
無計画に拡張し続けたせいだ。
ダンマスが、その日の気分と思いつきでダンジョンを拡張するたびに、俺や同僚のデンハムの労働時間が増えていっているのだが、ダンマスはお構いなし。
ダンマスはとにかくダンジョンを掘りたいのだ――。
今日の占いで最下位だったけど、ラッキーアイテムがスパゲッティだったから、という理由でスパゲッティ・モンスターばかりのエリアを作ったときは閉口した。あの階層どうすんだよ。スパゲッティ・モンスターって結構強いぞ……。
ちなみにイカスミ・スパゲッティばかりで嫌だという我が儘のためだけに、俺が定期的に冒険者の死体を放り込んでナポリタン風味に着色している。
ここは十二階層。
ダンマスがぐうたらしている最奥に戻るには、自力で一〇〇階層まで潜る必要があるだろう。
ショコラと二人で一〇〇階層……。
無理……。
「ぴ」
後ろから変な音が聞こえた。
ふと、静かになったのが気になって振り返る。
そこには胸に矢を受けて倒れているショコラが。
穏やかな死に顔だ。
「はぁ……」
市街地エリアに入ってすぐにある脇道の先に宝箱が見えている。不用意に近づいたのだろう。
ちなみに、あれもミミック。
「アンカーポイントが近くて助かった……」
もういっそのこと、誰でもいいから冒険者を見かけたら、もう一人くらい強制的にパーティーメンバーに引き入れた方が楽だろうか?
いや、これで二人目もポンコツだったら、いよいよ窮地に立たされてしまう……。
パーティーメンバーの追加は慎重に。
とりあえず俺は道具袋からタバコを一本取り出し、兜に乱暴に突っ込むと、パチンと指を弾いて火花を散らした。先端が赤く色づく。
「ふぅー……」
空っぽの身体に染み込んでくる白い安寧。
煙を吹き出すと、その白いスクリーンの向こうに、先日の忌々しい出来事が浮かび上がってきた。
ブスブスと煙を上げるショコラの丸焦げ死体を適当に放り投げ、焚き火に向かって手をかざす。
焚き火というか、大規模なキャンプファイアーとも言うべきこれは、正式名称を〈万謝の燭〉という。
怨嗟の燭の間違いじゃなかろうか。
部屋を支配する闇黒を押しのけて爛々と火影を周囲に散らし、朱に染まった丸い領域をぽっかりと作り出す。その光のサークルの中で無数の光点がさ迷っているのが、なんとも不思議だった。
燃えているのは骨だ。
このダンジョンで死を迎えた冒険者どもの亡骸。
もちろん薪も焚いているのだが、骨の方が圧倒的インパクトを振り撒いていて、骨しか目に入ってこない。
護摩焚きでそうするように、薪が井桁型に組まれ、その内部に頭蓋骨が山積みにされている。ちょっとした芸術作品に見えなくもない。狂気の芸術だが。
炎の勢いはゴーゴーと結構なもので、カパッと開いた髑髏の口から火が艶かしく吹き上がる。そんな火炎が頭蓋骨の凹凸を舐め取るように昇り、鼻腔や眼窩の窪みに潜り込むと同時に、そこからまた別の火の手が上がっていた。端的に言って恨めしそうだ。
十分熱せられた骨は赤々と変色して放射熱を発し、一方でまだ燃えていない骨は真っ黒に沈み、そのコントラストがまたおどろおどろしく、今にも怨嗟の呻きが聞こえてきそうな臨場感がある。
この不吉極まるサバトめいた焚き火こそ、万謝の燭。
ダンマスが嬉々として命名した自信作だ。
死に戻る時のチェックポイントとして機能し、近くにモンスターを寄せ付けず、そして、こうしてパーティーメンバーを復活させる力もある。
「……くる……炎が追いかけて……火は生きている……はっ⁉」
シュワシュワと音がして、ショコラがガバッと上半身を跳ね起こした。
そこに、バサッと服を放り付ける。先に宝箱から回収しておいた装備一式だ。
「わっぷ……ディーゼルさん? これは?」
「お前はファイアドレイクの直火で炙られて皮からパリッとこんがり丸焼きになった。ここは次のアンカーポイント。その装備は先ほど俺が宝箱から回収してきたものだ。使え」
じっと手の中の服を見つめていたショコラが、俺を見返してくる。
「……可愛くない」
「文句を言うなよ……」
その服は狩人向けの皮服で、テンガロンハットが特徴的。馬に乗って牛を追い回しているおっさんが着ているような服であって、決して可愛いものではない。
「各種耐性が高く、耐久力もある。この時点ではそれなりに上等な装備だぞ」
「もぉ~~、仕方ないですねぇ……」
ぶーぶー文句を言いつつも立ち上がり、手にした服を着ようとして、ふと、ショコラが俺を見る。
「……エッチ。あっち向いててください」
「今まさに下着姿なのに、着替えは気にするのか……?」
憮然と頭を振って身体を回す。
実は、俺は頭を回さなくても三六〇度ぐるっと一周見れるので、どっちを向いていても意味がないのだが、面倒臭いことになるから黙っておく。
ショコラの体つきは若々しく、乳房も大きく健康的だ。ただし、臀の肉は引き締まっており、腹にも腹筋が覗いているなどなど、冒険者として最低限のレベルはクリアしているようだった。
身軽さだけ見れば、軽くB級冒険者に匹敵しそうなものだが……。
「もうこっち向いてもいいですよ」
振り返り、改めてショコラを見る。ちゃっかりテンガロンハットまで被って、案外気に入ってそうだ。
「五回」
「へ?」
俺が手を開いて言い放ったひと言に、首をかしげたショコラ。
「これでまた五回は全滅できるな。ゾンビアタックが捗る」
装備品を掛け金にして、何度もがむしゃらに突貫することをゾンビアタックと呼ぶ。後ほんの少し、どうしても進みたいときに使う最終手段だが、俺たちは初めからずっとゾンビアタック。
「……もっと他に言うことあるんじゃないですかぁ……?」
ジト目を突き刺してきたショコラを無視し、部屋の隅を指差す。
「ところで、あそこに夜営の跡がある。例の、ほら、お前の復讐相手じゃないのか?」
「――あっ、ほんとだ!」
ショコラは道具袋からチョコの欠片を取り出して口に放り込むと、トトトトッとゴミの跡に駆け寄っていった。
俺がショコラに声をかけた時、彼女はパーティーを組む条件としてひとつの取引を持ち出した。
すなわち、俺がショコラの復讐を手伝うということだ。
一刻も早くダンジョンの最奥に戻りたかった俺は、ふたつ返事で了承したのだが、今となってはお荷物でしかないこの女を介護する労力に加え、何故ゆえにそんな面倒なことまでやらなければいけないのか……。
まぁ、しかし。契約は契約。
俺はダンマスの元に帰参する傍らに、ショコラの復讐相手を惨殺しなければならない。
「――絶対そうですよ。この感じだと、一週間くらい前にここを通ったんです。急ぎましょう、ディーゼルさん! あんちきしょうどもめ……ぶっ殺してやる‼」
急に物騒な物言いだが、なんにせよ、やる気を出してくれるのはありがたい。
「では行くとしよう」
ショコラを連れてアンカーポイントの外に出て、行く先を油断なく見上げる。
次は市街地の階層だ。
絆の深淵は幽世に属するダンジョンで、内部は亜空間となっており、山岳地帯があったり、市街地があったり、海や沼、砂漠に、果ては空中都市まである。
呆れるほど広大。
無計画に拡張し続けたせいだ。
ダンマスが、その日の気分と思いつきでダンジョンを拡張するたびに、俺や同僚のデンハムの労働時間が増えていっているのだが、ダンマスはお構いなし。
ダンマスはとにかくダンジョンを掘りたいのだ――。
今日の占いで最下位だったけど、ラッキーアイテムがスパゲッティだったから、という理由でスパゲッティ・モンスターばかりのエリアを作ったときは閉口した。あの階層どうすんだよ。スパゲッティ・モンスターって結構強いぞ……。
ちなみにイカスミ・スパゲッティばかりで嫌だという我が儘のためだけに、俺が定期的に冒険者の死体を放り込んでナポリタン風味に着色している。
ここは十二階層。
ダンマスがぐうたらしている最奥に戻るには、自力で一〇〇階層まで潜る必要があるだろう。
ショコラと二人で一〇〇階層……。
無理……。
「ぴ」
後ろから変な音が聞こえた。
ふと、静かになったのが気になって振り返る。
そこには胸に矢を受けて倒れているショコラが。
穏やかな死に顔だ。
「はぁ……」
市街地エリアに入ってすぐにある脇道の先に宝箱が見えている。不用意に近づいたのだろう。
ちなみに、あれもミミック。
「アンカーポイントが近くて助かった……」
もういっそのこと、誰でもいいから冒険者を見かけたら、もう一人くらい強制的にパーティーメンバーに引き入れた方が楽だろうか?
いや、これで二人目もポンコツだったら、いよいよ窮地に立たされてしまう……。
パーティーメンバーの追加は慎重に。
とりあえず俺は道具袋からタバコを一本取り出し、兜に乱暴に突っ込むと、パチンと指を弾いて火花を散らした。先端が赤く色づく。
「ふぅー……」
空っぽの身体に染み込んでくる白い安寧。
煙を吹き出すと、その白いスクリーンの向こうに、先日の忌々しい出来事が浮かび上がってきた。
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