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第三部
22.未来の断片
しおりを挟む時の間――特別な時のみ使用されるその部屋は、時の流れが外界とは異なる、捻じ曲げられた空間だ。
集中的に瞑想に耽るには最適な特殊空間では、精神時間が矢のように過ぎる。外での1時間がこの場では数年分に値するだろう。たった一時間で数年先の人生を送る事が出来る。肉体面には影響がない、夢の世界で。
「先ほど言った通り、おぬしにはこれから未来の断片を見てもらおうか。夢だと忘れるほど現実感あふれる世界を経験することになる。特殊な空間のこの間で眠れば、数年分先まで体験できるのじゃ。実に便利じゃろう? 想像だけでは補いきれぬ予想を、よりはっきりと垣間見えるのじゃからのお」
先ほどまでの純和風だった内装とは異なり、この部屋は完全に洋装だ。毛足の長いカーペットにいくつか種類の違うソファなどの長椅子。クイーンサイズのベッドも置かれている。窓のないホテルの一室のようなこの部屋で、一番くつろげる体勢で楽にしろと告げられた。しばし逡巡した後、白夜は革張りのソファに腰を下ろした。
これから自分が選ぶであろう選択を、真っ直ぐに受け止める覚悟を決めて。
「さて、わらわはここでくつろぐとするかの」
一人用のソファに腰掛けた雪花は、頬杖をついて少し離れた先で座る白夜を見つめる。
(いい面構えじゃ……おびえも困惑も見せぬとは)
孫娘の婿になった彼が、どんな未来を彼女と歩むのか。実に興味深く楽しみだ。
自然と口角が上がる雪花に、十夜が合図を送った。
扉が閉まった一拍後。夢の世界が広がる。
◆ ◆ ◆
薄闇に広がる光景に、目を眇めた。徐々に光が強くなるにつれて、ぼんやりとしていた視界が鮮明になる。目前に現れたのは、見慣れた自宅の玄関。扉を開ければ、家に染み付いた匂いが鼻腔をくすぐった。夢のはずなのに五感は正常に機能するらしい。
どこか不思議な感覚がまとわりつく中、白夜は普段通り行動する。ここに来る前に雪花から告げられた内容はもう朧げで、曖昧だ。この場が夢の世界だというのを忘れそうになるほどに。この光景を雪花が視ているかもしれない、試練の場だという認識すら、薄れていく。
ふと視界に入った鮮やかな花に目を奪われた。玄関脇に生けられている花は、ピンク色の瑞々しい薔薇の花。麗が好きな花だと思い出し、口元が綻んだ。
「白夜? お帰り~!」
ひょっこりと顔を現した麗は、満面の笑みで白夜を出迎えた。いつの間にか随分伸びた髪は、今は背中の真ん中までだろうか。動きやすいように一つにくくっている。 薄手のカーディガンを羽織り、白のエプロンをつけていた。どうやら食事の支度をしてくれていたらしい。
が、白夜の視線はある一点に集中していた。麗の新妻エプロン姿はレアだが、それよりも気になるのは、自己主張するように大きく膨らんだ彼女のお腹。その膨らみようは、いつ産まれてきてもおかしくないほどの大きさだ。
そんな白夜の視線に気付いた麗が、片手で愛おしそうにお腹を撫でる。母性愛が感じられる顔つきはもう母親のものだった。
「そろそろ予定日だからか、最近は頻繁に蹴られるんだよね」
麗の手に導かれてそっと触ったお腹からは、暖かな体温が伝わってくる。ピンと張った皮膚の下から、小さな反発を感じた。中で生きていると直に感じさせられて、白夜は驚きに目を瞠り、ほんわりと笑った。
「ああ、本当ですね。活発な子になりそう」
「でしょー! お医者様からは性別聞いていないんだけどね、お母さんもおばあちゃんも女の子だって言い張るから、多分女の子なんだろうな~。パパ似の美少女だといいねー!」
円を描きながら掌でお腹を撫で、我が子に話しかける麗を、白夜は愛しげに見つめた。
「私は麗似の可愛い子が欲しいですね。あなたの成長を見させてくれるような」
「え~? いや、それはちょっと……」
ごにょごにょと顔を赤らめて俯く麗が愛しくて、白夜はそっと額にキスをした。
それから数日後。落ち着かない様子でいつも通り仕事をこなしていた白夜を社長室から追い出したのは、有能秘書の司馬だった。産気づいた麗が分娩室に運ばれたと連絡を受けたからだ。が、立ち合い出産を望まなかった麗は、一人で大丈夫だと白夜に告げた。仕事がはかどらず、結局病院の待合室で待つこと数時間。ようやく産まれた第一子は、女児だった。
「白夜そっくりー! 東条家の遺伝子スバラシイー!! イチカは美人さんになるよ、よかったね~!」
「目元は麗にそっくりですよ。元気に育ってくださいね」
出産後はいろいろと人手が必要だろう。初めての子育てで精神的にも肉体的にも負担がかかるということで、白夜は麗と娘を連れて実家に戻っていた。東条邸なら義理の両親に加え、乳母経験のある者も世話係を任せられる者も大勢いる。昼間一人でいるよりも、安心して過ごせるだろう。
すくすくと成長する娘のイチカを見て、白夜は幸せを噛みしめていた。真っ黒な髪は自分譲り。ちょっとネコ目な目元は麗譲り。無邪気に笑い成長する娘は、実に活発で感情豊かで、義母曰く『幼い頃の麗そっくりだわ』らしい。
だが、娘が成長するにつれて、ふとした瞬間に微かな違和感を覚えるようになった。それは本当に些細な物で偶然の一致だと思っていたのだが、偶然ではないと気づいたのは、イチカが3歳を迎えた頃。
感情が昂ぶり大泣きするイチカは、触れてもいないのに花瓶を割ったのだ。泣き叫び我を通す彼女が見せたのは、念動力と呼ばれる力。雪花から『疳の虫が強い子じゃのぉ』と言われた経験を持っていたが、強い感情に力が引きずり出されたらしい。
娘の感情に呼応するように、子供部屋の物が飛び交い、カオス空間と化していく。麗もだが白夜も超常現象を目のあたりにして、動揺した。一歩早く動き出したのは、麗だった。娘に駆け寄り、何とかなだめる。その様子を見て、幼い子供は力を制御する方法を知らないと、記憶の片隅に残っていた誰かの言葉を思い出した。
結婚前にも出産前にも、彼女から能力者が生まれる可能性を聞かされてはいた。麗には大した力はないけれど、周りが隔世遺伝の可能性も捨てきれないと。それでもあまり深く考えない楽天的な彼女は、「まあ、大丈夫だよね!」なんて明るく笑っていた。どんな子供が生まれても、愛しい我が子に変わりはない。疎ましく思うなど、ありえないことだ。
そんな娘がまさか古紫の直系に値するほど、強い力を持っているとは……子供らしく活動的な少女は、確かに感情の起伏が激しい。初めて彼女が癇癪を起こし泣き叫ぶ姿を見て、麗は何とか立ち直り毅然とした態度を貫いた。
予備知識がある白夜や古紫の血縁者である麗はまだ免疫があるが、運悪く同じ部屋にいた娘の世話係が抱いた感情は、困惑以上に恐れが強かった。拒絶反応だ。
ようやくイチカが落ち着いた頃。白夜は不安に揺れる目で麗に見つめられた。小さく「ごめんなさい」と謝った彼女を、娘ごと抱きしめた。
「何故あなたが謝るのですか。謝ることなど一つもないでしょう」
「だって、びっくりさせちゃって……物もこんなに壊して、部屋だって嵐が去ったようにめちゃくちゃ。私がもっと気をつけていたら、イチカの力に気がついていたら……ここまでならなかったかもしれないのに」
涙目で泣き疲れた娘を抱きしめる麗を、白夜は強く抱きしめた。彼女は不安がっている。白夜の心が、普通とは違う娘を拒絶するのではないかと。そしてそんな子供を生んだ彼女から距離をおくのではないかと。
震える麗を安心させるように、白夜は穏やかに告げる。
「能力者の可能性があることは、私だって覚悟の上です。特殊な力があるからって、私が可愛い娘を嫌うはずがないでしょう? 五体満足で健康に育ってくれれば、それ以上は望みません。一人で背負わないでください。大事な家族なんですから」
「で、でも……学校とか、友達とか……ちゃんとうまくやれるかどうか……」
先ほどまでの母親の態度は崩れ、麗は弱々しくつぶやいた。突然の出来事に困惑しているのだろう。普段の彼女なら深刻になりすぎず、「まあ、大丈夫だよね!」と前向きに考えるのに、どうやら想像以上の力を持った子が生まれて一気に不安が押し寄せたらしい。彼女自身も古紫家とはほとんど関係なく育ってきたから、ある意味当然だが。
身重の麗をこれ以上不安にさせてはいけない。余計なストレスをかけたら身体の負担になる。そう判断して、白夜は提案した。
「制御法を身につけさせるまでは確かに心配ですが、とりあえず古紫家の手をお借りして指示を仰ぎましょう。古紫室長の力で力を制御する方法もあるかもしれません。小学校に上がるまでは、この家で人付き合いを学んでいけばいいのです」
拒絶や怯え、困惑を見せた数人の使用人を、あえて白夜は東条邸に留めた。娘の世話係だった者にも、出来るだけ危害が及ばないよう細心の注意を払うから、とどまってくれないか、と。普通なら東条グループの令嬢を傷つけないように、拒絶の反応を示した者など傍には置かないだろう。だが、白夜は一般人がどう反応するか、早くから娘に理解させる必要があると考えた。学校生活を送るには、今から慣れておかなければいけない。一般人でも相手が大人な分、まだあからさまに怯えを見せないだろう。だが、子供は容赦がない。全ての人間が好意的な環境など、娘の為にはならないと判断したのだ。自分の行い一つがどう他人に受け止められるか――友達だと思っていた人間からいきなり拒絶されて傷つく前に、抵抗をつけておく。嫌われる可能性がある事を知っておけば、おのずと行動に気を付けるだろう。
まだ4つにも満たない娘に、白夜はゆっくりと言い聞かせる。
むやみやたらに力を使ってはいけない、相手を傷つけてはいけない、感情のまま暴走してはいけない。
「泣けば全てが思い通りになるほど、世の中甘くはありません」
柔和な口調なのに、語られる内容はかなり辛らつだ。びっくりした顔で意味を理解した娘は顔を歪めたが、白夜は構わず続けた。
「言いたいことがあるならはっきりと、相手を納得させるように言いなさい。どうしてそう思ったのか、どうしてほしいのか。どうしたら伝わるのか」
幼い娘に論理的思考を求めるのは無理があるのではないか――。思わず麗は口を挟みそうになったが、とどまった。娘が父親との約束に、頷いたからだ。
それからイチカが怒るたびに、白夜は理由を尋ねた。そしてわかりやすく、何が原因で不満なのか、説明を求める。舌ったらずな言葉ではっきりとした文章にもなっていないが、娘が伝えようとする意味を白夜は根気よく聞いて考えた。
その後、白夜は鷹臣を通して古紫家の関係者から住み込みで働けるベビーシッターを雇い始める。力に対する対処法を学び、免疫のある人間を傍に置く。子供部屋には鷹臣の結界を張り巡らせた。
「上手に扱えるまでは、人前で使ってはいけません。もし力の所為で悲しい思いをしたら、いつでも言いに来なさい。私達はイチカの味方ですから」
周囲に理解者を置いた事で、イチカは感情を爆発させる回数が減った。弟が生まれて母親の手伝いまでするようになり、お姉ちゃんとしてがんばりを見せている。
生まれて来た第二子は麗の髪質と薄い色素を受け継いだ。赤子ながらも全体的に整った容姿をしている為、麗は早くから「将来が楽しみだけど不安だ……」なんて呟いた。
フタバと名付けられた長男は、長女と違い感情を一切表に出さない子供だった。言葉を一言も話さない、じっと人の目を見つめる子。耳が聞こえないわけではない。言っている事は理解できている。だが、話せる時期になっても声を出さない。医者からは身体に異常はないと告げられて、麗は最後の心当たりを探った。
結果として、長男は読心術を持って生まれた子供だった。その力を顕現させたのは、通常よりももっと早い時期。物心がつくかつかないかの頃から、人の心を読んで心の中で会話をしていた為に、声に出して伝える必要性がなかったらしい。
心が読めるなんて他の人間に知られれば、気味悪がられる。麗は大した事を考えていないし、親戚に読心術を持った人もいるから慣れていると告げたが、やはり不安そうにも見えた。その怯えは、免疫のない白夜に対してだ。イチカだけでも大変なのに、フタバまでもが能力者。苦手意識を持たれたらどうしようとでも思っているのだろう。
「私も読まれて困る事はありませんよ。いつもあなたへの愛でいっぱいですから」
恥ずかしげもなく愛を口にする白夜に嬉しさで言葉が詰まる麗だが、「逆にそれって子供に知られたら困るんじゃ……」と呟いた声を、彼は華麗にスルーした。大人の思考なんて幼児はまだ理解できないはずだ。特に問題はない。
感情表現が乏しく心が読めるフタバには、同じように読心術が使える身内を一人呼び寄せた。子守り(教育)係のアルバイトとして、やはり鷹臣から派遣されたのだ。
意志の疎通が出来るよう声を出す。横着しないで言葉を伝える。その二つを目標として、根気よくフタバに説得を続けてもらった。
心の中が読める者同士、無言の会話が続いた。同じ部屋にいた人間には居心地悪いことこの上ないだろう。
一度微笑みながらずっと無言の二人を観察していた白夜に、アルバイトの彼は視線を投げる。すっと目を逸らした彼は一言声に出してフタバに告げた。「わかっただろ? 世の中知らない方が幸せな事もあるんだって」と。
(私の思考はそこまで黒くないんですけどね……)
なんて内心呟いた声を拾ったのか、彼は冷や汗を流して「そんなご謙遜を」と言った。どういう意味だ。
彼に説得されたからか。フタバが初めて両親に告げた言葉は謝罪の一言、「ごめんなさい」だった。今まで首を振るかどうかで主張を続けていた彼は、究極のめんどくさがりだったらしい。
(ある意味私に似てしまったのでしょうか……)
笑顔で喜怒哀楽を表現する自分と息子が重なった。
白夜が心の中で考えた事を読んだのか、幼い息子は黙って頷いた。微妙に罪悪感が募る。が、愛しい我が子が一歩成長できた事に喜びが勝った。まあ、良しとしよう。
長男、長女が生まれた後。麗は次々と妊娠、出産を繰り返した。そのたびに増えていく子供部屋には、子供の特徴に合わせた”対処法”が施される事になった。主に鷹臣や、響から助言を受けて。
念動力、読心術、霊能力、透視、先読み(予知)から、瞬間移動や占術を得意とする子まで。実に個性的な子供ばかりが生まれた。多種多様な能力を次々と顕現させていき、古紫家からのサポートが絶える事はない。ここまで力のある子ばかりが生まれる事も、古紫にしてみれば喜ばしいのだろう。
子供たちには長期休みのたびに京都に行かせて、力の制御を学ばせる。麗も白夜も超能力などないに等しいのに……隔世遺伝とは侮れないらしい。
広い東条邸では、幸いな事に部屋は有り余っていた。個性的な子供たちにはそれぞれの部屋に工夫が施され、害を及ぼさないように最大の注意が払われていた。まだ制御が難しい幼児ほど、用心深く。使用人の数もこの10年でぐっと関係者が増えた。今では通いの教育係も含めて、それぞれの性質に合わせた大人をつけている。部屋の改造に、教育係という名の家庭教師。経済力があるからこそできるのだろう。
「ただいま」と言って仕事から帰ると、「お帰りなさいー!」と抱き着いてくる我が子達。顔も姿も皆違うが、どこかしらに最愛の妻と酷似する点がある。
長女は目、長男は色素、次女は声、次男は食の好み、三女は仕草、三男は笑顔、四女は身体能力、四男は……
「ああ、ここは天国ですか……」
たまに本気でそう思える事がある。
個性豊かで一風変わった子育て法をしている東条家だが、自宅に帰りたくないなど思った日はなかった。ましてや外で安らぎを求めようなど、ありえない。
笑いかけてくる娘・息子は、自分に似ているよりも妻に似ている方が断然嬉しい。笑顔で本心を覆い隠して生きて来た自分より、素直に感情表現をあらわして好意を示してくれる我が子が皆、麗のミニチュア版に見えてくる。なかなか重症だ。
デレデレとしたしまりのない笑顔になってしまうのも仕方がないだろう。仕事から帰ってきたら、白夜は子供たちとのなるべく時間を作るようにしている。学校で何があったか、友達とはどんな会話をしたか、勉強はどうか――。他愛もない時間を過ごして、11時を過ぎる頃は、妻との時間だ。
子供で元気を貰い、妻で癒しを得る。子供たちが成長するにつれて、それが白夜の生活スタイルになっていた。
そしてそんな父親を見て、中学・高校生になった賢い長女や長男は、幼い弟妹達にも言い聞かせるのだ。「パパの愛は一にママ、二に私達だからね。どんなに強請っても11時以降は大人の時間。私達はおとなしく寝るしかないのよ」と。
白夜の愛は常に麗を優先している。一度初めて生まれた娘に構いすぎて、麗が嬉しさの中に寂しさを見せた。その時から決めているのだ。どんなに子供がかわいくても、自分が一番に愛するのは妻だけ。二番目の愛を平等に子供たちへ分配する、と。
まだ幼い娘が「大きくなったらパパと結婚するー」と嬉しい発言をした時も、白夜は笑顔で断った。「私はもう麗の物ですから、それは出来ません」と容赦ない現実を突きつけたのだ。それを見ていた上の姉弟や麗までもが、「子供相手にそんなはっきりと……」と半ば呆れ気味に呟いたが、白夜に届くことはない。彼曰く、現実を知るのは早い方がいいらしい。
11時からは誰の邪魔も許さない、夫婦の時間。寝室は決して子供たちが立ち寄れないよう強固な結界で守られている。念動力や瞬間移動ですら入れないように、響にまで協力を煽って。
そんな守りの中で、白夜は今日も麗に安らぎを求める。出会ってから既に15年ほど経過しているのに、麗は変わらず初々しい。40代に入ったが、いまだに出会った頃と同じような若々しさを保っている。それも古紫の血が流れているからか。
「あの、白夜……? 今日はちょっと、疲れ……」
「ダメですよ? 私を癒せるのは麗だけなんですから」
「えっいや、あの何でちょ、ちょっとー!? ま、待った! この年で一緒にお風呂は待った……!!」
「何を恥ずかしがっているのですか、今更。さあ、夫婦の時間はこれからですからね?」
「四十路になっても体型が崩れない白夜と一緒にされたくないーー!! 私は一体何人子供を産んだと思って……! お腹や胸だって垂れてるもん!」
「私は気になりません。どんなあなただって可愛い私の奥さんです」
額にキスを落とされて、麗は真っ赤に染まる。そんな彼女を見つめて、嬉々として麗を横抱きに運ぶ白夜は、そのまま隣室の浴室へ向かった。
必死の抵抗が艶めいた嬌声に変わるのは、時間の問題だった。
◆ ◆ ◆
これまでの十数年間。
上からすべての光景を眺め続けていた雪花は、閉じられた浴室の扉を見て苦々しく呟く。
「年寄を糖尿病にさせる気か」と――
雪花が内心ドン引きするほど、白夜の溺愛振りは凄まじかった。
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タロー、ジロー、サブロー・・・そんな安易なネーミングでいこうかと思っていましたが・・・ここでの名前はすべて(仮)です。そしてこれもあくま”で可能性”の一つです。未来がこの通りになるとは限りません。
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