これが私の生存戦略

はぐれメタボ

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公爵家編

公爵庶子リリアの子飼い

「商会……私がですか?」
「ええ、私がオーナーとしてお金を出すから商会を経営してくれないかしら?」
「え、ちょ、ど、どう言う事でしょう⁉︎」

 突然の私の発言に混乱するブレンさんは置いておいてミリアに問い掛ける。

「どう?」
「や、やります!」
「ミリア!」
「お父さんは黙ってて!」
「女が何を言っている!」
「ブレンさん。貴方は私の依頼を断ったでしょう?」
「そ、それは当然です。アレでは利益にならない」
「でもミリアは受けるべきだと言った」
「それはミリアは商売の事が分かっていないだけです! 例え貴族からの仕事で有ろうと利益の無い仕事をするのはダメだ!」
「本当にそうかしら? 貴方はミリアがそう言った理由を聞いていないでしょう?」
「それは……」
「ミリア。貴方が作る新しい商会にこの仕事をお願いするわ」
「は、はい。では私からも一つだけ条件を良いでしょうか?」
「何かしら?」
「はい。個人で使うと言う黒板。そこに刻印する公爵家の名前の側に私の商会の名前を入れてい頂きたいのです」
「っ⁉︎」

 ミリアの言葉にブレンさんも目を見開いた。
 彼もミリアが口にした条件から得られる利益に気がついたのだろう。
 この国の平民の識字率は低い。これから先、私が孤児院で勉強やマナーを教える事で、読み書き計算が出来る者達が社会に出る。その者達は孤児とは言え、学を得ているならそれなりの仕事に就ける可能性は高い。
 そんな者達が勉強する黒板に刻まれた商会名は記憶に残るだろう。それにほとんど利益の無いこの取引はある意味商会からの支援となる。恩も感じるだろう。
 今は利益のない取引でも、将来の布石としては悪くない。
 ミリアはそれに気づいた。
 せっかく他の貴族や商会に唾を付けられていないのだから、私が手元に置いて置きたい。
 子飼いの商会があった方が色々と出来ることが多い。
 大きな貴族だと代々付き合いのある商会が有る物だ。公爵家のも有る。
 でもそれはソフィアお姉様の紐付きだからあまり自由に使うのは怖い。
 そこでなんだか才能が有りそうなミリアに商会の経営を任せてしまおうと思ったのだ。

 この後、私は早速ミリアと商業ギルドに行き商会を設立して石筆の取引を交わした。
 他の経営は資金を無担保かつ低金利で貸し付けてミリアにお任せだ。
 私は商会経営なんて出来ないから、丸投げにさせて貰おうと思う。
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