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第三話 新たなギアレンジャー ギアブルー参上

大輝の声かけ

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『町の皆様、アセンデッドが町の中心に現れて人々を襲撃しています。直ちに非難してください』

 スマホのアプリから、警報音と襲撃された場所と危険と思われるエリアの地図が表示され、避難場所を指示した。

「またかよ」

「家出る前に襲撃しろよな」

 同級生達は、それ間電居心地の悪さを払拭するために、あからさまに声に出して避難していく。
 その流れに逆らって、大輝と優子は襲撃地点に向かう。

「ひとまず皆の避難は順調なようだ」

 避難アプリからの情報を見て大輝が言う。
 匿名で作って広めたアプリは、上手く作動してくれている。
 レッドが戦いやすいよう、一般人が迅速に避難できるようにするべく開発したアプリだった。
 アセンデッドの襲撃が分かるとその地点から安全な避難場所を自動で割り出し誘導する。人の流れも考慮し、複数のルートを別々に表示しているし、万が一アセンデッドに捕らえられた時、居場所を特定し救出するのにも役に立つ。
 また、万が一、アプリをインストールしたスマホをアセンデッドが手に入れても本人以外には偽情報が流れる仕組みだ。
 勿論アセンデッドが一般人になりすましてアプリをインストールして情報を活用する可能性はある。
 対抗手段はあるが、今のところ使っている形跡はない。

「予想通り、大勢を誘拐するために、朝のラッシュ時を狙っている」

 アセンデッドのやり方を見ていると、実験体を確保する為に、学生や社会人が大勢、出てくる、時間帯を狙ってきている。
 なので対処の計画も立てていた。

「避難の方はやるから、アセンデッドを潰して」

「分かっている」

 優子は固い声で応えた。
 やはり先ほどのやりとりが影響しているようだ。
 何とか慰めてあげたいが、原因となっているのが自分だけに、気まずくって尻込みしてしまう。
 もし余計な事を言って、より悪化させる事は避けたい。
 この後、優子には戦いが控えているのだ。

「いや、だからこそか」

 何のわだかまりもなく、戦って貰うためにも、ここで言わなければ、と大輝は思い、勇気を出して言った。

「優子、さっきはごめん。皆から追及を避ける為に、言ってしまった。けど本心じゃないよ。本心はいつもと同じだ」

「! ……うんっ!」

 大輝の言葉に優子はとびきりの笑みを浮かべて大輝に言った。

「じゃあ、アセンデッドをやっつけてくるね。アーマーオン! アクティベート!」

 優子が声を出すと光りに包まれ変身した。

「フォームアップ完了! ギアレンジャーレッド! 参上! アセンデッドを倒しに行きます!」

 赤いギアを纏った優子、ギアレッドは、跳躍しビルを飛び越え広場へ向かった。
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