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憂鬱な昼休み
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通報されていないためか、登校しても先生に咎められることはなかった。
ただ、通学路で一部始終を見ていた同級生からクラス全体に今朝のことは広まり、男子全員から一樹はつるし上げられる事となった。
「おい、お前に彼女が出来たのか」
「美少女だって聞いたぞ」
「紹介しろよ」
「でもお前捨てたんだよな」
「なら俺にくれ」
「女子を突き飛ばすなんて最低」
男子は勿論女子からも美少女を突き飛ばした事で一樹は悪い噂が立ってしまう。
そのため、昼休みには校舎裏へ逃げ出す羽目になって仕舞った。
「はあ、何だったんだろう」
あんな美少女とお近づきになれるなら、夢の中のようなことが出来るなら嬉しい。
しかし、それは現実にはあり得ない。
今朝のは何かの間違いだったに違いない。
突き飛ばして仕舞った罪悪感はあるが、仕方の無いことだと一樹は自分に言い聞かせた。
「もう二度と会うことは、無いだろうけど」
抱きしめた時気持ち良かったのは確かだ。
だが、自分の何かが彼女に流れ込んでいったみたいだ。
それが何なのか、一樹は分からなかったし、思い出せない。
いや思い出したくない。
そんな気がして一樹は考えるのを止めた。
「戻るか」
もうすぐ予鈴が鳴る時間だ。
授業に遅れないよう一樹は教室に戻ろうとした。
「ようやく見つけたぞ、プリンス!」
突然上から、貯水タンクの上から声を掛けられ、一樹は見上げると、唖然とした。
グラマーな身体をピッチリした黒のボンデージに包んだ美女が見下ろしていたからだ。
ただ、通学路で一部始終を見ていた同級生からクラス全体に今朝のことは広まり、男子全員から一樹はつるし上げられる事となった。
「おい、お前に彼女が出来たのか」
「美少女だって聞いたぞ」
「紹介しろよ」
「でもお前捨てたんだよな」
「なら俺にくれ」
「女子を突き飛ばすなんて最低」
男子は勿論女子からも美少女を突き飛ばした事で一樹は悪い噂が立ってしまう。
そのため、昼休みには校舎裏へ逃げ出す羽目になって仕舞った。
「はあ、何だったんだろう」
あんな美少女とお近づきになれるなら、夢の中のようなことが出来るなら嬉しい。
しかし、それは現実にはあり得ない。
今朝のは何かの間違いだったに違いない。
突き飛ばして仕舞った罪悪感はあるが、仕方の無いことだと一樹は自分に言い聞かせた。
「もう二度と会うことは、無いだろうけど」
抱きしめた時気持ち良かったのは確かだ。
だが、自分の何かが彼女に流れ込んでいったみたいだ。
それが何なのか、一樹は分からなかったし、思い出せない。
いや思い出したくない。
そんな気がして一樹は考えるのを止めた。
「戻るか」
もうすぐ予鈴が鳴る時間だ。
授業に遅れないよう一樹は教室に戻ろうとした。
「ようやく見つけたぞ、プリンス!」
突然上から、貯水タンクの上から声を掛けられ、一樹は見上げると、唖然とした。
グラマーな身体をピッチリした黒のボンデージに包んだ美女が見下ろしていたからだ。
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