文字の大きさ
大
中
小
614 / 2,093
外伝 ~ヨツバ王国編~
神獣フェンリル
「というかエリナ、こんな道もない場所なのに進んでるけど大丈夫なの?」
「ふっふっふっ……森人族の名前は伊達じゃないっすよ。一見すると何も道がないように見えますけど、産まれた時からこの森で暮らしているあたしにとっては庭のような物です。方角くらいなら風の精霊に尋ねれば分かりますしね」
「流石は自然の申し子と呼ばれる森人族だな。では俺達は上の方から周囲の様子を把握する。ハンゾウ、付いてこい」
「承知!!」
忍者組は大樹の枝の上に跳躍して周辺の様子を探り、見張りとして配置されている兵士や魔獣の姿を探す。その間にレナ達は徒歩で移動を行い、ウルも鼻を鳴らしながら自分達以外の生物の臭いを嗅ぎ分ける。
「スンスンッ……クゥ~ンッ」
「どうしたウル?何か嗅ぎつけたのか?」
「キュロロッ……」
少し進むと唐突にウルとアインが足を止め、レナ達を引き留めるように身体を掴む。2匹の反応に疑問を抱いたレナはエリナに視線を向けると、丁度彼女は精霊魔法を駆使して周囲に存在した風の精霊を呼び寄せていた。
「ちょっと待ってくださいね……どうやらこの先に腐敗石を装備した人間が待ち構えているようです。ウルとアインは腐敗石から放たれる異臭を感じ取って嫌がってる様子ですね」
「人間?森人族じゃないの?」
「多分、密猟者ですね。時々、アトラス大森林に無断に入り込んで魔獣の素材を手に入れようとする人間がよく訪れるんです」
エリナによるとアトラス大森林には貴重な薬草や希少種の魔物が生息しているらしく、それらの素材を回収するために密猟者が訪れるという。だが、生半可な実力者ではアトラス大森林に生息する魔獣の相手は出来ず、大抵の場合は森の外に抜け出す前に魔獣に殺されるという。
「どうします?放っておいても問題はないと思いますけど、あたし達の進路上にいるのでこのまま進むと顔合わせすると思いますけど……」
「相手の人数は?」
「えっと……10人ぐらいですね。あれ?」
「どうした?」
「いえ、風の精霊が妙に騒がしいというか……うわっ!?」
風の精霊を介してエリナは離れた位置に存在する密猟者の様子を確認していると、前方の方角から強風が発生し、レナ達に襲いかかる。吹き飛ばされないようにウルとアインが咄嗟にレナとエリナの身体を抑えつけると、前方の方角から風に紛れて悲鳴が響き渡る。
――ぎゃあぁあああっ……!?
尋常でない悲鳴が森の中に響き渡り、その声を聞いたレナは風に吹き飛ばされないように耐えながらも前方に視線を向けると、足音を鳴り響かせながら人間を咥えた巨大な灰色の狼が出現した。その体長はウルの一回りは大きく、全身に血を浴びた状態で生きた人間も咥えたままレナ達の元へ降り立つ。
「何だこいつ……!?」
「ま、まさか……!?」
「グルルルッ……ガアアッ!!」
「キュロロロッ……!?」
目の前に巨狼に対してレナ達は動揺し、ウルに至っては威嚇するが、灰色の巨狼はレナ達を一瞥すると口元に咥えていた中年の冒険者らしき恰好をした男の胴体を食い千切る。
「グガァッ……!!」
「や、止めっ……あがああああっ!?」
「なっ!?」
目の前に男性の身体を引きちぎった巨狼に対してレナは退魔刀を咄嗟に握りしめると、先にウルが牙を開いて巨狼の元へ襲い掛かった。
「ウォオオンッ!!」
「ガアアッ!!」
巨狼は正面から飛び掛かって来たウルに対して頭を突き出すと下から顎を打ち付け、ウルの巨体を地面に倒す。いとも容易くウルを吹き飛ばした巨狼の姿を見て仲間を傷つけられて興奮したアインが飛び掛かる。
「キュロロロッ!!」
「待てアイン!!」
「フゥンッ!!」
空中から飛びついてきたアインに対して巨狼は右前脚だけで払い除け、アインはすぐ傍に存在した大樹に叩きつけられてしまう。アインの巨体を片腕(前脚)のみで振り払った巨狼に対してレナは驚愕するが、すぐに戦闘体勢に入って退魔刀を構えた。
「エリナ!!こいつは何だ!?」
「あ、ああっ……ま、不味いっす!!そいつは……いや、その魔獣はフェンリルです!!このアトラス大森林にしか生息しない世界最強の狼です!!」
「フェンリル……!?」
「ウオオオオンッ!!」
エリナの言葉を聞いてレナは巨狼の姿を見上げると、まるで竜種の咆哮を想像させる程の大音量で鳴き声を上げ、身体にこびり付いた血液を振りはらうようにフェンリルは身体を震わせる。その圧倒的な存在感は竜種にも勝るとも劣らず、退魔刀を握り締める腕が震えてしまう。
フェンリルという名前は地球でも有名だが、こちらの世界では狼種の魔獣の中でも最強を誇るらしく、レナは知らないが全ての狼種の先祖とさえも言われている。その圧倒的な戦闘力と高度な知能は魔獣の域には留まらず、ヨツバ王国の間ではユニコーンと同様に「神獣」として崇められている程だった。
「兄貴、不味いっす!!フェンリルは竜種に匹敵する程の力を持つ魔獣です!!このまま戦っても勝ち目はないですよ!?」
「マジかよ……くそ、どうすればいい!?」
「グルルルッ……!!」
フェンリルは完全にレナ達の事も敵と認識しているらしく、威嚇するように唸り声を上げて睨みつけていた。その様子を大樹の上から伺っていたカゲマルとハンゾウは迂闊に動く事が出来ず、下手に刺激すれば不味い相手だと本能が告げる。
「クゥンッ……!!」
「キュロロッ……!!」
「ウル、アイン、無事だったか……そこで大人しく見てろ、こいつは俺が相手をする」
「いや、無理ですよ兄貴!!いくら兄貴でもフェンリルに勝つ事は出来ませんって!!」
レナが退魔刀を構えてフェンリルと向き合うと、慌ててエリナは引き留めようとしたが、身体が上手く動かない。フェンリルのあまりの威圧感に無意識に身体が怯えてしまい、背中のクロスボウさえ構える事も出来なかった。
「ガアアッ!!」
「うわっ!?」
「レナ殿!!」
フェンリルはレナに目掛けて右前脚を振り下ろした瞬間、衝撃波が発生して地面に大きな爪で抉り取ったような跡が誕生した。咄嗟に危険を察知して「縮地」の戦技でレナはフェンリルの背後に移動を行い、回避に成功するがフェンリルはそれを予測していたように今度は後脚を突き出す。
「ウォオンッ!!」
「受け流し……ぐあっ!?」
「兄貴ぃっ!?」
馬の様に両足を突き出してきたフェンリルの攻撃に対してレナは退魔刀で防ごうとしたが、勢いを完全に受け流す事が出来ずに吹き飛ばされ、先ほどのアインと同様に大樹に背中を叩きつけてしまう。その強烈な一撃にレナの意識が飛びかけるが、同時に彼の中の「剣鬼」の能力が発動した。
「このっ……調子に乗るなっ!!」
「ッ……!?」
頭に血が上ったレナは怒りに任せて接近し、退魔刀に重力を纏わせた状態でフェンリルの頭部に目掛けて振り下ろす。直撃すれば不味いと判断したのか、フェンリルはその場を跳躍して攻撃を回避すると、振り下ろされた退魔刀の刃が地面に衝突して轟音が生じる。
跳躍したフェンリルはレナから距離を取ると、地面にめり込んだ退魔刀を確認して回避していなければ自分も無事では済まなかった事を判断し、警戒するようにレナを睨みつけた。普通の人間ならばフェンリルに睨みつけられるだけで恐れおののくのだろうが、様々な強敵と相対したレナにとっては今更睨まれた程度恐れを抱くはずがない。
「逃げるなこの臆病者!!」
「ウォンッ……!?」
「ひいいっ!?フェンリルを臆病者呼ばわりするなんて……兄貴、格好良すぎて惚れそうっす!!」
「え、エリナ殿……そういう状況ではないのでは?」
竜種と渡り合う戦闘力を持つ魔獣に対してレナは戦意を漲らせて退魔刀を構えると、フェンリルは自分に対して全く恐怖を抱かない様子のレナを見て戸惑う。
「ふっふっふっ……森人族の名前は伊達じゃないっすよ。一見すると何も道がないように見えますけど、産まれた時からこの森で暮らしているあたしにとっては庭のような物です。方角くらいなら風の精霊に尋ねれば分かりますしね」
「流石は自然の申し子と呼ばれる森人族だな。では俺達は上の方から周囲の様子を把握する。ハンゾウ、付いてこい」
「承知!!」
忍者組は大樹の枝の上に跳躍して周辺の様子を探り、見張りとして配置されている兵士や魔獣の姿を探す。その間にレナ達は徒歩で移動を行い、ウルも鼻を鳴らしながら自分達以外の生物の臭いを嗅ぎ分ける。
「スンスンッ……クゥ~ンッ」
「どうしたウル?何か嗅ぎつけたのか?」
「キュロロッ……」
少し進むと唐突にウルとアインが足を止め、レナ達を引き留めるように身体を掴む。2匹の反応に疑問を抱いたレナはエリナに視線を向けると、丁度彼女は精霊魔法を駆使して周囲に存在した風の精霊を呼び寄せていた。
「ちょっと待ってくださいね……どうやらこの先に腐敗石を装備した人間が待ち構えているようです。ウルとアインは腐敗石から放たれる異臭を感じ取って嫌がってる様子ですね」
「人間?森人族じゃないの?」
「多分、密猟者ですね。時々、アトラス大森林に無断に入り込んで魔獣の素材を手に入れようとする人間がよく訪れるんです」
エリナによるとアトラス大森林には貴重な薬草や希少種の魔物が生息しているらしく、それらの素材を回収するために密猟者が訪れるという。だが、生半可な実力者ではアトラス大森林に生息する魔獣の相手は出来ず、大抵の場合は森の外に抜け出す前に魔獣に殺されるという。
「どうします?放っておいても問題はないと思いますけど、あたし達の進路上にいるのでこのまま進むと顔合わせすると思いますけど……」
「相手の人数は?」
「えっと……10人ぐらいですね。あれ?」
「どうした?」
「いえ、風の精霊が妙に騒がしいというか……うわっ!?」
風の精霊を介してエリナは離れた位置に存在する密猟者の様子を確認していると、前方の方角から強風が発生し、レナ達に襲いかかる。吹き飛ばされないようにウルとアインが咄嗟にレナとエリナの身体を抑えつけると、前方の方角から風に紛れて悲鳴が響き渡る。
――ぎゃあぁあああっ……!?
尋常でない悲鳴が森の中に響き渡り、その声を聞いたレナは風に吹き飛ばされないように耐えながらも前方に視線を向けると、足音を鳴り響かせながら人間を咥えた巨大な灰色の狼が出現した。その体長はウルの一回りは大きく、全身に血を浴びた状態で生きた人間も咥えたままレナ達の元へ降り立つ。
「何だこいつ……!?」
「ま、まさか……!?」
「グルルルッ……ガアアッ!!」
「キュロロロッ……!?」
目の前に巨狼に対してレナ達は動揺し、ウルに至っては威嚇するが、灰色の巨狼はレナ達を一瞥すると口元に咥えていた中年の冒険者らしき恰好をした男の胴体を食い千切る。
「グガァッ……!!」
「や、止めっ……あがああああっ!?」
「なっ!?」
目の前に男性の身体を引きちぎった巨狼に対してレナは退魔刀を咄嗟に握りしめると、先にウルが牙を開いて巨狼の元へ襲い掛かった。
「ウォオオンッ!!」
「ガアアッ!!」
巨狼は正面から飛び掛かって来たウルに対して頭を突き出すと下から顎を打ち付け、ウルの巨体を地面に倒す。いとも容易くウルを吹き飛ばした巨狼の姿を見て仲間を傷つけられて興奮したアインが飛び掛かる。
「キュロロロッ!!」
「待てアイン!!」
「フゥンッ!!」
空中から飛びついてきたアインに対して巨狼は右前脚だけで払い除け、アインはすぐ傍に存在した大樹に叩きつけられてしまう。アインの巨体を片腕(前脚)のみで振り払った巨狼に対してレナは驚愕するが、すぐに戦闘体勢に入って退魔刀を構えた。
「エリナ!!こいつは何だ!?」
「あ、ああっ……ま、不味いっす!!そいつは……いや、その魔獣はフェンリルです!!このアトラス大森林にしか生息しない世界最強の狼です!!」
「フェンリル……!?」
「ウオオオオンッ!!」
エリナの言葉を聞いてレナは巨狼の姿を見上げると、まるで竜種の咆哮を想像させる程の大音量で鳴き声を上げ、身体にこびり付いた血液を振りはらうようにフェンリルは身体を震わせる。その圧倒的な存在感は竜種にも勝るとも劣らず、退魔刀を握り締める腕が震えてしまう。
フェンリルという名前は地球でも有名だが、こちらの世界では狼種の魔獣の中でも最強を誇るらしく、レナは知らないが全ての狼種の先祖とさえも言われている。その圧倒的な戦闘力と高度な知能は魔獣の域には留まらず、ヨツバ王国の間ではユニコーンと同様に「神獣」として崇められている程だった。
「兄貴、不味いっす!!フェンリルは竜種に匹敵する程の力を持つ魔獣です!!このまま戦っても勝ち目はないですよ!?」
「マジかよ……くそ、どうすればいい!?」
「グルルルッ……!!」
フェンリルは完全にレナ達の事も敵と認識しているらしく、威嚇するように唸り声を上げて睨みつけていた。その様子を大樹の上から伺っていたカゲマルとハンゾウは迂闊に動く事が出来ず、下手に刺激すれば不味い相手だと本能が告げる。
「クゥンッ……!!」
「キュロロッ……!!」
「ウル、アイン、無事だったか……そこで大人しく見てろ、こいつは俺が相手をする」
「いや、無理ですよ兄貴!!いくら兄貴でもフェンリルに勝つ事は出来ませんって!!」
レナが退魔刀を構えてフェンリルと向き合うと、慌ててエリナは引き留めようとしたが、身体が上手く動かない。フェンリルのあまりの威圧感に無意識に身体が怯えてしまい、背中のクロスボウさえ構える事も出来なかった。
「ガアアッ!!」
「うわっ!?」
「レナ殿!!」
フェンリルはレナに目掛けて右前脚を振り下ろした瞬間、衝撃波が発生して地面に大きな爪で抉り取ったような跡が誕生した。咄嗟に危険を察知して「縮地」の戦技でレナはフェンリルの背後に移動を行い、回避に成功するがフェンリルはそれを予測していたように今度は後脚を突き出す。
「ウォオンッ!!」
「受け流し……ぐあっ!?」
「兄貴ぃっ!?」
馬の様に両足を突き出してきたフェンリルの攻撃に対してレナは退魔刀で防ごうとしたが、勢いを完全に受け流す事が出来ずに吹き飛ばされ、先ほどのアインと同様に大樹に背中を叩きつけてしまう。その強烈な一撃にレナの意識が飛びかけるが、同時に彼の中の「剣鬼」の能力が発動した。
「このっ……調子に乗るなっ!!」
「ッ……!?」
頭に血が上ったレナは怒りに任せて接近し、退魔刀に重力を纏わせた状態でフェンリルの頭部に目掛けて振り下ろす。直撃すれば不味いと判断したのか、フェンリルはその場を跳躍して攻撃を回避すると、振り下ろされた退魔刀の刃が地面に衝突して轟音が生じる。
跳躍したフェンリルはレナから距離を取ると、地面にめり込んだ退魔刀を確認して回避していなければ自分も無事では済まなかった事を判断し、警戒するようにレナを睨みつけた。普通の人間ならばフェンリルに睨みつけられるだけで恐れおののくのだろうが、様々な強敵と相対したレナにとっては今更睨まれた程度恐れを抱くはずがない。
「逃げるなこの臆病者!!」
「ウォンッ……!?」
「ひいいっ!?フェンリルを臆病者呼ばわりするなんて……兄貴、格好良すぎて惚れそうっす!!」
「え、エリナ殿……そういう状況ではないのでは?」
竜種と渡り合う戦闘力を持つ魔獣に対してレナは戦意を漲らせて退魔刀を構えると、フェンリルは自分に対して全く恐怖を抱かない様子のレナを見て戸惑う。
感想 5,097
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『ベルンハルト・フォン・バーデンは平穏に暮らしたい』
GamaFrog男爵家三男、ベルンハルト・フォン・バーデン。
家督継承権はなく、本来ならどこかの官職に就くか、他家へ仕えるか、婿入りするか――そんな将来が待っているはずだった。
しかしベルは少しだけ優秀すぎた。
小遣い稼ぎのつもりで始めた商売は成功し、気付けば父親より金を持ち、長男より領地経営に詳しく、次男より商売が上手くなっていた。
本人に出しゃばる気はない。
ただ普通に生きていただけだ。
それでも、優秀すぎる三男の存在は家族との距離を少しずつ広げていった。
家に居場所がなくなった。
だからベルは学園へ来た。
貴族だから一応入学した。
家にいるより気楽だったから。
静かに暮らしたかったから。
寄付金を積んで手に入れた広い寮部屋で、本を読み、昼寝をし、卒業後は適当な文官になって平穏に生きる
そのはずだった。
だが現実は違った。
男装令嬢に懐かれ。
王太子に目を付けられ。
商会には囲い込まれ。
気付けば平穏はどこへやら。
本人はただ平穏に暮らしたいだけ。
周囲はなぜか放っておいてくれない。
これは、面倒事を嫌う規格外の天才が、静かな人生を目指して失敗し続ける物語である。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
由香皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
クラス全員で異世界召喚されたが、俺だけ教室に取り残されたのでとりあえず帰宅した
中山(ほ) クラス全員で異世界召喚されたが、先生と俺が残っていた。
魔法もチートスキルもステータス画面すら表示されない、ただの「残され損」
異世界に行けなかった俺を待っていたのは、世知辛い現実だった。
AI使用状況
GoogleのGeminiさん使ってます〜
誤字脱字チェックと調べ物お願いしてます
99歳で亡くなり異世界に転生した老人は7歳の子供に生まれ変わり、召喚魔法でドラゴンや前世の世界の物を召喚して世界を変える
ハーフのクロエ 夫が病気で長期入院したので夫が途中まで書いていた小説を私なりに書き直して完結まで投稿しますので応援よろしくお願いいたします。
主人公は建築会社を55歳で取り締まり役常務をしていたが惜しげもなく早期退職し田舎で大好きな農業をしていた。99歳で亡くなった老人は前世の記憶を持ったまま7歳の少年マリュウスとして異世界の僻地の男爵家に生まれ変わる。10歳の鑑定の儀で、火、水、風、土、木の5大魔法ではなく、この世界で初めての召喚魔法を授かる。最初に召喚出来たのは弱いスライム、モグラ魔獣でマリウスはガッカリしたが優しい家族に見守られ次第に色んな魔獣や地球の、物などを召喚出来るようになり、僻地の男爵家を発展させ気が付けば大陸一豊かで最強の小さい王国を起こしていた。