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外伝 ~ヨツバ王国編~
交渉決裂
「お初にお目にかかります、守備将。我々は……」
「お前たちの紹介は必要ない。用件だけを伝えろ」
キンが挨拶を述べようとしたが、クレナイはギンタロウからの用件だけを伝えるように命ずる。普通ならばこのような対応をされれば誰もが不満を持つだろうが、クレナイの迫力に圧倒されたキンは何も言い返せず、ギンタロウから受け取った書状を手渡す。
「こちらをお読みください」
「うむ」
クレナイは手紙を受け取るとその場で内容を読み取り、険しい表情を浮かべる。やがて全ての文章を読み取ると、彼はキンへ振り返る。
「……この手紙の内容はお前達も知っているのか?」
「はい、事前に存じております」
「ならば現在ティナ王女様が東聖将の元で匿っているという話は事実か?」
「ティナ王女様が……!?」
「まさか……!?」
クレナイの言葉に周囲の兵士たちが驚愕の表情を浮かべ、現在はバルトロス王国で監禁されていると思われたティナ王女が既に東聖将の下へ身を寄せているという話を聞いて動揺を隠せない。
「はい、事実です。現在、ティナ王女様は我々が保護しております」
「その話、虚言ではあるまいな?」
「こちらが証拠の品です」
ギンが包みを取り出すとクレナイの代わりに側近の兵士が受け取り、彼の元へ運ぶ。クレナイは包みの中身を確認すると、そこには木箱が入っており、中にはヨツバ王国の王族しか所持する事が許されない緑色に光り輝く琥珀が入っていた。
この琥珀は世界樹の樹液を利用して作り出された特別な物であり、ヨツバ王国の王族のみに代々受け継がれる代物だった。バルカン王国でも王族の証として「聖光石」と呼ばれる貴重な魔石が存在するが、こちらの琥珀も同様に「緑聖石」と呼ばれる貴重な代物である。
「これは……確かに本物の緑聖石だな。なるほど、お前達の話を信じよう」
「ありがとうございます」
「しかし、この手紙の内容によればティナ王女様以外の王族もお前たちが匿っているというらしいが、メドゥーサの呪いによって石化されたという話は信じられん。伝説の魔人の魔眼を持つ人間が王族を石像と変化させ、今現在は姿をくらましているという話もな」
「確かに森人族が石像へ変化したという話を告げても信じられない気持ちは分かります。しかし、事実なのです!!」
「証拠は?」
「……クレナイ様が東壁街へ訪れてくれるのであれば、石像をお見せします」
「話にならんな」
ティナ王女が現在はギンタロウの下へ匿っているという話はクレナイは信じたが、他の王族が石像と化したという話に関しては呆れた表情を浮かべる。だが、これほど荒唐無稽の話だと逆に嘘としては下手すぎると感じられ、ギンタロウの性格を知っているクレナイは彼がこのようなくだらない嘘をつくとは思えなかった。
「だが、お前達の話が嘘という証拠もない。だから条件を出そう、お前たちが保護しているというティナ王女様と、石像にされた御三方を連れてくるというのであればお前達の話を信じよう。だが、受け渡し場所はこちらが指定する」
「東壁街へは出向いてはくださらないのですか?」
「お前たちが罠を張って我々を嵌めようとしている可能性があるからな。ギンタロウが策を練るような男ではない事は承知しているが、それでも念のために場所に関してはこちらが決めさせてもらう」
「お待ちください!!ティナ王女様と王族の御三方の石像を受け渡した場合、クレナイ様はどうされるのですか!?」
「当然、王都の方へ運び、カレハ王女様に王族の安全を伝える。そうすれば東聖将が反抗したという罪は帳消しにしてもらう様に我の方から直訴しよう」
「そんなっ!?」
「それではティナ王女様の身が危険です!!」
クレナイの言葉に流石に黙ってはいられず、もしもティナと他の3人の石像をクレナイに引き渡した場合、当然ながらにカレハが黙っているはずがない。必ずやティナを亡き者にするか、あるいは他の3人のように石像にしてしまうだろう。
「御考え直し下さい!!クレナイ様、カレハ王女にティナ様を委ねればあの方はきっとティナ様を殺します!!」
「……お前達の心配する気持ちは分かる、確かにあの方は過去にティナ王女様の命を狙った。しかし、今のあの方は過去の過ちを反省し、今現在は国王様の代わりにこのヨツバ王国を支えようとしている。もうティナ王女様の命を狙う事はない。第一にこの俺が傍にいる限り、ティナ王女様には何人であろうと手を出させはしない」
「お辞めください!!カレハ王女の狙いはこの国を支えることではなく、この好機にヨツバ王国を乗っ取ろうとしているのです!!」
「貴様、臣下の分際で王族を貶めるつもりかっ!!」
キンの言葉にクレナイは激高し、その場で立ち上がって睨みつけた。それだけの動作でまるで猛獣に睨まれたような小動物のようにキン達は身体が震え上がり、クレナイは威圧感を放ちながら語り掛ける。
「お前たちの紹介は必要ない。用件だけを伝えろ」
キンが挨拶を述べようとしたが、クレナイはギンタロウからの用件だけを伝えるように命ずる。普通ならばこのような対応をされれば誰もが不満を持つだろうが、クレナイの迫力に圧倒されたキンは何も言い返せず、ギンタロウから受け取った書状を手渡す。
「こちらをお読みください」
「うむ」
クレナイは手紙を受け取るとその場で内容を読み取り、険しい表情を浮かべる。やがて全ての文章を読み取ると、彼はキンへ振り返る。
「……この手紙の内容はお前達も知っているのか?」
「はい、事前に存じております」
「ならば現在ティナ王女様が東聖将の元で匿っているという話は事実か?」
「ティナ王女様が……!?」
「まさか……!?」
クレナイの言葉に周囲の兵士たちが驚愕の表情を浮かべ、現在はバルトロス王国で監禁されていると思われたティナ王女が既に東聖将の下へ身を寄せているという話を聞いて動揺を隠せない。
「はい、事実です。現在、ティナ王女様は我々が保護しております」
「その話、虚言ではあるまいな?」
「こちらが証拠の品です」
ギンが包みを取り出すとクレナイの代わりに側近の兵士が受け取り、彼の元へ運ぶ。クレナイは包みの中身を確認すると、そこには木箱が入っており、中にはヨツバ王国の王族しか所持する事が許されない緑色に光り輝く琥珀が入っていた。
この琥珀は世界樹の樹液を利用して作り出された特別な物であり、ヨツバ王国の王族のみに代々受け継がれる代物だった。バルカン王国でも王族の証として「聖光石」と呼ばれる貴重な魔石が存在するが、こちらの琥珀も同様に「緑聖石」と呼ばれる貴重な代物である。
「これは……確かに本物の緑聖石だな。なるほど、お前達の話を信じよう」
「ありがとうございます」
「しかし、この手紙の内容によればティナ王女様以外の王族もお前たちが匿っているというらしいが、メドゥーサの呪いによって石化されたという話は信じられん。伝説の魔人の魔眼を持つ人間が王族を石像と変化させ、今現在は姿をくらましているという話もな」
「確かに森人族が石像へ変化したという話を告げても信じられない気持ちは分かります。しかし、事実なのです!!」
「証拠は?」
「……クレナイ様が東壁街へ訪れてくれるのであれば、石像をお見せします」
「話にならんな」
ティナ王女が現在はギンタロウの下へ匿っているという話はクレナイは信じたが、他の王族が石像と化したという話に関しては呆れた表情を浮かべる。だが、これほど荒唐無稽の話だと逆に嘘としては下手すぎると感じられ、ギンタロウの性格を知っているクレナイは彼がこのようなくだらない嘘をつくとは思えなかった。
「だが、お前達の話が嘘という証拠もない。だから条件を出そう、お前たちが保護しているというティナ王女様と、石像にされた御三方を連れてくるというのであればお前達の話を信じよう。だが、受け渡し場所はこちらが指定する」
「東壁街へは出向いてはくださらないのですか?」
「お前たちが罠を張って我々を嵌めようとしている可能性があるからな。ギンタロウが策を練るような男ではない事は承知しているが、それでも念のために場所に関してはこちらが決めさせてもらう」
「お待ちください!!ティナ王女様と王族の御三方の石像を受け渡した場合、クレナイ様はどうされるのですか!?」
「当然、王都の方へ運び、カレハ王女様に王族の安全を伝える。そうすれば東聖将が反抗したという罪は帳消しにしてもらう様に我の方から直訴しよう」
「そんなっ!?」
「それではティナ王女様の身が危険です!!」
クレナイの言葉に流石に黙ってはいられず、もしもティナと他の3人の石像をクレナイに引き渡した場合、当然ながらにカレハが黙っているはずがない。必ずやティナを亡き者にするか、あるいは他の3人のように石像にしてしまうだろう。
「御考え直し下さい!!クレナイ様、カレハ王女にティナ様を委ねればあの方はきっとティナ様を殺します!!」
「……お前達の心配する気持ちは分かる、確かにあの方は過去にティナ王女様の命を狙った。しかし、今のあの方は過去の過ちを反省し、今現在は国王様の代わりにこのヨツバ王国を支えようとしている。もうティナ王女様の命を狙う事はない。第一にこの俺が傍にいる限り、ティナ王女様には何人であろうと手を出させはしない」
「お辞めください!!カレハ王女の狙いはこの国を支えることではなく、この好機にヨツバ王国を乗っ取ろうとしているのです!!」
「貴様、臣下の分際で王族を貶めるつもりかっ!!」
キンの言葉にクレナイは激高し、その場で立ち上がって睨みつけた。それだけの動作でまるで猛獣に睨まれたような小動物のようにキン達は身体が震え上がり、クレナイは威圧感を放ちながら語り掛ける。
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