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外伝 ~ヨツバ王国編~
ウルと再会
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子供達の案内の元、レナ達は村の中を進む。改めて確認した所、村の屋根の上には壺の類が多く存在し、どうやら雨水を飲み水としているらしい。この地域はよく雨が降るらしく、そのお陰で飲み水に関してはわざわざ井戸水や川の水を使用する必要はないらしい。
「皆は普段は何を食べているの?」
「えっとね、大人の人が外で狩ってくる魔物ばっかり!!」
「野菜とか果物も食べる事もあるけど、いつも肉ばっかりだよ」
「子供と女の人は家で料理を作ったり、掃除したり、魔物と戦う訓練をするのが仕事だよ」
「へえ、本当に子供の頃から魔物と戦う訓練をしているのか」
「その点は拙者の里と似ているでござるな」
ハンゾウが育った和国でも忍者や侍の職業の人間は幼少期の頃から訓練を受けるらしく、時には魔物と実際に戦ってレベルを上げる事もあったという。だが、ダークエルフの子供達の場合は家の家事も仕事の一環として手伝わされるという。
この村以外に西聖将の領地には領民は存在せず、たった50人足らずのダークエルフのみが住んでいるという。しかも結界によって外界から隔離されているので危険な魔物が多数生息しており、魔人族も数多く存在する。そんな危険な場所の管理を任されているのが西聖将のホムラであった。
「皆は外の世界とかに興味ないの?」
「あるよ~でも、大人になるまで外の世界に出るのは禁止されてるんだ」
「大人の中には外の世界へ出た人も居るよ。もうずっと帰ってこないからきっと死んだんじゃないかって皆行ってるけど……」
「へえ、そうなのか……ん?ダークエルフに外界に……?」
「レナ殿、何か気になる事があるのでござるか?」
子供達の話を聞いて過去に村を出て行ったダークエルフが存在するという話を聞き、とある人物の顔が思い浮かぶ。まさかとは思うが可能性は存在し、バルトロス王国に戻る事が出来たらレナは問い質す事にした。
(そういえばこの世界で褐色の肌の人なんて珍しいよな……ナオも褐色だし、お母さんが褐色なのかな?)
レナの義理の姉にして従姉であるナオは褐色であり、彼女の父親のバルトロス12世が褐色なのかは知らないが、彼の弟の後にバルトロス13世となるレナの父親は普通の肌だった。なのでナオの母親が褐色肌である可能性は高い。もしかしたらダークエルフの可能性もある。
(帰ったらナオに聞いてみようかな……バルトロス王国を出立してから随分と経ったように思えるけど、まだ一か月も経過していないんだよな)
ヨツバ王国の領地に入ってからレナ達は長い時を過ごしたように思えるが、実際の所は数週間しか経っていない。当初の予定では一か月以内に戻らなければならなかったが、現在のヨツバ王国の情勢を考えると国内の混乱を収めない限りはカレハもバルトロス王国への侵攻は不可能だろう。
軍の要である六聖将は半数近くが離脱し、残っている六聖将の中で戦力となり得るのは護衛将のツバサと新たに加入したマリアだけである。それでも軍の規模を考えるとヨツバ王国の方がバルトロス王国よりも勝っている事は間違いなく、バルトロス王国の戦力を考えると現時点で勝ち目はない。
(早く家に戻りたいな。偶には冒険者家業もやりたいよ)
冒険者でありながらレナは最近は忙しくて全く冒険者家業を行えていない事に気付いて溜息を吐き出すと、子供達が大きな家の前で立ち止まり、レナの手を引く。
「ほら、狼君はあそこだよ!!」
「ウル?」
「……ウォンッ!?」
家の前で胴体に包帯の代わりなのか大きな葉っぱを何枚も張り付けられたウルが存在し、レナが声を掛けると眠っていたウルは飛び起きてレナ達の元へ向かう。
「ウォンッ!!」
「うわ、ははっ……よしよし、落ち着け」
「ウル、無事で良かった」
「キュロロッ♪」
「ブモォッ……」
「おおっ……もふもふでござる」
主人の顔を見てウルはレナの顔を舐め尽くし、他の者達もウルを抱きしめて無事を祝う。怪我はしているようだが命に関わるような傷ではなく、ティナとエリナも安心したように抱き着く。
「良かった……兄貴が来てくれたお陰でウルも元気を取り戻したようですね」
「私達と一緒の時はずっとぐったりしてたんだよ~」
「そうだったのか……ウル、よく二人をここまで運んでくれたな。偉いぞ~」
「ウォフッ……」
「ぷるぷるっ」
「ぷるるんっ」
レナが首元を撫でまわすとウルはくすぐったそうに声を上げ、そんなウルの元にスラミンとヒトミンも乗り込む。まだ完治しているわけではないが、思ったよりも元気そうな姿にレナは安心する。しかし、ハンゾウはウルの傷口の部分を見てレナに声を掛ける。
「レナ殿、この傷口……やはり毒でござるな」
「えっ……あ、酷い。大丈夫かウル?」
「ウォンッ……」
甲殻獣との戦闘でウルは毒を体内に入れられ、傷口の部分が変色し、未だに回復できない状態だった。レナの顔を見たお陰で気力は取り戻したが、今は一秒でも長く身体を休ませなければならない状況だった。
「皆は普段は何を食べているの?」
「えっとね、大人の人が外で狩ってくる魔物ばっかり!!」
「野菜とか果物も食べる事もあるけど、いつも肉ばっかりだよ」
「子供と女の人は家で料理を作ったり、掃除したり、魔物と戦う訓練をするのが仕事だよ」
「へえ、本当に子供の頃から魔物と戦う訓練をしているのか」
「その点は拙者の里と似ているでござるな」
ハンゾウが育った和国でも忍者や侍の職業の人間は幼少期の頃から訓練を受けるらしく、時には魔物と実際に戦ってレベルを上げる事もあったという。だが、ダークエルフの子供達の場合は家の家事も仕事の一環として手伝わされるという。
この村以外に西聖将の領地には領民は存在せず、たった50人足らずのダークエルフのみが住んでいるという。しかも結界によって外界から隔離されているので危険な魔物が多数生息しており、魔人族も数多く存在する。そんな危険な場所の管理を任されているのが西聖将のホムラであった。
「皆は外の世界とかに興味ないの?」
「あるよ~でも、大人になるまで外の世界に出るのは禁止されてるんだ」
「大人の中には外の世界へ出た人も居るよ。もうずっと帰ってこないからきっと死んだんじゃないかって皆行ってるけど……」
「へえ、そうなのか……ん?ダークエルフに外界に……?」
「レナ殿、何か気になる事があるのでござるか?」
子供達の話を聞いて過去に村を出て行ったダークエルフが存在するという話を聞き、とある人物の顔が思い浮かぶ。まさかとは思うが可能性は存在し、バルトロス王国に戻る事が出来たらレナは問い質す事にした。
(そういえばこの世界で褐色の肌の人なんて珍しいよな……ナオも褐色だし、お母さんが褐色なのかな?)
レナの義理の姉にして従姉であるナオは褐色であり、彼女の父親のバルトロス12世が褐色なのかは知らないが、彼の弟の後にバルトロス13世となるレナの父親は普通の肌だった。なのでナオの母親が褐色肌である可能性は高い。もしかしたらダークエルフの可能性もある。
(帰ったらナオに聞いてみようかな……バルトロス王国を出立してから随分と経ったように思えるけど、まだ一か月も経過していないんだよな)
ヨツバ王国の領地に入ってからレナ達は長い時を過ごしたように思えるが、実際の所は数週間しか経っていない。当初の予定では一か月以内に戻らなければならなかったが、現在のヨツバ王国の情勢を考えると国内の混乱を収めない限りはカレハもバルトロス王国への侵攻は不可能だろう。
軍の要である六聖将は半数近くが離脱し、残っている六聖将の中で戦力となり得るのは護衛将のツバサと新たに加入したマリアだけである。それでも軍の規模を考えるとヨツバ王国の方がバルトロス王国よりも勝っている事は間違いなく、バルトロス王国の戦力を考えると現時点で勝ち目はない。
(早く家に戻りたいな。偶には冒険者家業もやりたいよ)
冒険者でありながらレナは最近は忙しくて全く冒険者家業を行えていない事に気付いて溜息を吐き出すと、子供達が大きな家の前で立ち止まり、レナの手を引く。
「ほら、狼君はあそこだよ!!」
「ウル?」
「……ウォンッ!?」
家の前で胴体に包帯の代わりなのか大きな葉っぱを何枚も張り付けられたウルが存在し、レナが声を掛けると眠っていたウルは飛び起きてレナ達の元へ向かう。
「ウォンッ!!」
「うわ、ははっ……よしよし、落ち着け」
「ウル、無事で良かった」
「キュロロッ♪」
「ブモォッ……」
「おおっ……もふもふでござる」
主人の顔を見てウルはレナの顔を舐め尽くし、他の者達もウルを抱きしめて無事を祝う。怪我はしているようだが命に関わるような傷ではなく、ティナとエリナも安心したように抱き着く。
「良かった……兄貴が来てくれたお陰でウルも元気を取り戻したようですね」
「私達と一緒の時はずっとぐったりしてたんだよ~」
「そうだったのか……ウル、よく二人をここまで運んでくれたな。偉いぞ~」
「ウォフッ……」
「ぷるぷるっ」
「ぷるるんっ」
レナが首元を撫でまわすとウルはくすぐったそうに声を上げ、そんなウルの元にスラミンとヒトミンも乗り込む。まだ完治しているわけではないが、思ったよりも元気そうな姿にレナは安心する。しかし、ハンゾウはウルの傷口の部分を見てレナに声を掛ける。
「レナ殿、この傷口……やはり毒でござるな」
「えっ……あ、酷い。大丈夫かウル?」
「ウォンッ……」
甲殻獣との戦闘でウルは毒を体内に入れられ、傷口の部分が変色し、未だに回復できない状態だった。レナの顔を見たお陰で気力は取り戻したが、今は一秒でも長く身体を休ませなければならない状況だった。
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