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外伝 ~ヨツバ王国編~
魔刀術の真の力
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「魔法剣……いや、この魔力の強さはまさか魔刀術か!?」
「そんな馬鹿なっ!?人間が魔刀術を扱うなんて……」
「信じられませんわ!!」
「わあっ……レナたんの剣、凄く綺麗」
蒼炎を纏った退魔刀を見てデブリ達は驚愕の表情を浮かべ、彼等からすれば人間であるレナが魔刀術を使用した事が信じられないのだろう。過去の時代でも魔刀術を扱う人間は滅多におらず、デブリが知る二人の「勇者」でさえも魔刀術の習得には失敗している。
魔刀術は生まれつきに膨大な魔力を持つ者、あるいは精霊魔法に長けた者にしか発動する事は出来ない。だからこそ魔刀術を扱う人間など歴史上でも滅多にいなかった。これはレナが魔術師としての才能があり、その点はしっかりと魔術師の家系であるハヅキ家と、勇者の血筋でもあるバルトロス王家の血を継いでいた。
「蒼炎刀……兜砕き!!」
『っ!?』
全力でレナは結界に目掛けて大剣を叩きつけ、結界を維持している床に埋め込まれた結界石の破壊を試みた。結界石さえ破壊すれば結界が解除されると判断した上での行為だが、結界に大剣が触れた瞬間、まるで金属の壁に衝突したように大剣に衝撃が走る。
「ぐうっ!?」
「レナ殿!?」
「そんなっ……レナの力でも駄目か!?」
『……驚いたわね、まさか人間が魔刀術を扱うなんて……でも、無駄よ。その程度の攻撃では結界を破壊は出来ないわ』
大剣が衝突した際に結界に波紋が生じるが破壊には至らず、レナは悔し気に結界に何度も切りつける。しかし、いくら攻撃を仕掛けても波紋が生じるだけで壊れる様子はなく、このまま力任せに破壊を試みようと無駄だと悟る。
(駄目か……魔刀術なら壊れるかと思ったけど、思ったよりも結界が硬い。なら、一刀両断を発動させて壊すしか……待てよ?)
レナはホムラの言われた言葉を思い出し、彼女はレナがまだ魔刀術を扱いこなしていない事を告げた。ここでレナはホムラの言葉の意味に疑問を抱き、彼女の魔刀術と自分の魔刀術の違いを思い出す。
(ホムラの魔刀術は凄い熱を放っていた。まるで本物の炎以上の熱を……けど、俺の魔刀術は全然熱くない。まさか、これが完成していないという意味なのか?)
ホムラの魔刀術は本物の火炎以上の火力を誇り、近付くだけで凄まじい熱気を感じ取れた。しかし、レナの蒼炎刀は彼女の魔刀術程の熱気はなく、単純に炎の形を魔力を刀身に纏わせているだけに過ぎない。
この両者の違いは完成された魔刀術と未完成の魔刀術である事を示し、レナは心を落ち着かせて自分の魔刀術の本質を探る。そして考えた末に辿り着いた結論はレナは送り込む魔力を大幅に増加させ、退魔刀を上段に振り翳す。
(難しく考えるな、全力で魔力を送り込む!!)
緊迫した状況で冷静に考える余裕などレナにはなく、退魔刀を振り翳した状態で刀身の炎を膨れ上がらせ、正面に向けて振り下ろす。その際に膨れ上がった炎がまるでジェット噴射のように放たれ、攻撃速度が一気に加速する。
「はぁあああっ!!」
『っ……!?』
先ほどよりも凄まじい勢いで振り下ろされた退魔刀の刃が壁に衝突した瞬間、結界に刃がめり込み、そのまま床に叩きつけられた。その結果、結界を構築していた結界石の一つが砕け、結界の一部が解除されて出口が出来上がる。それを見たカレハは目を見開き、すぐに二人に攻撃を仕掛けるように指示した。
「マリア、結界を解除しなさい!!キラウ、魔法を放ちなさい!!」
「はい」
「……ダークフレイム!!」
カレハの言葉にマリアは即座にレナ達が結界を抜け出す前に先に結界の解除を行うと、既に攻撃準備を整えていたキラウが魔法を放つ。闇属性の炎がレナ達に目掛けて放たれるが、それに対して結界内で待機していたダインも魔法を繰り出す。
「シャドーマン!!」
「何っ!?」
ダインは影魔法で人形を作り出すと、皆を庇うように黒色の炎を受け止める。その光景を見たキラウは驚き、一方でダインの方は先ほどから疼く聖痕を抑えながらもキラウに怒鳴りつけた。
「闇魔導士を舐めるなよ、死霊使い!!」
「……そういう事ね」
キラウはダインを見て笑みを浮かべ、久しぶりに闇属性の系統の魔術師と戦えるという事に彼女は喜び、魔法を解除した。まさかレナではなく、他の人間に魔法を止められるとは思いもしなかったが、彼女はダインを標的に定めて次の魔法を発動させる。
「だけど、その程度の魔法で偉ぶるのはやめておきなさい。これが本当の影人形よ……シャドーマン!!」
「うわっ!?」
「で、でかいっ!?」
キラウは杖を掲げた瞬間、彼女の影が実体化してダインの影人形の一回りは大きい影人形を作り出すと、そのままダインの影人形を掴み取る。ダインも必死に抵抗するが、力量の差が大きいのかダインの影人形はあっさりと押し倒されてしまう。それを見た他の者達も彼の援護のために動く。
「そんな馬鹿なっ!?人間が魔刀術を扱うなんて……」
「信じられませんわ!!」
「わあっ……レナたんの剣、凄く綺麗」
蒼炎を纏った退魔刀を見てデブリ達は驚愕の表情を浮かべ、彼等からすれば人間であるレナが魔刀術を使用した事が信じられないのだろう。過去の時代でも魔刀術を扱う人間は滅多におらず、デブリが知る二人の「勇者」でさえも魔刀術の習得には失敗している。
魔刀術は生まれつきに膨大な魔力を持つ者、あるいは精霊魔法に長けた者にしか発動する事は出来ない。だからこそ魔刀術を扱う人間など歴史上でも滅多にいなかった。これはレナが魔術師としての才能があり、その点はしっかりと魔術師の家系であるハヅキ家と、勇者の血筋でもあるバルトロス王家の血を継いでいた。
「蒼炎刀……兜砕き!!」
『っ!?』
全力でレナは結界に目掛けて大剣を叩きつけ、結界を維持している床に埋め込まれた結界石の破壊を試みた。結界石さえ破壊すれば結界が解除されると判断した上での行為だが、結界に大剣が触れた瞬間、まるで金属の壁に衝突したように大剣に衝撃が走る。
「ぐうっ!?」
「レナ殿!?」
「そんなっ……レナの力でも駄目か!?」
『……驚いたわね、まさか人間が魔刀術を扱うなんて……でも、無駄よ。その程度の攻撃では結界を破壊は出来ないわ』
大剣が衝突した際に結界に波紋が生じるが破壊には至らず、レナは悔し気に結界に何度も切りつける。しかし、いくら攻撃を仕掛けても波紋が生じるだけで壊れる様子はなく、このまま力任せに破壊を試みようと無駄だと悟る。
(駄目か……魔刀術なら壊れるかと思ったけど、思ったよりも結界が硬い。なら、一刀両断を発動させて壊すしか……待てよ?)
レナはホムラの言われた言葉を思い出し、彼女はレナがまだ魔刀術を扱いこなしていない事を告げた。ここでレナはホムラの言葉の意味に疑問を抱き、彼女の魔刀術と自分の魔刀術の違いを思い出す。
(ホムラの魔刀術は凄い熱を放っていた。まるで本物の炎以上の熱を……けど、俺の魔刀術は全然熱くない。まさか、これが完成していないという意味なのか?)
ホムラの魔刀術は本物の火炎以上の火力を誇り、近付くだけで凄まじい熱気を感じ取れた。しかし、レナの蒼炎刀は彼女の魔刀術程の熱気はなく、単純に炎の形を魔力を刀身に纏わせているだけに過ぎない。
この両者の違いは完成された魔刀術と未完成の魔刀術である事を示し、レナは心を落ち着かせて自分の魔刀術の本質を探る。そして考えた末に辿り着いた結論はレナは送り込む魔力を大幅に増加させ、退魔刀を上段に振り翳す。
(難しく考えるな、全力で魔力を送り込む!!)
緊迫した状況で冷静に考える余裕などレナにはなく、退魔刀を振り翳した状態で刀身の炎を膨れ上がらせ、正面に向けて振り下ろす。その際に膨れ上がった炎がまるでジェット噴射のように放たれ、攻撃速度が一気に加速する。
「はぁあああっ!!」
『っ……!?』
先ほどよりも凄まじい勢いで振り下ろされた退魔刀の刃が壁に衝突した瞬間、結界に刃がめり込み、そのまま床に叩きつけられた。その結果、結界を構築していた結界石の一つが砕け、結界の一部が解除されて出口が出来上がる。それを見たカレハは目を見開き、すぐに二人に攻撃を仕掛けるように指示した。
「マリア、結界を解除しなさい!!キラウ、魔法を放ちなさい!!」
「はい」
「……ダークフレイム!!」
カレハの言葉にマリアは即座にレナ達が結界を抜け出す前に先に結界の解除を行うと、既に攻撃準備を整えていたキラウが魔法を放つ。闇属性の炎がレナ達に目掛けて放たれるが、それに対して結界内で待機していたダインも魔法を繰り出す。
「シャドーマン!!」
「何っ!?」
ダインは影魔法で人形を作り出すと、皆を庇うように黒色の炎を受け止める。その光景を見たキラウは驚き、一方でダインの方は先ほどから疼く聖痕を抑えながらもキラウに怒鳴りつけた。
「闇魔導士を舐めるなよ、死霊使い!!」
「……そういう事ね」
キラウはダインを見て笑みを浮かべ、久しぶりに闇属性の系統の魔術師と戦えるという事に彼女は喜び、魔法を解除した。まさかレナではなく、他の人間に魔法を止められるとは思いもしなかったが、彼女はダインを標的に定めて次の魔法を発動させる。
「だけど、その程度の魔法で偉ぶるのはやめておきなさい。これが本当の影人形よ……シャドーマン!!」
「うわっ!?」
「で、でかいっ!?」
キラウは杖を掲げた瞬間、彼女の影が実体化してダインの影人形の一回りは大きい影人形を作り出すと、そのままダインの影人形を掴み取る。ダインも必死に抵抗するが、力量の差が大きいのかダインの影人形はあっさりと押し倒されてしまう。それを見た他の者達も彼の援護のために動く。
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本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
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