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真・最終章 七魔将編
王国の状況
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「お忘れですか、お坊ちゃま……ここには転移魔法陣があります」
「転移魔法陣……あっ!?」
執事の言葉にレナは屋敷の地下に存在する転移魔法陣を思い出す。幼少期のレナが暮らしていた頃は定期的に屋敷の地下に食料や日用品の類が送り込まれていた。そのために魔物に取り囲まれる屋敷の中でも物品の輸送には困る事はなく、何不自由のない生活を送る事が出来た。
この屋敷には王都と繋がる転移魔法陣が存在し、この転移魔法陣を利用すれば物品だけではなく、人間も転移できる。そして冒険都市のレナの屋敷が建てられる時に新しい転移魔法陣を設置していた。
「この屋敷の地下の転移魔法陣は王都にしか繋がる事は出来ませんでしたが、マリア様の計らいで冒険都市のお坊ちゃまの屋敷にも繋がる様になっています。我々はそれを利用し、こちらへ転移しました」
「そうだったのか……どうりで昨日避難してきた割には人数が多いと思った」
「しかし、マリア様の新しく用意した転移魔法陣を発動するには水晶札が必要でございます。この時に我々は全員が逃げるために屋敷に保管されていた水晶札を使用し、逃げ延びる事は出来ましたが……もう水晶札を使い切りました」
「そうか……」
マリアがレナの新しい屋敷に設置した転移魔法陣を発動するには彼女が作り出した水晶札が必要であり、この水晶札はマリアが封じ込めた転移魔法を任意に発動できる。単体の場合は一度訪れた事がある場所ならば自由に転移できるが、転移魔法陣に利用する場合は移動先はこの屋敷に限定される代わりに数回は転移が可能らしく、それを利用して冒険都市に残っていたバルたちはどうにかこの屋敷に避難したという。
「冒険都市の転移魔法陣が何処に繋がっているのかを知っているのは我々だけです。仮に他の人間に知られていたとしても水晶札を所持していなければ発動する事も出来ません。それに現在は転移魔法陣を起動できぬように魔法陣を塞いでおりますのでご安心ください」
「それは良かった……けど、いったい何が起きてるんだ?」
「あの……ちょっといいですか?」
ここでミレトが手を上げ、レナは彼に振り返る。この時にレナはミレトが装備している槍に気付き、何処かで見覚えがあるような気がしたが、事前にミレトは槍の刃先を布で包んで覆い隠していたのでレナは彼が所持する槍の正体を見極める事は出来なかった。
「実は僕、逃げている途中でシズネさんという方とゴウライさんという方が何か話しているのを聞いたんです」
「何!?あの二人を相手に逃げ切ったのか?」
「はい、隠れてやり過ごしました。それで二人が話していた内容なんですけど……アルドラ、という名前を口にしていました」
「アルドラ……!?」
レナは名前を聞いた瞬間に七魔将の事を思い出す。七魔将の中には吸血鬼が存在し、その吸血鬼は「紅血将のアルドラ」と自称していた。そのアルドラの名前をシズネとゴウライが口にしていたのか気になり、ミレトに詳細を聞く。
「他に何か気になる事は言ってなかった?」
「えっと……そうですね、他にはオウガという名前も言っていた気がします」
「レナ王子、まさか……!!」
「ああ……そいつも七魔将のはずだ。確か、鬼人将とかいう奴だ」
「あの時に石像にされていた奴等か!!」
レミアとハルナも七魔将が復活する場所に存在し、彼等の姿を確認していた。どうやら冒険都市に攻め寄せてきたシズネとゴウライは七魔将に何かされたらしく、恐らくは状況的に考えても二人は洗脳の類で正気を失い、冒険都市に乗り込んできた。
シズネもゴウライもこの世界では指折りの剣士であり、そう簡単に負ける相手ではない。特にゴウライが負ける姿など思いもつかない。しかし、現実にこの二人が氷雨の冒険者を襲撃し、女性冒険者に怪しげな薬を飲ませて操ったとしたら放置は出来ない。
「そういえばウルは?ウルはここにいないの?」
「それが……ウルの奴は冒険都市では見かけなかったんだよ。てっきり、あんたの元に向かったと思ったんだけど」
「ウルちゃん、大丈夫かな……」
「そっか……」
「……そんなにウルという人が気になるんですか?都市に残った人たちは心配じゃないんですか?」
レナの言葉を聞いてミレトは疑問を抱き、ウルの正体を知らないミナトは人名かと思ったが、レナは否定した。
「ウルは俺の相棒の白狼種の名前だよ。頼りになる奴だから、一緒に居れば心強いのに……」
「そうなんですか……それで、レナさんはこれからどうするんですか?」
「ちょっとあんた、いったいどうしたんだい?何かさっきから変だよ?」
「そうですか?」
ミレトの態度にバルは違和感を抱き、特にミレト本人は普通に振舞っているが、レナの行動を妙に気にかけていた。そんな彼の言葉にレナは考え込み、これからどうするべきか皆としっかり話し合う必要があった。
「転移魔法陣……あっ!?」
執事の言葉にレナは屋敷の地下に存在する転移魔法陣を思い出す。幼少期のレナが暮らしていた頃は定期的に屋敷の地下に食料や日用品の類が送り込まれていた。そのために魔物に取り囲まれる屋敷の中でも物品の輸送には困る事はなく、何不自由のない生活を送る事が出来た。
この屋敷には王都と繋がる転移魔法陣が存在し、この転移魔法陣を利用すれば物品だけではなく、人間も転移できる。そして冒険都市のレナの屋敷が建てられる時に新しい転移魔法陣を設置していた。
「この屋敷の地下の転移魔法陣は王都にしか繋がる事は出来ませんでしたが、マリア様の計らいで冒険都市のお坊ちゃまの屋敷にも繋がる様になっています。我々はそれを利用し、こちらへ転移しました」
「そうだったのか……どうりで昨日避難してきた割には人数が多いと思った」
「しかし、マリア様の新しく用意した転移魔法陣を発動するには水晶札が必要でございます。この時に我々は全員が逃げるために屋敷に保管されていた水晶札を使用し、逃げ延びる事は出来ましたが……もう水晶札を使い切りました」
「そうか……」
マリアがレナの新しい屋敷に設置した転移魔法陣を発動するには彼女が作り出した水晶札が必要であり、この水晶札はマリアが封じ込めた転移魔法を任意に発動できる。単体の場合は一度訪れた事がある場所ならば自由に転移できるが、転移魔法陣に利用する場合は移動先はこの屋敷に限定される代わりに数回は転移が可能らしく、それを利用して冒険都市に残っていたバルたちはどうにかこの屋敷に避難したという。
「冒険都市の転移魔法陣が何処に繋がっているのかを知っているのは我々だけです。仮に他の人間に知られていたとしても水晶札を所持していなければ発動する事も出来ません。それに現在は転移魔法陣を起動できぬように魔法陣を塞いでおりますのでご安心ください」
「それは良かった……けど、いったい何が起きてるんだ?」
「あの……ちょっといいですか?」
ここでミレトが手を上げ、レナは彼に振り返る。この時にレナはミレトが装備している槍に気付き、何処かで見覚えがあるような気がしたが、事前にミレトは槍の刃先を布で包んで覆い隠していたのでレナは彼が所持する槍の正体を見極める事は出来なかった。
「実は僕、逃げている途中でシズネさんという方とゴウライさんという方が何か話しているのを聞いたんです」
「何!?あの二人を相手に逃げ切ったのか?」
「はい、隠れてやり過ごしました。それで二人が話していた内容なんですけど……アルドラ、という名前を口にしていました」
「アルドラ……!?」
レナは名前を聞いた瞬間に七魔将の事を思い出す。七魔将の中には吸血鬼が存在し、その吸血鬼は「紅血将のアルドラ」と自称していた。そのアルドラの名前をシズネとゴウライが口にしていたのか気になり、ミレトに詳細を聞く。
「他に何か気になる事は言ってなかった?」
「えっと……そうですね、他にはオウガという名前も言っていた気がします」
「レナ王子、まさか……!!」
「ああ……そいつも七魔将のはずだ。確か、鬼人将とかいう奴だ」
「あの時に石像にされていた奴等か!!」
レミアとハルナも七魔将が復活する場所に存在し、彼等の姿を確認していた。どうやら冒険都市に攻め寄せてきたシズネとゴウライは七魔将に何かされたらしく、恐らくは状況的に考えても二人は洗脳の類で正気を失い、冒険都市に乗り込んできた。
シズネもゴウライもこの世界では指折りの剣士であり、そう簡単に負ける相手ではない。特にゴウライが負ける姿など思いもつかない。しかし、現実にこの二人が氷雨の冒険者を襲撃し、女性冒険者に怪しげな薬を飲ませて操ったとしたら放置は出来ない。
「そういえばウルは?ウルはここにいないの?」
「それが……ウルの奴は冒険都市では見かけなかったんだよ。てっきり、あんたの元に向かったと思ったんだけど」
「ウルちゃん、大丈夫かな……」
「そっか……」
「……そんなにウルという人が気になるんですか?都市に残った人たちは心配じゃないんですか?」
レナの言葉を聞いてミレトは疑問を抱き、ウルの正体を知らないミナトは人名かと思ったが、レナは否定した。
「ウルは俺の相棒の白狼種の名前だよ。頼りになる奴だから、一緒に居れば心強いのに……」
「そうなんですか……それで、レナさんはこれからどうするんですか?」
「ちょっとあんた、いったいどうしたんだい?何かさっきから変だよ?」
「そうですか?」
ミレトの態度にバルは違和感を抱き、特にミレト本人は普通に振舞っているが、レナの行動を妙に気にかけていた。そんな彼の言葉にレナは考え込み、これからどうするべきか皆としっかり話し合う必要があった。
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