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真・最終章 七魔将編
作戦通り
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「たくっ……懲りない奴だな。リンダさん、助かったよ」
「いいえ、気にしないでください。それよりもこの方が……」
「ううっ……」
「ミレト、無事か!?」
レナは急いでミレトの元へ向かい、様子を伺う。ミレトは体調が悪いのか熱があり、その様子を見てレナはすぐに彼を抱きかかえる。その一方でリンダの方は気絶したカノンを掴み、引きずっていく。
「ティナ、コトミン!!ミレトを頼む!!」
「ま、任せて!!」
「分かった……でも、病気の類は私達の魔法じゃどうしようもできない」
「ぷるぷるっ(頭を冷やす事なら出来る)」
「ぷるるんっ(流石は先輩)」
ミレトを横たわらせると、ティナとコトミンは彼の様子を観察する。この際にスラミンとヒトミンもミレトの元に近寄り、枕代わりになってあげた。ここは4人(?)に任せて改めてレナはカノンに振り返る。
今度こそ逃げられないようカノンの拘束を行い、この際に彼に協力した他の冒険者も捕縛する。彼等を一か所に集めると、バルが指の骨を鳴らしながら問い質す。
「たくっ、まさかあんたらが裏切り者だったとはね……最初にレナから話を聞いた時はまさかと思ったんだけどね」
「なっ……き、気づいていたというのか!?」
「最初からね」
捕まった冒険者達はバルの言葉を聞いて驚愕するが、そんな彼等に対してレナは最初から冒険者の中に裏切り者が居る事はアイリスから話を聞いていた。実を言えばバルたちと合流した直後、アイリスと交信していた時に彼女から裏切り者の事は聞いていた。
『レナさん、気を付けてください。どうやら裏切り者が居る様ですよ』
『えっ……裏切り者?でも、誰も操られていないよ?』
『操られてなくても人の心なんて簡単に変えられますよ』
『何だか深い事を言っているようでそうでもない気がするな……』
屋敷に合流した時点でレナはアイリスから裏切り者が混じっている事は聞いており、実を言えば密かにバルたちにはその事を話していた。その後、カノンを捕縛後に実はバルは他の冒険者の動きを監視し、怪しい人間を見張っていた。
レナが都市から帰還した際、合流したハンゾウやクノにも裏切り者の件は伝えていた。彼等は消えたカノンを追うふりをして遺跡から立ち去ったふりをしたが、実際は離れてはおらず、裏切った冒険者達の拘束を行う。
「レナ殿!!全員捕まえてきたでござる!!」
「これで裏切り者は全員だ」
「ううっ……」
「く、くそっ……」
ハンゾウとクノが対処したのは暗殺者の職業の冒険者であり、彼等に逃げられると厄介であり、忍者である二人に拘束を頼んで正解だった。隠密などの存在感を消す技能を見破れるのは忍者であるハンゾウやクノぐらいであり、これで潜り込んでいた裏切り者は全員捕縛に成功した。
最も最初の段階でレナは誰が裏切り者なのかは全員把握していたが、戻って来たばかりのレナがその事を知っていると色々とおかしいため、表向きは信頼できる人間にだけ事情を話して裏切り者に気を付ける様に注意する。ちなみに演技力に問題がありそうな人間には話しておらず、一部の人間達は本気で騙されていた。
「び、びっくりしたよ~……急にこの人達が私達を捕まえようとしてくるから、焦って手加減するの忘れちゃった」
「私もレナ以外の男の人に触られるのは嫌だから手加減できなかった」
「むうっ……どうして教えてくれなかったんだ」
「そうだそうだ、いきなりこいつらがおかしくなったのかと思ったぞ」
「ごめんって……」
事情を知らされていなかった者達は不満を口にするが、もしもゴンゾウ達に事情を話していたら演技が苦手な彼等は不審な態度を取り、裏切り者に勘付かれる恐れもあった。そのため、どうしてもレナも伝える事は出来なかった。だが、結果から言えば作戦は成功して裏切り者全員の捕縛に成功する。
改めてレナ達は裏切り者を取り囲み、人数的には10人程度だった。バルたちを除いた同行した冒険者の殆どが裏切り者だと確定し、彼等は大切な家族や友人を人質に取られて仕方なく従っていたという。
「お、俺達はあの女に言われて仕方なくやったんだ……自分の邪魔をする存在を捕まえれば家族を解放してくれるって」
「し、仕方がなかったんだ……」
「許してくれ、どうか殺さないでくれ……」
「たくっ……どうしようもないね。同じ冒険者同士でこんな真似をするなんて……」
「愚か者が……何故、俺達の事がそんなに信用できなかったのか?」
バルとシノビは冒険者達の言い分を聞いて呆れてしまうが、彼等からすればアルドラは得体のしれない力を持つ化物であり、仮にレナ達に全てを告げてもどうにかできる相手とは到底思えなかった。
「あ、あんた等はあの女の力を間近で見てないからそんな事が言えるんだよ!!あの女はな、ゴウライさんや他の剣聖の人たちも操ってるんだぞ!!」
「あんたらにゴウライさんを何とかできるのかよ!?」
「何とかできるも何も……そのゴウライを倒した奴がここにいるだろうが」
「ん?」
冒険者達の言葉にバルはレナを指差し、その言葉を聞いた冒険者達は何も言い返せなかった――
「いいえ、気にしないでください。それよりもこの方が……」
「ううっ……」
「ミレト、無事か!?」
レナは急いでミレトの元へ向かい、様子を伺う。ミレトは体調が悪いのか熱があり、その様子を見てレナはすぐに彼を抱きかかえる。その一方でリンダの方は気絶したカノンを掴み、引きずっていく。
「ティナ、コトミン!!ミレトを頼む!!」
「ま、任せて!!」
「分かった……でも、病気の類は私達の魔法じゃどうしようもできない」
「ぷるぷるっ(頭を冷やす事なら出来る)」
「ぷるるんっ(流石は先輩)」
ミレトを横たわらせると、ティナとコトミンは彼の様子を観察する。この際にスラミンとヒトミンもミレトの元に近寄り、枕代わりになってあげた。ここは4人(?)に任せて改めてレナはカノンに振り返る。
今度こそ逃げられないようカノンの拘束を行い、この際に彼に協力した他の冒険者も捕縛する。彼等を一か所に集めると、バルが指の骨を鳴らしながら問い質す。
「たくっ、まさかあんたらが裏切り者だったとはね……最初にレナから話を聞いた時はまさかと思ったんだけどね」
「なっ……き、気づいていたというのか!?」
「最初からね」
捕まった冒険者達はバルの言葉を聞いて驚愕するが、そんな彼等に対してレナは最初から冒険者の中に裏切り者が居る事はアイリスから話を聞いていた。実を言えばバルたちと合流した直後、アイリスと交信していた時に彼女から裏切り者の事は聞いていた。
『レナさん、気を付けてください。どうやら裏切り者が居る様ですよ』
『えっ……裏切り者?でも、誰も操られていないよ?』
『操られてなくても人の心なんて簡単に変えられますよ』
『何だか深い事を言っているようでそうでもない気がするな……』
屋敷に合流した時点でレナはアイリスから裏切り者が混じっている事は聞いており、実を言えば密かにバルたちにはその事を話していた。その後、カノンを捕縛後に実はバルは他の冒険者の動きを監視し、怪しい人間を見張っていた。
レナが都市から帰還した際、合流したハンゾウやクノにも裏切り者の件は伝えていた。彼等は消えたカノンを追うふりをして遺跡から立ち去ったふりをしたが、実際は離れてはおらず、裏切った冒険者達の拘束を行う。
「レナ殿!!全員捕まえてきたでござる!!」
「これで裏切り者は全員だ」
「ううっ……」
「く、くそっ……」
ハンゾウとクノが対処したのは暗殺者の職業の冒険者であり、彼等に逃げられると厄介であり、忍者である二人に拘束を頼んで正解だった。隠密などの存在感を消す技能を見破れるのは忍者であるハンゾウやクノぐらいであり、これで潜り込んでいた裏切り者は全員捕縛に成功した。
最も最初の段階でレナは誰が裏切り者なのかは全員把握していたが、戻って来たばかりのレナがその事を知っていると色々とおかしいため、表向きは信頼できる人間にだけ事情を話して裏切り者に気を付ける様に注意する。ちなみに演技力に問題がありそうな人間には話しておらず、一部の人間達は本気で騙されていた。
「び、びっくりしたよ~……急にこの人達が私達を捕まえようとしてくるから、焦って手加減するの忘れちゃった」
「私もレナ以外の男の人に触られるのは嫌だから手加減できなかった」
「むうっ……どうして教えてくれなかったんだ」
「そうだそうだ、いきなりこいつらがおかしくなったのかと思ったぞ」
「ごめんって……」
事情を知らされていなかった者達は不満を口にするが、もしもゴンゾウ達に事情を話していたら演技が苦手な彼等は不審な態度を取り、裏切り者に勘付かれる恐れもあった。そのため、どうしてもレナも伝える事は出来なかった。だが、結果から言えば作戦は成功して裏切り者全員の捕縛に成功する。
改めてレナ達は裏切り者を取り囲み、人数的には10人程度だった。バルたちを除いた同行した冒険者の殆どが裏切り者だと確定し、彼等は大切な家族や友人を人質に取られて仕方なく従っていたという。
「お、俺達はあの女に言われて仕方なくやったんだ……自分の邪魔をする存在を捕まえれば家族を解放してくれるって」
「し、仕方がなかったんだ……」
「許してくれ、どうか殺さないでくれ……」
「たくっ……どうしようもないね。同じ冒険者同士でこんな真似をするなんて……」
「愚か者が……何故、俺達の事がそんなに信用できなかったのか?」
バルとシノビは冒険者達の言い分を聞いて呆れてしまうが、彼等からすればアルドラは得体のしれない力を持つ化物であり、仮にレナ達に全てを告げてもどうにかできる相手とは到底思えなかった。
「あ、あんた等はあの女の力を間近で見てないからそんな事が言えるんだよ!!あの女はな、ゴウライさんや他の剣聖の人たちも操ってるんだぞ!!」
「あんたらにゴウライさんを何とかできるのかよ!?」
「何とかできるも何も……そのゴウライを倒した奴がここにいるだろうが」
「ん?」
冒険者達の言葉にバルはレナを指差し、その言葉を聞いた冒険者達は何も言い返せなかった――
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