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真・最終章 七魔将編
その頃のヨツバ王国では……
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――ヨツバ王国の北聖将ハシラの領地ではエリナが辿り着き、彼女は北聖将の直弟子でもある。ハシラはエリナからの報告を受け、現在の王都は七魔将なる存在と敵対している事を知った。
「七魔将……それはまさか、あの伝説の魔王軍の将軍達か?」
「えっ!?師匠は七魔将の事を知っているんですか!?」
「ああ……俺がまだ子供の頃、祖父がまだ生きている時に聞いた事がある。魔王は七人の将軍を従え、世界を破滅の危機に追い込もうとした。そして七魔将の中で最も恐ろしい男こそ魔人将だとな」
「魔人将……」
ハシラは七魔将の存在を当時の時代に生きていた彼の祖父から聞いたらしく、その祖父は既に亡くなっているが子供の時にハシラは七魔将の恐ろしさを聞いていた。魔王軍の中でも最強の将軍達であり、その実力は下手をしたら魔王よりも上だったかもしれない。
だが、魔眼将メドゥーサの暴走によって七魔将は王都の地下にて石化され、これによって魔王軍は最大戦力を失って壊滅に至る。しかし、石化から逃れた竜人将と死人将だけは今の時代にも生き残り、偶然にもこの時代に生まれたレナによって魔眼将は討ち取られた。魔眼将が死んだ事で他の四人の七魔将の封印は解かれ、現代に最悪の魔王軍の将軍達が蘇った事になる。
「まさか七魔将がこの時代に復活したとは……もしも祖父の話通りならば七魔将は王国の戦力では手に負えん、我々も動かなければならぬ」
「それじゃあ、陛下に援軍を……」
「分かった。俺の方から陛下に連絡を伝えておこう……だが、エリナよ。七魔将と戦うのであれば我々も相応の覚悟をしなければならん」
「は、はい!!」
師匠の言葉にエリナは頷き、ハシラは王都へ向けて連絡の使者を送る事にした――
――冒険都市の地下では瀕死状態のアルドラが壁に身体を預け、その傍にはオウガの姿があった。オウガは弱り切っているアルドラの元に赴き、彼女の口元に水が入った硝子瓶を流し込む。
「まだ……意識はあるか?」
「……貴方、意外と義理堅いのね」
水を飲んだ事で少しは楽になったのかアルドラは笑みを浮かべるが、既に彼女の身体は呪詛に侵されていた。全身に呪詛が侵食すれば如何に吸血鬼であるアルドラも助からず、そんな彼女を見てオウガは痛々しい表情を浮かべた。
オウガはアルドラの身体を抱き上げ、せめて彼女が死ぬ前にこんな陰気臭い場所ではなく、外の世界に運び出そうとする。そんなオウガのたくましい腕に抱かれたアルドラは乾いた笑みを浮かべながら尋ねる。
「オウガ……もういいわ、私の運命はここまでよ」
「黙れ!!お前は吸血鬼だ、ならば月の光を浴びればまだ……」
「ええ、少しは長生きできるでしょうね。でも……朝を迎えれば終わりよ」
現在の時刻は夜を迎え、吸血鬼であるアルドラが最も力が高まる時間帯でもあった。月の光を浴びればアルドラは一時期的に呪詛に対抗できるかもしれないが、朝を迎えれば彼女は完全に呪詛に侵されて死ぬ事は免れない。
アルドラを救う方法は死人将ブラクが彼女の呪詛を引き剥がすか、あるいはブラクを倒さなければならない。聖水や聖属性の魔法は吸血鬼であるアルドラには相性が悪く、月の光を浴び続ければ彼女の肉体の免疫力が高まって呪詛の侵攻を遅らせる事はできる。しかし、完全に直す事は不可能だろう。
「もういいのよ……私に構わないで、貴方は好きなように生きればいいじゃない」
「黙れと言ったはずだ……」
「どうしてそこまで私に構うの……貴方は魅了をした覚えはないわ」
「うるさい!!」
オウガはアルドラの言葉を聞き入れずに彼女を下水道から外へ連れ出そうとした時、二人の前に人影が現れた。それは王都に存在するはずのブラクと全く同じ気配を放つ存在であり、すぐに二人はブラクが自分の影の一部を切り離して作り出した「死体人形」だと気付いた。
「ふっ……随分と弱り切っているな」
「貴様!!」
「ブラク……」
死体に取り着いたブラクの影に対してオウガは激高するが、アルドラを抱えている彼は咄嗟に攻撃する事ができず、アルドラはブラクを睨みつける。そんな二人を前にして死体人形は笑みを浮かべ、ゆっくりと歩み寄る。
「近づくな!!」
「おっと……俺を殺せばその女は本当に死ぬぞ」
「俺、ね……爺の癖に言葉遣いまで若作りして滑稽ね」
「貴様……口の利き方に気を付けろ」
アルドラの悪態に死体人形は眉をしかめるが、すぐに機嫌を取り戻したように両腕を広げる。その行為にオウガとアルドラは自分達と戦う意思がない事を悟るが、それならばどうしてこの状況で彼が現れたのかと警戒する。
「七魔将……それはまさか、あの伝説の魔王軍の将軍達か?」
「えっ!?師匠は七魔将の事を知っているんですか!?」
「ああ……俺がまだ子供の頃、祖父がまだ生きている時に聞いた事がある。魔王は七人の将軍を従え、世界を破滅の危機に追い込もうとした。そして七魔将の中で最も恐ろしい男こそ魔人将だとな」
「魔人将……」
ハシラは七魔将の存在を当時の時代に生きていた彼の祖父から聞いたらしく、その祖父は既に亡くなっているが子供の時にハシラは七魔将の恐ろしさを聞いていた。魔王軍の中でも最強の将軍達であり、その実力は下手をしたら魔王よりも上だったかもしれない。
だが、魔眼将メドゥーサの暴走によって七魔将は王都の地下にて石化され、これによって魔王軍は最大戦力を失って壊滅に至る。しかし、石化から逃れた竜人将と死人将だけは今の時代にも生き残り、偶然にもこの時代に生まれたレナによって魔眼将は討ち取られた。魔眼将が死んだ事で他の四人の七魔将の封印は解かれ、現代に最悪の魔王軍の将軍達が蘇った事になる。
「まさか七魔将がこの時代に復活したとは……もしも祖父の話通りならば七魔将は王国の戦力では手に負えん、我々も動かなければならぬ」
「それじゃあ、陛下に援軍を……」
「分かった。俺の方から陛下に連絡を伝えておこう……だが、エリナよ。七魔将と戦うのであれば我々も相応の覚悟をしなければならん」
「は、はい!!」
師匠の言葉にエリナは頷き、ハシラは王都へ向けて連絡の使者を送る事にした――
――冒険都市の地下では瀕死状態のアルドラが壁に身体を預け、その傍にはオウガの姿があった。オウガは弱り切っているアルドラの元に赴き、彼女の口元に水が入った硝子瓶を流し込む。
「まだ……意識はあるか?」
「……貴方、意外と義理堅いのね」
水を飲んだ事で少しは楽になったのかアルドラは笑みを浮かべるが、既に彼女の身体は呪詛に侵されていた。全身に呪詛が侵食すれば如何に吸血鬼であるアルドラも助からず、そんな彼女を見てオウガは痛々しい表情を浮かべた。
オウガはアルドラの身体を抱き上げ、せめて彼女が死ぬ前にこんな陰気臭い場所ではなく、外の世界に運び出そうとする。そんなオウガのたくましい腕に抱かれたアルドラは乾いた笑みを浮かべながら尋ねる。
「オウガ……もういいわ、私の運命はここまでよ」
「黙れ!!お前は吸血鬼だ、ならば月の光を浴びればまだ……」
「ええ、少しは長生きできるでしょうね。でも……朝を迎えれば終わりよ」
現在の時刻は夜を迎え、吸血鬼であるアルドラが最も力が高まる時間帯でもあった。月の光を浴びればアルドラは一時期的に呪詛に対抗できるかもしれないが、朝を迎えれば彼女は完全に呪詛に侵されて死ぬ事は免れない。
アルドラを救う方法は死人将ブラクが彼女の呪詛を引き剥がすか、あるいはブラクを倒さなければならない。聖水や聖属性の魔法は吸血鬼であるアルドラには相性が悪く、月の光を浴び続ければ彼女の肉体の免疫力が高まって呪詛の侵攻を遅らせる事はできる。しかし、完全に直す事は不可能だろう。
「もういいのよ……私に構わないで、貴方は好きなように生きればいいじゃない」
「黙れと言ったはずだ……」
「どうしてそこまで私に構うの……貴方は魅了をした覚えはないわ」
「うるさい!!」
オウガはアルドラの言葉を聞き入れずに彼女を下水道から外へ連れ出そうとした時、二人の前に人影が現れた。それは王都に存在するはずのブラクと全く同じ気配を放つ存在であり、すぐに二人はブラクが自分の影の一部を切り離して作り出した「死体人形」だと気付いた。
「ふっ……随分と弱り切っているな」
「貴様!!」
「ブラク……」
死体に取り着いたブラクの影に対してオウガは激高するが、アルドラを抱えている彼は咄嗟に攻撃する事ができず、アルドラはブラクを睨みつける。そんな二人を前にして死体人形は笑みを浮かべ、ゆっくりと歩み寄る。
「近づくな!!」
「おっと……俺を殺せばその女は本当に死ぬぞ」
「俺、ね……爺の癖に言葉遣いまで若作りして滑稽ね」
「貴様……口の利き方に気を付けろ」
アルドラの悪態に死体人形は眉をしかめるが、すぐに機嫌を取り戻したように両腕を広げる。その行為にオウガとアルドラは自分達と戦う意思がない事を悟るが、それならばどうしてこの状況で彼が現れたのかと警戒する。
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