不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

捜索班と待機班

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「残りはゴウライさんにホムラとシズネか……」
「そもそもどうやって脱出するんだ?」
「この鍵を使ってこの扉を開くんですよ」
「え?でもレナは先に入ったんじゃ……一旦外に出てまた戻ってきたのか?」
「いや、俺は別の空間に転移したよ。そこで色々と見つけてきたから後で渡すね」
「よく分からないでござるが……その鍵を使えば扉は開くのでござるか?」


ホネミンは黄金の鍵を取り出し、彼女が持っている鍵で扉を開けば訓練場から脱出できる。扉に聖剣を嵌め込んだ場合は別の空間に転移するが、鍵を使用すれば訓練場の外部に抜け出せる。但し、脱出前に全員を集める必要があった。


「ゴウライさん達がここへ来るまで待ってるの?」
「それでいいだろ、探すのも疲れるし……流石に魔法を使いすぎた」
「そうですね、ここの魔物は外の魔物とは比べ物にならない力を持っています」
「そうかしら?大した事はなかったと思うのだけれど……」
「そ、そうですね……マリア様にとっては」


ジャンヌの発現にマリアは首を傾げ、同行していたツバサは何とも言えない表情を浮かべた。全員がここまでの移動で魔物と何度か交戦しており、体力が切れかかっている人間は残す事にした。まだ体力に余裕がある者だけ帝都を捜索して他の仲間がいないのか探す事にした。


「レナさん、私はまだ元気ですから一緒に行きますよ」
「私も元気」
「レナたんが行くなら私も行くよ~」
「「ぷるぷるっ」」
「そうだな……よし、二人はスラミンとヒトミンの感知能力を頼りに他の人間を探してくれる?俺とホネミンは魔力感知で探ってみるよ」


感知系の能力に長けたスラミンとヒトミンを抱えたコトミンとティナを見てレナは二人に捜索の協力を頼み、自分はホネミンと一緒に感知系の技能で探す事にした。だが、この通路内では何故か感知系の技能はあまり効果を発揮せず、一旦外に出る必要があるため後の事はマリアに任せる。


「叔母様、皆を頼んでいい?」
「ええ、任せておきなさい。ツバサ、ハンゾウも一緒に行ってレナの役に立ちなさい」
「はっ」
「承知したでござる」


ツバサ、ハンゾウはマリアの指示を受けてレナの同行を承諾し、残りの人間は通路内に待機する事になった。まだ帝都内に魔物が潜んでいる可能性もあるため、通路にも人手を残しておく必要はあった。捜索班と待機班が決まると早速行動を開始した――





――地下通路を抜け出したレナ達は帝城の玉座の間に戻ると、手分けして捜索を行う。空を飛べるツバサは単独で動いて上空から人を探す。ハンゾウは身軽さを生かして建物を飛び越えて捜索を行い、ティナとハルナはスラミン達を連れて探し回る。彼女達が危険に晒されないようにホネミンとレナがそれぞれ二人の護衛を行う。


「スラミン、何か感じるか?」
「ぷるるんっ」
「……この周辺には何もいないみたい」


街中をレナはスラミンを抱えたコトミンと共に歩き、こうして歩いていると帝都が如何に冒険都市と似ている事が良く分かる。帝都時代に存在した建物の殆どは取り壊されているはずだが、地形に関しては冒険都市と全く同じであるため既視感を抱く。

レナ達は街道を歩きながら他の者の捜索を行い、時々だがレナは上空で空を飛ぶツバサの様子を伺う。彼女は何か発見したらすぐに合図を送る事を約束したが、今の所は何も見つからないのか合図を送る様子はない。


『アイリス、三人は無事か?』
『無事ですよ。三人とも生きてますし、もう少しで帝都に辿り着けます』
『もう少しと言う事はまだ帝都には訪れていないのか……なら、見つけたら教えてよ』


帝都に三人がまだ訪れていない事を知ったレナは闇雲に探し回るのを止め、休憩を兼ねて近くの建物に入り込む。彼が入った建物は冒険者ギルドの建物らしく、見せかけだけの建物が多い中で冒険者ギルドだけは内装もしっかりとしていた。


「この建物は他の建物と違って綺麗だな……」
「黒虎のギルドと少し似てる?」
「言われてみれば確かに……」


帝都の冒険者ギルドは黒虎のギルドと雰囲気が酷似しており、どうやら現在の黒虎のギルドがあった場所は帝都の冒険者ギルドが存在した場所だと判明した。建物の外観は異なるが内装は似ており、もしかしたら長い時を経て改築された冒険者ギルドが現在の黒虎になったのかもしれない。

自分が所属するギルドの建物と似ている事からレナは安心感を抱き、休憩を兼ねて椅子に座る。コトミンもスラミンを机の上に乗せて座ると、二人は身体を休ませようとした時に奥の方から音が聞こえた。


「レナ、今何か……」
「しっ……下がってろ」
「ぷるるるっ……」


建物の奥から聞こえてきた物音にレナは即座に臨戦態勢に入ると、コトミンとスラミンを机の下に隠す。そして建物の奥から響く足音を耳にして彼は退魔刀を構えると、意外な人物が姿を現わす。
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