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真・最終章 七魔将編
喧嘩中断
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「――た、大変です!!城内に魔物が現れました!!」
「な、何だって!?」
「魔物!?どうして魔物が城の中に!?」
玉座の間に慌てた様子の兵士が入り込むと、戦闘中だったナオとアイラは剣を下ろす。兵士は酷く焦った様子で現状を説明した。
「どうやら魔物は王妃様の部屋から出現したそうです!!それと、何故かシオン様とリアナ様の姿が見当たらず……」
「何だって!?」
「あの子達が!?」
シオンとリアナが姿を消したと知ってナオとアイラは非常に戸惑い、何だかんだでナオにとっては二人は大切な妹達であり、アイラにとっては今は自分の娘の様に可愛がっている。そんな二人が姿を消したと知ってナオとアイラは喧嘩している場合ではないと悟る。
「アイラさん!!二人を探しましょう!!」
「ええ、仕方ないわね……その魔物は何処にいるの?」
「現在、兵士達が魔物を追跡中です!!恐らく今は……うわぁっ!?」
報告の途中で城内に振動が走り、近くで壁が崩壊するような音が聞こえた。それを耳にしたアイラとナオは床に片膝を突きながらも振動の正体が魔物のせいだと見抜く。
「随分とやんちゃのようね……すぐに見つけ出してあげるわ」
「魔物の詳細は!?」
「ゴーレムです!!恐らくはブロックゴーレムだと思われます!!」
「くっ……大臣たちはここに待機しろ、決して扉を開けるな!!私は兵士と共に討伐へ向かう!!」
「女王陛下、それは……」
「今はぐだぐだ言っている場合ではない!!それともお前達は私が魔物如きに後れを取ると思っているのか!?」
「大丈夫、ナオちゃんは私が守ってあげるわ」
大臣たちは危地へ向かおうとするナオを止めようとしたが、彼女のあまりの気迫に言い返す事ができず、アイラはそんな彼等に自分がナオを守る事を告げた。魔物退治に関してはナオはヴァルキュリア騎士団(現在はワルキューレ騎士団)を指揮していた時から幾度も戦っており、並の兵士よりは魔物の知識は豊富だった。
ブロックゴーレムが何処にいるのかは不明だが、すぐにナオは城内に待機させている自分の直属の騎士団を呼び出す。彼女はワルキューレ騎士団を率いて王都に直行する予定だったが、大切な妹達の危機と知っては居ても立っても居られない。
「ワルキューレ騎士団、出動だ!!」
『はっ!!』
ナオが声を上げると即座にワルキューレ騎士団が集結し、その中にはアイラも含まれていた。彼女はビキニアーマーの状態で骨を鳴らし、自分が身に付けている鎧に触れる。
「私も第三の封印を解く日が来たのかもしれないわね。あ、封印というのはこの鎧の下には別の鎧を着ていて……」
「ア、アイラさん!!今は急いでるので探す事に集中しましょう!!」
「あら、そうよね。ごめんなさい、変な事を言って……」
アイラの言葉を遮り、ナオは彼女がこれ以上に余計な事と鎧を取り外す前に捜索を急ぐ――
――同時刻、カノンはシオンとリアナと共に場内を逃げ回っていた。ブロックゴーレムは棺を担いだ状態で三人を追いかけ、この時に建物の壁や柱を破壊しながら追いかける。
「ゴォオオオッ!!」
「ひいいっ!?何処まで追いかけるつもりよ!!」
「ちょ、もう足が……」
「リアナ!!止まったら駄目、殺されちゃうわよ!?」
先頭を走るカノンの後ろにシオンとリアナが続き、彼女達は城内をあちこち逃げ回るがブロックゴーレムは執拗に後を追う。通常のゴーレムは力は強いが動きは遅いはずなのだが、ブロックゴーレムは棺を担いだ状態のままカノン達の追跡を行う。
王妃が侵入者対策として生み出したブロックゴーレムは従来のブロックゴーレムよりも動きが早く、宝物に触れた存在は決して逃さない。カノンは魔銃がこんな時にない事に悔しく思い、もしも魔獣さえあればこの程度の相手に苦戦する事はないと嘆く。
「本当にしつこいわね!!魔銃さえあればこんな奴……!!」
「魔銃!?それっておばさんの武器の事!?」
「誰がおばさんよ!!ぶち殺すわよクソガキ!!」
「その魔銃があればこいつを何とかできるの!?」
逃走の際中にシオンとリアナは魔銃の存在を語るカノンに対し、彼女はかつて王妃が魔銃なる武器の事を話してくれた事を思い出す。
「そういえば前にお母様が珍しい魔道具を手に入れたと言ってた事があるわ。確か、その魔道具にも魔銃という言葉が付いているとか……」
「何ですって!?それは嘘じゃないでしょうね!?」
「本当よ!!でも、その魔銃は何処にあるのかまでは……」
「きっと宝物庫よ!!あそこの中に隠されているはずよ!!」
「宝物庫!?」
宝物庫という言葉にカノンは先ほどまで自分達が立ち寄った場所に王妃が所有する魔銃がある事を知り、彼女は本当にそんな物があるのかと考える。だが、王妃は最初にカノンと出会った時に魔銃の存在を知り、あまつさえ加工済みの魔獣の弾丸を用意していた。その事から考えるに王妃が内密に自分の物とは別の種類の魔銃を所持していてもおかしくはない。
魔銃の存在を最初から知っていたからこそ王妃はカノンと接触時に魔銃の弾丸を渡した。その事から考えるに王妃がカノンが持っている魔銃とは別の魔銃を持っていてもおかしくはない。このまま逃げ続けてもいずれ体力切れで捕まるのは目に見えており、もう一度宝物庫へ向かう事にした。
「な、何だって!?」
「魔物!?どうして魔物が城の中に!?」
玉座の間に慌てた様子の兵士が入り込むと、戦闘中だったナオとアイラは剣を下ろす。兵士は酷く焦った様子で現状を説明した。
「どうやら魔物は王妃様の部屋から出現したそうです!!それと、何故かシオン様とリアナ様の姿が見当たらず……」
「何だって!?」
「あの子達が!?」
シオンとリアナが姿を消したと知ってナオとアイラは非常に戸惑い、何だかんだでナオにとっては二人は大切な妹達であり、アイラにとっては今は自分の娘の様に可愛がっている。そんな二人が姿を消したと知ってナオとアイラは喧嘩している場合ではないと悟る。
「アイラさん!!二人を探しましょう!!」
「ええ、仕方ないわね……その魔物は何処にいるの?」
「現在、兵士達が魔物を追跡中です!!恐らく今は……うわぁっ!?」
報告の途中で城内に振動が走り、近くで壁が崩壊するような音が聞こえた。それを耳にしたアイラとナオは床に片膝を突きながらも振動の正体が魔物のせいだと見抜く。
「随分とやんちゃのようね……すぐに見つけ出してあげるわ」
「魔物の詳細は!?」
「ゴーレムです!!恐らくはブロックゴーレムだと思われます!!」
「くっ……大臣たちはここに待機しろ、決して扉を開けるな!!私は兵士と共に討伐へ向かう!!」
「女王陛下、それは……」
「今はぐだぐだ言っている場合ではない!!それともお前達は私が魔物如きに後れを取ると思っているのか!?」
「大丈夫、ナオちゃんは私が守ってあげるわ」
大臣たちは危地へ向かおうとするナオを止めようとしたが、彼女のあまりの気迫に言い返す事ができず、アイラはそんな彼等に自分がナオを守る事を告げた。魔物退治に関してはナオはヴァルキュリア騎士団(現在はワルキューレ騎士団)を指揮していた時から幾度も戦っており、並の兵士よりは魔物の知識は豊富だった。
ブロックゴーレムが何処にいるのかは不明だが、すぐにナオは城内に待機させている自分の直属の騎士団を呼び出す。彼女はワルキューレ騎士団を率いて王都に直行する予定だったが、大切な妹達の危機と知っては居ても立っても居られない。
「ワルキューレ騎士団、出動だ!!」
『はっ!!』
ナオが声を上げると即座にワルキューレ騎士団が集結し、その中にはアイラも含まれていた。彼女はビキニアーマーの状態で骨を鳴らし、自分が身に付けている鎧に触れる。
「私も第三の封印を解く日が来たのかもしれないわね。あ、封印というのはこの鎧の下には別の鎧を着ていて……」
「ア、アイラさん!!今は急いでるので探す事に集中しましょう!!」
「あら、そうよね。ごめんなさい、変な事を言って……」
アイラの言葉を遮り、ナオは彼女がこれ以上に余計な事と鎧を取り外す前に捜索を急ぐ――
――同時刻、カノンはシオンとリアナと共に場内を逃げ回っていた。ブロックゴーレムは棺を担いだ状態で三人を追いかけ、この時に建物の壁や柱を破壊しながら追いかける。
「ゴォオオオッ!!」
「ひいいっ!?何処まで追いかけるつもりよ!!」
「ちょ、もう足が……」
「リアナ!!止まったら駄目、殺されちゃうわよ!?」
先頭を走るカノンの後ろにシオンとリアナが続き、彼女達は城内をあちこち逃げ回るがブロックゴーレムは執拗に後を追う。通常のゴーレムは力は強いが動きは遅いはずなのだが、ブロックゴーレムは棺を担いだ状態のままカノン達の追跡を行う。
王妃が侵入者対策として生み出したブロックゴーレムは従来のブロックゴーレムよりも動きが早く、宝物に触れた存在は決して逃さない。カノンは魔銃がこんな時にない事に悔しく思い、もしも魔獣さえあればこの程度の相手に苦戦する事はないと嘆く。
「本当にしつこいわね!!魔銃さえあればこんな奴……!!」
「魔銃!?それっておばさんの武器の事!?」
「誰がおばさんよ!!ぶち殺すわよクソガキ!!」
「その魔銃があればこいつを何とかできるの!?」
逃走の際中にシオンとリアナは魔銃の存在を語るカノンに対し、彼女はかつて王妃が魔銃なる武器の事を話してくれた事を思い出す。
「そういえば前にお母様が珍しい魔道具を手に入れたと言ってた事があるわ。確か、その魔道具にも魔銃という言葉が付いているとか……」
「何ですって!?それは嘘じゃないでしょうね!?」
「本当よ!!でも、その魔銃は何処にあるのかまでは……」
「きっと宝物庫よ!!あそこの中に隠されているはずよ!!」
「宝物庫!?」
宝物庫という言葉にカノンは先ほどまで自分達が立ち寄った場所に王妃が所有する魔銃がある事を知り、彼女は本当にそんな物があるのかと考える。だが、王妃は最初にカノンと出会った時に魔銃の存在を知り、あまつさえ加工済みの魔獣の弾丸を用意していた。その事から考えるに王妃が内密に自分の物とは別の種類の魔銃を所持していてもおかしくはない。
魔銃の存在を最初から知っていたからこそ王妃はカノンと接触時に魔銃の弾丸を渡した。その事から考えるに王妃がカノンが持っている魔銃とは別の魔銃を持っていてもおかしくはない。このまま逃げ続けてもいずれ体力切れで捕まるのは目に見えており、もう一度宝物庫へ向かう事にした。
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