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真・最終章 七魔将編
ワルキューレ騎士団
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顔に被ったメイド服を力ずくで引きちぎったゴーレムはカノンの達を探すと、既に三人はミドルの部屋にまで辿り着いていた。彼女達は部屋の中に飛び込むのを見るとゴーレムも後を追う。
「ゴオオッ!!」
「く、来るわよ!?」
「あんた達、時間を稼ぎなさい!!」
「無茶言わないでよ!?」
カノンは隠し通路を開いている間、シオンとリアナに部屋に入り込もうとするゴーレムの足止めを命じた。しかし、二人にそんな事ができるはずがなく、ゴーレムは入口を破壊して中に入り込もうとしてきた。
だが、ミドルの部屋にゴーレムが押し入ろうとした瞬間、廊下の方から足音が鳴り響く。ゴーレムは気配を感じて振り返ると、そこには鬼気迫る表情を浮かべたナオがゴーレムに目掛けてカトラスを振りかざす。
「兜割り!!」
「ゴアッ!?」
国一番の名工に作らせたカトラスを両手に手にした状態でナオはゴーレムに切り付けると、思わぬ攻撃を受けてゴーレムは怯む。その間に彼女の後に続いて現れた騎士達が同時に攻撃を仕掛ける。
『刺突!!』
「ゴオッ……!?」
ランスを抱えた女騎士達はゴーレムの胴体に目掛けて同時に突き刺し、衝撃を受けたゴーレムは仰け反る。その間に獣人族の女騎士が壁を足場にして跳躍し、頭上から襲い掛かった。
「わぅんっ!!和風牙!!」
「ゴゴゴッ!?」
獣人族の女騎士は空中で高速回転しながら斬りかかり、ゴーレムの頭部をまるで丸鋸の如く切り付ける。しかし、ゴーレムの頑丈な煉瓦の肉体には通じず、表面に掠り傷程度の損傷しか与えられない。
「ゴォオオオッ!!」
「わうっ!?」
「ちぃっ!?」
「陛下、こいつは硬すぎます!!ただの攻撃は通じません!!」
ゴーレムに自分達の攻撃が通じない事をいち早く理解したワルキューレ騎士団の副官がナオに注意すると、彼女はカトラスを両手に握りしめた状態でゴーレムと向かい合う。女王となってから本格的な戦闘は久しぶりで有り、久々の強敵に冷や汗を流す。
七魔将のガイアを追い詰める時にナオも同行していたが、ガイアとの戦闘ではアイラに任せる事が多かった。そして彼女は別の場所を探しているので到着まで時間が掛かると思われ、その間はナオはワルキューレ騎士団と共にゴーレムを足止めしなければならない。
「魔法部隊!!奴を攻撃しろ!!」
『はっ!!』
数名の騎士が前に出ると杖を取り出し、廊下の真ん中に追い込んだゴーレムに杖を構えた。それを見たゴーレムは棺を守るように咄嗟に背中を向けると、女騎士達はそれぞれが魔法を繰り出す。
『フレイムランス!!』
「ゴオオッ……!?」
火属性の砲撃魔法が放たれてゴーレムに衝突するが、ゴーレム種は元々水属性以外の魔法には強い耐性を誇るため、攻撃を受けても怯むどころか炎を纏った状態で振り返る。
「ゴウッ!!」
「くっ……やはり通じないか」
「陛下!!ゴーレムの弱点は水です!!何処かで調達しなければ……」
砲撃魔法を受けても全く損傷を追っていないゴーレムを見てナオは眉をしかめ、副官がゴーレムの弱点を突くように促す。副官の言葉にはナオも賛成だが、生憎とこの場には水はない。水属性の魔法の使い手もワルキューレ騎士団には所属していない。
水属性の適性を持つ人間自体が少ないので魔法に頼る事はできず、ナオも魔法剣や魔刀術は頼れない。彼女が得意とするのは火属性であるため、火属性の魔法耐性が高いゴーレムには通じない。
(どうする?アイラさんが来るまで時間を稼ぐしかないのか……いや、弱気になるな!!私達は王国最強の騎士団だ!!)
ワルキューレ騎士団は現在は王国の代表する騎士団であり、この場に集まった女騎士達は王国の精鋭揃いである。部下を信じて彼女はゴーレムを倒すために力を合わせる。
「もう一度攻撃を行え!!」
「陛下、魔法は通じないのでは……」
「いいからやるんだ!!」
「はっ!!お前達、やれ!!」
魔法攻撃を再び指示したナオに副官は従い、再び魔法部隊に攻撃の準備を行わせる。しかし、魔力消費が激しい砲撃魔法は本来は連発には不向きなため、女騎士達は汗を流しながら杖を構えた。
『フ、フレイムランス!!』
「ゴオオッ……!?」
二度目の火属性の砲撃魔法が発射されると、ゴーレムは棺を守るために再び背中を向けた。それを見たナオは攻撃する好機だと判断し、魔法を受けてゴーレムが怯んでいる隙に仕掛ける。
「今だ!!全員で奴の背中に攻撃しろ!!合図は私が出す!!」
「はっ!!お前達、姫様に合わせろ!!」
『了解!!』
魔法を警戒して背中を向けたゴーレムに対してナオはカトラスを握りしめ、女騎士達と共に突撃した。ゴーレムが振り返る前に彼女は女騎士達に指示を出す。
「刺突!!」
『刺突!!』
「ゴアアッ!?」
無数のランスが再びゴーレムの背中に叩き込まれ、ゴーレムは衝撃を受けて前のめりに倒れそうになる。咄嗟に片足を前に出して踏み止まるが、それに対してナオは足元に目掛けて自分の戦技を放つ。
「ゴオオッ!!」
「く、来るわよ!?」
「あんた達、時間を稼ぎなさい!!」
「無茶言わないでよ!?」
カノンは隠し通路を開いている間、シオンとリアナに部屋に入り込もうとするゴーレムの足止めを命じた。しかし、二人にそんな事ができるはずがなく、ゴーレムは入口を破壊して中に入り込もうとしてきた。
だが、ミドルの部屋にゴーレムが押し入ろうとした瞬間、廊下の方から足音が鳴り響く。ゴーレムは気配を感じて振り返ると、そこには鬼気迫る表情を浮かべたナオがゴーレムに目掛けてカトラスを振りかざす。
「兜割り!!」
「ゴアッ!?」
国一番の名工に作らせたカトラスを両手に手にした状態でナオはゴーレムに切り付けると、思わぬ攻撃を受けてゴーレムは怯む。その間に彼女の後に続いて現れた騎士達が同時に攻撃を仕掛ける。
『刺突!!』
「ゴオッ……!?」
ランスを抱えた女騎士達はゴーレムの胴体に目掛けて同時に突き刺し、衝撃を受けたゴーレムは仰け反る。その間に獣人族の女騎士が壁を足場にして跳躍し、頭上から襲い掛かった。
「わぅんっ!!和風牙!!」
「ゴゴゴッ!?」
獣人族の女騎士は空中で高速回転しながら斬りかかり、ゴーレムの頭部をまるで丸鋸の如く切り付ける。しかし、ゴーレムの頑丈な煉瓦の肉体には通じず、表面に掠り傷程度の損傷しか与えられない。
「ゴォオオオッ!!」
「わうっ!?」
「ちぃっ!?」
「陛下、こいつは硬すぎます!!ただの攻撃は通じません!!」
ゴーレムに自分達の攻撃が通じない事をいち早く理解したワルキューレ騎士団の副官がナオに注意すると、彼女はカトラスを両手に握りしめた状態でゴーレムと向かい合う。女王となってから本格的な戦闘は久しぶりで有り、久々の強敵に冷や汗を流す。
七魔将のガイアを追い詰める時にナオも同行していたが、ガイアとの戦闘ではアイラに任せる事が多かった。そして彼女は別の場所を探しているので到着まで時間が掛かると思われ、その間はナオはワルキューレ騎士団と共にゴーレムを足止めしなければならない。
「魔法部隊!!奴を攻撃しろ!!」
『はっ!!』
数名の騎士が前に出ると杖を取り出し、廊下の真ん中に追い込んだゴーレムに杖を構えた。それを見たゴーレムは棺を守るように咄嗟に背中を向けると、女騎士達はそれぞれが魔法を繰り出す。
『フレイムランス!!』
「ゴオオッ……!?」
火属性の砲撃魔法が放たれてゴーレムに衝突するが、ゴーレム種は元々水属性以外の魔法には強い耐性を誇るため、攻撃を受けても怯むどころか炎を纏った状態で振り返る。
「ゴウッ!!」
「くっ……やはり通じないか」
「陛下!!ゴーレムの弱点は水です!!何処かで調達しなければ……」
砲撃魔法を受けても全く損傷を追っていないゴーレムを見てナオは眉をしかめ、副官がゴーレムの弱点を突くように促す。副官の言葉にはナオも賛成だが、生憎とこの場には水はない。水属性の魔法の使い手もワルキューレ騎士団には所属していない。
水属性の適性を持つ人間自体が少ないので魔法に頼る事はできず、ナオも魔法剣や魔刀術は頼れない。彼女が得意とするのは火属性であるため、火属性の魔法耐性が高いゴーレムには通じない。
(どうする?アイラさんが来るまで時間を稼ぐしかないのか……いや、弱気になるな!!私達は王国最強の騎士団だ!!)
ワルキューレ騎士団は現在は王国の代表する騎士団であり、この場に集まった女騎士達は王国の精鋭揃いである。部下を信じて彼女はゴーレムを倒すために力を合わせる。
「もう一度攻撃を行え!!」
「陛下、魔法は通じないのでは……」
「いいからやるんだ!!」
「はっ!!お前達、やれ!!」
魔法攻撃を再び指示したナオに副官は従い、再び魔法部隊に攻撃の準備を行わせる。しかし、魔力消費が激しい砲撃魔法は本来は連発には不向きなため、女騎士達は汗を流しながら杖を構えた。
『フ、フレイムランス!!』
「ゴオオッ……!?」
二度目の火属性の砲撃魔法が発射されると、ゴーレムは棺を守るために再び背中を向けた。それを見たナオは攻撃する好機だと判断し、魔法を受けてゴーレムが怯んでいる隙に仕掛ける。
「今だ!!全員で奴の背中に攻撃しろ!!合図は私が出す!!」
「はっ!!お前達、姫様に合わせろ!!」
『了解!!』
魔法を警戒して背中を向けたゴーレムに対してナオはカトラスを握りしめ、女騎士達と共に突撃した。ゴーレムが振り返る前に彼女は女騎士達に指示を出す。
「刺突!!」
『刺突!!』
「ゴアアッ!?」
無数のランスが再びゴーレムの背中に叩き込まれ、ゴーレムは衝撃を受けて前のめりに倒れそうになる。咄嗟に片足を前に出して踏み止まるが、それに対してナオは足元に目掛けて自分の戦技を放つ。
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