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真・最終章 七魔将編
連絡手段
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「えっと……ほら、エルフの人の中でも風の精霊を操って遠くの景色を確認できるでしょ?あれと同じ感じだよ」
「ああ、なるほど……と言う事はリーリスさんもエルフだったんですね」
「いえ、私はアンドロイドです。衛星というのはですね……」
「ややこしくなるから黙ってろ」
皆が納得するようにレナはそれらしい説明を行い、衛星の存在は誤魔化してとりあえずはリーリスは遠方の景色を確認できる力を持つ事を説明する。その一方で彼女の立てた作戦を聞いて他の者達は考え込む。
「聖剣の一斉攻撃で相手を倒すですか……上手くいくのでしょうか?」
「しかも全員が同じ場所ではなく、別々の場所で攻撃しないといけないなんて……」
「好機を外せば取り返しのつかない事になりますね」
「そこら辺はエルフの皆さんに協力してもらいますよ。貴方達は風の精霊を利用して連絡を取り合う事ができるんでしょう?」
「わ、我々が?」
リーリスは攻撃を行う際は援軍として駆けつけたヨツバ王国の軍隊の協力を申し出る。彼等は精霊魔法の使い手も多く、風の精霊を利用すれば遠方の相手とも連絡を取り合うことができる。それを利用して別々の場所から居る者達が力を合わせ、同時に攻撃を行う事も可能だった。
「待ってくれ、風の精霊で連絡を取り合うと言っても難しいぞ。別々の場所にいる人間達に同時に連絡を取るなんて……」
「私ならできるわ」
優れた精霊魔法の使い手だとしても風の精霊を操って多数の人間に同時に連絡を送るのは難しいが、マリアは事も無げに答えた。彼女は超一流の魔術師にして風の聖痕の使い手でもあり、連絡役としては打って付けの存在だった。
「私なら全員に同時に風の精霊を送り込む事ができる。だけど、重要なのは連絡を取れるのは聖剣の使い手の中ではレナだけよ」
「え、どうして?」
「忘れたの?普通の人間には風の精霊の存在を感知する事はできないわ。聖痕によって覚醒したレナなら風の精霊の存在を感知できるけど、他の人間には無理ね」
「あ、そういう事か……」
「確かに僕達、風の精霊なんて見えないからな……」
風の聖痕を継承した際にレナは風の精霊の存在を感知できるようになったが、肝心の他の面子は風の精霊を感じ取る事ができない。これはダークエルフであるゴウライやホムラも例外ではなく、風の精霊を感知できるのはエルフのみである。
エルフでなければ風の精霊が放つ声は聞き取れず、彼女が全員に風の精霊を送り込んだとしても声が聞き取れなければ意味がない。しかし、話を聞いていたエリナが声をかける。
「そういう事ならあたし達も一緒に行動すればいいんじゃないっすか?」
「え?」
「ほら、あたし達はエルフですからマリア様の送り込む風の精霊の声も聞き取れますし、攻撃の好機が来れば教える事もできるし……」
「なるほど、それは悪くないですね」
エリナの発言に全員が頷き、彼女の言う通りに連絡を受け取れる存在が傍に居れば攻撃の好機を逃さずに済む。しかし、その方法だとレナとマリア以外の面子にはエルフの誰かが共に行動しなければならない。
「そういう事ならば六聖将の我々にお任せください」
「クレナイ、ツバサ、ハシラの三名は風の精霊を聞き取る事ができる。他にはエリナ、リンダ、ハヤテの三人に任せよう」
「……順当な面子ね」
六聖将の中でエルフであるクレナイ、ツバサ、ハシラ、そして六聖将に継ぐ実力を誇るエリナ、リンダ、ハヤテの三人をマリア以外の者に組ませれば連絡は取り合える。
「これで決まりね。各自、誰と行動を共にするのかは後で話し合いましょう。問題なのは攻撃の好機ね」
「そうですね……敵の位置を正確に把握できなければ攻撃も行えません。しかし、相手が山の上にいるとなると……」
「確実に炎龍に攻撃を当てなければならないわけではありません。聖剣の攻撃範囲に炎龍が入り込めばいいんです。ですけど、山に向かって攻撃するわけにもいきませんからどうにか炎龍を地上の方へ引き寄せる必要があります」
「つまり……囮役が必要なわけか」
レナの言葉に全員が黙り込み、炎龍を仕留めるには山の上から誘導する必要があった。そして囮役に適任なのはこの場では一人だけであり、仕方なくレナは名乗り上げた。
「俺が行くよ」
「ちょ、ちょっと待てよ!!レナだけなんて無茶だろ!?」
「そうですね、レナさんだけでは荷が重いです」
「でも俺も一応は聖剣を持っている。少しは戦えるよ」
訓練場にてレナは聖剣に進化した退魔刀を握りしめ、この新たな退魔刀ならば炎龍にも十分に対抗できる。しかし、相手はこの世界を滅ぼしかねない力を持つ古代種であり、彼一人でどうにかできる相手ではない。
「レナさんが強い事は知ってますけど、一人で行くのは危険過ぎます。なので回復係として私も同行しましょう」
「ホネミンも!?」
「まあ、私は規格外の竜種と戦う事は初めてじゃありませんから。それに炎龍に焼かれたとしてもどうせまた骨だけの状態に戻るだけですし、その時はまた再生してくださいね」
「その冗談、笑えないよ……」
意外な事にホネミンもレナに同行を申し出ると、それを聞いた他の者達もレナに同行を願う。
「ああ、なるほど……と言う事はリーリスさんもエルフだったんですね」
「いえ、私はアンドロイドです。衛星というのはですね……」
「ややこしくなるから黙ってろ」
皆が納得するようにレナはそれらしい説明を行い、衛星の存在は誤魔化してとりあえずはリーリスは遠方の景色を確認できる力を持つ事を説明する。その一方で彼女の立てた作戦を聞いて他の者達は考え込む。
「聖剣の一斉攻撃で相手を倒すですか……上手くいくのでしょうか?」
「しかも全員が同じ場所ではなく、別々の場所で攻撃しないといけないなんて……」
「好機を外せば取り返しのつかない事になりますね」
「そこら辺はエルフの皆さんに協力してもらいますよ。貴方達は風の精霊を利用して連絡を取り合う事ができるんでしょう?」
「わ、我々が?」
リーリスは攻撃を行う際は援軍として駆けつけたヨツバ王国の軍隊の協力を申し出る。彼等は精霊魔法の使い手も多く、風の精霊を利用すれば遠方の相手とも連絡を取り合うことができる。それを利用して別々の場所から居る者達が力を合わせ、同時に攻撃を行う事も可能だった。
「待ってくれ、風の精霊で連絡を取り合うと言っても難しいぞ。別々の場所にいる人間達に同時に連絡を取るなんて……」
「私ならできるわ」
優れた精霊魔法の使い手だとしても風の精霊を操って多数の人間に同時に連絡を送るのは難しいが、マリアは事も無げに答えた。彼女は超一流の魔術師にして風の聖痕の使い手でもあり、連絡役としては打って付けの存在だった。
「私なら全員に同時に風の精霊を送り込む事ができる。だけど、重要なのは連絡を取れるのは聖剣の使い手の中ではレナだけよ」
「え、どうして?」
「忘れたの?普通の人間には風の精霊の存在を感知する事はできないわ。聖痕によって覚醒したレナなら風の精霊の存在を感知できるけど、他の人間には無理ね」
「あ、そういう事か……」
「確かに僕達、風の精霊なんて見えないからな……」
風の聖痕を継承した際にレナは風の精霊の存在を感知できるようになったが、肝心の他の面子は風の精霊を感じ取る事ができない。これはダークエルフであるゴウライやホムラも例外ではなく、風の精霊を感知できるのはエルフのみである。
エルフでなければ風の精霊が放つ声は聞き取れず、彼女が全員に風の精霊を送り込んだとしても声が聞き取れなければ意味がない。しかし、話を聞いていたエリナが声をかける。
「そういう事ならあたし達も一緒に行動すればいいんじゃないっすか?」
「え?」
「ほら、あたし達はエルフですからマリア様の送り込む風の精霊の声も聞き取れますし、攻撃の好機が来れば教える事もできるし……」
「なるほど、それは悪くないですね」
エリナの発言に全員が頷き、彼女の言う通りに連絡を受け取れる存在が傍に居れば攻撃の好機を逃さずに済む。しかし、その方法だとレナとマリア以外の面子にはエルフの誰かが共に行動しなければならない。
「そういう事ならば六聖将の我々にお任せください」
「クレナイ、ツバサ、ハシラの三名は風の精霊を聞き取る事ができる。他にはエリナ、リンダ、ハヤテの三人に任せよう」
「……順当な面子ね」
六聖将の中でエルフであるクレナイ、ツバサ、ハシラ、そして六聖将に継ぐ実力を誇るエリナ、リンダ、ハヤテの三人をマリア以外の者に組ませれば連絡は取り合える。
「これで決まりね。各自、誰と行動を共にするのかは後で話し合いましょう。問題なのは攻撃の好機ね」
「そうですね……敵の位置を正確に把握できなければ攻撃も行えません。しかし、相手が山の上にいるとなると……」
「確実に炎龍に攻撃を当てなければならないわけではありません。聖剣の攻撃範囲に炎龍が入り込めばいいんです。ですけど、山に向かって攻撃するわけにもいきませんからどうにか炎龍を地上の方へ引き寄せる必要があります」
「つまり……囮役が必要なわけか」
レナの言葉に全員が黙り込み、炎龍を仕留めるには山の上から誘導する必要があった。そして囮役に適任なのはこの場では一人だけであり、仕方なくレナは名乗り上げた。
「俺が行くよ」
「ちょ、ちょっと待てよ!!レナだけなんて無茶だろ!?」
「そうですね、レナさんだけでは荷が重いです」
「でも俺も一応は聖剣を持っている。少しは戦えるよ」
訓練場にてレナは聖剣に進化した退魔刀を握りしめ、この新たな退魔刀ならば炎龍にも十分に対抗できる。しかし、相手はこの世界を滅ぼしかねない力を持つ古代種であり、彼一人でどうにかできる相手ではない。
「レナさんが強い事は知ってますけど、一人で行くのは危険過ぎます。なので回復係として私も同行しましょう」
「ホネミンも!?」
「まあ、私は規格外の竜種と戦う事は初めてじゃありませんから。それに炎龍に焼かれたとしてもどうせまた骨だけの状態に戻るだけですし、その時はまた再生してくださいね」
「その冗談、笑えないよ……」
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