1,743 / 2,091
真・最終章 七魔将編
空からの援護
しおりを挟む
「オアアッ……!?」
「はわっ!?」
「まずい、離れろウル!!」
「ウォンッ!!」
「「ぷるるんっ!?」」
背中の一部が氷漬けになった事で空を飛んでいた炎龍は体勢を崩してしまい、地上へ向けて落下するのを見てレナはウルに指示を出す。急いでウルはその場を離れると、炎龍は地面へと墜落した。
地面に落ちた炎龍の背中からホネミンは転げ落ちると、彼女は急いでレナ達の元へ駆け出す。この時にレナはラストを探すと、彼は炎龍の背中の上で氷漬けになっていた。だが、徐々に氷が溶け始めていく。
「ふんっ!!」
「うわっ!?復活しましたよ!!」
「やっぱりあの程度じゃ駄目か……」
火の聖痕の力を利用してラストは氷を溶かし切ると、炎龍の背中にも炎を走らせて氷を解かす。改めてレナ達は炎龍に乗り込んだラストと向き合うが、ここでホネミンは装着していたヘッドフォンから連絡が届いた。
『あ、あ~……本日は晴天なり、聞こえますか?』
「はっ!?この声はリーリスさん!?」
『ちゃんと聞こえるようですね。こちらの準備が整いましたのでいつでも合図を出してください』
「分かりました。レナさん、これを付けてください」
「うわ、こんな時になんだよ……」
ホネミンはリーリスの言葉を聞くとレナの片耳にヘッドフォンを装着し、いきなり連絡機器を渡されたレナは戸惑う。その一方でラストの方は二人が身に付けているヘッドフォンを見て訝し気な表情を浮かべた。
「それは魔道具か?いや、そういえば勇者の中にそんな物を身に付けているような人間がいたはず……何のつもりかは知らないが覚悟はいいな?」
「そっちの方こそ覚悟して下さい!!レナさん、合図を!!」
「合図って……まさか、本当にあれをやる気か!?」
レナは上空を見上げると昼間だというのに星のように光り輝く物が見えた。先ほどレナ達を救出したリーリスが遥か上空に浮かんでおり、彼女は炎龍を倒すためにある物を用意していた。もしも彼女の用意した物が炎龍に当てられる事ができれば聖剣を使用せずとも倒せる可能性は十分にある。
――リーリスは宇宙空間に存在する衛星を移動させ、炎龍が存在する地域に落下するように準備を進めていた。衛星を地上へ向けて降下させる事で隕石のように炎龍に衝突させれば確実に大きな損傷を与えられる。いかに炎龍が地上最強の生物と言えども宇宙空間から落下する衛星に衝突すれば無事なはずがない。
但し、この作戦を実行する場合は衛星が衝突させる地域に大きな被害が生まれる。だが、幸運な事に炎龍が存在する地域には生物は全て逃げ出してしまい、レナ達の場合は水晶札を使用すれば転移で逃げる事ができる。しかし、確実に衛星を当てる事ができなければならず、攻撃の合図は見定めなければならない。
(衛星をぶち当てる事ができればいくら炎龍でも勝てるはずだ。だけど、失敗すれば……考えたくもないな)
転移が行えるのは一回きりであるため、もしも失敗すればレナ達はこの地に戻るのに相当な時間が掛かる。その間に炎龍が大人しくする保証はなく、もしかしたら王都や冒険都市に攻撃を仕掛ける可能性もあった。
何としても攻撃を外すわけにはいかず、レナは退魔刀を構えて炎龍の動きを止める方法を考えた。ダインがこの場に存在すれば彼の影魔法で炎龍を拘束する事もできたかもしれないが、生憎と火属性の魔力を宿す炎龍とは相性が悪い。影を作り出しても炎龍が生み出す炎で影が消失するのは目に見えていた。
(こいつの動きを止めるとしたら……電撃しかない)
氷漬けにしようとしてもあっさりと抜け出されたため、残された手段は電撃を相手に浴びせて麻痺させるしかない。他に良案は思いつかず、レナは退魔刀を錬金術師の能力で聖剣カラドボルグに変化させようとした。
(俺が作り出す聖剣は本物と同じ能力だけど、俺自身が聖剣を使いこなせるわけじゃないから本当の力を使えない。こんな事ならハルナを連れて来ればよかったな)
作戦のために仕方ないとはいえ、レナはこの場にハルナがいない事に残念に思う。彼女がいない以上は自分が代わりにやるしかないとレナは退魔刀を構えようとした時、炎龍に乗り込んでいたラストは上空を見上げた。
「嫌な気配を感じる……上に何かいるな」
「なっ!?」
「えっ!?」
歴戦の強者の勘なのか、ラストは上空を見上げると彼は昼間なのに輝いている星のような物を感じ取った。それを確認したラストは嫌な予感を感じ取り、炎龍に命令を下す。
「炎龍!!焼き払えっ!!」
「アガァアアアッ!!」
命令を下された炎龍は上空に目掛けて口元を開くと、それを見たレナは咄嗟に泊めようとした。しかし、炎龍は全身から熱気を発生させて近寄る事ができず、口内に膨大な火属性の魔力を蓄積させていく。
この時にラストは炎龍の背中にしがみつき、火の聖痕を発動させた状態で炎龍の身体に触れた。すると炎龍の背中に同じく火の聖痕の紋様が浮き上がり、あろう事かラストは炎龍に一時的に火の聖痕の力を宿す。聖痕は魔力を増幅させる機能を持つため、元から膨大な火属性の魔力を有する炎龍の力がさらに極限に高めて攻撃させた。
「はわっ!?」
「まずい、離れろウル!!」
「ウォンッ!!」
「「ぷるるんっ!?」」
背中の一部が氷漬けになった事で空を飛んでいた炎龍は体勢を崩してしまい、地上へ向けて落下するのを見てレナはウルに指示を出す。急いでウルはその場を離れると、炎龍は地面へと墜落した。
地面に落ちた炎龍の背中からホネミンは転げ落ちると、彼女は急いでレナ達の元へ駆け出す。この時にレナはラストを探すと、彼は炎龍の背中の上で氷漬けになっていた。だが、徐々に氷が溶け始めていく。
「ふんっ!!」
「うわっ!?復活しましたよ!!」
「やっぱりあの程度じゃ駄目か……」
火の聖痕の力を利用してラストは氷を溶かし切ると、炎龍の背中にも炎を走らせて氷を解かす。改めてレナ達は炎龍に乗り込んだラストと向き合うが、ここでホネミンは装着していたヘッドフォンから連絡が届いた。
『あ、あ~……本日は晴天なり、聞こえますか?』
「はっ!?この声はリーリスさん!?」
『ちゃんと聞こえるようですね。こちらの準備が整いましたのでいつでも合図を出してください』
「分かりました。レナさん、これを付けてください」
「うわ、こんな時になんだよ……」
ホネミンはリーリスの言葉を聞くとレナの片耳にヘッドフォンを装着し、いきなり連絡機器を渡されたレナは戸惑う。その一方でラストの方は二人が身に付けているヘッドフォンを見て訝し気な表情を浮かべた。
「それは魔道具か?いや、そういえば勇者の中にそんな物を身に付けているような人間がいたはず……何のつもりかは知らないが覚悟はいいな?」
「そっちの方こそ覚悟して下さい!!レナさん、合図を!!」
「合図って……まさか、本当にあれをやる気か!?」
レナは上空を見上げると昼間だというのに星のように光り輝く物が見えた。先ほどレナ達を救出したリーリスが遥か上空に浮かんでおり、彼女は炎龍を倒すためにある物を用意していた。もしも彼女の用意した物が炎龍に当てられる事ができれば聖剣を使用せずとも倒せる可能性は十分にある。
――リーリスは宇宙空間に存在する衛星を移動させ、炎龍が存在する地域に落下するように準備を進めていた。衛星を地上へ向けて降下させる事で隕石のように炎龍に衝突させれば確実に大きな損傷を与えられる。いかに炎龍が地上最強の生物と言えども宇宙空間から落下する衛星に衝突すれば無事なはずがない。
但し、この作戦を実行する場合は衛星が衝突させる地域に大きな被害が生まれる。だが、幸運な事に炎龍が存在する地域には生物は全て逃げ出してしまい、レナ達の場合は水晶札を使用すれば転移で逃げる事ができる。しかし、確実に衛星を当てる事ができなければならず、攻撃の合図は見定めなければならない。
(衛星をぶち当てる事ができればいくら炎龍でも勝てるはずだ。だけど、失敗すれば……考えたくもないな)
転移が行えるのは一回きりであるため、もしも失敗すればレナ達はこの地に戻るのに相当な時間が掛かる。その間に炎龍が大人しくする保証はなく、もしかしたら王都や冒険都市に攻撃を仕掛ける可能性もあった。
何としても攻撃を外すわけにはいかず、レナは退魔刀を構えて炎龍の動きを止める方法を考えた。ダインがこの場に存在すれば彼の影魔法で炎龍を拘束する事もできたかもしれないが、生憎と火属性の魔力を宿す炎龍とは相性が悪い。影を作り出しても炎龍が生み出す炎で影が消失するのは目に見えていた。
(こいつの動きを止めるとしたら……電撃しかない)
氷漬けにしようとしてもあっさりと抜け出されたため、残された手段は電撃を相手に浴びせて麻痺させるしかない。他に良案は思いつかず、レナは退魔刀を錬金術師の能力で聖剣カラドボルグに変化させようとした。
(俺が作り出す聖剣は本物と同じ能力だけど、俺自身が聖剣を使いこなせるわけじゃないから本当の力を使えない。こんな事ならハルナを連れて来ればよかったな)
作戦のために仕方ないとはいえ、レナはこの場にハルナがいない事に残念に思う。彼女がいない以上は自分が代わりにやるしかないとレナは退魔刀を構えようとした時、炎龍に乗り込んでいたラストは上空を見上げた。
「嫌な気配を感じる……上に何かいるな」
「なっ!?」
「えっ!?」
歴戦の強者の勘なのか、ラストは上空を見上げると彼は昼間なのに輝いている星のような物を感じ取った。それを確認したラストは嫌な予感を感じ取り、炎龍に命令を下す。
「炎龍!!焼き払えっ!!」
「アガァアアアッ!!」
命令を下された炎龍は上空に目掛けて口元を開くと、それを見たレナは咄嗟に泊めようとした。しかし、炎龍は全身から熱気を発生させて近寄る事ができず、口内に膨大な火属性の魔力を蓄積させていく。
この時にラストは炎龍の背中にしがみつき、火の聖痕を発動させた状態で炎龍の身体に触れた。すると炎龍の背中に同じく火の聖痕の紋様が浮き上がり、あろう事かラストは炎龍に一時的に火の聖痕の力を宿す。聖痕は魔力を増幅させる機能を持つため、元から膨大な火属性の魔力を有する炎龍の力がさらに極限に高めて攻撃させた。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。