不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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蛇足編

究極のゴーレム

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「はあっ……流石に疲れたな。けど、これで終わりだ」


アイスゴーレムを切断したレナは凍り付いた湖の上に降り立ち、真っ二つに切り裂かれたアイスゴーレムを見上げる。二つに切り裂かれてもアイスゴーレムは立ち尽くしており、どうやら足元が凍り付いた湖に嵌まっているので倒れる事は免れたらしい。

核を破壊した感触はあったので現在のアイスゴーレムはただの氷像と化し、溶けるのに時間は掛かると思われるがいずれは湖も元に戻ると思われた。そしてアイスゴーレムを作り出した魔術師の確保へ向かう。


「何処に行ったのかな……そこだ!!」
「ひいっ!?」


レナは魔術師の居場所を気配感知で探り当て、彼女は大きな氷の裏に隠れていた。魔術師の元にレナは赴くと、彼女は慌てて逃げ出そうとしたが氷の上なので上手く走れない。


「だ、誰か助けて……あいたっ!?」
「往生際が悪いぞ。こんな大惨事を引き起こしておいて逃げられると思うな」
「わ、私だってここまでするつもりはなかったのよ!!」
「そんな言い訳が通じるか!!」


アイスゴーレムを生み出した魔術師はここまでの被害が出るとは思わなかったが、そもそも原因は彼女である事に変わりはない。レナは魔術師を捕まえようとすると、彼女はアイスゴーレムの元へ向かう。


「な、何をしてるのよ!!早く助けなさい!!」
「無駄だ。核は破壊したからもう動けないよ」
「そ、そんな物……新しい核を用意すればいいだけよ!!」


魔術師は新しい魔石を取り出すとアイスゴーレムに触れさせようとした。それを見たレナはため息を吐いて掌を構え、魔術師が何かを仕出かす前に魔法で仕留めようとした。


「氷刃弾!!」
「きゃああっ!?」


氷の刃を生み出して魔術師が手にしていた魔石を弾き飛ばすと、彼女が持っていた魔石は床に落ちてしまう。すぐにレナは回収しに向かおうとしたが、魔術師は慌てて魔石を拾おうとした。


「だ、駄目!!」
「いい加減に諦めて……!?」


レナよりも先に魔石を拾い上げようとした魔術師だったが、氷の上に落ちた魔石を手にしようとした瞬間に誤って転んでしまう。その結果、魔石に魔術師は頭をぶつけてしまう。


「ぎゃうっ!?」
「うわっ!?大丈夫か!?」


顔面から魔石に顔を突っ込んだ魔術師を見てレナは心配するが、彼女は倒れたまま動かない。それを見てレナは心配して近付いたが、血の臭いを感じ取った。恐る恐る倒れた彼女を確認すると、あろう事か彼女の右目に魔石が深く食い込んでいた。

まさか転んだ表紙に魔石が片目を貫くなど思わず、慌ててレナは彼女を助けようとしたが既に魔術師は脳まで魔石が突き刺さって事切れていた。まさかこんな形で魔術師が命を落とすなど思わず、レナは動揺してしまう。


「そ、そんな……何て事を」
「あ、がぁっ……」
「えっ!?」


完全に死んだと思われた魔術師だったが、彼女は呻き声を上げて胸元に手を置く。まだ生きていると知ったレナは彼女を救おうとしたが、魔術師は胸の前で印を結ぶと顔面に突き刺さった魔石が光り輝く。


「何を!?」
「いぎぃいいいいっ!!」


完全に死んでいたはずの魔術師が起き上がり、魔石が光り輝くと周囲に異変が生じた。凍り付いた湖から発せられる冷気が彼女の元へ集まり、徐々に彼女の身体が凍り付いていく。やがて全身が凍り付いた彼女は全く別の存在へと変貌した。

レナの前に現れたのは全長が2メートルを超える女性の姿をしたアイスゴーレムであり、その姿は魔術師の女とそっくりだった。違いがあるとすれば体格と衣服を着ていないという点だけであり、自分自身がアイスゴーレムと化した女はレナに襲い掛かった。


『シネェエエエッ!!』
「うわっ!?」


アイスゴーレムと化しても魔術師の意識は保っているのか彼女は明確にレナに目掛けて襲い掛かり、その攻撃に対してレナは退魔刀で受け止めようとした。しかし、滑りやすい氷の上では上手く踏ん張れずに押し倒されてしまい、凄まじい力で抑え付けられた。


(なんだこの力!?)


これまでに数々の力自慢と戦ってきたレナだったが、アイスゴーレムと化した魔術師は並の巨人族など足元にも及ばない怪力で抑え付ける。レナを抑え込みながら魔術師は反対の腕を振りかざし、彼に止めを刺そうと振り下ろす。


『ガアアッ!!』
「くっ……火炎弾!!」
『ギャアッ!?』


腕が振り下ろされる前にレナは魔術師の顔面に火炎の塊を放ち、どうにか相手の気を反らして脱出に成功する。何が起きているのか分からないがひとまずは距離を置く。


『アイリス!!こいつどうなったんだ!?』
『まさかこんな事が起きるとは……レナさん、それはもう人ではありません。その女は自分の命と引き換えに新たなアイスゴーレムを生み出したんです』
『どういう事だ!?』


アイリスの言葉を聞いてレナは困惑すると、彼女はゴーレムを生み出す魔術師の能力を説明してくれた。
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