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蛇足編
闇組織の隠れ家
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「く、くそっ!!まさかここまで追ってくるとは……」
「止めとけよ、あんたじゃ俺に勝てない」
「そうだそうだ」
「「ぷるるっ……(←萎れる)」」
武器を抜こうとしたアランにレナは退魔刀を構えると、後ろに隠れたコトミンはスライム達を抱えながら頷く。しかし、アランはギガントホースを操作してレナに突っ込む。
「轢き殺せっ!!」
「ヒヒンッ!!」
「おお、デカい馬だな……けど、そういうのは見慣れてるんだよ!!」
ギガントホースでレナ達を轢こうとしたアランだったが、それに対してレナは目つきを鋭くさせた。これまでに数多くの大型の魔物を倒してきたレナにとってはギガントホースなど普通の馬と大差ない。
正面から突っ込んできたギガントホースに大してレナは退魔刀を構えると、ギガントホースの蹄を受け止めた。ギガントホースの成体は巨岩を破壊するほどの一撃を繰り出せるが、レナはギガントホースの突進を受けてもびくともしない。まるで人の形をした金属の塊のように微動だにしない。
「ヒヒィンッ!?」
「うおおっ!?」
「ふうっ……ゴンちゃん直伝の不動だよ」
「また新しいの覚えてる……レナは欲張りさん」
巨人族が得意とする戦技の「不動」は文字通りに身動きせずに防御を固める戦技であり、この戦技はゴンゾウから教わっていた。実戦で扱うのは初めてだが無事に成功し、ギガントホースを転倒させた。背中に乗っていたアランはギガントホースから放り出されて地面に叩きつけられる。
「もう止めときなよ。あんたじゃ俺には勝てないって」
「ぐ、ぐぐっ……な、舐めやがって!!」
「レナ、気を付けて……いくら弱くても油断しちゃ駄目」
「貴様等!!ぶっ殺してやる!?」
レナとコトミンの煽りにアランは憤慨するが、この状況下では彼に勝ち目はない。日輪を装備したゴウカを打ち破ったレナにアランが勝つ方法はなく、それでも彼はここで捕まるわけにはいかない。最後の手段としてアランは筒状の道具を取り出す。
「ここまで追ってきたのがお前達の運の尽きだ!!」
「レナ、何かしようとしてる」
「あれは……まさか?」
アランが取り出したのは「発煙筒」を想像させる形をした道具であり、アランは筒の蓋を開いた途端に煙が噴き出す。赤色の煙が空に舞い上がり、それを見てレナは風の魔法で書けき消そうとしたがアイリスの声が響く。
『レナさん!!邪魔はしないでください、このまま一気に闇組織の奴等を誘き寄せましょう!!』
『誘き寄せる?』
『この男は仲間に援軍を求めてるんです。それなら仲間を呼び出させて一網打尽にしてください!!』
アランが仲間を呼んでいることは分かったレナは邪魔をせずに立ち尽くしていると、アランは魔道具を放り出して自分が持っていた剣を構える。こちらもただの剣ではないらしく、アランは柄の部分を外して別の柄を取り付けた。
「くくく……俺がただの潜入員だと思うなよ!!」
「いや、お前はもう用済みだから。コトミン、やっておしまいなさい!!」
「分かった」
「な、何だ貴様!?」
レナの言葉を聞いてコトミンは水筒を取り出すと、それを見たアランは警戒する。彼女は普段はスライムに水を吐き出させて援護を行うが、まだ回復しきっていないスライム達に頼らずに自分の持つ水筒で戦う準備を行う。
吸水石が取り付けられた水筒は見た目に寄らず相当な水分を補給できるが、それを利用してコトミンは普段から大量の水分を保管している。人魚族にとって陸上での生活で水を切らすことは命の危機に関わり、彼女は水筒を手放さない。そして先日に訪れた砂漠の国で回収していた水を解き放つ。
「やああっ」
「ぎゃあああっ!?」
「おお……冷水か」
砂漠の街に訪れた時にコトミンは湖の水をちゃっかりと回収しており、異様な冷たさの水を解き放つ。冷水を浴びせられたアランは悲鳴をあげて身体を庇い、そんな彼にコトミンは追撃を喰らわせる。
「必殺、水圧砲」
「ぶはぁっ!?」
人魚族の精霊魔法でコトミンは水を自在に操り、彼女は圧縮させた水をまるでレーザーのように解き放つ。アランは水を鎧越しに浴びて吹き飛び、派手に地面に転がり回る。普段は回復要員として徹しているコトミンだが、水を常備した状態ならば並の魔法使いにも負けない。
冷水を浴びせられた上に吹き飛ばされたアランは地面を転がり回り、気を失ったのか白目を剥いて動かなくなった。それを見てレナはコトミンの頭を撫でる。
「よくやったコトミン。今夜はたっぷり可愛がってやる」
「ぽっ……スラミンとヒトミンも一緒でいい?」
「「ぷるんっ(ぽっ)」」
「どんと来い」
レナはコトミン達を褒めるとアランの元へ向かい、完全に気絶していることを確認した。彼が落とした発煙筒のような魔道具に視線を向けると、未だに煙を噴き出していた。この魔道具を利用してアランは仲間を呼び出しているようだが、その前にレナも準備を行う。
「止めとけよ、あんたじゃ俺に勝てない」
「そうだそうだ」
「「ぷるるっ……(←萎れる)」」
武器を抜こうとしたアランにレナは退魔刀を構えると、後ろに隠れたコトミンはスライム達を抱えながら頷く。しかし、アランはギガントホースを操作してレナに突っ込む。
「轢き殺せっ!!」
「ヒヒンッ!!」
「おお、デカい馬だな……けど、そういうのは見慣れてるんだよ!!」
ギガントホースでレナ達を轢こうとしたアランだったが、それに対してレナは目つきを鋭くさせた。これまでに数多くの大型の魔物を倒してきたレナにとってはギガントホースなど普通の馬と大差ない。
正面から突っ込んできたギガントホースに大してレナは退魔刀を構えると、ギガントホースの蹄を受け止めた。ギガントホースの成体は巨岩を破壊するほどの一撃を繰り出せるが、レナはギガントホースの突進を受けてもびくともしない。まるで人の形をした金属の塊のように微動だにしない。
「ヒヒィンッ!?」
「うおおっ!?」
「ふうっ……ゴンちゃん直伝の不動だよ」
「また新しいの覚えてる……レナは欲張りさん」
巨人族が得意とする戦技の「不動」は文字通りに身動きせずに防御を固める戦技であり、この戦技はゴンゾウから教わっていた。実戦で扱うのは初めてだが無事に成功し、ギガントホースを転倒させた。背中に乗っていたアランはギガントホースから放り出されて地面に叩きつけられる。
「もう止めときなよ。あんたじゃ俺には勝てないって」
「ぐ、ぐぐっ……な、舐めやがって!!」
「レナ、気を付けて……いくら弱くても油断しちゃ駄目」
「貴様等!!ぶっ殺してやる!?」
レナとコトミンの煽りにアランは憤慨するが、この状況下では彼に勝ち目はない。日輪を装備したゴウカを打ち破ったレナにアランが勝つ方法はなく、それでも彼はここで捕まるわけにはいかない。最後の手段としてアランは筒状の道具を取り出す。
「ここまで追ってきたのがお前達の運の尽きだ!!」
「レナ、何かしようとしてる」
「あれは……まさか?」
アランが取り出したのは「発煙筒」を想像させる形をした道具であり、アランは筒の蓋を開いた途端に煙が噴き出す。赤色の煙が空に舞い上がり、それを見てレナは風の魔法で書けき消そうとしたがアイリスの声が響く。
『レナさん!!邪魔はしないでください、このまま一気に闇組織の奴等を誘き寄せましょう!!』
『誘き寄せる?』
『この男は仲間に援軍を求めてるんです。それなら仲間を呼び出させて一網打尽にしてください!!』
アランが仲間を呼んでいることは分かったレナは邪魔をせずに立ち尽くしていると、アランは魔道具を放り出して自分が持っていた剣を構える。こちらもただの剣ではないらしく、アランは柄の部分を外して別の柄を取り付けた。
「くくく……俺がただの潜入員だと思うなよ!!」
「いや、お前はもう用済みだから。コトミン、やっておしまいなさい!!」
「分かった」
「な、何だ貴様!?」
レナの言葉を聞いてコトミンは水筒を取り出すと、それを見たアランは警戒する。彼女は普段はスライムに水を吐き出させて援護を行うが、まだ回復しきっていないスライム達に頼らずに自分の持つ水筒で戦う準備を行う。
吸水石が取り付けられた水筒は見た目に寄らず相当な水分を補給できるが、それを利用してコトミンは普段から大量の水分を保管している。人魚族にとって陸上での生活で水を切らすことは命の危機に関わり、彼女は水筒を手放さない。そして先日に訪れた砂漠の国で回収していた水を解き放つ。
「やああっ」
「ぎゃあああっ!?」
「おお……冷水か」
砂漠の街に訪れた時にコトミンは湖の水をちゃっかりと回収しており、異様な冷たさの水を解き放つ。冷水を浴びせられたアランは悲鳴をあげて身体を庇い、そんな彼にコトミンは追撃を喰らわせる。
「必殺、水圧砲」
「ぶはぁっ!?」
人魚族の精霊魔法でコトミンは水を自在に操り、彼女は圧縮させた水をまるでレーザーのように解き放つ。アランは水を鎧越しに浴びて吹き飛び、派手に地面に転がり回る。普段は回復要員として徹しているコトミンだが、水を常備した状態ならば並の魔法使いにも負けない。
冷水を浴びせられた上に吹き飛ばされたアランは地面を転がり回り、気を失ったのか白目を剥いて動かなくなった。それを見てレナはコトミンの頭を撫でる。
「よくやったコトミン。今夜はたっぷり可愛がってやる」
「ぽっ……スラミンとヒトミンも一緒でいい?」
「「ぷるんっ(ぽっ)」」
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