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テンペスト騎士団編
強敵
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「最期の言葉はそれだけか!!全員、放て!!」
ズドドドッ……!!
戦士長らしき男の掛け声の後、エルフ達は弓の弦を離し、風属性の魔力が練り込まれた矢を放つ。それは現実世界の拳銃の弾丸に匹敵する速度であり、全員がレノの肉体に無数の矢が射抜かれる光景が頭に浮かべたが
「薙ぎ払え」
ジャララララッ!!
レノの左腕の黒衣から「銀の鎖」が放出され、一瞬で鎖は向い来る数十本の矢を振り払い、さらには鞭のようにしならせて戦士長の腹部に叩き込む。
「げふっ……!?」
「おまけ!!」
ズドォッ!!
顔面に蹴りも入れると、戦士長は白目を向いて後ろに倒れ込み、それを見た深淵の森の刺客達は怒りの表情を浮かべ、
「殺せ!!」
「生かすな!!」
約30人のエルフ達がそれぞれの武器を引き抜き、レノに向けて走り出す。既に武器には風の魔力を付与させ、流石というべきか無詠唱で魔法を発動させる者まで存在する。森人族は最も魔法に長けた種族であり、人間と違って彼らの殆どは詠唱を行わずに魔法を生み出す事が出来る。敵に回せば非常に厄介だが、
(あいつらよりはずっと弱い)
欠伸が出来るほどにレノには余裕があり、まずは接近してきた1人に対して拳を固め、
「撃雷」
ズドォオオオンッ!!
「がはぁっ……!!」
一瞬で「嵐属性」と「雷属性」を練り込ませた一撃を放ち、そのまま眼の前の1人を遥か後方まで吹き飛ばす。
「貴様!!」
「はあっ!!」
続けて2人のエルフが左右から襲い掛かり、今度は左腕に銀の鎖を纏わせてで形成した「鎖の腕」も扱い、
「肉体強化(アクセル)」
瞬時に肉体強化の魔法を発動させ、身体能力を向上させて相手よりも早く動き、全く同時に腹部に掌底を放つ。
ズドンッ!!
「「がふっ!?」」
「ふんっ!!」
「ぐっ!!」
ドォンッ!!
さり気なく後方に移動していたエルフの男にも後ろ回し蹴りを放つが、相手も咄嗟に腕を交差させて防ぐ。やはり並の人間と比べても油断にならない相手であり、決して雑魚ではない。
「今だ!!」
「風よ!!吹き荒れろ!!」
残りのエルフ達が右手を構え、そのまま風の魔力を高密度に練り込ませた魔弾を放つ。嘗てのレノが扱っていた「嵐弾」という魔法と同系統の魔弾であり、当たれば打撲程度では済まないだろう。
「うざい」
レノは右手に竜巻を纏わせ、そのまま振り払う動作を行うと同時に「風盾」を発動させる。一瞬で彼の掌に嵐の障壁が形成され、
ズドドドドッ!!
「くっ……!!」
「化け物め……!?」
無数の魔弾が衝突し、激しいかまいたち現象が周囲に生じて地面や近くの建物の壁に切傷が走る。地面に無数の斬撃を生み出しながらも、エルフ達はすぐに魔法を中断して距離を取ろうとする。
「風刃!!」
ゴォオオオオッ!!
剣を身に着けたエルフは刀身に「風属性」の魔力付与を行い、直接攻撃に切り替わろうとする。それを見たレノは風盾を解除し、
「そろそろいいかな……」
バチィィイイイッ!!
右手に蓄積させた雷属性の魔力を確認し、レノは想像(イメージ)する。生み出すのは自分の中で最も最速の魔法である「紫電」であり、単純に放つだけではせいぜい1人しか倒せないだろうが、十分に魔力を溜め込み、さらには複数の聖痕を吸収した事で強化された彼の「紋様」ならば、より効果的な攻撃が行える。
「紫電・拡散!!」
ズドォォオオオオンッ!!
「「ぐあぁあああああっ!?」」
周囲に無数の紫色の電流が放電し、一気に近くにたっていた5人組が感電して倒れこむ。風属性には強い耐性があったとしても、雷属性は十分に彼等に通用する。残りのエルフの数は20人弱であり、このまま行けば倒せるかもしれないが、
「舐めるな小僧!!」
「行くぞ!!」
エルフの中でも大柄な戦士達が動き出し、彼等の武器は剣ではなく木刀であり、以前にアルファが装備していた神木製の武器と似ている。
「「はあぁああああっ!!」」
2人は掛け声を合わせるように魔力を流し込み、木刀に異変が起きる。形が変形し、徐々に植物が生え、一気に無数の蔓が生み出される。だが、アルファと比べれば随分とお粗末な魔法であり、レノは向かってくる蔓に対して手刀を向け、
「雷槍!!」
ズバァアアアアッ!!
右手に雷の槍を形成し、そのまま蔓を薙ぎ払い、焼き焦がす。エルフ達は驚愕に目を見開き、まるでレノが木刀に起きる変化を事前に知っていたかのような対応であり、
「まだだよ!!」
「何ぃっ!?」
ズドォオンッ!!
そのまま投擲するように右手に帯電支えていた「雷槍」を投擲し、向い来る雷に木刀を持つ1人が避けきれず、何とか防ごうと木刀を構えるが、
バチィイイイイイッ!!
「ぐあぁああああっ!?」
「電流だよ?受け止める馬鹿がいるかっ」
刀身に触れた瞬間に電撃が肉体に伝わり、そのまま男は倒れこむ。慌てて他の者達が助け起こそうと動き出すが、それよりも早くレノは相方がやられたことで隙を見せたもう片方の戦士に近寄り、
「隙だらけ」
「ぐふっ!!」
ドゴォオオンッ!!
容赦なく、撃雷を叩き込んで気絶させる。
ズドドドッ……!!
戦士長らしき男の掛け声の後、エルフ達は弓の弦を離し、風属性の魔力が練り込まれた矢を放つ。それは現実世界の拳銃の弾丸に匹敵する速度であり、全員がレノの肉体に無数の矢が射抜かれる光景が頭に浮かべたが
「薙ぎ払え」
ジャララララッ!!
レノの左腕の黒衣から「銀の鎖」が放出され、一瞬で鎖は向い来る数十本の矢を振り払い、さらには鞭のようにしならせて戦士長の腹部に叩き込む。
「げふっ……!?」
「おまけ!!」
ズドォッ!!
顔面に蹴りも入れると、戦士長は白目を向いて後ろに倒れ込み、それを見た深淵の森の刺客達は怒りの表情を浮かべ、
「殺せ!!」
「生かすな!!」
約30人のエルフ達がそれぞれの武器を引き抜き、レノに向けて走り出す。既に武器には風の魔力を付与させ、流石というべきか無詠唱で魔法を発動させる者まで存在する。森人族は最も魔法に長けた種族であり、人間と違って彼らの殆どは詠唱を行わずに魔法を生み出す事が出来る。敵に回せば非常に厄介だが、
(あいつらよりはずっと弱い)
欠伸が出来るほどにレノには余裕があり、まずは接近してきた1人に対して拳を固め、
「撃雷」
ズドォオオオンッ!!
「がはぁっ……!!」
一瞬で「嵐属性」と「雷属性」を練り込ませた一撃を放ち、そのまま眼の前の1人を遥か後方まで吹き飛ばす。
「貴様!!」
「はあっ!!」
続けて2人のエルフが左右から襲い掛かり、今度は左腕に銀の鎖を纏わせてで形成した「鎖の腕」も扱い、
「肉体強化(アクセル)」
瞬時に肉体強化の魔法を発動させ、身体能力を向上させて相手よりも早く動き、全く同時に腹部に掌底を放つ。
ズドンッ!!
「「がふっ!?」」
「ふんっ!!」
「ぐっ!!」
ドォンッ!!
さり気なく後方に移動していたエルフの男にも後ろ回し蹴りを放つが、相手も咄嗟に腕を交差させて防ぐ。やはり並の人間と比べても油断にならない相手であり、決して雑魚ではない。
「今だ!!」
「風よ!!吹き荒れろ!!」
残りのエルフ達が右手を構え、そのまま風の魔力を高密度に練り込ませた魔弾を放つ。嘗てのレノが扱っていた「嵐弾」という魔法と同系統の魔弾であり、当たれば打撲程度では済まないだろう。
「うざい」
レノは右手に竜巻を纏わせ、そのまま振り払う動作を行うと同時に「風盾」を発動させる。一瞬で彼の掌に嵐の障壁が形成され、
ズドドドドッ!!
「くっ……!!」
「化け物め……!?」
無数の魔弾が衝突し、激しいかまいたち現象が周囲に生じて地面や近くの建物の壁に切傷が走る。地面に無数の斬撃を生み出しながらも、エルフ達はすぐに魔法を中断して距離を取ろうとする。
「風刃!!」
ゴォオオオオッ!!
剣を身に着けたエルフは刀身に「風属性」の魔力付与を行い、直接攻撃に切り替わろうとする。それを見たレノは風盾を解除し、
「そろそろいいかな……」
バチィィイイイッ!!
右手に蓄積させた雷属性の魔力を確認し、レノは想像(イメージ)する。生み出すのは自分の中で最も最速の魔法である「紫電」であり、単純に放つだけではせいぜい1人しか倒せないだろうが、十分に魔力を溜め込み、さらには複数の聖痕を吸収した事で強化された彼の「紋様」ならば、より効果的な攻撃が行える。
「紫電・拡散!!」
ズドォォオオオオンッ!!
「「ぐあぁあああああっ!?」」
周囲に無数の紫色の電流が放電し、一気に近くにたっていた5人組が感電して倒れこむ。風属性には強い耐性があったとしても、雷属性は十分に彼等に通用する。残りのエルフの数は20人弱であり、このまま行けば倒せるかもしれないが、
「舐めるな小僧!!」
「行くぞ!!」
エルフの中でも大柄な戦士達が動き出し、彼等の武器は剣ではなく木刀であり、以前にアルファが装備していた神木製の武器と似ている。
「「はあぁああああっ!!」」
2人は掛け声を合わせるように魔力を流し込み、木刀に異変が起きる。形が変形し、徐々に植物が生え、一気に無数の蔓が生み出される。だが、アルファと比べれば随分とお粗末な魔法であり、レノは向かってくる蔓に対して手刀を向け、
「雷槍!!」
ズバァアアアアッ!!
右手に雷の槍を形成し、そのまま蔓を薙ぎ払い、焼き焦がす。エルフ達は驚愕に目を見開き、まるでレノが木刀に起きる変化を事前に知っていたかのような対応であり、
「まだだよ!!」
「何ぃっ!?」
ズドォオンッ!!
そのまま投擲するように右手に帯電支えていた「雷槍」を投擲し、向い来る雷に木刀を持つ1人が避けきれず、何とか防ごうと木刀を構えるが、
バチィイイイイイッ!!
「ぐあぁああああっ!?」
「電流だよ?受け止める馬鹿がいるかっ」
刀身に触れた瞬間に電撃が肉体に伝わり、そのまま男は倒れこむ。慌てて他の者達が助け起こそうと動き出すが、それよりも早くレノは相方がやられたことで隙を見せたもう片方の戦士に近寄り、
「隙だらけ」
「ぐふっ!!」
ドゴォオオンッ!!
容赦なく、撃雷を叩き込んで気絶させる。
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