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戦姫編
小ネタ集 その1
※本編ではありません。時系列は各話バラバラです。
――第1話 〈宿屋の騒動〉――
レナがコトミンと黒猫亭で生活を始めたばかりの頃、外見は同世代の美少女のコトミンと共に生活していると彼女の事を意識せずにはいられなくなり、しかもコトミンも彼に懐いているので猫のように擦り寄ってくる。
「ごろごろ……」
「ちょっ……本当に猫みたいだな」
「うにゃあっ……」
コトミンの頭を撫でやりながらレナは溜息を吐きだし、自分の手持ちの資金を確認して頭を悩める。残された金銭では黒猫亭の格安の宿代でも1日か2日が限界であり、それまでの間に金銭を稼がなければならない。だが、レナはコトミンに視線を向け、彼女はスライムである事を思い出す。
「ねえ、コトミン……コトミンは人間以外に変身できる?」
「やろうと思えば」
「なら猫……とかに変身できる?そしたら宿代が安くなるかもしれないし……」
彼女が他の動物に変化を果たせば宿代が1人分になるのではないかと考えたレナはコトミンに頼んで人間以外の生物に変身できないのか尋ねると、彼女は頷いてベッドの上に横になる。
「……変身」
「おおっ!?」
レナの目の前でコトミンの全身が変形を始め、身体が青色の液状生物に変化を果たし、やがて虎模様の猫がベッドの上に横たわった状態で出現する。外見は完全に猫に変化を果たしており、スライムの面影は全く残していないが、レナは唖然とする。
「えっと、コトミンさん?」
「どう?猫になった?」
「あ、うん……普通にその状態でも喋れるんだ。でもさ……もしかして体積は変えられないの?」
「……無理」
――ベッドの上に横たわる猫は体長が人間並みに存在する巨大な猫であり、最早「虎」という表現が正しく、それでいながら顔面部分は完全に猫であり、レナは溜息を吐きながら彼女の頭を撫でやる。
「変身できたのはいいけど……これをペットと呼ぶのは難しいな……」
「ごろごろ……」
「あ、ちょっと……その状態で擦り寄らないでくれる?怖いから……」
猫というよりは虎に変身したコトミンがレナに擦り寄り、彼女としては甘えているつもりだろうが人間並の大きさの猫(虎)に擦り寄られるレナはちょっとした恐怖を抱いた時、部屋の扉が唐突に開かれる。
「レナさ~んっ!!今日の分の宿代の徴収に来たっす……えっ……?」
「「あっ」」
黒猫亭の従業員であるエルフ族のエリナがノックも無しに部屋の中に入り込み、猫(虎)と戯れているレナの姿に目を見開き、しばらくの間は沈黙が訪れ、やがてコトミンが口を開く。
「に、にゃあぁっ……」
「ちょっ……」
「ぎゃあああっ!?」
彼女としては気を使って猫の鳴き声を上げたつもりかもしれないが、エリナは悲鳴を上げてその場に倒れ込み、気絶してしまう。その光景にレナは慌てて起き上がり、案の定というべきか下の階から階段を駆け上がる音が響き渡る。
『な、なんだい!!今の悲鳴は!?エリナ!?何処にいるんだい!?』
「やばい、コトミン元に戻って!!」
「……折角変身したのに」
「いいから早く!!」
――気絶したエリナにレナは駆け付け、コトミンは不満そうな表情を抱くが人間の姿に戻り、その後はバルとエリナを誤魔化すのに途轍もない苦労をしたレナは迂闊にコトミンに人間以外の生物に変化させない事を心に決めた。
――第二話 〈アイリィの借金返済〉――
「アイリィ……そろそろお金返そうよ」
「え?何の話ですか?」
「いや、お前が居た酒場の暗殺者の事だよ」
「ああ……そう言えば居ましたねそんな人」
ゴブリンキングの討伐から数日が経過し、レナはアイリィに彼女が住んでいた酒場に魔石を保管していた暗殺者の男性の事を話す。彼女は忘れていたが、まだレナ達と出会う前の彼女は勝手に酒場に隠されていた魔石を吸収する事で生き延びており、その魔石の本来の所有者から恨みを買っている。
レナとしては魔石を盗難したまま逃げ出してしまった事に負い目を感じており、彼女が使用した魔石の代金分の資金を小袋に詰めて彼女に渡す。
「ほら、ちゃんと返してきなよ」
「え?ちょっと待ってください。私1人で返しに行くんですか!?」
「元を正せばお前が悪いんだろ」
「ええ……まあ、分かりましたよ。適当に手紙を書いてあの酒場に放り投げればいいと思いますし……」
アイリィはレナから資金を受け取り、本来ならば彼女が返却しなければならないのだが、彼女は薬品の実験で自分の管理している資金は全て使い果たしており、結局レナから資金を受け取って1人でスラム街に向かう事にした。もしも危険な目に遭遇しそうになっても彼女にはこれまでの実験で生み出した薬品と緊急避難用の転移石も所持しており、面倒ではあるがスラム街に向かう。
「レナさんも律儀な人ですね……別に命を狙ってきた人にお金なんて返さなくてもいいと思いますけど……」
彼女はぶつぶつと呟きながらスラム街に移動する途中、市場に立ち寄る。単純に近道のつもりで通りかかっただけだが、彼女は露天商の1人に声を掛けられる。
「お、そこのお嬢ちゃん!!良かったら薬草はどうだい?回復薬の製作には必需品だよ!!」
「買います」
無意識にコトミンは薬品の調合に利用できる薬草の購入を行い、レナが渡した資金を使用してしまう――
――後日、スラム街の酒場に戻って来た暗殺者は机の上に手紙と小袋が置かれている事に気付き、何事かと疑問を抱いた彼は手紙の内容を確認すると以前に自分の魔石を強奪した人間達からの手紙である事に気付き、その内容はこのように書かれていた。
『すいません。いや、本当にすいませんでした……分割払いでお願いします』
「……ざけんなぁっ!!」
小袋の中には銅貨が数枚入っているだけであり、彼は次に3人組を見かけた時は必ず殺す事を決意した――
――第1話 〈宿屋の騒動〉――
レナがコトミンと黒猫亭で生活を始めたばかりの頃、外見は同世代の美少女のコトミンと共に生活していると彼女の事を意識せずにはいられなくなり、しかもコトミンも彼に懐いているので猫のように擦り寄ってくる。
「ごろごろ……」
「ちょっ……本当に猫みたいだな」
「うにゃあっ……」
コトミンの頭を撫でやりながらレナは溜息を吐きだし、自分の手持ちの資金を確認して頭を悩める。残された金銭では黒猫亭の格安の宿代でも1日か2日が限界であり、それまでの間に金銭を稼がなければならない。だが、レナはコトミンに視線を向け、彼女はスライムである事を思い出す。
「ねえ、コトミン……コトミンは人間以外に変身できる?」
「やろうと思えば」
「なら猫……とかに変身できる?そしたら宿代が安くなるかもしれないし……」
彼女が他の動物に変化を果たせば宿代が1人分になるのではないかと考えたレナはコトミンに頼んで人間以外の生物に変身できないのか尋ねると、彼女は頷いてベッドの上に横になる。
「……変身」
「おおっ!?」
レナの目の前でコトミンの全身が変形を始め、身体が青色の液状生物に変化を果たし、やがて虎模様の猫がベッドの上に横たわった状態で出現する。外見は完全に猫に変化を果たしており、スライムの面影は全く残していないが、レナは唖然とする。
「えっと、コトミンさん?」
「どう?猫になった?」
「あ、うん……普通にその状態でも喋れるんだ。でもさ……もしかして体積は変えられないの?」
「……無理」
――ベッドの上に横たわる猫は体長が人間並みに存在する巨大な猫であり、最早「虎」という表現が正しく、それでいながら顔面部分は完全に猫であり、レナは溜息を吐きながら彼女の頭を撫でやる。
「変身できたのはいいけど……これをペットと呼ぶのは難しいな……」
「ごろごろ……」
「あ、ちょっと……その状態で擦り寄らないでくれる?怖いから……」
猫というよりは虎に変身したコトミンがレナに擦り寄り、彼女としては甘えているつもりだろうが人間並の大きさの猫(虎)に擦り寄られるレナはちょっとした恐怖を抱いた時、部屋の扉が唐突に開かれる。
「レナさ~んっ!!今日の分の宿代の徴収に来たっす……えっ……?」
「「あっ」」
黒猫亭の従業員であるエルフ族のエリナがノックも無しに部屋の中に入り込み、猫(虎)と戯れているレナの姿に目を見開き、しばらくの間は沈黙が訪れ、やがてコトミンが口を開く。
「に、にゃあぁっ……」
「ちょっ……」
「ぎゃあああっ!?」
彼女としては気を使って猫の鳴き声を上げたつもりかもしれないが、エリナは悲鳴を上げてその場に倒れ込み、気絶してしまう。その光景にレナは慌てて起き上がり、案の定というべきか下の階から階段を駆け上がる音が響き渡る。
『な、なんだい!!今の悲鳴は!?エリナ!?何処にいるんだい!?』
「やばい、コトミン元に戻って!!」
「……折角変身したのに」
「いいから早く!!」
――気絶したエリナにレナは駆け付け、コトミンは不満そうな表情を抱くが人間の姿に戻り、その後はバルとエリナを誤魔化すのに途轍もない苦労をしたレナは迂闊にコトミンに人間以外の生物に変化させない事を心に決めた。
――第二話 〈アイリィの借金返済〉――
「アイリィ……そろそろお金返そうよ」
「え?何の話ですか?」
「いや、お前が居た酒場の暗殺者の事だよ」
「ああ……そう言えば居ましたねそんな人」
ゴブリンキングの討伐から数日が経過し、レナはアイリィに彼女が住んでいた酒場に魔石を保管していた暗殺者の男性の事を話す。彼女は忘れていたが、まだレナ達と出会う前の彼女は勝手に酒場に隠されていた魔石を吸収する事で生き延びており、その魔石の本来の所有者から恨みを買っている。
レナとしては魔石を盗難したまま逃げ出してしまった事に負い目を感じており、彼女が使用した魔石の代金分の資金を小袋に詰めて彼女に渡す。
「ほら、ちゃんと返してきなよ」
「え?ちょっと待ってください。私1人で返しに行くんですか!?」
「元を正せばお前が悪いんだろ」
「ええ……まあ、分かりましたよ。適当に手紙を書いてあの酒場に放り投げればいいと思いますし……」
アイリィはレナから資金を受け取り、本来ならば彼女が返却しなければならないのだが、彼女は薬品の実験で自分の管理している資金は全て使い果たしており、結局レナから資金を受け取って1人でスラム街に向かう事にした。もしも危険な目に遭遇しそうになっても彼女にはこれまでの実験で生み出した薬品と緊急避難用の転移石も所持しており、面倒ではあるがスラム街に向かう。
「レナさんも律儀な人ですね……別に命を狙ってきた人にお金なんて返さなくてもいいと思いますけど……」
彼女はぶつぶつと呟きながらスラム街に移動する途中、市場に立ち寄る。単純に近道のつもりで通りかかっただけだが、彼女は露天商の1人に声を掛けられる。
「お、そこのお嬢ちゃん!!良かったら薬草はどうだい?回復薬の製作には必需品だよ!!」
「買います」
無意識にコトミンは薬品の調合に利用できる薬草の購入を行い、レナが渡した資金を使用してしまう――
――後日、スラム街の酒場に戻って来た暗殺者は机の上に手紙と小袋が置かれている事に気付き、何事かと疑問を抱いた彼は手紙の内容を確認すると以前に自分の魔石を強奪した人間達からの手紙である事に気付き、その内容はこのように書かれていた。
『すいません。いや、本当にすいませんでした……分割払いでお願いします』
「……ざけんなぁっ!!」
小袋の中には銅貨が数枚入っているだけであり、彼は次に3人組を見かけた時は必ず殺す事を決意した――
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