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第1話 憧憬
再会 Episode:04
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この暗いのにと思って訊くと、けっこーシビアな答えが返ってきた。
「町の病院へ昨日から負傷兵が運ばれてるんだが、予想より多かったらしくてな。
手が足りないから来てくれと、さっき連絡があったんだ」
――あ、あれか。
俺が無視したのが、そうだったらしい。
「悪いが、頼むな」
「ん、わかった」
まぁ街中は外出禁止令同然の状態だし、こゆ理由なら誰か来ても、すんなり帰ってもらえるだろう。
「あの子は、できるだけ寝かせておくんだ。
それから私たちは裏手の学校にいるから、何かあったらすぐ連絡しなさい」
「了解」
近いってのも、なによりだった。
あの公園の隣のガッコなら、走ってきゃすぐの距離だ。
「じゃぁ、頼んだわねー」
妙にうきうきしたふうな叔母さんの声を残して、二人が出てった。
今まで以上に、家の中が静まり返る。
――にしても、もういいよな?
このまま待合室にいるってのも癪に障るから、俺は奥の診療室のドアを開けた。
ベッドの上に、眠ってるルーフェイアの姿がある。
辛そうだった。
眠ってるはずなのに、それでもまだ心が痛そうだ。
「……バカやろ」
小さくつぶやく。
んなに辛いのに、なんでやめねぇんだか……。
と、不意にルーフェイアのヤツが目を覚ました。
「え、あ、その、悪りぃ。
えーと、起こしちまったか?」
「ううん……」
言いながらこいつが起き上がりかけて――がくりと手を付く。
「ムリすんなよ」
「……うん。
けど、これだけ、やらなきゃ……」
大事な話らしくて、こんだけ身体が参ってるってのに、ルーフェイアのヤツはやめようとしなかった。
見かねて訊く。
「何すんだ?」
「あのね……通話石の通信網入れるとこ、ある……?」
「通信網?」
なんでいきなり、と思ってたら、訊くより早くこいつが説明してくれた。
「連絡、したいの……」
「だったら二階の、叔父さんのが使えるぜ」
隣の診療室にもあることにゃあるけど、あれは俺が登録されてねぇから使えない。
「ありがと、わかった……」
でもルーフェイアのやつ、やっぱ起き上がれないらしい。
これじゃ二階の部屋どこか、どうやったって三歩も進めねぇだろう。
「明日じゃ、ダメなのか?」
「けど、きっと心配してる、から……」
――そりゃそうだ。
行方不明のままってのと、居場所だけでも分かってるのとじゃ、天と地以上の開きがある。
かといってこの調子じゃ、どうやって連れてったもんだか……。
少し考えて、俺はこいつにもちかけてみた。
「俺が、やっといてやろうか?」
「……いいの?」
「いいぞ?」
町を30キロランニングしろとか言うわけじゃ、ねぇし。
「そしたら……場所、書くから……」
どっからか引っ張り出した紙切れに、ルーフェイアのやつが連絡先を書き付ける。
「ここに、おねがい……」
「オッケー。んで、なんて書きゃいい?」
沈黙が降りた。
こいつの碧い瞳から、涙がこぼれる。
「町の病院へ昨日から負傷兵が運ばれてるんだが、予想より多かったらしくてな。
手が足りないから来てくれと、さっき連絡があったんだ」
――あ、あれか。
俺が無視したのが、そうだったらしい。
「悪いが、頼むな」
「ん、わかった」
まぁ街中は外出禁止令同然の状態だし、こゆ理由なら誰か来ても、すんなり帰ってもらえるだろう。
「あの子は、できるだけ寝かせておくんだ。
それから私たちは裏手の学校にいるから、何かあったらすぐ連絡しなさい」
「了解」
近いってのも、なによりだった。
あの公園の隣のガッコなら、走ってきゃすぐの距離だ。
「じゃぁ、頼んだわねー」
妙にうきうきしたふうな叔母さんの声を残して、二人が出てった。
今まで以上に、家の中が静まり返る。
――にしても、もういいよな?
このまま待合室にいるってのも癪に障るから、俺は奥の診療室のドアを開けた。
ベッドの上に、眠ってるルーフェイアの姿がある。
辛そうだった。
眠ってるはずなのに、それでもまだ心が痛そうだ。
「……バカやろ」
小さくつぶやく。
んなに辛いのに、なんでやめねぇんだか……。
と、不意にルーフェイアのヤツが目を覚ました。
「え、あ、その、悪りぃ。
えーと、起こしちまったか?」
「ううん……」
言いながらこいつが起き上がりかけて――がくりと手を付く。
「ムリすんなよ」
「……うん。
けど、これだけ、やらなきゃ……」
大事な話らしくて、こんだけ身体が参ってるってのに、ルーフェイアのヤツはやめようとしなかった。
見かねて訊く。
「何すんだ?」
「あのね……通話石の通信網入れるとこ、ある……?」
「通信網?」
なんでいきなり、と思ってたら、訊くより早くこいつが説明してくれた。
「連絡、したいの……」
「だったら二階の、叔父さんのが使えるぜ」
隣の診療室にもあることにゃあるけど、あれは俺が登録されてねぇから使えない。
「ありがと、わかった……」
でもルーフェイアのやつ、やっぱ起き上がれないらしい。
これじゃ二階の部屋どこか、どうやったって三歩も進めねぇだろう。
「明日じゃ、ダメなのか?」
「けど、きっと心配してる、から……」
――そりゃそうだ。
行方不明のままってのと、居場所だけでも分かってるのとじゃ、天と地以上の開きがある。
かといってこの調子じゃ、どうやって連れてったもんだか……。
少し考えて、俺はこいつにもちかけてみた。
「俺が、やっといてやろうか?」
「……いいの?」
「いいぞ?」
町を30キロランニングしろとか言うわけじゃ、ねぇし。
「そしたら……場所、書くから……」
どっからか引っ張り出した紙切れに、ルーフェイアのやつが連絡先を書き付ける。
「ここに、おねがい……」
「オッケー。んで、なんて書きゃいい?」
沈黙が降りた。
こいつの碧い瞳から、涙がこぼれる。
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