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第8話 言葉ではなく
戦闘 Episode:16
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「けどまぁ、広場が近くてよかったな」
「うん」
イマドの言うとおり、あたしたちがいた場所から駅前の広場までは、ほんのちょっとの距離だった。
ただ歩道を駆け抜けているあたしたちはいいけれど、カニは車道を強引に走って?いるから、完全に交通妨害を起こしている。
「にしても、ロデスティオ軍ってのは何考えてんだろな?」
「あたしに訊かれても……」
もしかすると、何も考えていないのかもしれないし。
ともかく駅前の広場にたどりついて、あたしたちは足を止めた。
人形が追いついてくる。
「上級魔法、行くから」
「わかった」
なにしろあの大きさだ。ちょっとやそっとの魔法じゃびくともしないだろう。
急いで呪文の詠唱――さすがに上級魔法となると、ちゃんと詠唱しないと発動させられない――を始める。
「遥かなる天より裁きの光、我が手に集いていかずちとなれ――ケラウノス・レイジっ!」
上級雷系呪文が発動する。
雷撃が天から駆け下って地を貫き、金属のこすれる音をたてながら鋼鉄のカニがくずおれた。
「やった……か?」
「わかんない……」
普通だったら絶対にスクラップになっているはずだけれど、なぜか自信がなかった。
あの赤い目が、まだこっちを見ている気がする。
「でもよ、これでおしゃかにならなかったら――げ、マジ?」
近づこうとしていたイマドが、うわずった声を出す。
「そんな……!」
あたしも信じられなかった。
なにしろこの人形、あれほどのダメージを受けたのに、何事もなかったかのように立ち上がったのだ。
「どうなってんだよ!」
「そんなこと言われても……あ、もしかして……自己修復機能……?」
ロデスティオ軍はそういうものを人形に搭載させようとしてると、以前聞いたことがある。
「自己修復機能だぁ?
んじゃどうやって倒せってんだよ?」
「機能以上の負荷与えれば、たぶん……」
ただこれだけの機能をもっているとなると、内部の肝心な場所が魔力や電撃に対して、絶縁構造になっているかもしれない。
もしそうならお手上げだ。
「うん」
イマドの言うとおり、あたしたちがいた場所から駅前の広場までは、ほんのちょっとの距離だった。
ただ歩道を駆け抜けているあたしたちはいいけれど、カニは車道を強引に走って?いるから、完全に交通妨害を起こしている。
「にしても、ロデスティオ軍ってのは何考えてんだろな?」
「あたしに訊かれても……」
もしかすると、何も考えていないのかもしれないし。
ともかく駅前の広場にたどりついて、あたしたちは足を止めた。
人形が追いついてくる。
「上級魔法、行くから」
「わかった」
なにしろあの大きさだ。ちょっとやそっとの魔法じゃびくともしないだろう。
急いで呪文の詠唱――さすがに上級魔法となると、ちゃんと詠唱しないと発動させられない――を始める。
「遥かなる天より裁きの光、我が手に集いていかずちとなれ――ケラウノス・レイジっ!」
上級雷系呪文が発動する。
雷撃が天から駆け下って地を貫き、金属のこすれる音をたてながら鋼鉄のカニがくずおれた。
「やった……か?」
「わかんない……」
普通だったら絶対にスクラップになっているはずだけれど、なぜか自信がなかった。
あの赤い目が、まだこっちを見ている気がする。
「でもよ、これでおしゃかにならなかったら――げ、マジ?」
近づこうとしていたイマドが、うわずった声を出す。
「そんな……!」
あたしも信じられなかった。
なにしろこの人形、あれほどのダメージを受けたのに、何事もなかったかのように立ち上がったのだ。
「どうなってんだよ!」
「そんなこと言われても……あ、もしかして……自己修復機能……?」
ロデスティオ軍はそういうものを人形に搭載させようとしてると、以前聞いたことがある。
「自己修復機能だぁ?
んじゃどうやって倒せってんだよ?」
「機能以上の負荷与えれば、たぶん……」
ただこれだけの機能をもっているとなると、内部の肝心な場所が魔力や電撃に対して、絶縁構造になっているかもしれない。
もしそうならお手上げだ。
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