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第9話 至高の日常
不審 Episode:17
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「ところで、イマドは――?」
「そこのベッドで寝ていますよ」
タシュアにつられて視線をやって、見たものにシルファが唖然とする。
「こんなとことろで……」
「私も呆れました」
どう考えても、こういう行動に出る人間はごく少数派だろう。
「それにしたって……あ、起きていたのか」
「いや、メシの気配がしたんで」
「なんですか、それは」
目を開けて身を起こした後輩に、思わず突っ込む。
「そう言われても、したんですって。
――先輩、あいつ、どこまで行きましたかね?」
後ろ半分は、シルファに向けての言葉だ。
「よく分からないが……たぶん、外まで行ったと思う」
「律儀なヤツだな~。なきゃないで良かったのに」
主題がないまま、唐突に二人の間で話が進行する。とはいえ内容が内容のため、タシュアにも何の話かはすぐ分かった。
「おや、イマドともあろう方がルーフェイアの性格を分かっていないのですか」
「また先輩、そうやって後輩をいじめるんですから」
「事実を指摘しただけで、いじめてなどいませんがね」
やけにテンポのいいやりとりに、シルファが苦笑しながら包みを差し出した。
「とりあえず二人とも、食べないか?」
こう言えば一時中断するのを、よく知っている。
「あ、ども♪」
「では、遠慮なく」
だが手を伸ばしかけて――タシュアは止めた。
「まったく、よりによって、ですか」
「マジ、何考えてんですかね。
――あれ、先輩食わないんですか?」
イマドのほうはもう、話に乗りながらしっかりひとつ口に運んでいる。
「この状況で満腹にしたりすれば、いざと言うときに動けませんからね」
「けど、ひとつくらい」
今度も唐突に進行した話に、シルファは付いてこられなかったらしい。
「その、何の話を……してるんだ?」
「すぐに分かります。
それよりシルファ、ちゃんと武器は手元にありますか?」
「え?!」
同時に、病棟内に悲鳴が響き渡った。
「そこのベッドで寝ていますよ」
タシュアにつられて視線をやって、見たものにシルファが唖然とする。
「こんなとことろで……」
「私も呆れました」
どう考えても、こういう行動に出る人間はごく少数派だろう。
「それにしたって……あ、起きていたのか」
「いや、メシの気配がしたんで」
「なんですか、それは」
目を開けて身を起こした後輩に、思わず突っ込む。
「そう言われても、したんですって。
――先輩、あいつ、どこまで行きましたかね?」
後ろ半分は、シルファに向けての言葉だ。
「よく分からないが……たぶん、外まで行ったと思う」
「律儀なヤツだな~。なきゃないで良かったのに」
主題がないまま、唐突に二人の間で話が進行する。とはいえ内容が内容のため、タシュアにも何の話かはすぐ分かった。
「おや、イマドともあろう方がルーフェイアの性格を分かっていないのですか」
「また先輩、そうやって後輩をいじめるんですから」
「事実を指摘しただけで、いじめてなどいませんがね」
やけにテンポのいいやりとりに、シルファが苦笑しながら包みを差し出した。
「とりあえず二人とも、食べないか?」
こう言えば一時中断するのを、よく知っている。
「あ、ども♪」
「では、遠慮なく」
だが手を伸ばしかけて――タシュアは止めた。
「まったく、よりによって、ですか」
「マジ、何考えてんですかね。
――あれ、先輩食わないんですか?」
イマドのほうはもう、話に乗りながらしっかりひとつ口に運んでいる。
「この状況で満腹にしたりすれば、いざと言うときに動けませんからね」
「けど、ひとつくらい」
今度も唐突に進行した話に、シルファは付いてこられなかったらしい。
「その、何の話を……してるんだ?」
「すぐに分かります。
それよりシルファ、ちゃんと武器は手元にありますか?」
「え?!」
同時に、病棟内に悲鳴が響き渡った。
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