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第10話 空(うつほ)なる真実
ノネ湖にて Episode:05
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力は貸したい。だが相手は竜だ。
私一人では、手に余る可能性があった。
「あの、竜って……大きさは、どのくらいですか? あと、数と種類は?」
「ルーフェイア!」
横から口を出してきたのを、思わず叱り付ける。
この子が強いのは確かだが、無謀すぎだ。
だが珍しく、ルーフェイアは引かなかった。
「大きさと種類と数が分かれば、必要な戦力が分かります。それから考えても、遅くありません」
正論だ。
先輩は一瞬あっけに取られていたが、ルーフェイアの質問に答え始めた。
「大きさは……足跡から見るかぎり、そうでもないかな。頭のてっぺんまで、大人の倍くらいだと思う。
数はおそらく1体。見た人がみんな、顔に傷があったと言ってるから、まず同一だろう。
種類は、翼のない肉食のヤツだって聞いてる。ほら、立って歩くタイプの」
「じゃぁ、トカゲの大きいのですね」
なんだか語弊のある言い方だが、あながち間違いでもない。
この手のものをひっくるめて「竜」とよく言うが、実際には種類が細かく分かれる。
人間のように言葉を操り魔法まで使うものもいれば、火も吐けず空も飛べない下等なもの、走竜のように草食で人間が使役するものまで、さまざまだ。
今回は幸い、その下等種らしい。
「これなら、2人ならなんとかなりませんか?」
「そうだな」
私1人でもぎりぎり倒せるだろうし、ルーフェイアがいるなら問題ないだろう。
そもそもよく考えてみれば、シエラをよく知る先輩が、傭兵隊の私に話を持ってきたのだ。
倒せないわけがない。
むしろ驚いたのは、先輩のほうだった。
「ちょ、ちょっと待て。引き受けてくれるのは嬉しいが、その子が出ることはないだろう!」
思わず2人で、顔を見合わせる。
「本校に直接入学したのは、僕も聞いてる。けど記憶じゃ、まだ7年生だろう?
やっと春から、本格的な模擬戦を始めたくらいじゃないか。
そんな子を出したら、餌食になるだけだ」
先輩の言葉をしばらく反芻して、やっと意味が分かった。
要するに先輩はルーフェイアが、シエラの他の子と同じ程度にしか、戦えないと思っているのだ。
「先輩、この子なら、大丈夫です。去年の秋から、任務に同行してますし……ケンディクの病院立てこもり事件じゃ、いちばんの立役者でした」
「――え?」
唖然というのは、こういうことを言うんだろう。
ぽかんと口を開けたまま、先輩が石化した。
私一人では、手に余る可能性があった。
「あの、竜って……大きさは、どのくらいですか? あと、数と種類は?」
「ルーフェイア!」
横から口を出してきたのを、思わず叱り付ける。
この子が強いのは確かだが、無謀すぎだ。
だが珍しく、ルーフェイアは引かなかった。
「大きさと種類と数が分かれば、必要な戦力が分かります。それから考えても、遅くありません」
正論だ。
先輩は一瞬あっけに取られていたが、ルーフェイアの質問に答え始めた。
「大きさは……足跡から見るかぎり、そうでもないかな。頭のてっぺんまで、大人の倍くらいだと思う。
数はおそらく1体。見た人がみんな、顔に傷があったと言ってるから、まず同一だろう。
種類は、翼のない肉食のヤツだって聞いてる。ほら、立って歩くタイプの」
「じゃぁ、トカゲの大きいのですね」
なんだか語弊のある言い方だが、あながち間違いでもない。
この手のものをひっくるめて「竜」とよく言うが、実際には種類が細かく分かれる。
人間のように言葉を操り魔法まで使うものもいれば、火も吐けず空も飛べない下等なもの、走竜のように草食で人間が使役するものまで、さまざまだ。
今回は幸い、その下等種らしい。
「これなら、2人ならなんとかなりませんか?」
「そうだな」
私1人でもぎりぎり倒せるだろうし、ルーフェイアがいるなら問題ないだろう。
そもそもよく考えてみれば、シエラをよく知る先輩が、傭兵隊の私に話を持ってきたのだ。
倒せないわけがない。
むしろ驚いたのは、先輩のほうだった。
「ちょ、ちょっと待て。引き受けてくれるのは嬉しいが、その子が出ることはないだろう!」
思わず2人で、顔を見合わせる。
「本校に直接入学したのは、僕も聞いてる。けど記憶じゃ、まだ7年生だろう?
やっと春から、本格的な模擬戦を始めたくらいじゃないか。
そんな子を出したら、餌食になるだけだ」
先輩の言葉をしばらく反芻して、やっと意味が分かった。
要するに先輩はルーフェイアが、シエラの他の子と同じ程度にしか、戦えないと思っているのだ。
「先輩、この子なら、大丈夫です。去年の秋から、任務に同行してますし……ケンディクの病院立てこもり事件じゃ、いちばんの立役者でした」
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唖然というのは、こういうことを言うんだろう。
ぽかんと口を開けたまま、先輩が石化した。
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