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case.4 略奪◇3
しおりを挟む嫌だ、インハルト以外に触られているかと思うと虫酸が走る、はずなのに、身体が疼いて仕方がない。
エルミーユは何度も立ち上がろうとするが脚がうまく動かせず、脚が擦り合わさる度に感じてしまう。
「無理しなくていいんだよ?僕は触診しているだけだけどインハルト様に内緒で気持ち良くしてあげることだってできるんだよ?」
誘惑するような口ぶりに思わず身を任せてしまいそうになる。
私に触れていいのはインハルトだけ、愛しているのはインハルトだけ、そう気を強く持ち何度も自分に言い聞かせた。
「お湯に、何を入れたの······」
「プルメリアの花を使用した薬剤だよ?こんな高価なものを使って貰えるなんて、よほどインハルト様に大事にされてるんだね?」
「薬剤って·····こんな目眩がするわけ······」
「副作用かな?ずっと地下牢で繋がれて気も休まらず大変だったでしょ?精神安定剤の効果もあるから多少の目眩はするかもね。」
普通の薬じゃないのは明らかだった。
それでも未だしらばくれるアーチは有無を言わさずエルミーユの背後から太ももに手を伸ばす。
閉ざす脚の隙間から指をねじ込み陰核を強く圧した。
「いやッそこは·····ッ」
身を捩り泡が次々と湯船に浮かんでいく。
左手で乳首を、右手で陰核を執拗に指の腹で嬲られて、否応なしにそこを膨らませる。
「他の男に強姦されたりしなかった?ここもちゃんと調べないと。」
アーチの笑いながら心配を装おう言葉。
エルミーユは馬鹿にされているような気分になるも「やめて」と言葉で抵抗することしか出来ない。
「抵抗しないで僕に身を任せちゃえば楽なのに。ご所望ならいくらでも良くしてあげるよ?」
彼の親指と人差し指がエルミーユの小さな陰核を捕え、ぎゅっと左右から潰し捏ねるように摩擦を与えていく。
「あっあッ」
「ここ?ここが好きなの??じゃあ沢山ここを調教してあげなきゃね。」
アーチが器用に指の爪を食い込ませ、左右からキュッと挟むようにして根元から引っ張り上げた。
「あああッッッ」
その刺激でエルミーユが背中をのけ反らせると、アーチは逃しはしまいと肩を腕で囲い自身へと引き寄せた。
「ここ毎日引っ張って大きくしてあげようか?クリップで挟んで糸で吊られてみる?それとも強力な吸引器のがいい??」
「ッッ」
エルミーユは戦場に赴き隊を統率するほどのハンターだ。貴族であり頂点に君臨する王の娘であり、常に誇りを持たなければならない。
インハルト以外のヴァンパイアである彼に身体を赦すことなどあってはならない。
インハルトがよく言っていた。お前の強さと気高さに魅了されると。
エルミーユは大きく生唾を呑み込むと、執拗に嬲り回す指から逃れるようにバスタブを握る力で身体を前へとスライドさせた。
「はやく、早くその手を退けて·····私をここから出しなさい·····!」
震えながらも目で振り返りアーチを強く睨み付けるエルミーユ。
「いいね、·······さすが、インハルトが惚れるだけのことはある。」
アーチは、簡単に落ちない女ほど面白いとエルミーユの目を見つめ返した。
無理矢理身体を奪うのであればいくらでも可能だが、自ら欲するまで落としにかかるのが彼のやり方。
否、彼らのやり方だった。しかし────
アーチは服のまま浴槽に片足を入れ、無理矢理エルミーユの身体を湯船から抱き上げた。
白い泡が流れ落ち、エルミーユの火照る身体が現れる。
制御室のパソコン画面を通して見た時は只傷のない綺麗な身体だと思っていたが、
目の前にあるのは反抗的な瞳で見据えながらもピンクに染まる肌がアーチに劣情を抱かせた。
このまま嫌がり絶叫する様を見るのも悪くない。アーサにはきっと嫌味の一つでも言われることだろう。
どうせ犯すなら今も後も一緒だ。
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